2012年05月21日
【理事会特集3】ズバリ:貸借対照表はバランス・シートで考える!
こんにちは! 決算承認の理事会・評議員会が近づいて来ました。理事会、評議員会で困らないための決算書の読み方・説明の仕方をお伝えいたします。
なお、あくまでも決算書の本質をかみ砕いた説明なので、ちょっと違和感があったらごめんなさい。皆様にお役にたてば幸いです。
【第1回】資金収支計算書
【第2回】消費収支計算書
【第3回】貸借対照表 ←今日はココ!
【第4回】基本金
今日は、貸借対照表(タイシャク・タイショウヒョウ)です。学校法人会計基準は、貸借対照表の目的はありませんが、企業会計では財政状態をみます。もっと分かりやすく言うと、貸借対照表は学校が「お金持ち」か「そうでないか」みる計算表です。
貸借対照表の見方のコツを3点にまとめてみます。
<ポイント1>バランス・シートで考える。
貸借対照表は日本ですが、日常使う言葉ではないので、ちょっと馴染みづらいです。ところで、貸借対照表を、英語で「バランス・シート」(balance sheet)と言います。直訳で「右と左の表」です。こっちの方が理解しやすいです。
バランス・シートの左には、学校が購入した校地(土地)・校舎(建物)や手持ちの現金など資産と呼ばれるものがきます。
そして、この校地・校舎などのどうやって買ったのか、お金の出所を右側で説明しています。
バランス・シートで考える
↓↓↓
貸借対照表
資産 |
固定資産 土地 100 建物 100 |
負債 40 |
|
基本金 100 |
|||
流動資産 現金 50 |
|||
消費収支差額(累計)10 |
|
バランス・シートが苦手な理事さんがいたら面積グラフにしてあげるともっとわかりやすくなります。
<ポイント2>累積の残高
資金収支計算書や消費収支計算書は単年度の計算書ですが、貸借対照表は法人化以来の累積の残高です。
ですから、例えば開校30年なら貸借対照表には開校30年以来の学校が取得した財産で現在残っているものが全部含まれます。消費収支計算書の消費収支差額は単年度のものですが、貸借対照表の消費収支差額は法人化以来の累積残高です。
<ポイント3>目的は「お金持ち」がみる。
校舎・校地など学校が持っている資産の財源がバランス・シートでわかります。例えば、財源がほぼ「基本金」と「消費収支差額」であれば、その学校はお金持ち。そうでななければ、「これから」と言うことになります。
バランスシート ←「お金持ち」
土地 100 建物 100 |
基本金 200 |
バランスシート ←「これから」
土地 100 建物 100 |
借金 200 |
もっと詳しく知りたい方には、事務局で本を出しました。
ご参考になれば幸いです。
【概要】完売。ごめんなさい。
編著者名 梶間栄一/著
出版社 ぎょうせい (2012/3/30)
判型 A5
体裁 単行本(ソフトカバー)
定価(価格) 3,500円(税込み)
本体 3,333円
ISBN 978-4-324-09397-9
図書コード 5107805-00-000
発行年月日 2012年03月20日
<購入方法>
●アマゾンから購入 http://www.amazon.co.jp/
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