2013年05月07日
【決算】修学旅行預り金の表示方法
<Q>修学旅行預り金の固定・流動区分
学校では3年時に修学旅行を行っています。この場合、1年生から預かった修学旅行預り金は、流動負債と固定負債に分けるのでしょうか?
<A>
修学旅行預り金の会計処理については、「修学(研修)旅行費預り金の会計処理及び監査上の取扱いについて(学校会計委員会報告第24号)。S53」が会計士協会より公表されています。
ここでは、その解説で、
ロ.貸借対照表の科目 修学(研修)旅行費預り金は、固定負債又は流動負債に区分して表示する。修学(研修)旅行費預り金として収納した金銭は、当該行事のみに支出する資産であるため通常の支払資金と区分して例えば(小科目)「修学(研修)旅行費預り資産」として表示することが適当である。 |
としています。でも少しここでは、流動負債と固定負債の区分方法がはっきり読み取れません。
これを整理すると、2つの会計処理があります。
1.流動負債と固定負債に分ける
修学旅行預り金は、固定負債を流動負債に区分して表示します。
1年生の修学旅行預り金はその支出が翌々年度となります。そこで修学旅行費として収納した金銭は学年別に管理している場合には、予定される預り期間の長さによって「流動負債」と「固定負債」とに区分計上します。
預り金の固定・流動区分に対応して、修学旅行預り資産も固定資産を流動資産に分けます。
2.流動負債に計上する。
修学旅行預り金が要求払いの性格を有するところから、全額を「流動負債」に計上することも認められます。その場合は対応する金銭も「流動資産」に計上する必要があります。
※(事業団の実務問答集230修学旅行費預り金の「流動負債」と「固定負債」の区分計上)
要求払いの定義は、学校会計の法規集には出ていませんが、預り金を預けている生徒や父兄が修学旅行の実施前に、生徒側の都合で学校に預り金の支払を求めることができることを言います。
今日は、ここまでです。