2019年07月09日
【高校】高校の就学支援金
こんにちは!今日は、専門学校の方からのご質問です。
<Q>【高校】高校の就学支援金
高校の就学支援金について少し教えてください。
<A>
今更ですが、高校の就学支援金の説明を少ししてみます。たまに復讐すると新鮮な部分があります。
1.目的
文科省就学支援金制度は、すべての意志ある高校生が安心して勉学を行うことができる社会を作成するため、高等学校等における教育に必要な経済的負担を軽減し教育の機会均等を寄与することを目的としています。
2.制度概要
国公私立問わず、高等学校等に通う一定の収入額未満(年収約910万円未満の)世帯の生徒に対して、授業料に充てるため、国が高等学校等就学支援金を支給します。
具体的には国が就学支援金を各都道府県へ交付します。学校は各都道府県より就学支援金を生徒にかわって受け取り、この後生徒に支給したり、授業料に充当します。就学支援金は、学校では生徒に代わっての代理受領なので、都道府県より支援金を受領した場合は、預り金で処理します。
3.支給額
設置者別にみると、私立高校は、月額9、900円(全日制・定時制・通信制)。私立高校は、世帯の収入に応じて加算額があります(月額が1.5〜2.5倍になります)。
生徒数の多い公立高校は、全日制9900円。定時制2700円。通信制520円
国立は、全日制が9600円。
支給期間の上限は、全日制は3年間。定時制と通信制は4年間になっています。
※設置者別の就学支援機(月額)
| 私立(基本形) | 公立 | 国立 |
全日制 | 9900円 | 9900円 | 9600円 |
定時制 | 9900円 | 2700円 |
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通信制 | 9900円 | 520円 |
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4.効果
2008年のリーマンショック以降、学費を稼ぐためにバイトする生徒が増えたといいます。また、高校では経済的理由で学校を中退する生徒が増えました。
そこで2010年4月「公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律」(簡単にいうと高校無償化法)が施行されました。ここでは、公立高校の授業料無償化と同時に、国公・私立高校の授業料の一部を減額する制度として就学支援金の支給が始まりました。
さらに、2014年度より、旧法が衣替えして「高等学校等就学支援金の支給に関する法律」となり施行されました。ここでは国公私立の区別なく、一定の収入額未満(年収約910万円未満の)世帯を対象に支援金を支給する制度に一本化ました。新制度では、所得制限を設ける一方、その財源を低収入層へまわして支援を厚くしました。2014年度より就学支援金に所得制限が始まったのです。
今日は、ここまでです。