2015年07月27日
【リース】ファイナンス・リース取引とは
こんにちは!高等学校の経理の方からのご質問です。昨日の質問続きです。
<Q>リース取引の会計処理
リース取引の会計処理を教えて下さい。
<A>
ファイナンス・リース取引とは、ざっくり言うと購入した場合とほとんど同じにように借りている取引です。
ただ、これだけでは会計士さんと議論できないので、もう少し説明していきます。
リース取引には「ファイナンス・リース取引」と「オペレーティング・リー
ス取引」があります。ファイナンス・リースの定義は、文科省のリース通知の中(※リース取引に関する会計処理について(通知)(平20.9.11。20高私参第2号)にあります。
(1)ファイナンス・リース取引の定義
ファイナンス・リース取引と言うのは、リース契約に基づくリース期間の中途において当該契約を解除することができない(=「解約不能」:事務局)リース取引又はこれに準ずるリース取引で、借手がリース物件からもたらされる経済的利益を実質的に享受することができ、かつ、当該リース物件の使用に伴って生ずるコストを実質的に負担する(=「フルペイアウト」:事務局)こととなるものをいいます。
(2)「これに準ずるリース取引」とは
なお、上記において、「これに準ずるリース取引」とは、法的には解約可能であるとしても、解約に際し相当の違約金を支払わなければならない等の理由から、事実上解約不能と認められるリース取引をいいます。
(事務局:企業会計では「解約不能」と言っています。)
(3)「借手がリース物件からもたらされる経済的利益を実質的に享受する」とは
また、「借手がリース物件からもたらされる経済的利益を実質的に享受する」とは、当該リース物件を自己所有するとするならば得られると期待されるほとんど全ての経済的利益を享受することをいい、「当該リース物件の使用に伴って生ずるコストを実質的に負担する」とは、当該リース物件の取得価額相当額、維持管理等の費用、陳腐化によるリスク等のほとんど全てのコストを負担することをいう。
(事務局:企業会計では「フルペイアウト」と言っています)
以上が、回答です。
算式で言うと、
「ファイナンス・リース取引=解約不能+フルペイアウト」です。
ファイナンス・リース取引だとわかると、次は所有権移転の有無で会計処理が変わってきます。
余計なことですが、会計士と議論するには、
・リース通知
・上記のリース通知の実務指針(実務指針41号)
の2つは、必ず先に読んでおいて下さい。
会計士さんは、企業会計のリース会計基準にも精通している人が多く、リース取引については詳しい人が多いはずです。
今日は、ファイナンス・リース取引までのお話しです。
今日は、ここまでです。