2015年11月11日
【資産】少額重要資産を資産計上する理由は?
こんにちは!高校の経理の方からのご質問です。
<Q>少額重要資産を資産計上する理由は?
机、椅子などのいわゆる少額重要資産を資産計上するのはなぜですか?
<A>
少額重要資産を資産計上する理由は、2つ考えられます。
1.「ちりも積もれば山となる」
学校法人の作成する貸借対照表は、できうるかぎりその法人の財政状態を明瞭に表示すべきでものです。学生用の机、椅子などは、その単価は少額ではあるが、教室などの増設に伴って購入される場合、その総額は相当額になり、これを資産として計上しないとなると、貸借対照表が学校法人の財政状態を適正に表示しているとはいえなくなってしまいます。したがって、学校法人の所有する机、椅子、書架、ロッカー等の少額重要資産(学校法人の性質上基本的に重要なもので、その目的遂行上常時相当多額に保有していることが必要とされる資産をいう。)は、固定資産として計上する必要があるのです。(参考:野崎先生「基準詳説」p194)
2.基本金対象資産になる
教室の机、椅子等は少額重要資産といわれ、教育研究用機器備品とし、基本金組入れの対象としなければならない。つまり、教室の机、椅子は、学校の教育活動の計画に基づき継続的に保持するための資産なのです。
ちなみに、少額重要資産は、昭和49年旧文部省通知 (「基本金設定の対象となる資産及び基本金の組入れについて(報告)」について(通知)/昭49.2.14文管振第62号)に初めて登場し、注目されるようになりました。
※イメージ図:少額重要資産を資産計上する理由!!
貸借対照表
基本金対象資産 少額重要資産 100 ↑ 総額にすると相当額 | 基本金 第1号基本金 100 |
今日は、ここまでです。