2026年06月15日
事業報告書の附属明細書

今日は、ある大学法人でのご質問です。
<Q>事業報告書の附属明細書
事業報告書の附属明細書について具体的におしえてください。記載事項がわかりません。
<A>
事業報告書の附属明細書に具体的に何を記載すべきかについては、「これを必ず記載しなければならない」という具体的な項目は法令等で一律に指定されておらず、どこまでの内容を盛り込むかは基本的に各学校法人の判断に委ねられています。
<説明>
法令上の取り決めと実務上の扱いを説明します。
1. 法律上の定義
私立学校法施行規則第29条第3項において、事業報告書の附属明細書は「事業報告書の内容を補足する重要な事項をその内容としなければならない」と規定されています。
2. 具体的な記載内容の考え方
事業報告書本体には、「法人の概要」「事業の概要」「財務の概要」「内部統制システムの整備及び運用状況の概要」などを記載しますが、附属明細書には、これらの本体に記載した内容だけでは説明が不十分であり、補足して説明する必要がある重要な事項がある場合に、その詳細を記載します。
同様のルールを持つ会社法の規定を参考にすると、以下のような内容が具体例として考えられます。
・役員の兼職状況の明細(役員が他の会社や法人の業務執行役員などを兼任している場合等の詳細な状況)
・関連法人等との間の取引に関する事項(子法人や関連当事者との取引の詳細など)
3. 記載すべき事項がない場合
実務上、事業報告書本体で十分に状況が説明できており、附属明細書で特別に補足すべき事項がない(作成が必要となる場合が少ない)というケースは多く想定されています。文部科学省のQ&Aや解説でも、「補足すべき事項がない場合には、その旨を示した書類を作成する」ことが明記されています。したがって、特に補足して説明すべき重要な事項が見当たらなければ、「該当事項なし(特記事項なし)」とだけ記載して作成いただければ、制度上全く問題ありません。
今日は、ここまでです。