2011年12月19日
【経費】教育研究経費と管理経費の区分
こんにちは! 今日は、ある高校の経理主任さんからのご質問です。
<Q>学校法人の経理では、教育研究経費と管理経費の区分がよくわかりません。どう考えたらよいですか?
<A>
教育研究経費支出と管理経費支出の区分(略して「教管区分」)については、大枠しか決めがないため実務的には判断に困ることがあります。
学校法人会計基準では、教育研究経費支出は補助金の対象経費になるので管理経費支出との区分を求めています。基準では、教育研究経費支出は、「教育研究のために支出する経費(学生、生徒等を募集するために支出する経費を除く。)をいう。」(基準別表第1)とだけあります。
しかし、このルールだけでは実務処理が難しいことから、教育研究経費と管理経費の区分について、昭和46年の文部省通知(雑管第118号)では、次の7項目を管理経費とし、それ以外の経費については主たる使途に従って法人が自主的な判断でいずれかに区分することにしました。
|
管理経費となる例(雑管第118号) |
|
1.役員の行なう業務執行のために要する経費および評議員会のために要する経費(役員の旅費、事業費、交際費等) |
|
2.総務・人事・財務・経理その他これに準ずる法人業務に要する経費(法人本部の業務に限定されない) |
|
3.教職員の福利厚生のための経費 |
|
4.教育研究活動以外に使用する施設、設備の修繕、維持、保全に要する経費 (減価償却費を含む。) |
|
5.学生生徒等の募集のために要する経費 (入試経費を除く) |
|
6.補助活動事業のうち食堂、売店のために要する経費 |
|
7.附属病院業務のうち教育研究業務以外の業務に要する経費 |
このうち7番は附属病院に関する支出なので普通の学校法人は、1から6番が管理経費になります。附属病院のある学校は1から7番が管理経費になります。
ちょっと考え方を整理するために図解してみましょう。

なお、主たる使途によっても区分しがたい経費、たとえば水道光熱費支出や通信運搬費支出であれば、教育研究施設と管理施設の面積比、使用時間、生徒数や教員・職員の人数比で按分計算してもよいことになっています。
それでも、実務処理では、最終的には、主たる使途で法人が自主的に教育研究経費と管理経費の区分を判断すると言うのですが、どうしても不明瞭感が残る支出がある場合があります。この場合は、標準的な区分例を事業団の「経営に関する実務問答集」で探したり、前回の同じような支出例を探して参考にしたり、支出した部署を考慮して考えたり、按分計算したり、今度困らないように経理細則で割り切って決めるなどして教管区分を決めていきます。