2013年04月09日
【表示】複数の資産売却に伴う総額・純額の表示
<Q>資産売却は総額表示か純額表示か
今年度は、資産売却差額50と資産処分差額30があります。この2つは相殺して良いのでしょうか?
<A>
学校法人会計基準の解釈の仕方で2つの見解があります。
1.総額表示のみ
資産売却差額と資産処分差額は、基準第5条(総額表示)で「計算書類に記載する金額は、総額をもつて表示するものとする。……」とあるので、相殺表示はできません。あくまでも、別表第2の「資産売却差額」と「資産処分差額」の定義に従って、資産売却差額と資産処分差額を別々に総額で表示します。こちらの見解は基準に忠実で根拠がはっきりしています。
学校法人会計基準 (総額表示) 第5条 計算書類に記載する金額は、総額をもつて表示するものとする。ただし、預り金に係る収入と支出その他経過的な収入と支出及び食堂に係る収入と支出その他教育活動に付随する活動に係る収入と支出については、総額をもつて表示することができる。 |
2.総額・純額の両方法可
ただ、ある本は、「総額・純額の両方法を妥当とする。ただし、異種(不動産、有価証券)のものはそれぞれ総額表示する方が望ましい。」と考えるのが通説であるとしています。この見解は、基準第5条を緩やかに解釈しているようです。
見解の1、2のどちらの考え方を採用するかは、学校が判断し、継続適用することになります。
今日は、ここまでです。