【改正私学法】予算と事業計画と中期的な計画の違い?【改正基準案】内訳表がない?

2024年09月09日

【改正私学法】評議員会の種類

理事会こんにちは!今日は、ある高校で評議員会についてのご質問です。

 






<Q>【改正私学法】評議員会の種類

 改正私学法では定時評議員会が誕生しました。そうすると他の評議員会は何と呼んだらよいでしょうか?

 

<A>

 一般財団法人、公益財団法人、社会福祉法人、医療法人財団では、評議員会の種類を定時評議員会と臨時評議員会とに分けています。おそらく改正私学法施行後の学校法人の評議員会の種類も同じようになるでしょう。もしかしたら、定時評議員会に対して「その他の評議員会」と言われるかもしれません。

※法人の種類と評議員会の種類

法人

評議員会の種類

一般財団法人

定時評議員会

臨時評議員会

公益財団法人

定時評議員会

臨時評議員会

社会福祉法人

定時評議員会

臨時評議員会

医療法人財団

定時評議員会

臨時評議員会

     ↓ 単純予想

学校法人(改正法施行後)

定時評議員会

臨時評議員会

 

<説明>

 改正私学法の評議員会の種類について法令に記載が見当たりません。そこで、参考に先行している他の法人を見てみます。

1.      一般社団財団法(一般財団法人の場合)

 評議員会には、定時評議員会と、いわゆる臨時評議員会とがあります(法1791項・2)

定時評議員会

一般財団法人は、定時評議員会を毎事業年度の終了後一定の時期に招集しなければならない(法l791)。毎事業年度の終了後一定の時期に招集される評議員会が定時評議員会である。

臨時評議員会

評議員会は、必要がある場合には、いつでも招集することができる(法l792)。一般法人法l792項に基づく評議員会のことを、実務上は一般に、臨時評議員会という。

臨時評議員会は、「必要がある場合には、いつでも」招集することができるのであり、開催回数や臨時評議員会における議題についての制約はない。

※参考:【第2版】逐条解説一般社団・財団法人法p559-560(熊谷則一著、全国公益法人協会2021

 確かに公益財団法人公益法人協会の定款22条では、次にように定めています。

(種類及び開催)

22 条 評議員会は、定時評議員会及び臨時評議員会の2種とする。

定時評議員会は、年1回、毎事業年度終了後3ヶ月以内に開催する。

臨時評議員会は、年1回は毎事業年度開始前に開催するものとし、その他必要がある場合には、いつでも開催することができる。
  

2.      社会福祉法人

 社会福祉法人の厚労省の定款作成例で評議員会の種類を定時評議員会と臨時評議員会に分けています。

(開催)

11条 評議員会は、定時評議員会として毎年度○月に1回開催するほか、(月及び)必要がある場合に開催する。

(備考)定時評議員会は、年に1回、毎会計年度の終了後一定の時期に招集しなければならない(法第45条の91項)ので、開催時期を定めておくことが望ましい。なお、「毎年度○月」については、4月〜6月までの範囲となる。開催月を指定しない場合は「毎年度○月」を「毎会計年度終了後3ヶ月以内」とすることも差し支えない。他方、臨時評議員会は、必要がある場合には、いつでも、招集することができる。(法第45条の92)

※参考:社会福祉法人の認可について(社会福祉法人審査基準・社会福祉法人定款例)(厚労省平成12121日障第890号)

 

3.      医療法人財団

医療法人財団にも医療法で定時評議員会と臨時評議員会がありました(医療法46の4の3)。

〔評議員会の招集〕

46条の43 財団たる医療法人の理事長は、少なくとも毎年一回、定時評議員会を開かなければならない。

2 理事長は、必要があると認めるときは、いつでも臨時評議員会を招集することができる。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00│Comments(0)

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