2025年08月
2025年08月27日
電子契約と印紙税
<Q>電子契約と印紙税
電子契約だと金額の記載のある請負契約でも収入印紙が要りません。どうしてですか?
<A>
電子契約で収入印紙が不要とされるのは、印紙税法の課税対象が「紙の文書」に限定されているためです。
印紙税の対象となる課税文書とは、印紙税法別表第1に記載された契約書や領収書など、紙に記載された文書を指します。そして、その文書に収入印紙を貼ることで納税します。ですが電子契約は「紙の文書」ではないため、印紙税法上の「課税文書」に該当しません。国税庁の印紙税基本通達第44条では、課税文書の「作成」とは、紙に課税事項を記載し、交付することと定義されています。電子契約はPDFなどの電磁的記録であり、紙に印刷して交付しない限り「作成」には当たらないとされています。
今日は、ここまでです。
2025年08月25日
認定子ども園の会計処理
<Q>認定子ども園の会計処理
私学助成園から認定子ども園に移行しました。これから会計ソフトに入力を始める予定ですが。認定子ども園の会計処理について教えて下さい。
<A>
会計処理の概要を図表形式で説明します。
1. 収入の会計処理
主な収入科目の会計処理は以下の通りです。
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収入の内容 |
会計処理 |
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•利用者負担額 (基本負担額) |
・会計処理上は、「学生生徒等納付金収入」の「基本保育料収入」として計上します。無償化後の利用者負担額(基本保育料)は、2019年10月以降は基本的に0円となります。 |
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•施設型給付費 |
・市町村から支給される施設型給付は、「補助金収入」の「施設型給付費収入」として計上することが基本です。 |
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•上乗せ徴収金(特定負担額) |
・公定価格で賄えない施設整備費、施設維持費、教材費、研修充実費、特定職員人件費、○○教育費など、教育・保育の質の向上を図るために特に必要と認められる費用として、保護者の同意を得て徴収するものです。 ・会計処理上は、「学生生徒等納付金収入」の「特定保育料収入」として計上します。科目名を細分化(例:「特定保育料(施設整備費)」)することがより望ましいとされています。 ・保護者に対しては事前説明と書面による同意が必須です。 |
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•実費徴収金 |
・教材費、行事費、給食費、スクールバス代、用品代など、特定教育・保育の提供に要する実費として徴収する費用です。 ・会計処理は、徴収の実態等に応じて行います。 ・給食費については、無償化の対象となる利用料には含めることができないため、利用料とは別途徴収することが基本です。領収書で両費用を確実に区分記載することを前提に、一体的に徴収することも可能です。 ・給食費を基本保育料に含めて徴収している園では、食材費は「教育研究経費」として処理されます。補助活動として徴収している園では、「管理経費」の「補助活動支出」として処理されます。 |
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•入園料 |
・従来の入園料は、その性格に応じて「入園や選考に関する事務手続き等に係る費用の対価」と「教育・保育の質の向上のための費用の対価(上乗せ徴収金と同様)」の2つに分けられます。 ・事務手続き等に係る費用は、「手数料収入」として収受した年の収入として認識します。 ・質の向上のための対価は、「特定保育料収入」として計上するか、入園年度前に徴収する場合は「前受金」として処理します。 |
2.
支出の会計処理
主な支出科目の会計処理は以下の通りです。
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支出の内容 |
会計処理 |
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•人件費支出 |
・人件費を教員人件費と職員人件費に区分します。これは基本的に教員免許の有無で判断されます。 ・認定こども園における「保育教諭」は、幼稚園教諭免許と保育士資格の両方を持つ者を指します。経過措置期間中は保育士資格のみでも保育教諭となることができ、その場合は教員人件費として処理されます。 |
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・経費支出 |
・私学助成園の時代と同じです。 |
3.
固定資産取引、基本金
私学助成園の時代と同じです。
今日は、ここまでです。
2025年08月22日
認定子ども園の会計処理(自治体向けFAQって何?)
<Q>認定子ども園の会計処理(自治体向けFAQって何?)
認定子ども園の会計処理なのに、どうして自治体向けFAQを使うのはどうしてですか?
<A>
まず認定子ども園の会計処理で利用する自治体向けFAQは下記の2つです。
1.自治体向けFAQ【第19.1版】令和3年10月1日内閣府
「子ども・子育て支援新制度」に関する自治体および事業者の疑問を解消することを目的として作成されており、特に【会計処理・外部監査】のセクションに、認定こども園や施設型給付を受ける幼稚園の会計処理に関する具体的なルールが示されています。
また、学校法人が運営する施設や事業には学校法人会計基準が適用されることが明記されており、このFAQはその基準を新制度にどう適用するかを具体的に示しています。
2.幼児教育・保育の無償化に関する自治体向けFAQ【2024年7月1日版】こども家庭庁
このFAQの主な目的は、「子ども・子育て支援新制度」に関する自治体および事業者の疑問を解消することです。特に、幼児教育・保育の無償化という制度に特化した具体的な会計ルールを明確にすることで、関係者が円滑に業務を進められるように作成されています。
このFAQは、子ども家庭庁(旧内閣府)から公表されている公式な指針であり、認定こども園や施設型給付を受ける幼稚園の会計処理に関するルールが詳細に定められています。決算書の作成は学校法人会計基準に準じますが、無償化制度における具体的な会計処理については、このFAQの【会計処理】が文字通り会計処理のよりどころになっています。
また、このFAQは随時更新される性質を持ち、実務で参照する際には、こども家庭庁(旧内閣府)のウェブサイトから常に最新のものを入手し利用することがよいでしょう。
今日は、ここまでです。
2025年08月20日
こども家庭庁vs子ども家庭庁
<Q>こども家庭庁vs子ども家庭庁
子ども・子育て支援新制度は「子ども」なのに、どうしてこども家庭庁は「こども」なのですか?
<A>
正式な表記は 「こども家庭庁」 です。これは、こども家庭庁設置法やこども基本法などの関連法令において、ひらがな表記の「こども」が採用されているためです。こどもたちへのわかりやすさもあります。内閣官房の設立準備室も、「子供」や「子ども」ではなく「こども」の使用を推奨しています。※「こども」表記の推奨について(依頼)
なお、当初は「こども庁」という名称で検討されていましたが、子どもは家庭で育つという考えを重視する意見が反映され、「家庭」という言葉が加わって「こども家庭庁」となりました。
他方「子ども・子育て支援新制度」は、「こども家庭庁」が設立されるより前に制定された法律である「子ども・子育て支援法」に基づく制度だからです。
行政の文書や公式な場面では、それぞれの根拠となる法律の表記に従うのが原則です。そのため、新しい法律や機関ではひらがなの「こども」が推奨されていますが、既存の法律や制度については、制定時の表記である「子ども」がそのまま使われています。
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子ども・子育て支援新制度 → 子ども・子育て支援法(平成24年8月成立) この法律では、「子ども」と漢字で表記されています。 |
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こども家庭庁
→ こども基本法(令和4年6月成立) この法律では、「こども」とひらがなで表記されています。 |
今日は、ここまでです。
2025年08月18日
子ども・子育て支援新制度は、いまでも新制度?
<Q>子ども・子育て支援新制度は、いまでも新制度?
子ども・子育て支援新制度を今でも「新制度」というのはおかしくありませんか?
<A>
子ども・子育て支援新制度は2015年に施行され、すでに10年以上が経過しています。それにもかかわらず「新制度」と呼ばれている背景には、以下のような理由があります。
まず、行政文書や通知などの法令上の表現として「新制度」という呼称が定着していることが挙げられます。これは制度導入当初から使われてきた慣用的な言い回しであり、公式な場面では現在も使用されることが多いのです。
また、児童福祉法を基盤とした旧制度との違いを明確にする必要性も、呼称が残る理由のひとつです。新制度は旧制度と比べて仕組みや対象サービスが大きく変化しており、その成り立ちや特徴を示すためには「新制度」という言葉が依然として有効だと考えられています。
さらに、制度改正が段階的に続いている点も見逃せません。たとえば、幼児教育・保育の無償化や地域型保育事業の拡充など、制度の内容は年々更新されており、完全に定着したとは言い切れない部分も残っています。
※新制度の呼称が続いている主な理由
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・法令・通知文書での慣用表現 |
行政文書や通知では「新制度」という表現が継続使用されている。 |
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・旧制度との区別の必要性 |
児童福祉法ベースの旧制度と明確に区別するため、制度の成り立ちを示す呼称として残っている |
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・段階的な制度改正が継続中 |
無償化や地域型保育の拡充など、制度の進化が続いており、完全に「定着した」とは言い切れない面がある。 |
とはいえ、制度運用はすでに成熟しており、現場の実務者の間では「新制度」という呼び方に違和感を覚える声も増えてきています。そのため、今後は「子ども・子育て支援制度」といった表現の方が、制度の実態に即していて適切であると考える向きもあります。
※旧制度との比較図表を無理してまとめてみました。
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項目 |
旧制度 (2015年4月以前) |
子ども・子育て支援新制度(2015年4月以降) |
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制度の根拠 |
児童福祉法 |
子ども・子育て支援法、認定こども園法など複数法令に基づく制度設計 |
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サービス利用の仕組み |
保育所は市町村、幼稚園は施設に直接申込 |
市町村による「支給認定」(1号・2号・3号)に基づき施設利用 |
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対象施設・サービス |
保育所、幼稚園、認定こども園(一部) |
認定こども園、保育所、幼稚園、地域型保育(小規模・家庭的・事業所内)、一時預かり、病児保育、ファミサポなど多様化 |
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保育料(利用者負担) |
市町村・施設ごとに異なる基準で算定 |
国の統一基準に基づき市町村が算定。所得階層・年齢・兄弟数に応じた公平な負担設定 |
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保育の受け皿 |
主に保育所 |
地域ニーズに応じた多様な受け皿(小規模保育、事業所内保育、居宅訪問型保育など)を整備 |
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財源 |
国・都道府県・市町村の補助金中心 |
消費税増収分を含む財源で安定的な制度運営を確保 |
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地域の主体 |
市町村が保育所等の認可を実施 |
市町村に「事業計画」策定を義務付け。地域ニーズに基づくサービス量の確保と計画的提供を担う |
今日は、ここまでです。
2025年08月12日
【知事所轄法人】新基準を学びたい!
<Q>【知事所轄法人】新基準を学びたい!
改正基準の勉強をしたいのですが、何か良い方法は、ありませんか?
<A>
文科省は知事所轄学校法人向けの基準説明会をYouTubeにアップロードしていますので、こちらがおすすめです。大学法人向けのYouTubeに比べて、視聴回数がまだ68回と少ないのですが、貴重な動画になっています。
•(都道府県知事所轄学校法人関係者向け)
•【解説動画】(都道府県向け)学校法人会計基準の改正等について(※YouTubeMEXTchannelへリンク)
•【解説資料1】学校法人会計基準の改正等について(PDF:1.7MB)
•【解説資料2】改正私立学校振興助成法に基づく都道府県による告示等の整備(PDF:659KB)
全般的に新基準の情報源は下記にあります。
今日は、ここまでです。




