2025年12月24日
保管している文具類は消耗品?それとも貯蔵品?
<Q>保管している文具類は消耗品?それとも貯蔵品?
高校を設置する知事所轄学校法人です。ノート等の文具類を貯蔵しているのですが、学校法人会計では年度末に貯蔵品計上する必要がありますか。従来は、ノート購入時に消耗品費として扱っていました。
<A>
ノートの年度末在庫金額が「多額」でない限り、資産計上(貯蔵品計上)する必要はなく、購入時の経費処理(消耗品費等)で差し支えないと考えられます。
<説明>
ポイントは高校を設置する知事所轄学校法人におけるノート等の文具類(貯蔵品)の会計処理と、「小規模法人における会計処理等の簡略化について(報告)」について(通知)(昭和49年3月29日 文管振第87号)の適用の有無についてです。
1. 知事所轄学校法人は「小規模法人」に該当するか
先の通知(文管振第87号)において、「小規模法人」とは「当面、都道府県知事所轄の学校法人がこれに該当するもの」とされています。したがって、高校を設置する知事所轄学校法人である貴法人は、この通知による簡略化の特例を適用することができます。
2. 簡略化通知の内容(貯蔵品の特例)
文管振第87号通知では、たな卸資産(貯蔵品)の処理について、以下の簡略化を認めています。
(1) 原則
販売用の文房具、制服等の購入支出は、当該物品を購入した会計年度の消費支出(現在の事業活動支出)として処理することができます。
(2) 例外(資産計上すべき場合)
ただし、「会計年度末において当該物品の有高が多額である場合」には、当該有高を経費支出とすることなく流動資産(貯蔵品や販売用品)として貸借対照表に計上しなければなりません。
3. 文具類の取扱いについて
この通知では具体的に「販売用文房具、制服等」と記載されていますが、これは購買部などで販売する物品であっても、在庫が少額であれば経費処理を認めるという趣旨です。貴法人が貯蔵している文具類が、もし販売用(売店等で生徒に売るもの)であれば、この通知が直接適用され、在庫が「多額」でなければ経費処理のままで問題ありません。
また、もし文具類が事務用や教育用の消耗品(内部で使用するもの)である場合、この通知に明記はありませんが、金額的重要性が乏しい消耗品については購入時に経費処理することが一般的に認められているでしょう。
したがって、文具類の在庫金額が、法人の財政状態に影響を与えるほど「多額」でない限り、従来どおり購入時の消耗品費として処理する方法で適切であると考えられます。なお、「多額」の基準については具体的な金額の定めはありませんが、毎期継続して同じ基準で判断することが重要です。
今日は、ここまでです。
