2015年03月19日
【財務分析】基本金組入率のプラスとマイナス
<Q>基本金組入率のプラスとマイナス 27年度予算の参考資料として財務比率を計算しています。事業団の基本金組入率の算式をみると「基本金組入額÷事業活動収入」となっています。 ただ、事業活動収支予算書をみると基本金組入額には△がついています。基本金組入率の計算の基本金は、△で計算するのですか。 <A> 基本金組入率の定義の問題ですね。 従来基準でも基本金組入率があり、算式は基本金組入額÷帰属収入でした。 この財務比率の解説は、事業団の「今日の私学財政」にあります。 平成25年度版(大学編)をみると基本金組入率は、△を取って絶対値で計算しています。 ご参考までに、基本金組入率の解説です。 ※基本金組入率(出典:今日の私学財政。平成25年度大学編p82) 【計算式】 基本金組入額÷(帰属収入。改正基準では事業活動収入) 【評価】 高い方が良い。 【比率の意味】 帰属収入(改正基準では事業活動収入)のなかからどれだけ基本金に組入れたかを示す比率である。 学校法人の諸活動に不可欠な資産の充実のためには、この基本金組入額が大きく、またその比率も高いことが望ましい。しかし、その場合、帰属収入から組入額を除いた消費収入が小さくなり、結果として消費収支差額(改正基準では、当年度収支差額)が支出超過となることがある。 また、施設等の取得その他の理由に伴って、一時的にこの比率が上昇する場合もある。 したがって、この比率については、その組入れ内容が固定資産の取得によるものか、又は第2号基本金に係る計画組入れ、第3号基本金への組入れ、第4号基本金である恒常的支払い資金への組入れによるものかをさらに分析する必要がある。