2016年12月20日
【通知】有価証券の評価換え
<Q>有価証券の評価換え
改正基準では、有価証券の評価換えの解説が出ていますが、新しい会計処理が出たのですか?
<A>
有価証券の評価換えについての解説は8号通知や実務指の45号にあったかと思います。新しい会計処理を示すものではありません。従来からの会計処理を明確にしたものです。
<少し解説>
学校法人会計基準では、その27条で「有価証券については、取得価額で評価しているが、取得価額と比較してその時価が著しく低くなった場合には、その回復が可能と認められるときを除き、時価によって評価するものとしている」としていました。この27条の趣旨は、「時価の変動が常である有価証券については,取得価額に比し実質的な価値が著しく低くなった場合は,時価によって評価することとして,資産の確実な有高を把握し,表示しようとするもの」(野崎先生p96)でした。
しかしながら、従来その具体的な取扱いが明確でない部分がありました(正確には、従来から会計士協会の「有価証券の評価等について」(学校法人会計問答集(Q&A)第13号)があったのですが、法規や通知ではないため強い強制力がありませんでした)。
そこで、文科省通知で不明確な部分が残らないように改めて具体的な処理の基準を明示ことなりました。
今日は、ここまでです。