【法】 私立学校法・ミニ逐条解説

2011年08月23日

【私学法第32条】寄附行為の補充

設立 こんにちは! 夏休みは私立学校法を一条ずつ簡単にですけれど、読み込んでいます。

今日は、私立学校法第32条(寄附行為の補充)です。

 

【私立学校法第32条】(寄附行為の補充)

第32条  学校法人を設立しようとする者が、その目的及び資産に関する事項を除くほか、第30条第1項各号に掲げる事項を定めないで死亡した場合には、所轄庁は、利害関係人の請求により、これらの事項を定めなければならない。

 

2  前条第2項の規定は、前項の場合に準用する。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、学校法人を設立しようとする者が、寄附行為の一部を定めないなくなった場合の救済方法を定めています。

 学校法人設立時の万が一の場合の規定です。

 

2.「目的及び資産に関する事項以外の事項」とは

第30条第1項各号に掲げる事項のうち、第1号の目的及び第8号の以外の事項です。

 〔榲

 ¬松

 設置する私立学校の名称(※以下本号省略)

 せ務所の所在地

 ヌ魄の定数、任期、選任及び解任の方法その他役員に関する規定

 ν事会に関する規定

 評議員会及び評議員に関する規定

 ┿饂此腹第25条)及び会計に関する規定

 収益を目的とする事業を行う場合には、その事業の種類と規定

 解散に関する規定

 寄附行為の変更に関する規定

 公告の方法

 

3.寄附行為の補充手続き

所轄庁は利害関係人の請求により、これらの事項を定め、寄附行為の補充をします(第1項)。

また、所轄庁がこの寄附行為の補充を行う場合には、あらかじめ私立学校審議会又は大学設置・学校法人審議会の意見を聴かなければならなりません(第2項)。

 

今日は、ここまでです。



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2011年08月22日

【私学法第31条】 認可

設立  こんにちは! 夏休みは私立学校法を一条ずつ簡単にですけれど、読み込んでいます。

 前回から、第2章設立です。今日は、私立学校法第31条(認可)です。

 

【私立学校法第31条】(認可)

31 所轄庁は、前条第1項の規定による申請があつた場合には、当該申請に係る学校法人の資産が第25条の要件に該当しているかどうか、その寄附行為の内容が法令の規定に違反していないかどうか等を審査した上で、当該寄附行為の認可を決定しなければならない。

 

 所轄庁は、前項の規定により寄附行為の認可をする場合には、あらかじめ、私立学校審議会等の意見を聴かなければならない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

本条は、認可の際の判断基準(第1項)と認可手続き(第2項)を定めています。

 

2.2つの認可

 私立学校の新設を行う場合には,学校教育法第4条第1項の規定により認可を受けるとともに,私立学校法により当該学校等を設置しようとする学校法人の寄附行為の認可又は寄附行為の変更の認可を受けなければならない。

(1)学校教育法に認可

学校教育法に基づく認可については,新たに設置されようとする私立学校が,学校教育法の規定や大学設置基準など学校種ごとに定められている設置基準等に適合しているかどうかの観点から審査が行われ,認可の可否についての判断がなされる。

(2)寄附行為の認可

また,寄附行為の認可については,私立学校法第31条第1項において,「所轄庁は,……(認可の)申請があった場合には,当該申請に係る学校法人の資産が第25条の要件に該当しているかどうか,その寄附行為の内容が法令の規定に違反していないかどうか等を審査した上で,当該寄附行為の認可を決定しなければならない。」と規定されており,認可の際の判断基準が示されている。(参考:小野先生の本。P137

 

3.寄附行為認可の判断基準

 寄附行為の認可の判断基準は、本条第1項で

 (1)資産が(私立学校法)第25条の要件に該当しているかどうか

 (2)その寄附行為の内容が法令の規定に違反していないかどうか

(3)等   

を審査するとしています。少し説明します。

(1)資産が(私立学校法)第25条の要件に該当しているかどうか

学校法人は、基本財産と運用財産を持っていることです。

例えば、基本財産について言えば、学校の土地,校舎などが,設置基準等を満たした上で,教育活動に供することが可能な状態で長期的に保有できて利用できることが確実なことを言います。

 

 今日は、ここまでです。



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2011年08月19日

【私学法第30条】設立

設立

こんにちは! 夏休みは私立学校法を一条ずつ簡単にですけれど、読み込んでいます。

今日から、第2章設立です。第2節「設立」には,学校法人の設立の申請,認可等に関する規定が設けられている(第30条〜第34)。ただ、設立は学校法人にとってお目にかかることが少ないので、ざ〜っと簡単に眺めるに感じで進みます。

 

【私立学校法第30条】(申請)

30 学校法人を設立しようとする者は、その設立を目的とする寄附行為をもつて少なくとも次に掲げる事項を定め、文部科学省令で定める手続に従い、当該寄附行為について所轄庁(※第4条)の認可を申請しなければならない。

 目的

 ¬松

 その設置する私立学校の名称及び当該私立学校に課程、学部、大学院、大学院の研究科、学科又は部を置く場合には、その名称又は種類(※以下本号省略)

 事務所の所在地

 役員の定数、任期、選任及び解任の方法その他役員に関する規定

 理事会に関する規定

 評議員会及び評議員に関する規定

 資産(※第25条)及び会計に関する規定

 収益を目的とする事業を行う場合には、その事業の種類その他その事業に関する規定

 解散に関する規定

 寄附行為の変更に関する規定

 公告の方法

 

 学校法人の設立当初の役員は、寄附行為をもつて定めなければならない。

 

 第1項第10号に掲げる事項中に残余財産の帰属すべき者に関する規定を設ける場合には、その者は、学校法人その他教育の事業を行う者のうちから選定されるようにしなければならない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

本条は、学校法人を設立申請に必要な寄附行為の内容と、所轄庁に対する認可申請の手続が定められています。

 

2.寄附行為とは

 寄附行為は学校法人ではよく使う言葉です。2つの意味があるので注意して下さい。

   財産の出損行為

学校法人設立のための一定の財産の出指行為自体を言います。

   書面

 法人の根本規範を書いた書面。ペーパーです。この書面には、その目的,事業,管理運営の基本を規定するものである。この寄附行為、学校の目的、住所、住所、理事会に関することなどホントに学校の根本規則を書きます。

 個人的には、寄附行為と言うから初めての人は書面だと気づきません。寄附行為書と言ってくれるとわかりやすいと思っています。

 

3.寄附行為の記載事項

 寄附行為の記載事項には、私立学校法第30条第1項各号に規定されている必要的記載事項と任意の記載的記載事項があります。

 寄附行為は重要ですので、本来は学校法人のじっくり利益を考えてしっかりとつくるのが筋だとは思うのですが、中規模・小規模学校法人では、ほとんど寄附行為の作成例を参考にして寄附行為を作成しています。

 寄附行為作成例は、文科版と知事版(たぶん)があります、ご紹介しておきます。学校法人の皆様の実務の作成例を大いに参考にしていることと思います。

 

○学校法人寄附行為作成例

(昭和38年3月12日私立大学審議会決定)

〔改正平成16年7月13日大学設置・学投法人審議会(学校法人分科会)決定〕

http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/001/001/001/001/003.pdf

 

○都道府県版も出ていると思いますので、どうぞご確認下さい。

 

 

3.当初役員の注意規定(第2項)

本条第2項は、学校法人の設立当初の役員(理事及び監事)は、寄附行為で定めなければならないことを規定しています。

この規定の趣旨は、寄附行為において設立当初の役員が定められていない場合には、所轄庁が仮理事を選任した上で業務執行を行わなければならないこととなるので(第40条の3)、注意的な規定を設けた規定です。

 

4.残余財産の帰属(第3項)

本条第3項は、「第1項第10号に掲げる事項中に残余財産の帰属すべき者に関する規定を設ける場合には、その者は、学校法人その他教育の事業を行う者のうちから選定されるようにしなければならない。」と定めています。

 

そもそも残余財産の帰属は、「寄附行為の定めるところにより、その帰属すべき者に帰属する」(第51条 砲箸気譴討り、その帰属すべき者について寄附行為において任意に定める場合は、「教育の事業を行う者」に限定している。この趣旨は、学校は父兄、補助金などにより財産形成がなされたことから、学校の残余財産は末永く教育事業に利用すべきとの考えがあります。

また、もし寄附行為に帰属すべき者の定めがない場合には、残余財産は国庫に帰属します(第51条第2項)。

 

 設立は、利用頻度が少ないので、設立時に深く考えればよい。だから、今は、

ざ〜っと眺める感じにしようと思いましたが、今日はダラダラと長くなってしまいました。



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2011年08月18日

【私学法29条】代表者の行為の不法行為責任

裁判こんにちは!連日、私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。今日は、私立学校法第29条(代表者の行為についての損害賠償責任)です。

 

 

【私立学校法第29条】(準用規定)

29 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成18年法律第48号)第78条(※代表者の行為についての損害賠償責任)の規定は、学校法人について準用する。

 

【説明】

1.本条の趣旨

本条は、法人の不法行為能力及びその責任を、一般社団・財団法人法の準用から規定するものです。

 

2.背景

民法法人制度の廃止がされ民法の規定を準用することができなくなりました。そこで、一般社団・財団法人法を一部準用することにしました。

 

3.準用する規定

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成1862日法律第48号)

(代表者の行為についての損害賠償責任)

78条  一般社団法人は、代表理事その他の代表者がその職務を行うについて第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。

 

 今日は、ここまでです。



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2011年08月17日

【私学法第28条】登記

登記こんにちは! 今日は、私立学校法第28条(登記)。身近な学校法人の登記としては、毎年行う「資産の総額の変更登記」や「代表者の変更登記」がありますね。

 

 

【私立学校法第28条文】(登記)

28 学校法人は、政令(※)の定めるところにより、登記しなければならない。

 

 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもって第三者に対抗することができない。

 ※政令:組合等登記令

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、学校法人が政令(組合等登記令)の定めるところにより登記をしなければならないことを規定しています。

 

2.公示制度

 学校法人は、取引上必要な事項は登記を通じて、取引関係者が簡単に知ることができるように登記します。登記の目的は、取引の安全確保です。

 なお、私立学校法第28条第1項の「政令」とは組合等登記令(昭和39年政令第29号)を言います。

 

3.登記事項

学校法人が登記しなければならない事項は,組合等登記令第2条第2項及び別表により次のとおりとされています。

  目的及び業務

¬松

  事務所の所在場所

  代表権を有する者の氏名,住所及び資格

  存続期間又は解散の事由を定めたときは,その期間又は事由

  代表権の範囲又は制限に関する定めがあるときは,その定め

  資産の総額

  設置する私立学校,私立専修学校又は私立各種学校の名称

 

3.設立登記

 登記により法律上、成立するものとしては、

・設立登記(私立学校法第33条)

・合併(私学法第57)

・組織変更(私学法第64条第6項)があります。

 

(2)設立後の登記

 代表的な登記です。

・代表権を有する者に関し変更があったときの変更登記

・資産の総額の変更登記…事業年度終了後2ケ月以内

・従たる事務所の新設の登記(組合等登記令第11)などです。 

 

4.成立要件と対抗要件

私立学校法第28条第2項では,「前項の規定により登記しなければならない事項は,登記の後でなければ,これをもって第三者に対抗することができない。」と規定しています。これは登記の対抗要件ですね。

次に、登記が法律上の発生要件とされているのは,設立,合併,組織変更の3つの場合があります。こちらは登記の成立要件です。

 

5.所轄庁への届出

学校法人が組合等登記令の規定により登記をしたときは,所轄庁に届け出ます。



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2011年08月16日

【私学法第27条】住所

住所こんにちは!酷暑が続きます。今日は、私立学校法第27条(住所)です。

 

 

【私立学校法第27条】(住所)

27条 学校法人の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、「学校法人の住所は、その主たる事務所の所在地にある」と定めています。

 そもそも住所とは、「各人の生活の本拠」(民法22条)であり、学校法人の活動の中心となる場所を言います。人の活動と同じように、学校法人の場合も各種の法律関係において住所が基準となることが多く、住所を定める必要がありました。

 

2.登記事項

学校法人の住所は、登記事項になっています。(組合等登記令第2条第2項)

 

3.主たる事務所とは

 主たる事務所とは,事務所が複数ある場合を予想して、学校法人の最終的な意思決定機関の存在する場所をいいます。

 

 今日はここまでです。



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2011年08月15日

【私学法第26条】収益事業

収益事業こんにちは!酷暑が続きますね。さて、今日は、私立学校法第26条(収益事業)です。

 

【私立学校法第26条】(収益事業)

26条 学校法人は、その設置する私立学校の教育に支障のない限り、その収益を私立学校の経営に充てるため、収益を目的とする事業を行うことができる。

 

2 前項の事業の種類は、私立学校審議会又は学校教育法第95条に規定する審議会等(以下「私立学校審議会等」という。)の意見を聴いて、所轄庁が定める。所轄庁は、その事業の種類を公告しなければならない。

 

3 第1項の事業に関する会計は、当該学校法人の設置する私立学校の経営に関する会計から区分し、特別の会計として経理しなければならない。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、一定の制限のもとに私立学校は収益事業を行うことを認める規定です。私学法が私立学校に収益事業を認める理由は、私立学校経営の財政的基盤の強化に役立てることにあります。

 

2.収益事業を行うための要件(第1項)

 私立学校は、収益事業を行うには、次の2つの要件を守ることが必要です。

  その設置する私立学校の教育に支障がないこと

本来の学校教育に支障が生じることがないという意味です。不測の損害により学校法人の存立を危うくするおそれがあるような事業はできません。

△修亮益を私立学校の経営に充てること

 

3.業種の制限

 私立学校が行う収益事業には、一定の事業に限られます。なお、ここで私立学校法の収益事業は、法人税法の収益事業と必ずしも同一ではありません。

 収益事業の種類は,私立学校審議会又は大学設置・学校法人審議会の意見を聴いて,所轄庁が定めることとされており、所轄庁はこの種類を公告することになっています(私学法第26条第2項)。具体的にみてみます。

 

(1)文部科学大臣所轄学校法人

文部科学大臣所轄の学校法人については、平成20年文部科学省告示第141号があります。

※文部科学大臣の所轄に属する学校法人の行うことのできる収益事業の種類を定める件(平成20年8月20日文部科学省告示第141号)

<要旨>

(1) できない事業の例

  経営が投機的に行われるもの

  いわゆる風俗営業に該当するような方法で経営されるもの、

  規模が当該学校法人の設置する学校の状態に照らして不適当なもの、

こ惺史/涌奮阿亮圓紡个垢詭承舛梁瀝燭修梁症堙な方法によって経営されるもの、

 ヅ該学校法人の設置する学校の教育に支障のあるもの、

 Δ修梁廠惺史/佑箸靴討佞気錣靴ない方法によって経営されるもの

 

(2)できる収益事業の種類

  ’清函⇔啅

  漁業

  9朸函∈寮亢函∈粛採取業

  し設業

  ダ渋ざ函「武器製造業」を除く。)

  ε典ぁΕス・熱供給・水道業

  Ь霾鹹命業

  ┗人業、郵便業

  卸売業、小売業

  保険業(「保険媒介代理業」「保険サービス業」に限る。)

  不動産業(「建物売買業、土地売買業」を除く。)、物品賃貸業

  学術研究、専門・技術サービス業

  宿泊業、飲食サービス業(「料亭」、「バー、キャバレー」等を除く。)

  生活関連サービス業、娯楽業(「遊戯場」を除く。)

  教育、学習支援業

  旭緡邸∧〇

  永9腑機璽咼校業

  殴機璽咼攻函並召吠類されないもの)

 

(2)知事所轄学校法人

 知事所轄学校法人は、文科省の告示を参考にして、都道府県の公報等により公示されています。

 

4.収益事業会計

 収益事業に関する会計は、本会計から区分し、特別の会計として経理しなければなりません(私学法第26条第3項)。これは、学校会計と収益事業会計の両セグメントの状況を把握することにあります。

 なお、最終的には、学校法人全体で計算書類をつくります。

 

5.寄附行為に記載

 収益事業を実施する場合にはその事業の種類その他その事業に関する規定を寄附行為に定めなければなりません(私学法第30条第1項第9号)

 

6.収益事業の停止命令

 所轄庁は一定の場合、収益事業の停止を命ずることができます(私学法第61)

 

7.税法上の注意点

 税法上の注意点が2つあります。

(1)収益事業の範囲が違う

 私立学校が行う収益事業には、一定の事業に限られます。なお、ここで私立学校法の収益事業は、法人税法の収益事業と必ずしも同一ではありません。

 

(2)収益事業部門から学校部門への寄付金繰入れ

 次は、税法上、優遇されている話です。

 法人税法は、収益事業部門から学校部門に支出した金額をその収益事業の寄付金とみなして、この寄付金に係る取扱いを次のように定めています。

 学校法人が、収益事業で得た収益や資産を本来事業である学校教育のために利用した場合は、これを収益事業からの寄附金とみなして、課税所得金額の50%(当該金額が200万円に満たない場合は、200万円)の範囲内で、収益事業について損金算入することが認められています。

 なお、各種学校のみを設置する準学校法人の場合所得の30%を損金に算入でき、これをこえる額は損金に算入できません。

 

 今日はちょっと長かったですが、ここまでです。



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2011年08月12日

【私学法25条】(資産)

資産こんにちは! 夏休みに私立学校法を以上ずつ読み込んでいます。第18条から24条は削除されているので、今日から私立学校法の第3章学校法人に入ります。第3章が私立学校法の中心です。

 

 

3章学校法人は、

第1節で「通則」(第2529条)、

2節で法人の設立(第3034条)、

3節で設立後の管理(第3549条)、

4節で解散(第5058条)、

5節で助成と監督(第5963条)を定めています。

 

 さて、今日から始まる第1節「通則」では資産,収益事業,住所,登記などの規定を(第25条〜第29)定めています。今日は25条(資産)です。

 

【私立学校法第25条】(資産)

25条 学校法人は、その設置する私立学校に必要な施設及び設備又はこれらに要する資金並びにその設置する私立学校の経営に必要な財産を有しなければならない。

2 前項に規定する私立学校に必要な施設及び設備についての基準は、別に法律で定めるところによる。

 

【説明】

1.本条の趣旨

本条は、学校法人における資産は,学校法人の存立の基礎をなすものであることを規定しています。

 

すなわち、学校法人が私立学校を設置するためには、教育研究を行うために必要な財産を有していなければならないこと、及び必要な施設・設備の基準は、別に法律で定めるとしています。

 

2.必要な資産とは

 学校法人が有すべき必要な資産とは、大きく2つあります。基本財産と運用財産です。

(1) 基本財産

基本財産は、「その設置する私立学校に必要な施設及び設備又はこれらに要する資金」を言います。

 〇楡

施設は、校地(土地)と校舎(建物)を言います。

  校地は日常会話では土地となりますが、学校法人で言う校地は、

  設置基準等に照らして校地として算入できるものに限られます。

  ・校地…建物敷地、運動場など

  ・校舎…教室、図書館、実験室など

 

 ∪瀏

  設備は、教具と校具を言います。

  ・教具…教育上必要な機械,器具,図書,標本,模型等

  ・校具…机、イスなど

 

 これらに要する資金

  施設( 法∪瀏(◆砲鮃愼するための資金を言います。

 

(2) 運用財産

 「その設置する私立学校の経営に必要な財産」を運用財産と言います。

具体的には、現金,預貯金,有価証券,貯蔵品,未収金,前払金等として保有されます。

 

25条資産 

 

4.学校の施設・設備についての基準

本条の第2項では「基準は,別に法律で定めるところによる」と規定されています。しかしながら、実際現在のところそんな法律はありません。

そこで、この基準法が制定されるまでの経過措置として,同法附則第11項で,「法律が制定施行されるまでは,なお従前の例による。」とされています。

そこで「従前の例」は何かと探すと,学校教育法施行規則中に定められている設備等に関する基準,大学設置基準,短期大学設置基準等の法令及び学校法人の寄附行為及び寄附行為変更の認可に関する審査基準(平成19年文部科学省告示第41号)等に定める基準にたどり着きます。

 

5.基本金組入の根拠

 学校法人が基本財産を保有すべきとされているが基本金組入の根拠となってきます。



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2011年08月11日

【私学法17条】審議会の運営の細目

審議会こんにちは! 今、連日、私立学校法の私立学校審議会の部分を読み込んでいます。今日は、17条(運営の細目)です。審議会の最後の条文です。

 

 

 

 

【私立学校法第17条】(運営の細目)

17条 この法律に規定するものを除くほか、私立学校審議会の議事の手続その他その運営に関し必要な事項は、都道府県知事の承認を経て、私立学校審議会が定める。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、「私立学校審議会の議事の手続その他その運営に関し必要な事項は、都道府県知事の承認を経て、私立学校審議会が定めことができる」としています。これは、私立学校審議会の自主性を尊重し、審議会に会議運営を期待して一種の規則制定権を認めたものと言えます。

 

2.「この法律に規定するもの」とは

第12条に規定する私立学校審議会の委員の任期や第13条の会長の選出方法、第15条の議事参与制限等があります。

 これらの事項について私立学校審議会が、本法第17条の規定と異なる取り扱いを定めた場合には、本条に従って、その相違部分については無効となります。

 

3.「議事の手続その他その運営に関し必要な事項」とは

これは議事の議決方法、定足数、議事録等に関するもののほか、会議招集方法や、会長に事故があるときや欠けたときの会議の主宰者等の運営の細目をいいます。

 

今日は、ここまでです。



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2011年08月10日

【私学法第16条】委員の費用弁償

審議会こんにちは梶間です。今、連日、私立学校法の私立学校審議会の部分を読み込んでいます。今日は、16条(委員の費用弁償)です。

 

 

 

 

 

【私立学校法第16条】(委員の費用弁償)

16条 私立学校審議会の委員は、職務を行うために要する費用の弁償を受けることができる。

2 前項の費用は、都道府県の負担とする。

3 費用弁償の額及びその支給方法は、都道府県の条例で定めなければならない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

本条は委員の費用弁償を定めています。すなわち、委員は,職務を行うために要する費用弁償を受けることができます。この費用弁償は,都道府県が負います。その額及びその支給方法は都道府県の条例で定めます。

 

2.委員がもらえる報酬など

 都道府県に設置される私立学校審議会の委員は、報酬を支給されます(地方自治法第213条 法しかしながら、この地方自治法の213条がなくても、本条の第3項で委員は、都道府県からその職務遂行に要する費用の弁償を受けることができるものとされています。

 

3.「費用の弁償」の実務

「費用の弁償」とは、実費弁償のことです。ですから、費用の要した都度、その実費を計算しこれを支給することもさしつかえなのですが、日当及び旅費等についてあらかじめ標準的な費用をもって定めておいて、これにより支給することが実務上一般的な取扱いとなっています。(松坂先生。逐条解説P106



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2011年08月09日

【私学法第15条】議事参与の制限

審議会こんにちは梶間です。今、連日、私立学校法の私立学校審議会の部分を読み込んでいます。今日は、15条(議事参与の制限)です。

 

 

 

 

 

【私立学校法第15条】(議事参与の制限)

15条 私立学校審議会の委員は、自己、配偶者若しくは3親等以内の親族の一身上に関する事件又は自己の関係する学校、専修学校、各種学校、学校法人若しくは第64条第4項の法人(※準学校法人のこと)に関する事件については、その議事の議決に加わることができない。ただし、会議に出席し、発言することを妨げない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 私立学校審議会の委員は、自己の縁故者が関係する学校法人に関する事案については、審議会に出席して発言は出来きるのですが、利害関係があるので議案の決議に加われないことを定めています。

 

2.委員と利害関係のある者とは

・委員自身…これは当然です。

・委員の配偶者…こちらの当然でしょう。

・三親等以内の親族(曽祖父母,曽孫,叔父母,甥姪及びその配偶者等の血族又は姻族)…近い親族ですね。 

 以上が、委員を利害関係ある者とされています。 

 

3.「会議に出席し、発言することを妨げない」とは

 本条の立法趣旨が、利害関係者を議決からはずして、自由な議事の議決を保障し、公正を確保することにあります。

 ですから、この立法趣旨からすると、議事の公正を確保するという本条の趣旨に反しない範囲での発言なら認められると考えられます。

 

 今日は、ここまでです。



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2011年08月08日

【私学法第14条】審議会の委員の解任

会議1こんにちは! 夏休みに私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。今日は、私立学校審議会の続きです。私立学校法第14条(審議会の委員の解任)です。

 

 

 

 

 

【私立学校法第14条】(委員の解任)

14条 都道府県知事は、私立学校審議会の委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認めるときその他委員として必要な適格性を欠くに至つたと認めるときは、私立学校審議会の議を経て、これを解任することができる。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、都道府県知事は、一定の場合には私立学校審議会の委員を解任できることを定めています。

 

2.解任事由

 解任事由は、「委員として必要な適格性を欠くに至ったと認めるときです。

 

 解任事由の具体的な例としては、

・本条より「心身の故障のため職務の執行ができないとき」。この場合、 都道府県知事が委員の「心身の故障」を認定する場合には、医師の診断などを基に客観的に判断することになります。

・守秘義務に違反した

・委員として社会的、法律的地位にふさわしくないことをした 等を個別に判断します。



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2011年08月05日

【私学法第13条】審議会の会長

会議1こんにちは! 今日も「私立学校審議会」の続きです。今日は、私立学校法第13条(審議会の会長)です。

 

 

 

 

 

【私立学校法第13条】(会長)

私立学校審議会に、会長を置く。

2 会長は、委員が互選した者について、都道府県知事が任命する。

3 会長は、私立学校審議会の会務を総理する。

 

 【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、都道府県知事が任命する私立学校審議会の業務を定めています。

 

2.審議会の会長の選び方

 会長は、委員が互選して選ぶ。互選というのは、委員の中から委員が会長を選ぶことをいいます。そして、「互選」の方法は必ずしも投票によることを要しません。互選では、指名や推薦等の方法によることも認められるとされています。

さらに、互選で選ばれた審議会の会長は、改めて都道府県知事が会長として任命します。

 

3.審議会の会長の仕事

 会長は、審議会の会務を総理します。「総理」とは日常生活ではあまり利使わない言葉です。「総理」は、一般には全体を統一して管理することを言います。

 

 では、第3項の「会務を総理する」とは、審議会の会長は、審議会を代表して諮問を受け、諮問に答申し、建議するなど審議会を代表することを言います。

 

会長は、審議会の議長として会議の運営を主導する権限と責任を持ち、会議規則等に従い、会議を開会し、議場の秩序を維持し、議事の整理と進行を図り、会議を閉会し、会議録作成させます。

 



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2011年08月04日

【私学法第12条】(委員の任期)

審議会こんにちは! 夏休みは私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。第11条は現在では、削除された条文なので、今日は第12条からです。

 

 

 

 

 

【私立学校法第12条】(委員の任期)

12条 私立学校審議会の委員の任期は、4年とする。ただし、欠員が生じた場合の補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

2 委員は、再任されることができる。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、私立学校審議会の委員そのものを定めています。

 

2.任期を決めた理由

 私立学校審議会の委員の任期を法律で定めた趣旨は、安定して委員を続けることにより審議の安定性を確保するためと言われています。

 

3.欠員

 委員に欠員が生じた場合、都道府県知事はすみやかに補充者を任命することが望ましいとされています。

 

4.再任

 再任について、特に回数制限はありません。

 

 今日はここまでです。



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2011年08月03日

【私学法第10条】(委員)

審議会こんにちは! 今日も私立学校審議会の続きです。今日は、私立学校法第10条(委員)です。

 

 

 

 

 

【私立学校法第10条】(委員)

10条 私立学校審議会は、10人以上20人以内において都道府県知事の定める員数の委員をもつて、組織する。

 

2 委員は、教育に関し学識経験を有する者のうちから、都道府県知事が任命する。

 

【解説】

1.本条の趣旨

9条は、都道府県に置かれる私立学校審議会の委員数及び委員の任命について定めています。

 

2.委員数について

都道府県に置かれる私立学校審議会の委員数を「10人以上20以内」と定めたのは、審議会の運営の便宜その他を考慮して、この程度の規模が適当と考えられたことによります。

 

3.委員の立場

 委員は、特別職の地方公務員となります(地方公務員法第3条)。

 

4.「教育に関した学識経験者」(第2項)について

「教育に関し」については,学校教育に限定する趣旨ではなく,広く教育全般に関するものと解されています。

また「学識経験」とは,教育についての学問上の知識を有する者だけでなく,教育に関して何らかの実際問題に関する経験を有する者を含む幅広い概念であると解されています。



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2011年07月29日

【私学法第9条】(私立学校審議会)

審議会こんにちは!今日は、昨日に続いて私立学校審議会についてです。

 

 

 

 

 

 

【私立学校法第9条】(私立学校審議会)

第9条 この法律の規定によりその権限に属せしめられた事項を審議させるため、都道府県に、私立学校審議会を置く。

 

2 私立学校審議会は、私立大学及び私立高等専門学校以外の私立学校並びに私立専修学校及び私立各種学校に関する重要事項について、都道府県知事に建議することができる。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 第9条は、都道府県には、都道府県知事の諮問機関として私立学校審議会を置かなければならないこと(第1項)と私立学校審議会の権限を規定しています(第2項)。

 

2.建議とは

「私立学校審議会が……都道府県知事に建議」とあります(第2項)。

 建議とは,通常諮問機関が,その属する行政機関又はその他の関係機関に対し,自発的に意見を申し出ることをいいます。この点、諮問に対する答申と区別されています。

 なお、建議された事項に都道府県が法的に拘束されるものではありません。

 

3.建議しうる重要事項とは

 学校法人に関する事項、私学助成に関する事項等があります。



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2011年07月28日

【私学法第8条】審議会への諮問

審議会 こんにちは! 夏休みは、なるべく毎日一条ずつ、私立学校法を読み込んでいます。

 

 さて、第7条は削除の条文なので、今日は第8条です。私立学校法第8条から第17条までの規定は,私立学校審議会の規程です。

 

 私立学校法は,その第1条で私立学校の自主性を尊重し,その公共性を高めることをねらいとしていますが,所轄庁の私立学校に対する行政の適正を期し公共性を担保するために,一定の事項については,あらかじめ私立学校の代表者などを構成員とする私立学校審議会の意見を聴かなければならないことを定めました。

 

【私立学校法第8条】(私立学校審議会等への諮問)

第8条 都道府県知事は、私立大学及び私立高等専門学校以外の私立学校について、学校教育法第4条第1項又は第13条第1項に規定する事項を行う場合においては、あらかじめ、私立学校審議会の意見を聴かなければならない。

 

2 文部科学大臣は、私立大学又は私立高等専門学校について、学校教育法第4条第1項又は第13条第1項に規定する事項(同法第95条の規定により諮問すべきこととされている事項を除く。)を行う場合においては、あらかじめ、同法第95条に規定する審議会等の意見を聴かなければならない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

8条は、所轄庁が学校法人の設置廃止等の認可(学校教育法第4条第1項)又は閉鎖命令(学校教育法第13条第1項)を行おうとする場合には、あらかじめ私立学校審議会又は学校教育法第95条に規定する審議会等(大学設置・学校法人審議会)の意見を聴かなければならないことを定めています。

 

2.諮問を受ける事項

 諮問を受ける事項は、学校教育法に書いてあります。

 ・学校教育法第4条第1項…学校の設置廃止、設置者の変更その他政令で定める事項

 ・学校教育法第13条第1項…学校の閉鎖命令

 

3.まとめ

 ・都道府県知事→知事所轄学校法人→(諮問機関)私立学校審議会

 ・文部科学大臣→文部科学大臣所轄学校法人

        →(諮問機関)大学設置・学校法人審議会

 

 今日は、あっさりとここまでです。



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2011年07月27日

【私学法第6条】報告書の提出

報告書こんにちは!今日は、私立学校法の第6条(報告書の提出)です。

 

(報告書の提出)

第6条 所轄庁は、私立学校に対して、教育の調査、統計その他に関し必要な報告書の提出を求めることができる。

 

 

【解説】

1.本条の趣旨

6条は、所轄庁が私立学校に対して報告書の提出を求めることができることを規定しています。所轄庁の権限を明確にする規定です。

 

2.報告書とは

「報告書」と言う紙媒体だけでなく、口頭での報告や資料まで含むものと解されています

 

3.報告書の内容

所轄庁が私立学校に対して提出を求めることができる報告書の内容は、「教育の調査、統計その他」とされていますが、これは報告聴取の範囲を教育課程や教材、設備など、直接教育にかかわるものに限定するものではなく、学校経営に係る収入支出の状況や、学校法人の運営状況、保護者の状況等をも含めて、広く学校教育上必要とされる事項の調査が対象になります。



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2011年07月26日

【私学法第5条】学校教育法の特例

案内

こんにちは! 夏休みに私立学校法を順番に読み込んでいます。今日から、第2章「私立学校に関する教育行政」です。第2章は、所轄庁の権限,私立学校審議会の設置,諮問事項,委員の構成・選任手続・任期等に関する規定が置かれている(第5条〜第17)

 

今日は私立学校法の第5条(学校教育法の特例)を読んでいきます。

 

【私立学校法第5条】(学校教育法の特例)

私立学校には、学校教育法第14条の規定は、適用しない。

 

【解説】

1.本条の趣旨

大学及び高等専門学校以外の私立学校については,学校教育法第14条の変更命令が適用除外となっているため,当該私立学校の設備,授業その他の事項について法令違反があっても,変更命令を発することはできない。

 私立学校に対して学校教育法との重複摘要をさけるための条文です。

 

2.学校教育法第14条

大学及び高等専門学校以外の私立学校には、学校教育法の第14条が適用されないので、第14条をみてみます。

「第14条 大学及び高等専門学校以外の市町村の設置する学校については都道府県の教育委員会、大学及び高等専門学校以外の私立学校については都道府県知事は、当該学校が、設備、授業その他の事項について、法令の規程又は都道府県の教育委員会若しくは都道府県知事の定める規程に違反したときは、その変更を命ずることができる。」

 

3.私立学校が法令違反したら

法令違反の事実があれば,所轄庁は行政指導等により是正させることになります。しかし、私立学校がそれに従わず,違反の内容が重大で放置することができないような事態となれば,学校教育法第13条の規定により閉鎖命令を発して、私立学校の教育水準の確保をはかっています。



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2011年07月25日

【私学法第4条】所轄庁

所轄庁こんにちは! 今日は、私立学校法の第4条「定義」から<所轄庁>を見ていきます。

 

 

 

【私立学校法第4条】(所轄庁)

第4条 この法律中「所籍庁」とあるのは、第1号、第3号及び第5号に掲げるものにあっては文部科学大臣とし、第2号及び第4号に掲げるものにあっては都道府県知事とする。

1 私立大学及び私立高等専門学校

2 前号に掲げる私立学校以外の私立学校並びに私立専修学校及び私立各種学校

3 第1号に掲げる私立学校を設置する学校法人

4 第2号に掲げる私立学校を設置する学校法人及び第64条第4項の法人

5 第1号に掲げる私立学校と第2号に掲げる私立学校、私立専修学校又は私立各種学校とを併せて設置する学校法人

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、私立学校と学校法人の所轄庁を定めています。

 

2.図解で説明

4条に出てくる所轄庁を整理してみます。

 まず、学校の所轄庁です。 

 学校の所轄庁480

 

 

次は、

学校法人の所轄庁です。

 

法人の所轄庁480

 

3.所轄庁の意味

所轄庁の意味は、国公立で言う監督庁とほぼ同じ意味です。

 つまり、

 「私立学校法→私立学校→所轄庁」

 「学校教育法→国公立学校→監督庁」とパラレルに考えてOKです。

 

 また、私立学校法で監督庁を使わないで所轄庁を使う事情は、私立学校の自主性を重んじたという説明や(私立学校法講座。小野先生)、私立学校法制定に際し,当時,日本私学団体総連合会が「監督庁」という表現が官僚臭が強いとして変更を希望したためと言われています(福田,安嶋「改訂私立学校法詳説」)。

 



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2011年07月23日

【私学法第3条】定義<学校法人>

学校法人こんにちは!今日は、私立学校法の第3条「定義」から<学校法人>を見ていきます。


【私立学校法第3条】定義<学校法人>

 第3条 この法律において「学校法人」とは、私立学校の設置を目的として、この法律の定めるところにより設立される法人をいう。


【説明】

1.本条の趣旨

本条は、学校法人の定義を定めています。

  私立学校法では、第3章に「学校法人」をおいて、学校法人の設立、運営、解散、監督について定めています。


2.立法趣旨

 本条を理解するには、私立学校の設置者の歴史的な変遷を理解することが必要です。

すなわち、私立学校法が出来る前は、私立学校の設置者は原則として旧民法の財団法人でした。しかし、ここではいくつかの問題がありました。例えば、法人の運営を少数の理事が決めおり、学校の公共性が確保されなかったり、¬魄が同族でしめられている。また、K/佑留娠弔剖軌藜圓琉媚廚反映される保証がありませんでした。等々

 そこで特別の法人制度が必要であるとの考えから学校法人が生まれました。

 

 

 



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2011年07月22日

【私学法第2条】定義<学校>

案内こんにちは! 第2条から第4条では、「学校」「学校法人」「所轄庁」の定義を説明しています。今日は、第2条の「定義」から「学校」です。

 

 

 

【私立学校法 第2条】(定義)

1 この法律において「学校」とは、学校教育法第1条に規定する学校をいう。

2 この法律において、「専修学校」とは学校教育法第124条に規定する専修学校をいい、「各種学校」とは同法第134条第1項に規定する各種学校をいう。

3 この法律において「私立学校」とは、学校法人の設定する学校をいう。

 

【解説】     

1.本条の趣旨

2条は、私立学校法で使う用語のうち「学校」、「専修学校」・「各種学校」、「私立学校」について、定義するものです。

 

個別に定義の学校をみていきます。

 

2.「学校」の定義(第1項)

 本法では「学校とは学校教育法第一条に規定する学校」と言うと、いわゆる皆さんがよく言う「一条校」、「一条学校」のことを言います。

<一条校>

では、学校教育法第1条をみると

「学校とは、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする。」としています。

 ここで大学には短期大学を含みます。

 

<一条校以外の学校>

  専修学校(学校教育法第124),各種学校(同法第134条)

  特別の法律に基づく施設(防衛大学校,自治大学校,航空大学校,防衛医科大学校など)

  また,学校法人以外の者の設立する学校

すなわち,国・公立の学校や,学校教育法附則第6条により,当分の間設置を認められている個人立,宗教法人立,財団法人立等の幼稚園はここでいう私立学校ではありません。

なお,個人立等の幼稚園については,私立学校法附則第12項により,第4条第2号,第5条,第59条など私立学校法の一定の規定の適用については当分の間私立学校に含まれるものとされています。(この部分、小野先生の本のp51より引用)

 

3.専修学校、各種学校とは

 専修学校とは,学校教育法第124に規定される教育施設で「職業若しくは実際生活に必要な能力を育成し,又は教養の向上を図ることを目的として組織的な教育を行う」学校をいいます。

 具体的には、8分野の専修学校があります。

(1)工業関係…自動車整備…コンピュータ専門学校など

(2)農業関係…農業専門学校など

(3)医療関係…鍼灸・柔道整復師の専門学校など

(4)衛生関係…料理学校、製菓専門学校など

(5)教育・社会福祉関係…保育専門学校など

(6)商業実務関係…ビジネス専門学校など

(7)服飾・家政関係…洋裁専門学校など

(8)文化・教養関係…音楽専門学校など

 の8つの分野に分類しています。

 

 各種学校とは,学校教育法第134に規定される教育施設で、「一条校以外のもので,学校教育に類する教育を行う(専修学校を除く)」学校を言います。

和洋裁、そろばん、料理、編物手芸など生活に必要な技術,技能を教える身近な学校としての役割を果たしています。

 

4.私立学校とは

私立学校法第2条第3項では「私立学校」とは学校法人の設置する学校をいうとされていますが,この法律で学校は,一条校と指しています。

つまり、「私立学校とは、学校法人の設置する一条校」と言うことになります。

 

そうすると,専修学校と各種学校の設置のみを目的とする法人を設立できるのですが(私学法第64条第4項)は,これらの学校は一条校でないので私立学校法では学校法人ではないことになります。ただ、ややこしいのは,これら学校は準学校法人には、私立学校法第3章の規定が準用されて(私学法第64条第5項)、準学校法人と呼ばれます。そして、学校法人ではないのですが,名称として「学校法人」という文字を用いることが認められています(私学法第65)



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2011年07月21日

【私学法第1条】法律の目的

目的 こんにちは! 今日から私立学校法の「第1章 総則」に入ります。第1章は、1条で私立学校法の目的を、第2条から第4条では、「学校」「学校法人」「所轄庁」の定義を説明しています。

 

 今日は、まず第1条の「目的」です。

【私立学校法 第1条】(この法律の目的)

この法律は、私立学校の特性にかんがみ、その自主性を重んじ、公共性を高めることによって、私立学校の健全な発達を図ることを目的とする。

 

【解説】     

本条の趣旨

 私立学校法の目的は、「私立学校の健全な発達を図る」ことにあります。

個別にキーワードの解説をします。

 

2.「私立学校の特性にかんがみ」

 この意味は、私立学校と国公立の学校を比べた場合の特性です。国公立の学校は国公立が学校施設をつくり、運営は公費で行います。しかし、私立学校は、私人の寄附から設立され、その後も私人により運営されていることをいいます。

 

3.「その自主性を重んじ」

 私立学校は私人の寄附によって設立された法人でした。

 私立学校は私人の寄附財産から自発的に設立されて、その後も私人により運営されていると言う国公立の学校とは違う特性があるので、私立学校の「自主性」とは、学校が自律的に学校運営を行なうことを尊重することをいっています。しかし、あくまでも公共性範囲内での自主性です。

 ですから私立学校法では、私立学校の自主性を重んじられながらも私立学校は学校法人として法的規制の対象となるのです。

 

4.「公共性を高めることによって」

 私立学校の公共性は、学校教育のもつ「公の性質」(学校教育法第1条)、つまり社会公共の福祉のための事業と言う性格をもつことをいいます。

 私立学校法が出来るまでは、旧民法の財団法人が私立学校の設置主体に含められていました。しかし、旧民法の財団法人は少数理事の専断に陥りやすいなど、教育の公共性が確保しずらい欠点があったため昭和25年、新しく私立学校法が作られました。

 

自主性や公共性を具体的に言えば、私立学校は理事会で学校の方針を自主的に決めるのですが(自主性の確保)、他方で所轄庁の監督権限のもとで学校法人制度に一定の制限をもうける(公共性の確保)ことにしたのです。



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2011年07月20日

【私学法】私立学校法の簡単逐条解説をスタート!

スタートこんにちは! 夏休みになりました。夏休みは、「私立学校に関する行政のあり方」や「学校法人あり方」を定めた「私立学校法」の各条文の内容を簡単に見ていきます。目標は毎日一条ずつです。皆様のお役にたてば幸いです。

 

 私立学校法の条文数を数えてみると、全5章67条からなっています。

 

 第1章 総則(第1条〜第4条)  

 第2章 私立学校に関する教育行政(第5条〜第24条)   

 第3章 学校法人(第25条〜第63条)

 第4章 雑則(第64条〜第65条の4)

 第5章 罰則(第66条〜第67条)

 

 私立学校法に関する書籍は意外と少なく、今回の解説では主に次の2つの書籍を参考にしていきます。

◆私立学校法講座 平成21年度改訂版(小野元之著) 

学校経理研究会。平成227月発行

 【説明】この本は、ハンディで記述もわかりやすく名著です。

 

◆逐条解説私立学校法 (松坂浩史著)

学校経理研究会。平成2211月発行

 【説明】この本は、私立学校法の百科事典にような感じの名著です。

 

 それと臨機応変に次の本も利用します。

◆学校法人会計監査六法平成23年版(日本公認会計士協会出版局)

 【説明】学校法人会計要覧より読みづらいのですが、活字が大きいのでこちらを利用しました。

     

 それでは、明日からよろしくお願いいたします。

 



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