2018年01月22日
【教育】よく聞く「中教審」って何?
<Q>よく聞く「中教審」って何?
たまに学校で「中教審の答申」って聞くのですが、中教審ってどんな機関ですか?
<A>
学校会計の法規集では、対応できません。関連書からのご回答です。
まず用語の理解という意味で辞書から。
広辞苑第6版 【中央教育審議会】 教育に関する文部科学大臣の諮問機関。教育・学術・文化・スポーツに関する基本的施策について調査審議し、建議する。教育刷新審議会の廃止に伴って1952年設置。2001年生涯学習審議会・教育課程審議会・大学審議会など旧文部省の審議会を統合・再編し、新組織となる。略称、中教審。 |
次は、もう少し細かく教育用語集をみてみます。
「2017教育用語の基礎知識」p259(時事通信社)※・は加筆 中央教育審議会 ・1952(昭和27)年から文部省(現文部科学省)に設置された文部科学大臣の諮問機関。 ・文部科学省の中で中心的な政策審議を担い、数々の教育政策を審議し答申している。特に1966(昭和41)年「期待される人間像」(中間報告。当時の世論の反対で最終答申に至らずに終わった)、1971(昭和46)年「今後における学校教育の総合的な拡充整備のための基本的施策について」の答申(「第三の教育改革」を標袴したいわゆる“ヨンロク”答申)が有名。 ・1996(平成8)年7月と翌年6月の2度にわたって「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」の答申を提出した。第1次・第2次の両答申を通じて、「生きる力」の育成と「ゆとり」の確保を今後の教育の基本的方向と位置づけ、中高一貫教育の導入、大学への「飛び入学」などを提案した。 ・2001(平成13)年1月、従来の生涯学習審議会、教育課程審議会、教育職員養成審議会などが中央教育審議会に整理・統合された。 |
就学前教育の本も拾ってみます。
新版・保育用語辞典p278(H28。一藝社)※・は加筆 中央教育審議会 ・文部科学大臣の諮問に対して調査審議して答申を行い、文部科学省の政策の基本的方向性を示す審議会。 ・委員は30人以内の学識経験者で組織される。委員の任期は2年で再任も可能。 ・複数の分科会を設置しており、2015年現在、「教育制度」「生涯学習」「初等中等教育」「大学」「スポーツ・青少年」の5分科会がある。 ・近年の主な答申として、「子供の発達や学習者の意欲・能力等に応じた柔軟かつ効果的な教育システムの構築について」(2014年12月)、「道徳に係る教育課程の改善等について」(2014年10月)、「教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について」(2012年8月)等があり、答申は文部科学省のホームページから閲覧できる。 ・中央教育審議会の母体は、1946年のアメリカ教育使節団に対する日本側教育家委員会である。その後、教育刷新委員会等を経て、1952年に中央教育審議会(旧)が発足した。2001年の省庁再編によって、それまでの文部省の審議会が統合され、現在の中央教育審議会が発足した。( 坂野慎二) |
最後に文科省のwebサイトをご紹介します。
今日は、ここまでです。