2013年05月24日
【理事会】減価償却引当特定預金とは何か?
<Q>減価償却引当特定預金について
減価償却引当特定預金を積んだ方が良いというのはどうしてでしょうか?
<A>
学校会計には、○○(資産)と言う学校会計特有の資産があります。
この○○引当特定預金は、特定の目的のために資金を事前に準備して積み立てたものです。○○の部分に目的がきます。
例えば、減価償却特定引当預金や退職給与引当特定預金が代表です。この積立に預金以外の有価証券などが含まれる場合は、○○引当特定資産となります。
さて、減価償却引当特定預金は、一般に学校が保有する建物、構築物、機器備品などの減価償却資産の取替えのための取替資金としての積立てる預金です。(細かいことを言うと、学校会計では、積立と言わないで組み入れたと言います。)特に校舎については、学校の重要資産であり維持が大切なので事前に減価償却引当特定預金として積む学校が多くみられますが、また、他方で不足する学校も多くみられます。
減価償却引当特定預金については、一般的に企業会計のご経験の長い方には違和感があるようです。しかしながら私立学校法を理解し、教育研究事業の永続性について気づくと優れた財務手法と言えるものです。
減価償却引当特定預金については、減価償却累計額の範囲内で積むことができます。
数式で言うと、
「0< 減価償却引当特定預金 ≦減価償却累計額」となります。
また、学校によっては、減価償却の取替更新(例:校舎の建て替え)以外の新規の固定資産にも利用を考えたいと考え施設等準備引当特定預金とする学校もみられます。
減価償却引当特定預金を積んでおくと次回の校舎の建て替えなどの規模の大きな固定資産の更新が自己資金で行うことが可能になります。
減価償却引当特定預金自体は、建物などの建て替えのために積立資金で基本金対象資産にはなりません。
今日は、ここまでです。