【法】 私立学校法・ミニ逐条解説

2013年10月20日

【法】 私立学校法・ミニ逐条解説 《目次》

案内こんにちは! 私立学校法のミニ逐条解説の目次です。ミニ逐条解説自体は、2011年夏の作成です。

 

 逐条解説作成にあたり、特にお世話になった図書です。

◆私立学校法講座 平成21年度改訂版(小野元之著)学校経理研究会。平成227月発行   【説明】この本は、ハンディで記述もわかりやすく名著です。

◆逐条解説私立学校法(松坂浩史著)学校経理研究会。平成2211月発行

【説明】この本は、私立学校法の百科事典にような感じの名著です。

 

 また、今回、あまり参照しませんでしたが、私立学校法では弁護士の俵正市先生の「解説私立学校法・新訂版」(法友社)は判例や寄附行為の実務をよく拾っており名著です。


 

【私学法】私立学校法のミニ逐条解説目次

 

   【私学法】私立学校法の簡単逐条解説をスタート!

第1章 総則(第1条〜第4条) 

   【私学法第1条】法律の目的

   【私学法第2条】定義<学校>

   【私学法第3条】定義<学校法人>

   【私学法第4条】所轄庁

 

第2章 私立学校に関する教育行政(第5条〜第24条)   

   【私学法第5条】学校教育法の特例

   【私学法第6条】報告書の提出

    (7条削除)

   【私学法第8条】審議会への諮問

   【私学法第9条】(私立学校審議会)

   【私学法第10条】(委員)

    (11条削除)

   【私学法第12条】(委員の任期)

   【私学法第13条】審議会の会長

   【私学法第14条】審議会の委員の解任

   【私学法第15条】議事参与の制限

   【私学法第16条】委員の費用弁償

   【私学法17条】審議会の運営の細目

    (18条〜24条まで削除)

 

第3章 学校法人(第25条〜第63条)

 第1節 通則(第25条一第29条)

   【私学法25条】(資産)

   【私学法第26条】収益事業

   【私学法第27条】住所

   【私学法第28条】登記

   【私学法29条】代表者の行為の不法行為責任

 

 第2節 設立(第30条一第34条)

   【私学法第30条】設立

   【私学法第31条】 認可

   【私学法第32条】寄附行為の補充

   【私学法第33条】設立の時期

   【私学法第33条の2】 財産目録

   【私学法第34条】準用規定

 

 第3節 管理(第35条一第49条)

   【私学法第35条】(役員)

   【私学法第36条】(理事会)

   【私学法第37条】役員の職務

   【私学法第38条】(役員の選任)

   【私学法第40条】(役員の補充)

   【私学法第40条の2】理事の代理行為の委任

   【私学法第40条の3】仮理事

   【私学法第40条の4】利益相反行為

   【私学法第41条】(評議員会)

   【私学法第42条】評議員会の職務と権限

   【私学法第43条】評議員会の諮問機関としての職務

   【私学法第44条】(評議員の選任)

   【私学法第45条】(寄附行為変更の認可等)

   【私学法第46条】(評議員会に対する決算等の報告)

   【私学法第47条】(財産目録等の備付け及び閲覧)

   【私学法第48条】(会計年度)

    (49条削除)

 

 第4節 解散(第50条一第58条)

   【私学法第50条】(解散事由)

   【私学法第50条の2〜17】解散・清算規定

   【私学法第51条】(残余財産の帰属)

   【私学法第52条】(合併手続)

   【私学法第53】(合併手続)続き

   【私学法第54条】(合併手続)続き

   【私学法第55条】(合併手続)続き

   【私学法56条】(合併の効果)

    (58条削除)

 

 第5節 助成及び監督(第59条一第63条)

   【私学法第57条】(合併の時期)

   【私学法第59条】(助成)

    (60条削除)

   【私学法第61条】(収益事業の停止)

   【私学法第62条】(所轄庁からの解散命令)

    (63条削除)

 

第4章 雑則(第64条〜第65条の4)

   【私学法第64条】(私立専修学校等)

   【私学法第65条】(類似名称の使用禁止)

   【私学法第65条の2】(実施規定)

   【私学法第65条の3】(事務の区分)

   【私学法第65条の4】(経過措置)

 

第5章 罰則(第66条〜第67条)

   【私学法第66条】(罰則)

   【私学法第67条】(類似名称の使用禁止の罰則)

 



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2011年10月21日

【私学法第67条】(類似名称の使用禁止の罰則)

閻魔こんにちは! 私立学校法を平日一条ずつ読み込んでいます。今日は、67条(類似名称の使用禁止の罰則)です。私学法の本法では最後の条文になります。

 

 

 

【私学法第67条】

65条の規定(※類似名称の使用禁止)に違反した者は、10万円以下の過料に処する。

 

【解説】

1.    本条の趣旨

 本条は、本条は類似名称の使用禁止に違反した者に、過料をかすことを定めています。

 

2.    類似名称の例

「学校法人」の名称は、もちろんのこと「学校」、「大学院」、「専門学校」、「専修学校」の名称を使用した場合も類似名称の使用禁止にあたります。

 

 私学法を夏休みに一気に読み起こそうとしましたが、今日までかかってしまいました。それでは、今回でいったん私学法の簡単逐条解説(H23年版)は終わります。

 



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2011年10月20日

【私学法第66条】(罰則)

閻魔こんにちは! 私立学校法を平日一条ずつ読み込んでいます。今日から、第5章「罰則」に入ります(第66条〜第67)

今日は、第66条です。

 

 

 

【私学法第66条】

次の各号のいずれかに該当する場合においては、学校法人の理事、監事又は清算人は、20万円以下の過料に処する。

一 この法律に基づく政令の規定による登記をすることを怠つたとき。

 

二 第33条の2の規定(※財産目録の作成及び備置き)による財産目録の備付けを怠り、又はこれに記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をしたとき。

 

三 第45条第2項の規定(※寄附行為変更の認可等)に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。

 

四 第47条第2項の規定(※財産目録の備付け及び閲覧)に違反して、財産目録等の備付けを怠り、又は財産目録等に記載すべき事項を記載せず、若しくは不実の記載をしたとき。

 

五 第50条の2第2項(※破産手続きの開始)又は第50条の11第1項(※清算中の学校法人についての破産手続きの開始)の規定による破産手続開始の申立てを怠つたとき。

 

六 第50条の9第1項(※債権の申出の催告等)又は第50条の11第1項(※清算中の学校法人についての破産手続きの開始)の規定による公告を怠り、又は虚偽の公告をしたとき。

 

七 第53(※合併後の財産目録の作成)又は第54条第2項(※債務の弁済)の規定に違反したとき。

 

八 第61条第1項の規定(※収益事業の停止)による命令に違反して事業を行つたとき。

 

【解説】

1. 本条の趣旨

 本条は、虚偽登記や虚偽登記、財産目録の虚偽記載や備付僻怠などに任務懈怠について罰則を定めています。

 

2. 過料とは

過料は、行政上の軽い禁令を犯した者に科する金銭罰です。行政上の秩序を維持するためにあります。刑罰である罰金及び科料と区別して、特に「過料」としています。

 

今日は、ここまでです。



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2011年10月19日

【私学法第65条の4】(経過措置)

経過措置2こんにちは!今日は、65条の4 (経過措置)です。

 

 

 

 

 

 

【私学法第65条の4】(経過措置)

この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

 

【解説】

1.本条の趣旨

本条は、本法に基づく命令を制定したり、改廃する場合に、経過措置を決めることができるとしています。

 

今日は、特に説明はありません。ここまでです。

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2011年10月18日

【私学法第65条の3】(事務の区分)

案内こんにちは!今日は、第65条の3 (事務の区分)です。

本条は長いです。本文が読みやすいように下線を引いて読んでみます。

 

 

 

 

【私学法第65条の3】(事務の区分)

26条第2項(第64条第5項において準用する場合を含む。)、31条第1項(第64条第5項及び第7項において準用する場合を含む。)及び第2項(第32条第2項、第50条第3項並びに第64条第5項及び第7項において準用する場合を含む。)、32条第1項(第64条第5項において準用する場合を含む。)、37条第3項(第1号から第3号まで、第5号及び第6号を除き、第64条第5項において準用する場合を含む。)、40条の3(第64条第5項において準用する場合を含む。)、40条の4(第64条第5項において準用する場合を含む。)、45(第64条第5項において準用する場合を含む。)、50条第2項(第64条第5項において準用する場合を含む。)及び第4項(第64条第5項において準用する場合を含む。)、50条の7(第64条第5項において準用する場合を含む。)、50条の13第5項(第64条第5項において準用する場合を含む。)及び第6項(第64条第5項において準用する場合を含む。)、50条の14(第64条第5項において準用する場合を含む。)、52条第2項(第64条第5項において準用する場合を含む。)、61条第1項から第3項まで(第64条第5項において準用する場合を含む。)並びに62条第1項から第3項まで(第64条第5項において準用する場合を含む。)の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和22年法律第67)第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。

 

【説明】

1.本条の趣旨

本条は、平成11年の地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律(いわゆる地方分権一括法)により創設された規定です。私学法に規定される都道府県知事の事務のうち第26条第2項に規定する学校法人が行うことができる収益事業の種類を定めて公告する事務等が、地方自治法上の第1法定受託事務であることを規定するものです。(松坂先生。P445446

 

2.読み解く

 本条は、やたらに長く読みづらいので、(  )を取ってみます。すると、本条は、

「第26条第2項、

31条第1項・第2項(※認可)

32条第1項(※寄附行為の補充)

37条第3項(※監事の職務)

40条の3(※仮理事)

40条の4(※利益相反行為)

45条(※寄附行為変更の認可等)

50条第2項・第4項(※解散事由)

50条の7(※清算人の届出)

50条の13第5項・第6項(※裁判所による監督)

50条の14(※清算結了の届出)

52条第2項(※合併手続)

61条第1項から第3項(※収益事業の停止)

62条第1項から第3項(※解散命令)

の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和22年法律第67)第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。」

 

 こうすると内容が少しわかりました。要は、上記の事務は、本来は国の仕事ですが都道府県にアウトソーシングすると言うわけですね。

 いつか、行政法を学んだら正確に加筆します。今日は、ここまでです。



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2011年10月17日

【私学法第65条の2】(実施規定)

法律こんにちは!今日は、第65条の2 (実施規定)です。

 

 

 

【私学法第65条の2】(実施規定)

 この法律に規定するものを除くほか、この法律の施行に関し必要な事項で、都道府県知事が処理しなければならないものは政令で、その他のものは文部科学省令で定める。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、私学法の実施について、都道府県知事の処理しなければならないものは「政令」で、その他のものは「文部科学省令」で定めなければならないと規定しています。

 

 今日は、条文そのままの内容なので、ここまでです。



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2011年10月14日

【私学法第65条】(類似名称の使用禁止)

名前今こんにちは!今日は、第65 (類似名称の使用禁止)の禁止です。

 

 

 

 

【私学法第65条】(類似名称の使用禁止)

 学校法人でない者は、その名称中に、学校法人という文字を用いてはならない。ただし、第64条第4項の法人(※準学校法人)は、この限りでない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 学校法人以外の者が名称に「学校法人」の文字を名称中に使用することを禁止したものです。

 

2.類似名称の禁止の意義

 本条が、他の者に「学校法人」と類似の名称の使用を禁止したのは、公的な性格を持つ学校法人の信用を確保し、名称を誤解して入学する者がないようにすることにあります。

 

3.準学校法人の取り扱い

 第64条第4項の法人について「学校法人」(準学校法人)は、私学法で決められた学校法人でないため、本来、法人名や学校名に学校法人を入れることができません。

 しかし、本条の但し書きで、準学校法人には「学校法人」の名称を使うことを認めています。その理由は、準学校法人は学校法人の諸規定を準用するため、実体的には学校法人と同一に考えてよいだとうと言うことで、学校法人の名称利用を認めているようです。

 

4.学校法人名は強制・任意?

 私学法では、「名称中に学校法人を利用せよよ」規定していません。そうすると、法律上は、名称中に「学校法人」の文字利用は任意と言うことになります。だた、実際は、各学校は、「学校法人」の名称を使っていることがほとんどかと思います。

 

今日は、ここまでです。



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2011年10月13日

【私学法第64条】(私立専修学校等)

調理 こんにちは!平日、私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。第63条は削除ずみなので、今日から、4章「雑則」に入ります。

ここでは、私立専修学校等についての規定や類似名称使用禁止の規定が置かれ(第64条〜第65条の4)の規定がおかれています。

私立専修学校・各種学校さんにとっては大切な章になります。

 

【私立学校法第64条】(私立専修学校等)

第5条、第6条及び第8条第1項の規定は私立専修学校及び私立各種学校について準用する。この場合において、私立専修学校について準用する第8条第1項中「学校教育法第4条第1項又は第13条第1項に規定する事項」とあるのは「学校教育法第130条第1項の都道府県知事の権限又は同法第133条第1項において読み替えて準用する同法第13条第1項の都道府県知事の権限」と読み替え、私立各種学校について準用する第8条第1項中「学校教育法第4条第1項」とあるのは「学校教育法第134条第2項において読み替えて準用する同法第4条第1項」と読み替えるものとする。

 

(※専修学校等の併設)

 学位法人は、学校のほかに、専修学校又は各種学校を設置することができる。

 

3 前項の規定により専修学校又は各種学校を設置する学校法人に対して第3章の規定を適用する場合には、同章の規定中私立学校のうちには、私立専修学校又は私立各種学校を含むものとする。

 

(※準学校法人) 

専修学校又は各種学校を設置しようとする者は、専修学校又は各種学校の設置のみを目的とする法人を設立することができる。

 

(※第3章の準用規定)

 第3章の規定(同章に関する罰則の規定を含む。)は、前項の法人に準用する。この場合において、同章の規定中「私立学校」とあるのは、「私立専修学校又は私立各種学校」と読み替えるものとする。

 

(組織変更)

学校法人及び第4項の法人は、寄附行為の定めるところにより必要な寄附行為の変更をして所轄庁の認可を受けた場合には、それぞれ第4項の法人及び学校法人となることができる。

 

(※組織変更の認可) 

31条及び第33条(第5項において準用する場合を含む。)の規定は、前項の場合に準用する。

 

 

【説明】

1.本条の趣旨

本条は、私立専修学校及び私立各種学校に関して私学法を準用することを定めています。

 

2.第1項(準用規定)

 第1項は、条文は長い読みずらいのですが、内容的には私学法第5条、第6条、第8条第1項の3つの準用です。

(1)5

つまり、学校教育法第14条の規定(設備・授業等の変更命令)を私立学校には適用しないこと

(2)6

つまり、学校に対して、教育の調査、統計その他に関し必要な報告書の提出を求めることができること

 

(3)第8条第1項

 (専修学校について読みやすくすると)

8条 私立専修学校の設置廃止や、高等課程・専門課程・一般課程の設置廃止や、設置者の変更や、目的の変更については、都道府県知事の認可を受けなければなりません(学教法第130条第1項)。この場合、都道府県知事は、あらかじめ私立学校審議会の意見を聴かなければななりません。

 

(各種学校について読みやすくすると)

私立各種学校についても、その設置、廃止、設置者の変更については、あらかじめ私立学校審議会の意見を聴いた上で、都道府県知事が認可を受けなければなりません(学教法第130条第1項)。この場合、都道府県知事は、あらかじめ私立学校審議会の意見を聴かなければななりません。

 

3.第2項(※専修学校等の併設)

 学校法人は学校教育法第1条に規定する学校に加えて、専修学校、各種学校を設置することもできると定めています(本条第2項)。

 

4.第3

3項は、私立学校と併せて私立専修学校又は私立各種学校を設置する学校法人に第3章の規定を適用する場合には、第3章「学校法人」の規定中私立学校のうちに私立専修学校又は私立各種学校を含むものと定めています。

 

5.第4項(準学校法人)

学校法人は「学校(一条校)」の設置を目的とする法人なので、私立専修学校又は私立各種学校の設置のみを目的とする法人(私学法第64条第4項)は学校法人ではありません。そして、この「私立学校法第64条第4項の法人」は、「準学校法人」と呼んでいます(私学法施行規則第6条第1項第6)

ただ、準学校法人は学校法人という名称を用いても差し支えないこととされています(私学法第65)。ちょっと、ややこしいところですね。

 

6.第5項(第3章の準用規定)

 準学法人には、私学法第3章「学校法人」(第3章に関する罰則の規定を含む)の規定が準用されることが定められています。

 つまり、学校法人(一条校)と準学校法人には、第3章「学校法人」の同じ規定が適用されることになります。準学校法人にとって大切な準用規定です。

 

7.第6項(組織変更)

 寄附行為の変更をして所轄庁の認可を受ければ、学校法人が準学校法人に、又は準学校法人の法人が学校法人に組織変更を行うことができることを規定しています。

 

8.第7項(組織変更の認可)

組織変更の認可について、第31条(※寄附行為の認可)及び第33条(※設立に時期)(第5項において準用する場合を含む。)の規定を準用して適用することを規定しています。



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2011年10月12日

【私学法第62条】(所轄庁からの解散命令)

解散2 こんにちは!今日は、第62条(解散命令)です。今日は本文が長いです。

 

 

 

 

 

 

【私立学校法第62条】(解散命令)

62 所轄庁は、学校法人が法令の規定に違反し、又は法令の規定に基く所轄庁の処分に違反した場合においては、他の方法により監督の目的を達することができない場合に限り、当該学校法人に対して、解散を命ずることができる。

 

2(※所轄庁の手続き) 

所轄庁は、前項の規定による解散命令をしようとする場合には、あらかじめ、私立学校審議会等の意見を聴かなければならない。

 

3(※所轄庁の手続き) 

 所轄庁は、第1項の規定による解散命令をしようとする場合には、行政手続法第15条第1項の規定による通知において、所轄庁による聴聞に代えて私立学校審議会等による意見の聴取を求めることができる旨並びに当該意見の聴取の期日及び場所並びに当該意見の聴取に関する事務を所掌する組織の名称及び所在地を通知しなければならない。この場合において、所轄庁は、次に掲げる事項を教示しなければならない。

 

一.当該意見の聴取の期日に私立学校審議会等に出席して意見を述べ、及び証拠書類若しくは証拠物を提出し、又は当該意見の聴取の期日における私立学校審議会等への出席に代えて陳述書及び証拠書類若しくは証拠物を提出することができること。

 

二.当該意見の聴取が終結する時までの間、所轄庁に対し、第1項の規定による解散命令の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができること。

 

4(※審議会の意見聴取)

 私立学校審議会等は、当該学校法人が私立学校審議会等による意見の聴取を求めたときは、所轄庁に代わつて意見の聴取を行わなければならない。

 

(※審議会の意見聴取)

行政手続第3章第2節(第15条、第19条、第26条及び第28条を除く。)の規定は、前項の規定により私立学校審議会又は大字設置・学校法人審議会が行う意見の聴取について準用する。

 

この場合において、同法第16条第4項(同法第17条第3項において準用する場合を含む。)、第20条第6項及び第22条第3項(同法第25条において準用する場合を含む。)において準用する同法第15条第3項中「行政庁」とあり、同法第17条第1項中「第19条の規定により聴聞を主宰する者(以下「主宰者」という。)」とあり、並びに同法第20条から第25条までの規定及び同法第27条第1項中「主宰者」とあるのは「私立学校審議会等」と、同法第25条中「命ずることができる」とあるのは「求めることができる」と、「この場合」とあるのは「私立学校審議会等が意見の聴取を再開する場合」と読み替えるものとする。

 

6(※審議会の意見聴取)

 私立学校審議会等は、前項において準用する行政手続法第24条第1項の調書の内容及び同条第3項の報告書を十分に参酌して第2項に規定する意見を述べなければならない。

 

7(※審議会の意見聴取)

第4項の規定により私立学校審議会等が意見の聴取を行う場合には、行政手続法第3章(第12条及び第14条を除く。)の規定は、適用しない。

 

(※不服申立ての制限規定)

第1項の規定による解散命令については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、2つの事由がある場合に、学校法人に解散を命じることができること、及びその際の審議会への意見聴取、聴聞等を定めています。

 

2.解散命令が出せる場合

「学校法人が法令の規定に違反し」、又は「法令の規定に基づく所轄庁の処分に違反した場合」で、かつ、、かつ「他の方法により監督の目的を達することができない場合」に限り、解散命令を所轄庁は学校法人に解散命令を命じることができるしてしています(本条第1項)

 (1)法令の規定に違反した場合

   例:教員資格が必要なのに無資格で教員を行った

(2)法令の規定に基く所轄庁の処分に違反した場合、

ただ、注意点は、学校法人が法令違反の場合等であっても、すぐ解散命令を出せるのではなく、まず解散命令の2つの事由に該当して、しかも、「他の方法により監督の目的を達することができない場合」に限って、一定の手続きをへて解散命令を出すことができます。

 

3.解散命令の手続き

本条第2項から第7項を参照下さい。

 

・第2項と第3項は、所轄庁が解散命令をしようとする際の手続きについて規定しています。

 

・第4項から第7項までは、所轄庁に代えて私立学校審議会が意見の聴取をする場合の手続きについて規定しています。

 

今日は、条文の手続き規程が長いので、その分説明をシンプルにしました。



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2011年10月11日

【私学法第61条】(収益事業の停止)

ilm20_aa09083-sこんにちは! 第60条は削除済みなので、今日は、61条(収益事業の停止)をみていきます。

 

 

 

 

 

【私立学校法第61条】(収益事業の停止)

61 所轄庁は、第26条第1項の規定により収益を目的とする事業(※収益事業)を行う学校法人につき、次の各号の一に該当する事由があると認めるときは、当該学校法人に対して、その事業の停止を命ずることができる。

一 当該学校法人が寄附行為で定められた事業以外の事業を行うこと。

二 当該学校法人が当該事業から生じた収益をその設置する私立学校の経営の目的以外の目的に使用すること。

三 当該事業の継続が当該学校法人の設置する私立学校の教育に支障があること。

 

 所轄庁は、前項の規定による停止命令をしようとする場合には、あらかじめ、私立学校審議会又は大学設定・学校法人審議会の意見を聴かなければならない。

 

 所轄庁は、第1項の規定による停止命令をしようとする場合には、行政手続法第30条の規定による通知において、所轄庁による弁明の機会の付与に代えて私立学校審議会等による弁明の機会の付与を求めることができる旨並びに当該弁明のために出席すべき私立学校審議会等の日時及び場所並びに第5項の規定による弁明書を提出する場合における当該弁明書の提出先及び提出期限を通知しなければならない。

 

 私立学校審議会等は、当該学校法人が私立学校審議会等による弁明の機会の付与を求めたときは、所轄庁に代わつて弁明の機会を付与しなければならない。

 

 前項の規定による弁明は、当該学校法人が弁明書を提出してすることを求めたときを除き、私立学校審議会等に出席してするものとする。

 

 行政手続法第29条第2項及び第31条(同法第16条の準用に係る部分に限る。)の規定は、第4項の規定により私立学校法第26条第2項の私立学校審議会等が行う弁明の機会の付与について準用する。この場合において、同法第31条において準用する同法第16条第4項中「行政庁」とあるのは、「私立学校審議会等」と読み替えるものとする。

 

 第4項の規定により私立学位審議会又は大学設置・学校法人審議会が弁明の機会を付与する場合には、行政手続法第3章(第12条及び第14条を除く。)の規定は、適用しない。

 

 第1項の規定による停止命令については、行政不服審査法(昭和37年法律第160号)による不服申立てをすることができない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 所轄庁は、収益事業(26条第1項)を行う学校法人につき、一定のする事由があると認めるときは、当該学校法人に対して、その事業の停止を命ずることができことを規定しています。

 

2.収益事業の停止命令

所轄庁は、次の事由があると認めるときは、学校法人に対して収益事業の停止を命ずることができます(本条第1項)。3つの事由があります。

(1)学校法人が寄附行為で定められた収益事業以外の事業を行うこと。

例:小売業を収益事業として寄附行為に定めている学校法人が保険業を行う場合

 

(2)学校法人が収益事業から得た収益を、その設置する私立学校の経営の目的以外の目的に使用すること。

(3)収益事業の継続が、学校法人の設置する私立学校の教育に支障があること。

   例:学校法人が不動産業を行い、土地を外部者に貸してしまったために学校運営に必要な校地面積が確保できない

 

 学校法人にこのような3事由のずれかがあり、所轄庁が収益事業の停止命令をしようとする場合には、所轄庁は、あらかじめ私立学校審議会又は大学設置・学校法人審議会の意見を聴かなければならない(同条第2)

 

また、学校法人には、「所轄庁」、「私立学校審議会又は大学設置・学校法人審議会」に対する弁明の機会が保障されており、慎重な手続がとられることとされています(本条第3項〜第7項)。

 

3.2つの収益事業

 経理の話になりますが、学校法人では2つの収益事業があります。「私立学校法上の収益事業」と「法人税法上の収益事業」です。経理担当の方は2つの収益事業を混同しないで、区別できるようにしておかなければなりません。

 詳細は別項でお話いたします。

 

今日は、ここまでです。

 



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2011年10月07日

【私学法第59条】(助成)

所轄庁こにちは!今日から私立学校法の第5節「助成及び監督」に入ります。

この第5節「助成及び監督」では、助成の規定(59)が置かれ、他に収益事業の停止(61)、解散命令(62)の規定が定められています。。

 今日は59条(助成)です。

 

【私立学校法第59条】(助成)

国又は地方公共団体は、教育の振興上必要があると認める場合には、別に法律で定めるところにより、学校法人に対し、私立学校教育に関し必要な助成をすることができる。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、私立学校に公的補助が出来ることを定めた私学助成の根拠規定です。すなわち、国又は地方公共団体が、教育の振興上必要があると認める場合に、別に法律(→私立学校振興助成法など)で定めるところにより、学校法人に対し、私立学校教育に関し必要な助成をすることができることを規定しています。

 

2.私学助成の根拠規定

 私立学校振興助成法ができる前の私学法は、その第59条第1項に私学助成の根拠規定をおいて、補助を受ける学校法人に対する監督規定等が第2項から第11項に定められていました。

 その後、昭和50年自由民主党の議員立法によって私立学校振興助成法が提案され成立しました。この助成法では、私学助成についての国の基本方針が定められました。具体的には、助成法は、経常的経費に対する補助を定めるとともに、助成に伴う監督規定を定め、私学法59条の内容が助成法に移されました

 

3.憲法89条議論

本条については、法律専門家の間では、従来より、憲法89条の「公の支配」との関係が議論されています。ここでは、詳細は法解釈を論じるつもりは目的ではありませんので、憲法89条議論があることの紹介にとどめます。

 ここでの要点としては、

 ・教育事業者に公費(補助金)を出せるのか

 ・私立学校の自主性を優先するか、補助金を受ける者として「公の支配」(監督)を優先するのか です。

    ↓

 結局、補助金をもらう学校には厳重な監督を加える形で59条が定められました。

 

※憲法 第7章 財政

89条 公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。

 

 第59条の制定は、私学関係者により画期的な条文でした。



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2011年10月06日

【私学法第57条】(合併の時期)

合併こんにちは!合併の規定は、52条から57条まで6条ありますが、今日が最後の規定第57条(合併の時期)です。

 

【私立学校法第57条】(合併の時期)

学校法人の合併は、合併後存続する学校法人又は合併によつて設立する学校法人の主たる事務所の所在地において政令の定めるところ(※組合等登記令第8条)により登記をすることによつて効力を生ずる。

 

【説明】

1.    本条の趣旨

本条は、学校法人(準学校法人含む)の合併は、合併後の学校法人が主たる事務所の所在地において、組合等登記令第8条の定めにより必要な登記をすることによって効力を生じると定めています。

 

2.    合併の効力発生時期

 合併の効力は、「主たる事務所の所在地」において、吸収合併の場合には変更登記と解散登記のとき、新設合併の場合には新設登記と解散登記をしたときに生じます。

 

今日で合併はひとまず終わりです。



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2011年10月05日

【私学法56条】(合併の効果)

合併こんにちは!今日は、第56条(合併の効果)です。

 

【私立学校法第56条】(合併の効果)

合併後存続する学校法人又は合併によつて設立した学校法人は、合併によつて消滅した学校法人又は第64条第4項の法人の権利義務(当該学校法人又は第64条第4項の法人がその行う事業に関し所轄庁の認可その他の処分に基いて有する権利義務を含む。)を承継する。

 

【説明】

1.本条の趣旨

合併によって消滅する学校法人の権利義務は、新たに設立される法人又は引き続き存続する法人が全部まま承継することを定めています。。

 

 今回も特に、追加の説明はありません。



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2011年10月04日

【私学法第55条】(合併手続)続き

合併こんにちは!今日は、合併手続きの4回目です。私学法第55条です。

 

【私立学校法第55条】(合併手続)続き

合併により学校法人を設立する場合においては、寄附行為その他学校法人の設立に関する事務は、各学校法人又は第64条第4項の法人(※準学校法人)において選任した者が共同して行わなければならない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、新設合併の場合は、新しい学校法人ができるまで事務の主体があきらかでないので(つまり学校法人の設立にように主体となる寄附者がいない)、合併事務は両法人が共同して行うことを定めています。

 

 今日の条文はシンプルでした。今日は、ここまでです。



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2011年10月03日

【私学法第54条】(合併手続)続き

合併こんにちは! 合併手続きの3回目です。今日は、私立学校法第54条です。

 

【私立学校法第54条】(合併手続)続き

54 債権者が前条第2項の期間内に合併に対して異議を述べなかつたときは、合併を承認したものとみなす。

 

 債権者が異議を述べたときは、学校法人は、これに弁済をし、若しくは相当の担保を提供し、又はその債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社若しくは信託業務を営む金融機関に相当の財産を信託しなければならない。ただし、合併をしてもその債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 前条に続き、合併時の債権者の保護手続きを定めています。

 

2.本条の内容

債権者がこの期間内に異議を述べなかった場合は、合併を承認したものとみなされ、異議を述べた場合には、学校法人は、弁済、相当の担保の提供又は財産信託をしなければならないことになります(私学法第54)

 

3.異議を述べなかった債権者の債権は?

 債権者が学校法人に異議を述べなかった場合でも、その債権そのものが消滅するわけではなく、合併後の学校法人に承継されます。



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2011年09月30日

【私学法第53条】(合併手続)続き

合併こんにちは! 前回に続き、今日は合併手続きの2回目です。

 

【私立学校法第53条】(合併手続)続き

学校法人は、前条第2項に規定する所轄庁の認可があつたときは、その認可の通知のあつた日から2週間以内に、財産目録及び貸借対照表を作らなければならない。

 

 学校法人は、前項の期間内に、その債権者に対し異議があれば一定の期間内に述べるべき旨を公告し、かつ、判明している債権者に対しては、各別にこれを催告しなければならない。ただし、その期間は、2月を下ることができない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

本条は、前条に引き続き、学校法人の合併する場合の債権者保護手続きを定めています。すなわち、所轄庁による合併の認可後の財産目録並びに貸借対照表の作成義務と債権者に対する公告・催告義務を規定しています。

 

2.手続きの流れ

本条は合併時の債権者保護手続きの視点を持つと理解が早いです。

すなわち、すなわち、学校法人は合併の認可があったときは(52条第2項)、その通知のあった日から2週間以内に、財産目録及び貸借対照表を作成します(本条第1項)。また、この2週間内にその債権者に対し異議があれば2カ月以内の一定の期間内に述べるべき旨を公告し、かつ、判明している債権者には各別にこれを催告(※権利を申し出ること)しなければなりません(同条第2)

債権者がこの期間内に異議を述べなかった場合は、債権者は合併を承認したものとみなされます。債権者が、異議を述べた場合には、学校法人は、弁済、相当の担保の提供又は財産信託をしなければなりません(私学法第54)

 

3.公告の方法(本条第2項)

公告の方法としては、寄附行為において定める公告の方法によります(第30条第1項第12号)。具体的には、公告の方法は、多数の債権者に対して必要な事項を周知させることが目的なので、学園の掲示場に掲示するとか、新聞に掲載する等が考えられます。



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2011年09月29日

【私学法第52条】(合併手続)

合併 こんにちは! なるべく毎日、私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。52条から57条は、合併に関する規定です。

今日は、52条(合併手続)です。

 

 

 

【私立学校法第52条】(合併手続)

52 学校法人が合併しようとするときは、理事の3分の2以上の同意がなければならない。ただし、寄附行為で評議員会の議決を要するものと定められている場合には、更にその議決がなければならない。

 合併は、所轄庁の認可を受けなければ、その効力を生じない。

 

【説明】

1.   本条の趣旨

 本条は、合併の手続きを定めている。

すなわち、学校法人が合併するためには、両学校法人において、あらかじめ評議員会の意見を聴いた上で(私学法第42条第1項第4号)、理事の3分の2以上の同意(第52条第1項)、所轄庁の認可が必要であることを定めています(本条第2項)。

 

なお、寄附行為で評議員会の議決を要するものと定められている場合には、その議決を経なければなりません(第52条第1項)

 

2.   本条の背景

 平成18年改正前の民法上の法人には合併に関する規定がありませんでした。そのため、学校法人制度の創設以前においては、学校の統合を必要とした場合にも、学校を設置する財団法人は解散・清算手続きを結了し、新財団法人を設立するか、存続財団法人が、消滅財団法人の権利義務を承継すると言うことで手続きが煩雑でした。本条は、そのような手続きを合併手続きと言うことで簡易に整理しました。

 

今日は、ここまでです。



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2011年09月28日

【私学法第51条】(残余財産の帰属)

お金 こんにちは! なるべく毎日、私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。今日は、51条(残余財産の帰属)です。

 

 

 

【私立学校法第51条】(残余財産の帰属)

1 解散した学校法人の残余財産は、合併及び破産手続開始の決定による解散の場合を除くほか、所轄庁に対する清算結了の届出の時において、寄附行為の定めるところにより、その帰属すべき者に帰属する。

 

 前項の規定により処分されない財産は、国庫に帰属する。

 

 国は、前項の規定により国庫に帰属した財産(金銭を除く。)を私立学校教育の助成のために、学校法人に対して譲与し、又は無償で貸し付けるものとする。ただし、国は、これに代えて、当該財産の価額に相当する金額を補助金として支出することができる。

 

 前項の助成については、私立学校振興助成法(昭和50年法律第61号)第11条から第13条までの規定の適用があるものとする。

 

 第2項の規定により国庫に帰属した財産が金銭である場合には、国は、その金額について第3項ただし書の処置をとるものとする。

 

 第2項の規定により国庫に帰属した財産(金銭を除く。)は、文部科学大臣の所管とし、第3項本文の処分は、文部科学大臣が行う。ただし、当該財産につき同項ただし書の処置がとられた場合には、当該財産を財務大臣に引き継がなければならない。

 

【説明】

1.    本条の趣旨

 本条は、学校法人が解散した場合の残余財産の帰属について定めています。

 

2.残余財産の帰属順位

 学校法人の財産の帰属について、本条第1項から第3項に規定があります。

 それによると

<第1順位>寄附行為で決めた者(本条第1項)。

     この者は、他の学校法人その他教育の事業を行う者(私学法第30条第3項)。より具体的には、個人立の幼稚園、専修学校、公益法人などが考えられます。

 

<第2順位>国庫に帰属(第2項)。教育用に利用する(第3項)。

 としています。

 このように私学法は、学校法人の残余財産の帰属順位については、永続的にに教育の事業に供されることとなるよう配慮していています。

 

3.民間教育事業者への帰属

 学校法人に設立当初寄附された財産は、教育事業に利用され、設立後も、卒業生、父兄の協力や公的助成によって作られたものであるから公益性が高く、解散時の残余財産の帰属者を学校法人その他教育の事業を行う者に限定しています(私学法第30条第3項、第51条第1項)

 

 また、これにより処分されない財産は国庫に帰属するものとし(私学法第51条第2項)、その場合には、国はその財産を私立学校教育の助成のために使用しなければらならないこととされている(同条第3)

 

4.国への帰属

 国庫に帰属するのは、寄附行為に残余財産の帰属者に関する定めがないときや、清算結了時に財産の帰属者がない場合です。

 

 国庫に帰属した場合、残余財産が金銭である場合には、これに相当する金額を私立学校教育の助成のために補助金として支出します(本第3項〜第5項)

 

 しかし、残余財産が金銭以外の場合には、国はこれを私立学校教育の助成のために学校法人に対して譲与したり、又は無償で貸し付けるか、これに相当する金額を補助金として支出するものとされています(本条第3項)

 なお、これらの助成については、私立学校振興助成法(以下、助成法)第11条から第13条までの規定が適用されます(本条第4項)

 

※助成法第11条から13条要旨

助成法第11条(間接助成)

 国は、日本私立学校振興・共済事業団法の規定による助成で補助金の支出又は貸付金に係るものを日本私立学校振興・共済事業団を通じて行うことができる。

助成法第12】(所轄庁の権限)

 補助金を受ける学校法人に対する報告聴取等の権限(12)

助成法第12条の2】(意見の聴取等)

 所轄庁が入学者数について是正命令をする場合における私立学校審議会等への意見聴取

助成法第13

 所轄庁が予算変更又は役員の解職について勧告をする場合における弁明の機会付与等について規定している。



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2011年09月27日

【私学法第50条の2〜17】解散・清算規定

解散事由こんにちは! 学校法人の解散と清算はレアケースなので、今日は、条文の紹介にとどめてすすみます。

 

4節 解散

<解散の規定>

50条  (解散事由) …前回、解説済み。

50条の2(学校法人についての破産手続の開始)

      …ここから説明省略です。

 

<清算の規定>

50条の3(清算中の学校法人の能力)

50条の4(清算人)

50条の5(裁判所による清算人の選任)

50条の6(清算人の解任)

50条の7(清算人の届出)

50条の8(清算人の職務及び権限)

50条の9(債権の申出の催告等)

50条の10(期間経過後の債権の申出)

50条の11(清算中の学校法人についての破産手続の開始)

50条の12(裁判所の選任する清算人の報酬)

50条の13(裁判所による監督)

50条の14(清算結了の届出)

50条の15(解散及び清算の監督等に関する事件の管轄)

50条の16(即時抗告)

50条の17(不服申立ての制限)



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2011年09月26日

【私学法第50条】(解散事由)

解散事由 こんにちは! 私立学校法の第49条は削除済みなので、今日は、第4節解散に入ります。ただ、学校法人の解散はレアケースなので、かなりはっしょってみていきます。

 

第4節「解散」です。ここでは解散に関する規定が置かれています。主な、解散事由、解散手続き、残余財産の帰属、合併等の規定です(第50条〜第57)。今日は、第50条の解散事由をみていみます。

 

【私立学校法第50条】(解散事由)

学校法人は、次の事由によつて解散する。

1.理事の3分の2以上の同意及び寄附行為で更に評議員会の議決を要するものと定められている場合には、その議決

2.寄附行為に定めた解散事由の発生

3.目的たる事業の成功の不能

4.学校法人又は第64条第4項の法人(※準学校法人)との合併

5.破産手続開始の決定

6.第62条第1項の規定による所轄庁の解散命令

 

 前項第1号及び第3号に掲げる事由による解散は、所轄庁の認可又は認定を受けなければ、その効力を生じない。

 

 第31条第2項の規定は、前項の認可又は認定の場合に準用する。

 

 清算人は、第1項第2号又は第5号に掲げる事由によつて解散した場合には、所轄庁にその旨を届け出なければならない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

本条は、学校法人の6つの解散事由にあげ(第1項)、続いて解散手続きを説明している。

 

2.解散とは

  解散とは、学校法人がそ教育研究活動の継続を断念し、学校に残った財産関係を整理する範囲において、その整理の終了するまで、存続しうるだけの状態となることをいいます。

  そして、解散の次のフェイズが精算です。清算は、解散した法人の財産関係を整理する手続です(第50条の3から17)。

  流れで言うと、「解散」→「清算」の順です。

 

3.解散事由

 解散事由は第1項に6つ限定列挙されています。

(1)解散決議

「解散の議決理事の3分の2以上の同意」及び「寄附行為で更に評議員会の議決を要するものと定められている場合には、その議決」

 

・この第1号の事由により解散する場合には,所轄庁の認可又は認定を受けなければ,その効力を生じないこととされています(本条第2項)

 

・なお、所轄庁がこの認可をする場合には、あらかじめ、私立学校審議会又は大学設置・学校法人審議会の意見を聴かなければならないこととされています。(本条第3項)

 

・手続きの流れは、「理事の同意(及び評議員会への諮問又は議決)」→「所轄庁の認可(本条第2項)」→→「解散」→→「清算手続」です。

 

(2)寄附行為に定めた解散事由の発生

 2つめの解散事由は、「寄附行為で定めた解散事由の発生」です。

 例としては、「学校法人の存続期限の到来した場合」、「学校に学生・生徒がいなくなった場合」などは考えられます。

・この事由によって学校法人が解散する場合には,清算人は,所轄庁にその旨を届け出ます(本条第4項)

 

・手続きの流れは、「解散事由の発生」→→「解散」→→「清算手続(含所轄庁への届出)」となります。

 

(3)目的たる事業の成功の不能

 3つ目の解散事由は「目的たる事業の不能」です。

 例えば、「設置校の閉鎖又は廃止の場合」、「学生・生徒数の減少のため学校の経営を維持できなくなった場合」などが考えられます。

 

・目的たる事業の成功の不能により解散する場合には,所轄庁の認可又は認定を受けなければ,その効力を生じないこととされています(本条第2項)

 

・手続きの流れは、「事業の成功の不能」→「所轄庁の認可(本条第2項)」→→「解散」→→「清算手続」となります。

 

(4)学校法人又は第64条第4項の法人(準学校法人)との合併

 最近、聞くようになった学校法人の合併です。

 合併には、新設合併と吸収合併の2つの種類があります。新設合併の場合には合併しようとするすべての法人が解散します。吸収合併の場合には吸収される側の法人が解散します。

 合併による解散の場合には、解散についての所轄庁の認可は不要ですが、第52条第2項の合併については認可が必要です。

 

・合併による解散の場合は、清算手続はありません。解散する法人の権利義務は、新設法人、又は存続法人がそのまま承継します。(合併については、私学法第52条から第57条に規定あり)。

 

・手続きの流れは、「(合併に関する所轄庁の認可)」→→「合併」→→「解散」→→「(清算手続なし)権利義務承継」となります。

 

(5)破産手続開始の決定

 残念なことですが、学校法人は破産する場合です。

学校法人の破産手続開始の原因は支払不能と債務超過です(破産法第16条第1項)。債務超過と言うのは、学校法人が所有資産以上に債務を持ってしまい、完済できない状態をいいます。

 

・破産手続開始の決定(私学法第50条の2)がありますが省略。

 

・この事由によって学校法人が解散する場合には,清算人は,所轄庁にその旨を届け出ます(本条第4項)

 

(6)所轄庁の解散命令(※私学法第62条第1)

 所轄庁の解散命令は、私学法第62条第1項に定めがあります。

 ここでは、「所轄庁の解散命令は、学校法人が法令の規定に違反し、又は法令の規定に基づく所轄庁の処分に違反した場合、他の方法により監督の目的を達することができない場合に命じられるものである」(私学法第62条第1)

 

・手続きの流れは、「解散命令」→「解散」→→「清算手続」です。



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2011年09月22日

【私学法第48条】(会計年度)

会計年度こんにちは! 平日、私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。

今日は、第48条(会計年度)です。

 

 

 

【私立学校法第48条】(会計年度)

学校法人の会計年度は、4月1日に始まり、翌年3月31日に終るものとする。

 

【説明】

1. 本条の趣旨

 本条は、学校法人の会計年度を定めている。

 

2.3月決算の理由

 学校法人の会計年度を3月にした理由を考えてみます。

  もそも学校法人が設置する学校自体が4月1日から翌年3月31日までを1期間を活動期間としている

  国、地方公共団体と同じ3月(財政法第11条・地方自治法第208条)にしたい

  調査統計の観点から、また国又は地方公共団体の助成事務の面から3月にしたい

各省大臣が所管する民法上の法人については、3月決算とする(例えば、文部科学大臣の所管に属する公益法人の設立及び監督に関する規則第6条第1項)」

(松坂先生。p291〜p292参考)。

 

 いずれにしても学校法人の決算を3月決算にしたのは、学校の活動期間は4月始まりの3月終了でありこと。補助金の支出する官公庁の会計年度も4月始まりの3月終了であることが大きいようです。



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2011年09月21日

【私学法第47条】(財産目録等の備付け及び閲覧)

情報公開こんにちは! 平日、私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。

今日は、第47条(財産目録等の備付け及び閲覧)です。

 

 

 

【私立学校法第47条】(財産目録等の備付け及び閲覧

1 学校法人は、毎会計年度終了後2月以内に財産目録、貸借対照表、収支計算書及び事業報告書を作成しなければならない。

 

2 学校法人は、前項の書類及び第37条第3項第3号の監査報告書(第66条第4号において「財産目録等」という。)を各事務所に備えて置き、当該学校法人の設置する私立学校に在学する者その他の利害関係人から請求があつた場合には、正当な理由がある場合を除いて、これを閲覧に供しなければならない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、学校法人は、毎会計年度終了後二月以内に、財産目録、貸借対照表、収支計算書、事業報告書などを事務所に備え付けることを定めました。

これは、学校法人が、公共性の高い法人として説明責任を果たし、関係者の理解と協力を一層得られるよう、平成16年私学法改正で設けられました。

 

2.閲覧の対象となる書類

公開の対象となる書類は、〆盪彩槝拭↓貸借対照表、収支計算書、せ業報告書(以上各第1項)、ゴ道による監査報告書(第2項)の5つです。

このうち、従前より作成が求められてきたせ業報告書とゴ道監査報告書は平成16年の私学法改正で追加されました。 銑だけだと数字ばかりの計算書類でわかりづらいのできイ魏辰┐董一般の人には学校法人の状況が分かりやすいようにしました。

また、収益事業を行っている学校法人については、当該収益事業に係る財務情報も閲覧の対象としなければなりません。

 

3.こどの事務所に置くのか

計算書類を備え置かなければならない各事務所とは、主たる事務所のみならず従たる事務所をも含むと解釈されています。そうすると結局、学校法人のすべての事務所に備え置くこととなります。

 

4.利害関係人

情報公開2 財務情報の閲覧を求めることができるのは、「私立学校に在学する者その他の利害関係人」(本条第2項)です。ここで利害関係人ですが、本条で明示の在学者のほかに、学校法人と法律上の権利義務関係を有する者がこれに該当すると解されています。

 

 具体的には、例えば、  在校生とその保護者、雇用契約書ある教職員、6箙圓篌莪先などが学学校法人に対する債権者、抵当権者等が考えられます。

 逆に、「入学説明会に参加した者」や「学校の近隣の住民」「ライバル学校の教職員」などについては、その学校法人との間に法律上の権利義務関係がありませんので「利害関係人」には該当しません。ただ、公共性の高い存在として、各学校法人は、これらの「利害関係人」以外の者に対しても積極的に情報公開を行っていくべきだという流れがあります。

 

5.閲覧を拒める場合

 学校法人は、「正当な理由」がある場合には、閲覧を拒むことができます(私学法第47条第2項)

具体的には、例えば、

  休日や業務時間外の閲覧請求など請求権の濫用に当たる場合、

   当該学校法人を誹誇中傷することを目的とする場合、業務を遅滞させる目的する場合など明らかに不法・不当な目的である場合、

   プライバシーを侵害する個人情報が含まれる場合などが考えられます。



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2011年09月20日

【私学法第46条】(評議員会に対する決算等の報告)

評議員会こんにちは! 平日、私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。

今日は、第46条(評議員会に対する決算等の報告)です。

 

 

 

 

【私立学校法第46条】(評議員会に対する決算等の報告)

理事長は、毎会計年度終了後2月以内に、決算及び事業の実績を評議員会に報告し、その意見を求めなければならない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、決算及び事業の実績について理事長が評議員会に(事後)報告し、評議員会の意見を求めなければならないことを定めています。

 

2.事前報告か事後報告か

決算及び事業の実績については、あらかじめ理事会において作成します。

決算の場合は評議員会に「報告」であり、予算のように私学法42条で定められた「あらかじめ意見を聞く」事前諮問事項ではないことから、事後報告でよいと考えられています。

 

従って決算における議決手順は、予算の場合は「あらかじめ」ですが(私学法第42条)、決算の場合は、理事会で議決した決算を理事長によって評議員会に報告し、評議員会の意見を求めることになります。



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2011年09月16日

【私学法第45条】(寄附行為変更の認可等)

報告書こんにちは! 平日、私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。

今日は、第45条(寄附行為変更の認可等です。

 

 

 

 

 

 

【私立学校法第45条】

(寄附行為変更の認可等)

1 寄附行為の変更(文部科学省令で定める事項に係るものを除く。)は、所轄庁の認可を受けなければ、その効力を生じない。

 

 学校法人は、前項の文部科学省令で定める事項に係る寄附行為の変更をしたときは、遅滞なく、その旨を所轄庁に届け出なければならない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、学校法人が寄附行為の変更は所轄庁の認可が必要であり、文部科学省令で定める事項を除くほか、学校単独ではできないことを定めています。

 

2.文部科学省令で定める事項

本条第1項の「文部科学省令で定める事項」とは、私立学校法施行規則第4条の3第1項の各号に規定するものですが、学校教育法第4条第2項の規定により事前届出とされた事項のほか、名称変更などの場合に係る寄附行為の変更について認可を不要とし事後届出としたものです。

 これ以上いくとややこしくて整理できないので、ここはここまでで終わりします。

 

3.寄附行為の変更手続

 私学法をみるかぎり、寄附行為の変更手続きで特別なことは書いてありません。そうすると、寄附行為の変更手続きは、寄附行為において特段の規定がなされていない限り、理事の過半数をもって決することとなります(私学法第36条第6項)。

 

しかしながら、寄附行為の変更は、法人の基本的な組織を変更する行為であることから、解散や合併の場合と同様に3分の2以上の同意を要することとすべきとの解説があります(松坂先生p279。)



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2011年09月15日

【私学法第44条】(評議員の選任)

評議員会こんにちは! 平日、私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。

今日は、第44条(評議員の選任)です。

 

 

 

 

 

【私立学校法第44条】(評議員の選任)

評議員となる者は、次の各号に掲げる者とする。

 

一.当該学校法人の職員のうちから、寄附行為の定めるところにより選任された者

二.当該学校法人の設置する私立学校を卒業した者で年齢25年以上のもののうちから、寄附行為の定めるところにより選任された者

三.前各号に規定する者のほか、寄附行為の定めるところにより選任された者

 

 前項第1号に規定する評議員は、職員の地位を追いたときは、評議員の職を失うものとする。

 

【説明】

1.本条の主旨

本条の評議員(1号〜3号)の選任方法を定めています。

 

2.評議員の選任

 本条は、評議員の選任区分を3つあげて、それぞれの選任方法を定めています。

(1)1号評議員(職員評議員)…当該学校法人の職員のうちから、寄附行為の定めるところにより選任された者

・第1号の職員評議員については、設置する私立学校の校長(園長、学長を含む)、教員その他の職員が含まれます。評議員会に広く教職員の意見が反映される必要があるため、理事になれなかった職員を評議員として定め意見を拾います。

1号に規定する評議員は、職員の地位を追いたときは、評議員の職を失います。(本条第2項)

 

(2)2号評議員(卒業生評議員)…当該学校法人の設置する私立学校を卒業した者で年齢25年以上のもののうちから寄附行為の定めるところにより選任された者

・開校まもない学校では、25歳以上の卒業生がいないことがあります。この場合は、2評議員は、いりません。

 

(3)3号評議員(学識経験者等評議員)…前各号に規定する者のほか、寄附行為の定めるところにより選任された者

・文科省の寄附行為作成例では、学識経験者のうちから理事会で選任することとされています。実務では、理事のうちから選任される例も多みられます。

 

3.評議員と理事との制限比較

評議員については、評議員会が諮問機関であることから、次に掲げる役員ほど厳格に規定する定められませんでした。

・役員のように同族制限の規定(私学法第38条第7項)

・欠格事由に関する規定(私学法第38条第8項)

・欠員の補充に関する規定(私学法第40条)

 

しかし、評議員もまた、学校法人の公共性を高めるために置かれた機関であることから理事に関する上記規定を考慮した方が望ましいとされています。



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2011年09月14日

【私学法第43条】評議員会の諮問機関としての職務

評議員会 こんにちは! 平日、私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。

 今日は、第43条(評議員会の諮問機関としての職務)です。

 

 

 

【私立学校法第43条】加筆:(評議員会の諮問機関としての職務)

 評議員会は、学校法人の業務若しくは財産の状況又は役員の業務執行の状況について、役員に対して意見を述べ、若しくはその諮問に答え、又は役員から報告を徴することができる。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、評議員会の権限として自発的に役員に意見を述べたり、また報告を求めることができることを定めています。

 

2.評議員会の諮問機関としての職務

評議員会は、学校法人の業務若しくは財産の状況又は役員の業務執行の状況について、自発的に役員に対して意見を述べ、役員の諮問に答え、又は役員から報告を求めることができます(本条)

 

今日は、ここまでです。



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2011年09月13日

【私学法第42条】評議員会の職務と権限

評議員会こんにちは! 平日、私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。

今日は、第42条(評議員会の職務と権限)です。

 

 

 

 

 

【私立学校法第42条】(※加筆:評議員会の職務と権限)

次に掲げる事項については、理事長において、あらかじめ、評議員会の意見を聞かなければならない。

1.予算、借入金(当該会計年度内の収入をもつて償還する一時の借入金を除く。)及び重要な資産の処分に関する事項

2.事業計画

3.寄附行為の変更

4.合併

5.第50条第1項第1号(評議員会の議決を要する場合を除く。)及び第3号に掲げる事由による解散

6.収益を目的とする事業に関する重要事項

7.その他学校法人の業務に関する重要事項で寄附行為をもつて定めるもの

 

2 前項各号に掲げる事項は、寄附行為をもつて評議員会の議決を要するものとすることができる。

 

【説明】

1.本条の趣旨

本条は、理事会による議決事項のうち、評議員会の諮問事項を列挙するとともに、これらの事項について寄附行為をもって評議員会の議決を要するものとすることができることを規定しています。

 

2.評議員会の職務及び権限

評議員会には、理事会の諮問事項としての職務と寄附行為で定められた場合の議決機関としての権限があります。

 

 本条第1項で「理事長は、あらかじめ評議員会の意見を聞くかなければならない」とあるので、評議員会は原則として議決機関ではなく諮問機関として考えられています。評議員会を諮問機関として位置づける目的は、学校法人の業務運営の重要な事項については、広く学校関係者の意見を反映させて、理事会の専断を予防することにあります。

 

3.諮問機関としての評議員会

 さて、具体的な諮問事項の内容としては、

.事前諮問事項:(本条第1項)

 〕住察⊆敍金、重要な資産の処分に関する事項

 ∋業計画

 4麌躪坩戮諒儿

 す臺

 ゲ鮖

 収益事業に関する重要事項

 С惺史/佑僚斗彁項で寄附行為で定めるもの

 があり、いずれも学校法人にとり重要な運営事項となっています。

 

  また、評議員会には、事後の報告事項がります。

B.事後報告事項:毎会計年度終了後2月以内に、理事長が評議員会に報告し、その意見を求めなければならない事項があります(私学法第46条)。

 〃荵撒擇啝業の実績(平成16年私学法改正で追加)

 

上記の「A-∋業計画」と「B-〇業の実績」については、平成16年度の私立学校法改正で追加になりました。これは、評議員会が理事会の決定について正確な判断をするためには、学校法人の業務全体の状況について十分把握している必要があると考えられたためです。

 

4.議決機関としての評議員会

本条の第2項では。評議員会は,学校法人に必ず置かなければならない合議制の諮問機関であるが,寄附行為の定めをもって,評議員会を議決機関とすることもできるとしています。

評議員会につき、本条第1項では諮問機関とした場合には、理事は、評議員会の意見を尊重するのですが、法的に拘束されるものではありません、しかし、本条第2項で、評議員会を議決機関とした場合には理事は評議員会の意見に拘束されることになります。

 

 第2項の立法趣旨を引用します。

「評議員会が諮問機関とされたのは,学校法人の性格が寄附者の出捐財産をもとにした財団的なものであるため,評議員会の権限を一律に強化して議決機関とし,その社団法人化を招くことを防止したものである。一方で,学校法人の現有資産に占める寄附者の出損財産の割合が少なくなっている場合には,学校法人の社団的性格が強まり,その実情に応じた法人運営を行う方が適切である場合もあるので,私立学校法第42条第2項において評議員会を議決機関とし得る旨の規定を設けて,両者の調整を図ったものである(文部省私学法令研究会編著『私立学校法逐条解説」P144)」

 

今日は、ここまでです。



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2011年09月12日

【私学法第41条】(評議員会)

評議員会こんにちは! 平日、私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。

今日は、大切な第41条(評議員会)です。

 

 

 

 

【私立学校法第41条】(評議員会)

1 学校法人に、評議員会を置く。

 評議員会は、理事の定数の2倍をこえる数の評議員をもつて、組織する。

 評議員会は、理事長が招集する。

 評議員会に、議長を置く。

 理事長は、評議員総数の3分の1以上の評議員から会議に付議すべき事項を示して評議員会の招集を請求された場合には、その請求のあつた日から20日以内に、これを招集しなければならない。

 評議員会は、評議員の過半数の出席がなければ、その議事を開き、議決をすることができない。

 評議員会の議事は、出席評議員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

 前項の場合において、議長は、評議員として議決に加わることができない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、評議員会について定めています。

 

2.評議員会とは

 評議員会は、学校法人に必ず置かなければならない合議制の理事会の諮問機関です。

 評議員会は、寄附行為の定めをもって、評議員会を議決機関とすることもできます(第42条第2項)。

 

 そもそも、学校法人に評議員会を置いた理由は、学校法人の公共性の高揚を図るため、すなわち学校法人の運営に広い範囲の意見を反映させ、役員の専断を防ぐためにあります。

  

3.評議員会の人数

評議員会は、理事の定数の2倍をこえる数の評議員をもつて、組織します(第2項)。その趣旨は、学校法人の運営に広い範囲の意見を反映させるためです。

 

4.評議員会の会議手続

 評議員会は理事長が招集します(本条第3項)。

 

また評議員会には議長を置きます(本条第4)。議長の選任方法は寄附行為に定めます。実務は理事長が議長となるもの、評議員が互選するものなどが多く見られます。

 

5.評議員会の招集手続

理事長は、評議員総数の3分の1以上の評議員から会議に付議すべき事項を示して評議員会の招集を請求された場合には、その請求のあった日から20日以内に、これを招集しなければなりません(本条第5)

 

6.評議員会の決議方法

評議員会の定足数は評議員の過半数であり、過半数の評議員の出席がなければ.議事を開き、議決することができません(本条第6)

評議員会は合議制なのですが、委任状による出席も特に禁止されていません。

議事は、出席評議員の過半数で決し、可否同数のときは議長が決するところによります(本条第7)

議長は、評議員として議決に加わることができません(本条第8)。あくまで可否同数のときに決定を下せます。



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2011年09月09日

【私学法第40条の4】利益相反行為

利益相反こんにちは! 平日、私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。

今日は、第40条の4(理事の利益相反行為)です。

 

 

【私立学校法第40条の4】(利益相反取引)

学校法人と理事との利益が相反する事項については、理事は、代理権を有しない。この場合において、所轄庁は、利害関係人の請求により又は職権で、特別代理人を選任しなければならない。

 

【説明】

1. 本条の趣旨

 本条は、学校法人と学校法人の理事との利益相反取引の取り扱いを定めている。

利益相反取引を制限することにより学校の利益を確保することを目的としている。

 

2. 利益相反取引の例

利益相反取引の代表的な例としては、「理事長が個人で所有する不動産を学校法人が購入する」場合が考えられます。

 この場合には、取引や契約についてあらかじめ理事会において出席理事の過半数をもって決議することになりますが、法人と理事との利益が相反関係にあることから、理事はその決議に参加することができません。

 

そして、この理事長は法人を代表しないこととなり、この場合には、所轄庁が利害関係人の請求又は職権により特別代理人を選任して、不動産の売買取引が行われます。

 本条の理事は、理事長を想定しているように読めます。

 

3.特別代理人の実務

候補者については、通常、学校法人が所轄庁に対し、他の理事、弁護士等推薦することとなります。

 

4.他に代表権を持つ理事がいる場合

寄附行為において、理事長のみに代表権を制限していない場合は、代表権を有する他の理事が契約当事者となればよいので、特別代理人の選任の必要はありません。



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2011年09月08日

【私学法第40条の3】仮理事

仮 こんにちは! 平日、私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。

今日は、第40条の3(仮理事)です。

 

【私立学校法第40条の3】(仮理事)

理事が欠けた場合において、事務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、所轄庁は、利害関係人の請求により又は職権で、仮理事を選任しなければならない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 理事が欠けた場合において、事務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、所轄庁が仮理事を選任しなければならないこととされています。

これは、仮理事を選任し、学校法人運営の適正化を図ることにあります。

 

2.「理事が欠けた場合」とは

理事が欠けた場合」とは、「寄附行為に定められた定員数に満たないとき」のことです。

 

 今日は、ここまでです。



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2011年09月07日

【私学法第40条の2】理事の代理行為の委任

復任権こんにちは! 平日、私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。

今日は、第40条の2(理事の代理行為の委任)です。

 

 

 

【私立学校法第40条の2】(理事の代理行為の委任)

理事は、寄附行為によって禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。

 

【説明】

1.本条の趣旨

本条は、学校法人が寄附行為によって明示的に禁止されない限り、理事が特定の行為の代理を他人に委任することができると定めています。いわゆる復任権を規定しています。

 

 今日の説明は、シンプルにここまでです。



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2011年09月06日

【私学法第40条】(役員の補充)

こんにちは! 平日、私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。

今日は、第40条(役員の補充)です。

 

【私立学校法第40条】(役員の補充)

理事又は監事のうち、その定数の5分の1をこえるものが欠けたときは、1月以内に補充しなければならない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

理事又は監事のうち、定数の5分の1を超える欠員が生じた場合には、1ケ月以内に補充しなければならない定めました。

 

 欠員が生じてもすみやかに補充されないと、少数役員の専断を招くこととが考えられるため、学校法人の公共性を確保する観点から役員の補充規定が設けられました。

 

2.理事又は監事が欠けたときの例

(1)「欠けたとき」の例

役員の死亡、辞職、任期満了、失職等の原因により、役員が不在である状態になったとき

 

(2)「欠けたとき」でない例

海外出張、長期入院などの場合でも、理事の身分は続きので「欠けたとき」には該当しません。

 

3.関連規定

(1)仮理事

5分の1未満の数の欠員が生じている場合には本条違反とはなりませんが、速やかに補充しなければなりません。

しかし、理事が欠けた場合において、事務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、所轄庁は利害関係人の請求により又は職権で仮理事を選任しなければなりません(私学法第40条の3)



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2011年09月05日

【私学法第39条】役員の兼職禁止

監事こんにちは! 平日、私立学校法を一条ずつ読み込んでいます。

今日は、第39条(役員の兼職禁止)です。

 

 

 

 

 

 

【私立学校法第39条】(役員の兼職禁止)

監事は、理事、評議員又は学校法人の職員と兼ねてはならない。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、監事は、理事、評議員、職員との兼任を禁止しています。これは、兼任を禁止して法人運営の適正さを確保する観点からのものです。

 規定の表題は(役員の兼職禁止)とありますが、内容的には(監事の兼職禁止)を言ってくれた方がわかりやすいです。

 

2.監事兼任禁止の理由

 従来から監事と理事及び学校法人の職員との兼職は禁止されていました。その理由は、監事が理事及びその監督の下にある職員の業務監査を行う立場にあることから兼任が禁止されていたのです。

 

 さらに、平成16年の私立学校法改正では、新たに監事が評議員を兼任することも禁止されました。これは、評議員会も理事会の諮問を受けて学校法人の経営に関与する立場にあり、監事の独立性を確保するために兼任禁止としたのです。



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2011年09月02日

【私学法第38条】(役員の選任)

案内こんにちは! 夏休みは私立学校法を一条ずつ簡単にですけれど読んできましたが、もしからしたら、今日から授業再開の日かもしれません。

今日は、第38条(役員の選任)です。

 

 

 

【私立学校法第38条】(役員の選任

 理事となる者は、次の各号に掲げる者とする。

1.当該学校法人の設定する私立学校の校長(学長及び園長を含む。以下同じ。)

2.当該学校法人の評議員のうちから、寄附行為の定めるところにより選任された者(寄附行為をもつて定められた者を含む。次号及び第44条第1項において同じ。)

3.前2号に規定する者のほか、寄附行為の定めるところにより選任された者

 

 学校法人が私立学校を2以上設置する場合には、前項第1号の規定にかかわらず、寄附行為の定めるところにより、校長のうち、1人又は数人を理事とすることができる。

 

 第1項第1号及び第2号に規定する理事は、校長又は評議員の職を退いたときは、理事の職を失うものとする。

 

 監事は、評議員会の同意を得て、理事長が選任する。

 

5 理事又は監事には、それぞれその選任の際現に当該学校法人の役員又は職員(当該学校法人の設置する私立学校の校長、教員その他の職員を含む。以下同じ。)でない者が含まれるようにしなければならない。

 

 役員が再任される場合において、当該役員がその最初の選任の際現に当該学校法人の役員又は職員でなかつたときの前項の規定の適用については、その再任の際現に当該学校法人の役員又は職員でない者とみなす。

 

 役員のうちには、各役員について、その配偶者又は3親等以内の親族が1人を超えて含まれることになつてはならない。

 

 学校教育法第9条(校長及び教員の欠格事由)の規定は、役員に準用する。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、学校法人の役員(理事、評議員、監事)の選任方法やその属性、欠格事由等について定めている。

 従来、学校法人の理事の選任や解任の方法については、法律の決まりがなく学校法人が独自に定めていました。しかし、このままでは理事に解任などをめぐる紛争が予想されたので、平成16年の私立学校法改正で役人の選任・解任方法、任期について必要記載事項としたところである(私学法第30条第1項第5号)

 

2.理事の選任と理事長の選任

理事2 理事の選任区分として3つあげています。(第1項)

 1号理事、2号理事、3号理事を呼ばれる理事です。号別に少しみてみます。

 

 

 

 

 

(1) 1号理事…校長等理事。

・1号理事を選任するのは、校長等の教育者を法人運営に参画させることが目的です。

・学校法人が私立学校を2校以上設置している場合には校長が2人以上となるが、この場合には同条第2項の規定により寄附行為で理事数を制限でできます。(本条第2項)

・校長等理事は、校長等に任命されることによって法律上理事になり、理事就任についての承諾は不要です。ですから、校長等を退けば、当然に理事の職を失います。(本条第3項)

 

(2)2号理事…評議員理事

・2号理事の数及び選任方法は寄附行為によって定めます。

・評議員理事は、評議員であることが前提なので評議員の地位を退いたときは当然に理事の職を失います。(本条第3項)

 

(3)3号理事…学識経験者(寄附行為の定めて決める)

3号理事の数及び選任方法も寄附行為によって定めます。

     

3.監事の選任

監事監事は評議員会の同意を得て理事長が選任します(本条第4項)。これは、理事長が自らに都合のよい者を監事として選任することを防止するために、事前に評議員会の同意を条件にしたためです。

 

 

 

 

 

4.外部役員(理事及び監事)

社外 外部役員(理事及び監事)をあり、理事及び監事にそれぞれ一名以上の外部の者を含まなければならないことになっています(本条第5項、第6項)。

これは、平成16年改正において、意思決定プロセスの透明性の確保等の観点から、学校法人外の意見を積極的に反映しつつ、運営を監督することができる仕組みを整えるところにあります。

 

5.同族経営の排除

同族 理事,監事を併せた役員のうちに,各役員についてその配偶者又は三親等以内の親族が1人を超えて含まれてはならないことと定め(本条第7項),同族経営を排除しこれは,学校法人の公共性を高めるための規定です。

例えば、理事長が父で、長男・次男が学校にいる場合、役員には、長男・次男のいずれかしかなることができません。

 

6.役員の欠格事由

禁止 本条第8項は役員の欠格事由(学校教育法第9条の準用)を定めてあります。

学校教育法第9条には、校長及び教員の欠格事由の規定定められています。

役員がこれらの欠格事項に該当した場合,失職することになります。

ここでの欠格事由は、

  年被後見人又は被保佐人,

禁鋼以上の刑に処せられた者,

  懲戒免職処分を受け,免許状が失効してから3年を経過しない場合,

     教員が懲戒免職に相当する事由によって解雇され,免許状取り上げ処分を受けてから3年を経過しない場合,

     日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し,又はこれに加入した者である。

 

書こうとしたらきりがありません。今日は、ここまでです。



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2011年08月31日

【私学法第37条】役員の職務

案内 こんにちは! 夏休みは私立学校法を一条ずつ簡単にですけれど、読み込んでいます。今日は、第37条(役員の職務)です。本条は、私立学校法のハイライトの部分でしょうか。ホントは本条の各項に細かい論点があるのですが、ここでは簡単な逐条解説です。

  

【私立学校法第37条】(役員の職務

37 理事長は、学校法人を代表し、その業務を総理する。

 

 理事(理事長を除く。)は、寄附行為の定めるところにより、学校法人を代表し、理事長を補佐して学校法人の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠けたときはその職務を行う。

 

 監事の職務は、次のとおりとする。

    学校法人の業務を監査すること。

  学校法人の財産の状況を監査すること。

3惺史/佑龍般核瑤郎盪困両況について、毎会計年度、監査報告書を作成し、当該会計年度終了後2月以内に理事会及び評議員会に提出すること。

 

4.第1号又は第2号の規定による監査の結果、学校法人の業務又は財産に関し不正の行為又は法令若しくは寄附行為に違反する重大な事実があることを発見したときは、これを所轄庁に報告し、又は理事会及び評議員会に報告すること。

 

5.前号の報告をするために必要があるときは、理事長に対して評議員会の招集を請求すること。

 

6.学校法人の業務又は財産の状況について、理事会に出席して意見を述べること。

 

【説明】

1.    本条の趣旨

 本条は、学校法人の必須の機関である、理事長、理事、監事のそれぞれの職務を定めています。

 

2.理事長の職務

決済「理事長は、学校法人を代表し、その業務を総理する。」(本条第1項)とあります。

 「総理する」と言うのは、学校法人ではよく見かける言葉ですが、日常ではあまり使わない言葉です。私学法の第13条の私立学校審議会の会長のところでも出てきました。さて、「総理する」の意味としては、「学校法人の総てを対処・監督する」。こんな意味です。

【追加:法律用語辞典で見つけました。H25.11.17

「総理…物事を総合的に管理し、処理すること。国、地方公共団体、特殊法人等の機関、行政機関の長等がその所掌事務をつかさどり、かつ、総合的に管理し、処理すること」です(「法律用語辞典・第四版」p717。H24有斐閣)。

 

 理事長の職務をまとめると、

・学校法人を代表し、その業務を総理する。」(本条第1項)

・理事会を招集すること(私学法第36条第3項)

・理事会の議長を務めること(私学法第36条第4項)

・評議員会の同意を得て監事を選任すること(私学法第38条第4項)

・評議員会を招集すること(私学法第41条第3項、第6)

・一定の事項について、評議員会の意見を聞くこと(私学法第42条第1項各号)

・評議員会に対し決算及び事業の実績を報告すること(私学法第46条)があります。

 

3.理事の職務

理事2 私学法では、理事の職務を「寄附行為の定めるところにより、学校法人を代表し、理事長を補佐して学校法人の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠けたときはその職務を行う」(本条第2項)とあります。

 

 

 

 この条文から理事の職務を細分化してみてみると

・理事長は、学校法人の業務について代表権を有するが、寄附行為をもって個々の理事に代表権を与えることができます(私学法第37条第2項)

理事長を補佐して学校法人の業務を掌理する。

 掌理するとは、ある仕事を担当してとりまとめることです。

・理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠けたときはその職務を行う。とあります

 

3.監事

厳しい 監事の職務については、本条第項に6つ限定列挙されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

  学校法人の業務を監査すること。

学校法人の財産の状況を監査すること。

3惺史/佑龍般核瑤郎盪困両況について、毎会計年度、監査報告書を作成し、当該会計年度終了後2月以内に理事会及び評議員会に提出すること。

ご萄困侶覯漫不正の行為又は法令若しくは寄附行為に違反する重大な事実のあることを発見したとき、これを所轄庁又は理事会及び評議員会に報告すること。

キい諒鷙陲鬚垢襪燭瓩防要があるとき、理事長に対して評議員会の招集を請求すること。

Τ惺史/佑龍般核瑤郎盪困両況について、理事会に出席して意見を述べること。

 

なお、監事の職務のうち、業務監査について学校法人の経営的側面に限定すべきとの考え方もあるようですが、教学的な側面と経営的な側面は、実際には密接不可分であることから、教学的側面についても監事が意見を述べることができると言われています。

 

また、監事と助成法監査の公認会計士・監査法人が連携して監査で情報交換することも最近では、法定はされていませんが、必要であると言われています。



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2011年08月30日

【私学法第36条】(理事会)

理事会 こんにちは! 夏休みは私立学校法を一条ずつ簡単にですけれど、読み込んでいます。今日は、第36条(理事会)です。私立学校法のハイライトの部分でしょうか。

 

 

 

【私立学校法第36条】(理事会)

36 学校法人に理事をもって組織する理事会を置く。

 理事会は、学校法人の業務を決し、理事の職務の執行を監督する。

 理事会は、理事長が招集する。理事(理事長を除く。)が、寄附行為の定めるところにより、理事会の招集を請求したときは、理事長は、理事会を招集しなければならない。

 理事会に議長を置き、理事長をもって充てる。

 理事会は、理事の過半数の出席がなければ、その議事を開き、議決することができない。

 理事会の議事は、寄附行為に別段の定めがある場合を除いて、出席した理事の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

 

【説明】

1.    本条の趣旨

 本条は学校法人の業務執行機関としての理事会の各種必要事項を定めています。平成16年の改正以前においては、理事会については私立学校法では明文の規定はなく事実上の機関でした。そこで、16年改正で理事会を明文化しました。

 

2.理事会の役割

私立学校法は,学校法人に理事会を置くことを法律上規定しました(本条第1項)。そして、理事会の役割を「学校法人の業務を決し,理事の職務の執行を監督する」(本条第2項)とし,理事会が学校法人の意思決定機関であることを明らかにしました。

 

 平成16年私立学校改正前は、法律で理事会の規定がないため学校法人の寄附行為で理事会を設置していました。そのため、理事会の役割が学校法人によりバラバラでした。そこで平成16年改正で、理事会の設置を義務づけるとともに,最終的な業務決定機関であることを法定したのです。

 

また,学校法人の執行機関と意思決定機関の区別が明確でなかったため,理事会と各理事の関係がはっきりしませんでした。そこで、理事会を業務決定機関として位置づけるとともに,理事(長)の職務執行に対する監督機関として位置づけました。

 

3.理事会の招集

 理事会は,理事長が招集することとされています(本条第3項)。ただし,寄附行為の定めるところにより,理事が理事会の招集を請求したときは,理事長は理事会を招集しなければなりません。

 

4.理事会の議長

 理事会の議長は理事が務めることとされている(第4項)

 

5.理事会の開催

理事会の議事の定足数は理事の過半数となり、在職する理事員数の過半数の数の者が出席しない限り、理事会を開き議事を行うことはできません(本条第5項)。

 

6.理事会の決議

学校法人は寄附行為に特に規定のない限りは出席理事の過半数の同意によって業務を決する(本条第6項)。

「寄附行為に別段の定」があるときとは、例えば、予算、基本財産の処分、積立金の処分等について理事の三分の二以上の議決を要する旨の規定が寄附行為にある場合をいいます。

 

今日は、ここまでです。



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2011年08月29日

【私学法第35条】(役員)

理事会 こんにちは! 夏休みは私立学校法を一条ずつ簡単にですけれど、読み込んでいます。今日から、第3節「管理」、私立学校法の中心の部分です。

 

第3節「管理」は,学校法人の役員に関する規定、理事会・評議員会に関する規定、財産目録等の備付け及び閲覧,会計年度等に関する規定などが置かれています(第35条〜第48)

 今日は、第35条役員です。

 

【私立学校法第35条】(役員)

35 学校法人には、役員として、理事5人以上及び監事2人以上を置かなければならない。

 理事のうち1人は、寄附行為の定めるところにより、理事長となる。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、学校法人には役員に設置について定める規定です。

 法律では、活動の主体は自然人(人間)と法人(会社、学校法人など)です。ここで、学校法人は、自然人ではないので、学校法人自身では動くことができません。そこで、私学法は、学校法人には役員を必須の機関として定めて、学校法人は自然人の活動を通じて活動することになります。

 

2.役員数について

 旧民法の財団法人では、役員が2,3人という少数であったり,監事が置かれない場合がありえたため、理事の専断が行われるリスクがありました。そこで、私立学校法では役員の人数を明確にして、私立学校としての「公の性質」を確保することにしました。

 

 具体的な人数ですが、本条では、理事理事5人以上及び監事2人以上と最低限の役員数を決めていますが、上限の人数は決められていません。

 私学法で「以上」とだけ決めたのは、学校法人は幼稚園から大学まで、かなり規模の差があり、一律に決めることができなかったのでしょう。

 学校法人の具体的な役員数は、各学校法人の規模等を考慮して寄附行為で定めることとなります。

 ・理事…5人以上としたのは、一部理事の専断運営をなくすためです。

 ・監事…2人以上としたのは、監事を必須の機関としておき、同じく一部理事の専断運営をなくすためです。

 

3.理事長

 理事のうち1人は、寄附行為の定めるところにより、理事長となります。そして、理事長は、職務として「学校法人を代表し,その業務を総理します」(私立学校法第37条)。

 平成16年の私立学校法改正以前には,私立学校法では全ての理事が平等に代表権を持つことが原則でしたが、多くの学校では代表権を一部の理事にまかせ他の理事の代表権は寄附行為でこれを制限していました。そこで、の実態を法律で明確にしました。

 役割分担としては、執行機関としての理事長と意思決定機関としての理事会になります。



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2011年08月26日

【私学法第34条】準用規定

設立 

こんにちは! 夏休みは私立学校法を一条ずつ簡単にですけれど、読み込んでいます。今日は、私立学校法第34条(準用規定です。

 

【私立学校法第34条】(準用規定)

34 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第158(※贈与又は遺贈に関する規定の準用)及び第164(※財産の帰属時期)の規定は、学校法人の設立について準用する。この場合において、これらの規定中「財産の拠出」とあるのは「寄附行為」と、同条中「当該財産」とあるのは「寄附財産」と読み替えるものとする。

 

【説明】

1.本条の趣旨

 本条は、学校法人には一般社団・財団法人法の「贈与又は遺贈に関する規定」、「財産の帰属時期」の規定を準用すること定めています。

本条は、生前処分又は遺言によって財産の拠出が行われた場合における、財産の帰属時期についての規定です。

 

2.準用規定2つ

(1)一般社団・財団法人法第158

(贈与又は遺贈に関する規定の準用)

第158条 生前の処分で財産の拠出をするときは、その性質に反しない限り、民法の贈与に関する規定を準用する。

2 遺言で財産の拠出をするときは、その性質に反しない限り、民法の遺贈に関する規定を準用する。

     

(2)一般社団・財団法人法第164

(財産の帰属時期)

第164条 生前の処分で財産の拠出をしたときは、当該財産は、一般財団法人の成立の時から当該一般財団法人に帰属する。

2 遺言で財産の拠出をしたときは、当該財産は、遺言が効力を生じた時から一般財団法人に帰属したものとみなす。

 

3.    具体例

(1)生前処分の場合

 具体的には、生前処分(贈与等)によって寄附行為が行われたときは、「学校法人成立の時」すなわち、設立の登記時点(私学法第33条)で学校法人の財産に帰属します。

 

(2)遺言

遺言で寄附行為が行なわれたときは、寄附財産は、遺言の効力が生じた時、すなわち、原則として「遺言者の死亡の時(民法第985条 法廚ら、学校法人に財産が帰属したとみなされます。

 

今日の34条は、正直、民法の知識がないと、ちょっと難しいところでした。



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2011年08月25日

【私学法第33条の2】 財産目録

設立  こんにちは! 夏休みは私立学校法を一条ずつ簡単にですけれど、読み込んでいます。今日は、私立学校法第33条の2(財産目録の作成及び備置き)です。

 

 

 

 

【私立学校法第33条の2】(財産目録の作成及び備置き)

33条の2 学校法人は、設立の時に財産目録を作成し、常にこれをその主たる事務所に備え置かなければならない。

 

【説明】】

1.本条の趣旨

 本条は、学校法人が設立の時に財産目録を作り、主たる事務所に備え置かなければならないことを規定しています。

 

2.財産目録

 学校法人の財産目録では、資産・負債の状況を明らかにするのですが、私学法では、財産目録について詳細な規定はみあたりません。

 私学法関係で、財産目録の内容を説明する部分は下記です。

ヾ靄楮盪此奮惺史/佑寮瀉屬垢觧篶学校に必要な施設及び設備又はこれらに要する資金をいう。)と

運用財産(学校法人の設置する私立学校の経営に必要な財産をいう。)と を区分して記載します(私立学校法施行規則第2条第6項)

 

3.財産目録の様式例

財産目録の様式については、学校法人の寄附行為等の認可申請に係る書類の様式等(平成6年文部省告示第117号。最終改正平成19年文部科学省告示第115号)においてその様式(第6号)が定められています。

 財産目録の金額は貸借対照表と同じなのですが、数量情報が入り書き方が異なっています。論より証拠で、様式例の実物は、文科省のホームページにあります。

http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/img/k19940720001_y0000007.pdf



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2011年08月24日

【私学法第33条】設立の時期

設立 

こんにちは! 夏休みは私立学校法を一条ずつ簡単にですけれど、読み込んでいます。今日は、私立学校法第33条(設立の時期)です。

 

 

 

 

【私立学校法第33条】(設立の時期)

第33条        学校法人は、その主たる事務所の所在地において政令(※組合等登記令)の定めるところにより設立の登記をすることによつて成立する。

 

 【説明】

1.本条の趣旨

 学校法人は設立登記で誕生することを定めています。

 

2.設立登記は2週間以内に

設立登記は、設立の認可のあった日から2週間以内に主たる事務所の所在地において、従たる事務所を置くときは主たる事務所における登記から2週間以内に従たる事務所の所在地において、登記しなければならない。(組合等登記令第第3条)

 

 今日は、ここまでです。



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