2016年10月14日
【基本金】なぜ?「未組入高≒借入金残高」の理由
<Q>なぜ?「未組入高≒借入金残高」の理由
基本金明細表ですが、未組入高と借入金の額は必ずしも一致しないというのは、どういう事ですか?
算式で言うと、「未組入高≒借入金残高」です。
<A>
本問が、学校会計の法規集に例題入りでQ&Aがあるので、これを利用します。
※「基本金に係る実務上の取扱いに関するQ&A」(学校法人委員会研究報告第15号)の2-7です。
Q 校舎の改築をしましたが、以下の場合には未組入高はいくらになるでしょうか。 新築校舎代 1,000 内訳 第2号基本金に係る自己資金 200 上記以外の自己資金 500 借入金 300 除却した旧校舎に係る基本金 600 (未組入高はないものとする。) |
A 未組入高を算定するには基本金と資金との対応関係を次にように考える必要がある。
新校舎に係る基本金要組入額1,000−除却した旧校舎に係る基本金600−第2号基本金からの振替額200=要組入高200
新築校舎の基本金で既に組み入れられているのは、除却した旧校舎に係る基本金額600と第2号基本金として組み入れられている200(第1号基本金に振り替えられる。)であり、差し引きした200 が組み入れられていないこととなる。
一方、資金は、第2号基本金に係る自己資金200 が積み立てられてあり、残りの800 の資金が自己資金と借入金により賄われている。
図で示すと下のようになる。
図のうち、基本金と資金とは(b)の対応関係が明確になっていないが、未組入高の算定の際には既に基本金に組み入れられている分について取崩しをしないものとし、組み入れられていない200 についてはその金額の範囲内で基準第30 条第3項により借入金による未組入高として翌年度以降に繰り延べる額を算定する。
したがって、借入金は300 あるが組み入れられていないのは200 であるので、200 が借入金による未組入高となる。
今日は、ここまでです。