2013年07月03日
【基本金】第4号基本金の部門別組入
<Q>第4号基本金の部門別組入
当学校法人では第4号基本金は法人全体で組み入れているので、部門別に見ると第4号基本金が多くなったり、少なくなってしていてどうも腑に落ちません。第4号基本金は部門別に組み入れた方がよいのでしょうか?
<A>
第4号基本金の恒常的資金の組入れは、文部大臣裁定224号が根拠になっています。ここでは、「学校法人が、学校法人会計基準第30条第1項第4号の規定に基づき、恒常的に保持すべき資金の額は、………」とあり、第4号基本金の組入は、法人全体で計算するように読み取れます。このため、第4号基本金を法人全体で組み入れている場合は、部門別にみると部門によっては120/100を超過したり又は不足したりすることが出てでます。しかしこの場合は、法人全体では、裁定に従って組入が確保されており第4号基本金の不足額がないので現在の学校会計で「問題なし」との取扱いになります。
ただし、各設置学校の会計単位や資金が部門別に独立している場合は、文管企第250号などによる部門別計算の趣旨に基づいて、第4号基本金の計算を部門別に行うことも認められる解釈になっています。
<ちょっと加筆して復習>
基本金の組入方法
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原則 |
認容 |
備考 |
第1号基本金 |
部門別 |
法人全体 |
研究報告15号 3-7 |
第2号基本金 |
部門別 |
法人全体 |
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第3号基本金 |
部門別 |
法人全体 |
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第4号基本金 |
法人全体 (大臣裁定224号) |
部門別 (文管企第250号) |
研究報告15号 2-14 研究資料1号 Q3 |
(追伸)
上記が学校会計の制度ですが、第1号基本金から第3号基本金について基本金の組入を法人全体で考えるか部門別に考えるかは、会計士協会の研究報告では明文化しているのですが(研究報告15号 2-14、3-7、研究資料1号Q3など)、文科省令の基準や通知類では明確な根拠が見えない部分です。
今日は、ここまでです。