2016年04月07日
【基本金】「年度一括対応方式」って何だ??
<Q>機器備品、図書の「年度一括対応方式」って何だ??
上司が、うちの学校は機器備品や図書は「個別対応方式」ではなく「年度一括比例方式」を使っていると言っていたのですが、どういうことですか?上司に聞けません。
<A>
学校会計の法規集では、「年度一括対応」と言う言葉は、固定資産を取替更新した場合の基本金の取扱いで出てきます。多分、ここの話です。
固定資産の取替更新を行った場合、次のように取り扱うものとされています文科省の通知(文管振第62号。昭和49年)に説明があります。
1.個別対応方式(原則的な方法)
土地、建物、機器備品等の固定資産の取替更新をした場合は、原則として、個々の固定資産ごとに基本金要組入額を改訂すべきかどうかについての判断をすることが適当とされています。
2.年度対応一括方式(簡便法)
机、椅子、書架、ロッカー等の少額重要資産のような少額重要資産については、個々の固定資産に対応した要組入額の算定が困難な場合があります。このような場合は、機器備品の取得の場合は、新旧の個別対応関係が必ずしも明確でない場合が多いので、機器備品の取替更新に伴う基本金組入れについては、1.にかかわらず、簡便的な「年度対応一括方式」と認めています。年度ごとに一括して行うので「年度一括対応」とか「年度一括対応方式」と呼ばれます。
なお、年度一括対応方式は、機器備品だけでなく図書についても適用されます(「基本金に関する会計処理及び監査上の取扱いについて(その1)」学校法人委員会報告第32号)。
<早わかり>
科目 | 原則 | 簡便法 | 根拠 |
個別対応 | 年度一括対応 | ||
建物 | ○ | × | 文管振第62号 |
構築物 | ○ | × | 文管振第62号 |
機器備品 | ○ | ○ | 文管振第62号 |
図書 | ○ | ○ | 委員会報告32号 |
車両 | ○ | × | 文管振第62号 |
<参考>
「基本金設定の対象となる資産及び基本金の組入れについて(報告)」について(通知)(文管振第62号。昭49.2.14) 3.固定資産の取替更新に伴う基本金組入れについて (1)固定資産の取替更新をした場合は、原則として、個々の固定資産ごとに基本金要組入額を改訂すべきかどうかについての判断をすることが適当である。 (2)機器備品の取得の場合は、新旧の個別対応関係が必ずしも明確でない場合が多いので、機器備品の取替更新に伴う基本金組入れについては、(1)にかかわらず、次のような取扱いによることができるものとする。 ア.機器備品の取得は、すべて基本金要組入額の増加要因とする。ただし、機器備品の取得価額のうち、当該年度中に除却した機器備品(又は前年度末をもって耐用年数が経過した機器備品。以下同じ。)の取得価額相当額については、機器備品の取替更新分とみなし、両者の差額を基本金要組入額とする。
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今日は、ここまでです。