2012年01月16日
【内訳表】人件費支出内訳表を作る理由
こんにちは!最近、いくつかの学校で続けて人件費についてご質問をいただきました。今日は、そのうちの一つです。
<Q>決算書には人件費の内訳表を作りますが、なぜ人件費支出内訳表がいるのですか?
<A>
学校法人では、人件費支出内訳表を作成することになっています(基準4条・14条など)。
それで、なぜ、人件費内訳表をつくるかということですが、これは学校法人会計基準が誕生した経緯からはじまります。もともと、学校法人会計基準は、経常的経費の補助金をもらう学校に適用されました。ここで、学校法人会計基準の適用を受ける学校法人は、校長および教員の給与またはこれを含む経常的経費に対する補助金の交付を受けるものであるから、資金支出のうちとくに人件費支出の経理については、所轄庁としても、学校法人としても、その執行状況を詳細にかつ的確に把握する必要があったのです。
つまり、公金を財源とする補助金を私立学校に給付するわけなので、所轄庁としては補助金の使い方がわかるように学校法人に学校法人会計基準で計算書類を作り、金額的に大きな割合をしめる人件費については、より細かな報告、つまり人件費支出内訳表の作成を求めたのです。
人件費支出内訳表はこのような趣旨により作成するものなので、科目の内訳も給与の種類別までの細目にわたり、また、部門別の内訳も資金収支内訳表の部門別に合わせて作成することになったのです。