【私学法】中期的な事業計画寄付金収入を現金主義で計上する理由

2025年12月15日

補助金収入の計上基準

補助金交付決定通知今日は、高校の経理の方からのご質問です。

 

<Q>補助金収入の計上基準

学校法人の会計では、国・地上公共団体から受け取る補助金は、どうして補助金決定通知の日付で計上するのですか?

 

<A>

 本日のご説明には、事務局としての見解が含まれます。

学校法人が国または地方公共団体からの補助金収入を「補助金決定通知の日付」で計上するのは、補助金交付決定通知が、学校法人にとって補助金を受け取る法的権利(公法上の債権)が確定する正式な文書であるためです。これは、実際の入金日ではなく、「権利の確定日」を重視する学校法人会計の基本的な考え方である「確定主義」に基づいています。

 

<説明>

 1. 補助金収入の計上ルール

 普通の会社では、商品を売ってお金をもらうときに「売上」として記録します(これを「実現主義」といいます)。しなしながら、学校法人がもらう補助金は、商品を売った対価ではなく、教育や研究を支援するための「資金援助」です。そこで、同じ計上ルールではなく、「確定主義」という別のルールが使われます。確定主義とは、「お金をもらえることが法的に決まった時点」で収入として記録する考え方です。

 

2. 補助金決定日

 補助金は、国や自治体が「この金額を出します」と正式に決めて、学校に補助金交付決定通知書を送ることで、はじめて「もらえる権利」が確定します。この通知は、非公式な「内示」とは違い、行政庁が法令に基づいて行う「公法上の債権」を確定的に取得することになります。

 

3.根拠:補助金適正化法

補助金に関する行政手続きを定める「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」(補助金適正化法)では、行政庁が審査後に「交付の決定をする」(第6条第1項)こと、そしてその決定は通知されなければならない(第8条)ことが規定されています,。通知が届いた時点で、学校法人が補助金を受け取る確実性が担保され、会計上の収益認識の要件が満たされます。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00│Comments(0)

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