2016年06月09日
【評価】電話加入権の評価の不思議??
こんにちは!専修学校の経理の方からのご質問です。
<Q>電話加入権の評価
貸借対照表を利用して財産目録を作りました。その中で電話加入権なのですが、今は昔と違って電話加入権の値段が安いようです。どうして、昔の値段のままの評価で良いのですか??
※財産目録
種別 | 数量 | 評価額 |
電話加入権 | 10点 | 800、000円 |
<A>
財産目録は私学法の書類なので、評価方法まで法定されていません。そこで、貸借対照表の電話加入権と言うことでの御回答にいたします。
電話話加入権は、NTTとの電話加入契約により、電話サービスの提供を受ける権利をいいます。もともと電話加入権は電話施設の普及を目的にして、電話回線を引く場合に、1回線72000円の電話加入権を購入していました。今は、NTTでは36000円に値段が設定されているようですが、市中ではもっと安い取引相場になっています。ちなみに平成27年度の相続税評価額(東京国税局)は、標準価額1500円となっています。
さて、この電話加入権の評価ですが、学校法人会計基準25条では「資産の評価は、取得価額をもってするものとする。」となっています。学校会計で資産の評価に取得原価を採用したのは、通常、学校では資産を購入しても転売を予定していないこと。また、購入金額はわかりやすくて客観的だからです。
このため学校会計では、電話加入権の時価が下がったからと言って評価損の計上は認められていません。逆に評価益があっても、評価益の計上もしません。
今日は、ここまでです。