事業報告書の附属明細書収支計算書の中科目の例

2026年06月17日

会計監査人の報酬の改定手続き

会計監査人こんにちは!今日は、大学法人の会計監査人さんからのご質問です。

 

<Q>会計監査人の報酬の改定手続き

 来年度は、設置学校が増えるので監査報酬の改定を希望しています。どのように手続きが法的に必要ですか。できるだけ具体的に教えてください。

 

<A>

 会計監査人の報酬を決定するための手続きは、関連する法令や寄附行為の規定に基づき、実務上は以下のような時系列で進めることが適切でしょう。

1.  実質的な交渉(年明け〜3月頃)

会計監査人との委任関係に基づき、監査工数や次年度の報酬予定額について、理事(財務部門や財務担当理事など)と会計監査人の間で交渉を行います。

    ↓

2.  監事からの過半数の同意の取得3月〜4月頃)

理事側で合意した報酬案について、監事に説明し、同意を取り付けます。(私学法87条で一般法人法110条準用)。

    ↓

3.  理事会による監査報酬の決定4月〜5月頃)

監事の過半数の同意を得た上で、理事会において会計監査人の報酬額を正式に決定します。私学法上は「理事が定める」とされていますが(私学法87条で一般法人法110条準用)、文部科学省の寄附行為作成例に基づく各法人の寄附行為により、理事会決議事項とすることが一般的です。(寄附行為作成例592項)

   ↓

4.  定時評議員会でのみなし再任と契約締結6月頃)

定時評議員会が開催され、会計監査人を再任しない旨の議案等が決議されなければ、自動的に再任が確定します。再任確定後、理事会で決定した報酬額に基づき、学校法人と会計監査人との間で新たな監査契約(委任契約)が締結されます。(私学法822項)

 

<発展>

 先行決定の適法性: 定時評議員会で会計監査人がみなし再任(私立学校法第82条第2項)によって確定する前の段階で、理事会が先行して「選任された場合の報酬」を決定しておくことは、以下の理由から実務上適法(問題ない)と整理されています。(参考:「私立学校法改正に伴う学校法人運営の実務Q&A」植村礼大・板谷直樹著/2025私学経営研究会p298)。(以下、略)

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00│Comments(0)

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