2013年01月30日
【修学旅行】修学旅行の会計処理
<Q>生徒から預かった修学旅行費の会計処理を教えて下さい。
<A>
修学旅行費の預り金は、学校が修学旅行費として収納した金銭であって、学生生徒等納付金に準ずる重要なものなので取扱いが決まっています。
※「修学(研修)旅行費預り金の会計処理及び監香上の取扱いについて」学校会計委員会報告第24号。昭和58年
実のことろこの取扱いが公表されたきっかけは、「……公表当時の学校法人会計で預り金が簿外とされていた事例が見受けられたことから、預り金を学校法人会計で受入ることを義務づける」(山口先生。実務総覧p435)ことにありました。
(1)資金収支計算書の科目
修学旅行費預り金に係る収支の例です。
(大科目)その他の収入(小科目)修学旅行費預り金受入収入
(大科目)その他の支出(小科目)修学旅行費預り金支払支出
ただし、前記の小科目に属する金額を、それぞれ「預り金受入収入」及び「預り金支払支出」に含めて表示することができます。
また、預り金に係る収支については、学校法人会計基準(文部省令)第5条ただし書によって純額表示することも可能です。
(2)貸借対照表の科目
修学旅行費預り金は、固定負債又は流動負債に区分して表示します。
また、修学旅行費預り金として収納した金銭は、修学旅行の行事のみに支出する資産であるため通常の支払資金と区分して例えば(小科目)「修学旅行費預り資産」として表示します。
ここのところ、実務では支払資金の現金預金に扱いがちなので注意です。学校会計で「預り資産」の例示があるのは今のところここだけです。
貸借対照表
修学旅行費預り資産 |
修学旅行費預り金 |
(3)利息について
修学旅行の預り金より生ずる利息配当金及び剰余金の処理について、預り金とするか帰属収入とするかは、学校で定める修学旅行費取扱規程等で決めておきます。
今日は、ここまでです。