★ 有価証券

2016年12月22日

【有価証券】非上場株式の評価方法

評価方法こんにちは!高校法人の方からのご質問です。

 

<Q>非上場株式の評価方法

 寄付でもらった非上場株式があるのすが、業績が厳しく年度末に評価換えしないといけないのか迷っています。

 非上場株式の評価は、帳簿価額でするのですか?非常価格がありません。古い会社なので、大きな含み益があります。

 

<A>

 市場価格のない株式の実質価額は改正基準の第8号通知に改訂あるように「一般に公正妥当と認められた企業会計の基準に従い作成された財務諸表を基礎とした1株当たりの純資産額」を時価とみなします。

 ここであくまでも財務諸表は基礎にするものなので、より実態に近い財政状態を算定するため、発行会社の財務諸表を無条件に使用するのではなく、発行会社の保有する資産等を時価評価して算定することも考えられることになっています(実務指針454-6市場価格のない株式の評価)。

 したがって、財務諸表で資産等の時価評価が行われていない場合は、その会社の土地の含み損益等、時価評価のための資料が合理的に入手可能であれば、これを考慮して実質価額を算定することになります。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年12月21日

【株式】非上場株式の評価換えの要否?

株式3こんにちは!高校法人の方からのご質問です。

 

<Q>非上場株式の評価換えの要否?

 学校では、第三セクターの株式の寄付を受けて所有しているのですが、年度末の評価はどうしたら良いのですか? 評価を変えるのか心配ですが、どうしたら良いのでしょうか?

 

<A>

 学校法人会計基準では、その27条で「有価証券については、取得価額で評価しているが、取得価額と比較してその時価が著しく低くなった場合には、その回復が可能と認められるときを除き、時価によって評価するものとしている」としています。この27条の趣旨は、「時価の変動が常である有価証券については,取得価額に比し実質的な価値が著しく低くなった場合は,時価によって評価することとして,資産の確実な有高を把握し,表示しようとするもの」(野崎先生p96)でした。

 

 そして、有価証券の評価換えをする場合の取扱いは、改正基準の8号通知にみられます。

(2)市場価格のない有価証券のうち、株式については当該株式の発行会社の実質価額(一般に公正妥当と認められた企業会計の基準に従い作成された財務諸表を基礎とした1株あたりの純資産額)を時価とみなすものとし、取得価額に比べて50%以上下落した場合には、十分な証拠によって裏付けられない限り、その回復が可能とは認めないものとする。

 これから、まず第三セクターの会社の決算書をもらい1株あたりの純資産額を計算します。その1株あたりの純資産額がみなし時価になります。

 次にみなし時価を1株あたりの帳簿価額と比較して50%以上下落しているか確認して評価換えの要否を検討してきます。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年12月20日

【通知】有価証券の評価換え

有価証券こんにちは!高校法人の方からのご質問です。

 

<Q>有価証券の評価換え

 改正基準では、有価証券の評価換えの解説が出ていますが、新しい会計処理が出たのですか?

 

<A>

 有価証券の評価換えについての解説は8号通知や実務指の45号にあったかと思います。新しい会計処理を示すものではありません。従来からの会計処理を明確にしたものです。

 

<少し解説>

 学校法人会計基準では、その27条で「有価証券については、取得価額で評価しているが、取得価額と比較してその時価が著しく低くなった場合には、その回復が可能と認められるときを除き、時価によって評価するものとしている」としていました。この27条の趣旨は、「時価の変動が常である有価証券については,取得価額に比し実質的な価値が著しく低くなった場合は,時価によって評価することとして,資産の確実な有高を把握し,表示しようとするもの」(野崎先生p96)でした。

 しかしながら、従来その具体的な取扱いが明確でない部分がありました(正確には、従来から会計士協会の「有価証券の評価等について」(学校法人会計問答集(Q&A)第13号)があったのですが、法規や通知ではないため強い強制力がありませんでした)。

 そこで、文科省通知で不明確な部分が残らないように改めて具体的な処理の基準を明示ことなりました。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年12月12日

【有価証券】投資信託の分配金(普通分配金vs特別分配金)

投資信託こんにちは!今日は、専修学校法人さんからの御質問です。

 

<Q>投資信託の分配金(普通分配金vs特別分配金)

 投資信託でもうら普通分配金と特別分配金の会計処理は違うと聞いたのですが、どう言うことですか?

 

<A>

 投資信託の仕組みは、簡単に言うと外部委託して資産運用を行い分配金をもらいます。

この場合、早わかりで言うと儲けの部分は、普通分配金。元本の払い戻しの部分を特別分配金と言います。そう言うわけで、例えば、資産の運用実績が悪いと儲けの部分の普通分配金がなく、元本の払戻分(特別分配金)だけと言うことになったりするわけです。

 

 このため、普通分配金と特別分配金の会計処理が異なるわけです。

 普通分配金は、資金の運用実績の儲け部分なので大まかな科目としては「受取利息・配当金」で、貸借対照表の有価証券は増減しません。

 特別資信託の特別分配金は,「投資信託元本の払戻し」を「投資信託の一部売却」ととらえて、貸借対照表の有価証券が減額することになります。

 ですから、資金収支計算書上は大科目「資産売却収入」の区分に小科目「投資信託特別分配金収入」等の科目で処理します。事業活動収支計算書は、「資産処分差額」の区分に小科目「投資信託処分差額」等の科目で処理します。

 

 そう言えば、「有価証券の会計処理等に関するQ&A」(学校法人委員会研究報告第29号)のQ12にも同じような御質問がありました。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年07月01日

【季節の休憩室】今日から7月。ブーゲンビリアの花。

こんにちは!今日から7月。

7月の花には「ブーゲンビリア」を選びました。

ブーゲンビリア480



 



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2016年03月08日

【運用】改正基準後のデリバティブ取引の取扱

資金運用こんにちは! 今日は、高等学校法人でのご質問です。

 

<Q>改正基準後のデリバティブ取引

 デリバティブ取引は、基準改正後、どのように会計処理するのですか?

 

<A>

1.デリバティブ取引とは

 デリバティブ取引は、取引により生じる正味の債権又は債務の時価の変動により保有者が利益を得たり、損失を被るものである。例えば、為替予約取引、金利スワップ取引があり、他社株転換社債、日経平均株価連動社債等のいわゆる仕組債もデリバティブが組み込まれた複合金融商品と考えられます。

 

2.保有期間中の会計処理

 学校法人会計では、デリバティブ取引を行っていても、デリバティブ取引に係る価格変動、金利変動及び為替変動による損失が確定しているか、又は確定が見込まれる場合を除いて、契約上の決済時まで会計処理が行われません。

 ただし、デリバティブ取引の契約金額又は決済金額に重要性がある場合には決済時に多額の損益が計上される可能性があり、会計年度末において時価の変動による影響額を把握するために注記が必要となります。

 注記例は、文科省の第8号通知の別添や研究報告16号のQ18にあります。

 

3.デリバティブ取引に係る損失表示

 デリバティブ取引に係る損失については、第8号通知(※正確には、「学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)(平25.9.225高私参第8号)により、「デリバティブ取引の解約に伴う損失(又は利益)」は、事業活動収支計算書の特別収支に該当するとされているため、大科目「その他の特別支出」に区分し、小科目は「デリバティブ解約損」等とすることになります。

 ただし、貸借対照表に計上されている現物の金融商品と組み合わされたデリバティブ取引に係る損失で、当該金融商品に係る売却又は処分差額と区分することが困難な場合を除きます。

(参考:「計算書類の注記事項の記載に関するQ&A」学校法人委員会研究報告第16号のQ17。最終改正H26.12.2

 

 今日は、ここまでです。

 



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2016年02月12日

【資産】有価証券の評価換え(合理的な基準)

資金運用こんにちは!今日は、大学の財務の方からのご質問です。


<Q>有価証券の評価換え(合理的な基準)

 改正基準の8号通知(※)では、有価証券の「時価が取得価額に比べて50%以上下落した場合には、特に合理的と認められる理由が示されない限り、時価が取得価額まで回復が可能とは認めないものとする。また時価の下落率が30%以上50%未満の場合には、著しく低くなったと判断するための合理的な基準を設けて判断するものとする。」とあります。そうは言っても合理的な基準を決めるのに悩んでいます。何かヒントはないですか?

(※)学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)(平成25年9月2日25高私参第8号)


<A>

 合理的な基準のヒントは、8号通知を補足する会計士協会の実務指針454-5にあります。8号通知で迷ったら、実務指針45号です。

 この「合理的な基準」は個々の学校法人においてそれぞれ設けることになるため、様々なものが考えられるが、具体的に、どのような場合に「著しく低くなった」と判断するのかを明確にしておくことが必要である。

 その指標としては、例えば株式については株価の推移、株式の発行会社の財政状態、株式の発行会社の経営成績の推移など債券については格付け機関による格付け、債券の発行体の財政状態、債券の発行体の経営成績の推移なが考えられる。

 なお、恋意性を排除するために、「合理的な基準」については文書をもって設定しておき、毎期継続的に適用することが必要である。


 今日は、ここまでです。

 

 

 



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2015年12月24日

【資産】有価証券に時価会計で導入しない理由!

資金運用こんにちは! 今日は、ある短期大学でのご質問です。

 

<Q>有価証券に時価会計で導入しない理由?

 有価証券について、学校法人では何故、時価会計を導入しないのですか?

 

<A>

 有価証券の時価会計の導入の要否については、改正基準を作成する際に目安になった「在り方検討会報告書」※に説明があります。

※「学校法人会計基準の在り方について 報告書」(H25.1.31

  学校法人会計基準の在り方に関する検討会

(評価替え)

 学校法人の資産運用は売買目的でなく、満期保有目的のものが主であるため、時価会計を導入せず、注記情報の充実で対応すべきである。このことから、有価証券の評価は現状の取得原価主義を維持し、その時価が著しく下がり回復の見込みがない場合についてのみ評価替えをすべきである。

 なお、時価の著しい下落や回復の見込みについての具体的な判断基準などの運用について、より明確に示す必要がある。

 

 今日は、シンプルにこれで説明は終わりです。



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2015年12月22日

【資産】仕組債の評価換えについて

換算2

こんにちは! 今日は、ある短期大学でのご質問です。

 

<Q>仕組債の評価換えについて

 期中監査時に会計士さんより「年度末に仕組債の評価換えを検討します。」と言われました。仕組債を評価換えする場合があれば教えてください。

 

<A>

 仕組債とは、文字通り、一般的な債券にはみられないような特別な「仕組み」をもつ債券でした。そして、仕組債は、市場価格のない有価証券のうち債券等に該当するものとして、下記のように年度末に評価換えの要否の検討をしすることになっています(簡単に言うと仕組債は、有価証券と同様の評価になります。)

(1)時価の下落率=50%以上の場合

 特に合理的と認められる理由が示されない限り、時価が取得価額まで回復が可能とは認めないものとする。

(2)時価の下落率=30%以上50%未満の場合

 著しく低くなったと判断するための合理的な基準を設けて判断。

 

<説明>

 学校法人の資産運用の形態としては、預金や公共債(国債・地方債・政府保証債)等の保有のほか、近年、仕組債やリバティブ(金融派生商品)取引などの新たな金融商品による運用も目立つようになっています。仕組債は一般にデリバテイブが組み込まれた債券とされ、必ずしも元本保証のあるものではありません(参考:H21.1.620高私参第7号)。

 

 このような仕組債の会計年度末の評価減する場合の取扱いは次のとおりになっています。ここで仕組債は、市場価格のない有価証券として債券等に該当するものとして、当該有価証券を取引した金融機関等において合理的に算定した価額を時価とします(参考:H25.9.225高私参第8号)。

ケース

年度末の会計処理

(1)仕組債の時価が取得価額に対して50%以上下落している場合

 いわゆる仕組債とは、債券にデリバテイブが組み込まれた複合金融商品であり、複合金融商品全体の時価を把握することができることから、債券に準じて実務指針第454-3に従うこととなります。これによれば「時価が取得価額に比べて50%以上下落した場合には「著しく低くなった場合」に該当すると判断すべきである」とされています。

 この場合は回復が可能と認められるときを除き評価換えをすることになります。

参考:研究報告29号「有価証券の会計処理等に関するQ&A」のQ10

(2)仕組債の時価の下落率が30%以上50%未満の場合

 実務指針第454-5に従い、各学校法人において著しく低くなったと判断するための合理的な基準を設けて判断することが必要であり、かつ恣意性を排除するための「合理的な基準」については文書をもって設定しておき、毎期継続的に適用することが必要となります。

 したがって、まず第一に、下落率が30%以上50%未満の場合の評価換えの基準を文書として設定する

ことが必要であり、次にこれを元に評価換えをすべきかを判断することとなります。参考:「有価証券の会計処理等に関するQ&A」のQ11

 

 今日は、ここまでです。



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2015年10月07日

【有価証券の評価】学校法人会計vs企業会計

株式

こんにちは!今日は、大手銀行の本部の方からのご質問です。

 

<Q>【有価証券の評価】
       
学校法人会計vs企業会計

 学校会計の有価証券の評価は、企業会計と同じように金融商品会計基準で評価されていると考えて良いのですか?

 

<A>

 有価証券の評価については、学校会計と企業会計では違いが見られます。

 

 学校法人会計では、資産の評価は取得価額をもって行い(基準第25)、その保有目的を問わず、保有するすべての有価証券を取得原価で評価します。ただし、取得価額と比較してその時価が著しく低くなった場合には、その回復が可能と認められるときを除き、時価によって評価します(基準第27)

 

 これに対して企業会計で使う金融商品会計基準では、有価証券をその保有目的等の観点からそれぞれの区分に応じて、貸借対照表価額や評価額等の会計上の取扱いが異なります。しかし、学校法人会計では保有目的によって評価方法に差異がありません。

 

 例えば、企業会計の金融商品会計基準では、売買目的で所有する有価証券を期末の時価で再評価し、その評価損益を当期の損益とすることになります。学校法人会計では、時価評価しません(基準第25条)。

 

 今日は、ここまでです。



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2015年10月06日

【有価証券】償却原価法の採用の可否?

質問こんにちは!今日は、高校の顧問税理士さんからのご質問です。



<Q>償却原価法の採用の可否?

 学校会計では、債券について償却原価法を使えるのですか?



<A>

 会計士協会らからの公表物では、債券について償却原価法を使えることになっています。

 従来基準と改正基準(大学法人は施行済)

【従来基準】

有価証券の会計処理等に関するQ&A

Q4 債券を債券金額と異なる金額で取得した場合に、どのように会計処理するのでしょうか。

A 

 学校が取得した債券の貸借対照表価額は、取得原価又は償却原価法による価額となる。  

 ここで償却原価法とは、債券を債券金額より高い又は低い価額で、取得した場合において、当該差額に相当する金額を償還期に至るまで毎期一定の方法で貸借対照表価額に加減する方法をいい、債券金額と取得価額の差額は、一般的には金利調整差額であると認められることから、取得原価の枠内で認められている。

 なお、この場合には、当該加減額を受取利息(資産運用収入)に含めて処理することとなろう。

(出典:有価証券の評価等について(学校法人会計問答集(Q&A)第13号)Q4



【改正基準】

 ……(省略)

 なお、この場合には、当該加減額を教育活動外収支の受取利息で処理することとなろう。

(出典:有価証券の会計処理等に関するQ&A(学校法人委員会研究報告第29号)Q4)


 

 
 今日は、ここまでです。



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2015年07月21日

【決算】有価証券の期末評価減

資金運用こんにちは!今日は高等学校法人の財務担当理事からのご質問です。

 

<Q> 有価証券の期末評価減

 有価証券の期末評価についてのご質問です。

 時価が取得価額に比べて50%以上下落した場合には、特に合理的と認められる理由が示されない限り、時価が取得価額まで回復が可能とは認めないものとするとされていますが、ここでいう「特に合理的と認められる理由」とはどのようなものですか。理事会で説明したいので根拠も含めて教えて下さい。

 

<A>

 時価が取得価額に比べて50%以上下落した場合の「特に合理的と認められる理由」とは、時価が取得価額まで回復する見込みがあることを合理的な根拠をもって予測できる程度の理由であり、1年後の時価は通常予測可能なものではないため、実務的にはこれを示すことは極めて困難と思われます。

 したがって、例えば、会計年度末日において時価が50%以上下落している場合でも、その計算書類の理事会承認日までの間に、時価が取得価額まで回復している場合のように、回復の事実が明らかな事象に基づき、飽くまでも限定的に解釈すべきとされています。

 根拠は、「学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)」に関する実務指針(学校法人委員会実務指針第45)4-4に説明あります。この実務指針は会計士協会の公表物ですが、文科省の通知(学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)(平25.9.225高私参第8号)の付託を受けていますので、強制力のある実務指針となっています。

 

 今日は、ここまでです。



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2015年07月13日

【有価証券】仕組債の時価とは?

仕組債こんにちは! 高校法人の財務担当理事の方からのご質問です。


<Q>仕組み債の時価

 仕組債の時価について、学校と会計監査人との意見が分かれています。時価はどうやって決めるのですか?


<A>

 以前より仕組債の時価については、学校側と会計士側の意見が分かれることが見られました。ポイントは、仕組債の時価として証券会社や信託銀行の計算書・評価報告を時価と考えるかと言う点です。


 文科省では、この点について通知を発出し、仕組債の時価の取扱いを明確にしました。25高私参第8号です。

※学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)

(平25.9.225高私参第8号)


下記の赤字の部分は仕組債です。

2.有価証券の評価換え

 有価証券については、取得価額で評価しているが、取得価額と比較してその時価が著しく低くなった場合には、その回復が可能と認められるときを除き、時価によって評価するものとしている(第27条)が、従来その具体的な取扱いが明確ではなかった。このため、具体的な処理の基準を示すこととする。

(1)当該有価証券が市場で取引され、そこで成立している価格(以下「市場価格」という。)がある場合は、それを時価とするものとする。市場価格のない有価証券のうち、債券等については当該有価証券を取引した金融機関等において合理的に算定した価額を時価とするものとする。

 これらの時価が取得価額に比べて50%以上下落した場合には、特に合理的と認められる理由が示されない限り、時価が取得価額まで回復が可能とは認めないものとする。また時価の下落率が30%以上50%未満の場合には、著しく低くなったと判断するための合理的な基準を設けて判断するものとする。

 この通知により、市場価格のない有価証券のうち、債券等(すなわち仕組債)については当該有価証券を取引した金融機関等において合理的に算定した価額を時価とすることになりました。

 

 この文科省の8号通知を受けて会計士協会が発出した実務指針45号の4−2でも

4−2 有価証券の時価

Q 有価証券の取得価額と比較する「時価」とは、どのような価額をいうのですか。

A ……

(2) 債券又は証券投資信託

 債券又は証券投資信託に付す時価は市場価格とし、市場価格がない場合には、市場価格に準ずるものとして合理的に算定された価額が得られればその価額とする。債券の市場価格とする取引価格は、株式の取引価格に準じた終値又は気配値とする。なお、合理的に算定された価額を取扱金融機関等(証券会社、ブローカー、情報ベンダーを含む。)に問合せすることも考えられる。

 と念押しされています。


 今日は、ここまでです。

 

 

 

 

 



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2015年05月14日

【株式】有価証券売却差額の表示

株式こんにちは! 高校法人でのご質問です。


<Q>有価証券の売却差額の表示

 今年度、有名企業の株式を売却し儲けがでました。資金収支計算書のひな形では、(大科目)資産売却収入(小科目)有価証券売却収入の指定があります。しかしながら、消費収支計算書では、ひな形に(大科目)資産売却差額しかありません。小科目はどうしたらよいでしょうか?


<A>

 資産処分差額の「小科目」は、基準の第4号様式(消費収支計算書)に(大科目)資産売却差額がありますが小科目は(何)となっており、資金収支計算書の資産売却収入のような具体的な小科目の列挙がありません。

 そこで、消費収支計算書の小科目は、資産売却収入の小科目にならい「有価証券処分差額」とするのが通例です。

 このため、会計士協会の科目別チェックリストでは「有価証券売却差額」が使われています(研究報告第8号)。


【参考:改正基準】 

 改正基準の事業活動収支計算書では、有価証券売却差額は特別収支の区分に表示されます。


 今日は、ここまでです。



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2015年04月20日

【有価証券】投資信託の特別配当

学校債こんにちは! 専修学校でのご質問です。


<Q>投資信託の特別配当

 法人本部では資金運用の一部を投資信託でしています。投資信託には特別配当が入ってきます。配当とは言ってもどうも収益の還元ではないようなのですが、会計処理はどうなりますか?


<A>

 投資信託の特別分配金は、多くの場合、投資信託元本の払戻しとしての性格を持っています。もし元本の払戻しとしての性格を持っている特別分配金であれば、貸借対照表上は「有価証券」を減額させることになります。資金収支計算書では(大科目)資産売却収入(小科目)投資信託特別分配金収入 等の科目を設けて表示することとなります。

※同様の設問:「有価証券の会計処理等に関するQ&A」学校法人委員会研究報告第29号のQ12

 

 今日は、ここまでです。

 

 



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2015年04月03日

【資金】支払資金って何だ??

通帳こんにちは! 高校法人の方からのご質問です。



<Q>

 学校法人会計の研修会で資金収支計算書は支払資金の動きを表す計算書だとならったのですが、支払資金とは何ですか?



<A>

 学校法人会計基準第6条に「支払資金(現金及びいつでも引き出すことができる預貯金をいう。)」とあります。

 ただ、この支払資金の細かな説明は学校会計の法規集には出ていません。そこで、ここは野崎弘先生の学校法人会計基準詳説p35を参考にしたいと思います。

 素直に基準6条の解説です。

 支払払資金の定義は、「現金及びいつでも引き出すことができる預貯金」である。この範囲は、現金その他当座預金、普通預金、郵便貯金等のほか、学校法人の意、思で、随時に又は短時日のうちに支払手段となしうるものであれば、通知預金や定期預金もこの範囲に含めて差し支えないと解すべきである。

 ただし、特定の使途を有する預金(○○引当特定預金)等や、支払手段として用いることを予定していない預金(例えば第3号基本金引当資産)等は、支払資金の範囲に含めるべきではない。


 

 予備知識を言えば、支払資金は、貸借対照表の現金預金と同じものです。

(昭和51年度以後の監査事項の指定について(通知)。昭51.7.28文管振第215)


 今日は、ここまでです。



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2015年02月23日

【資産】信託銀行の特定金銭信託の会計処理

ilm14_ab01014-sこんにちは! 今日は、大学の財務部の方からのご質問です。





<Q>信託銀行の特定金銭信託の会計処理

 信託銀行で特定金銭信託をやっています。会計処理は現金ですか?それとも有価証券ですか?


<A>

 特定金銭信託は、預金でもなく有価証券でのなく、貸借対照表で言えば、「特定金銭信託」として表示することが望ましいとされています。


 特定金銭信託の会計処理については、ちょっと古いのですが公認会計士協会から昭和62年に「特定金銭信託の会計処理及び表示について」(学校法人会計問答集(Q&A)第9号) が公表されており参考になります。

 短いQ&Aなので再掲してみます。


(質問1)特定金銭信託を貸借対照表において、預金として表示して差し支えないでしょうか。

(答)

(1)特定金銭信託は、資金の運用手段に他ならず、また、実績配当であり元本の保証がない等、支払資金として保有する現金預金とはその性質を異にする。

(2)また、学校法人会計基準は、支払資金を「現金及びいつでも引き出すことができる預貯金」と定めているとともに、昭和51年7月28日付文管振第215号通知では、資金収支計算書の支払資金有高と貸借対照表の現金預金有高とは一致することを求めている。

(3)よって、特定金銭信託を資金収支計算書において支払資金として表示することも、また、貸借対照表において現金預金として表示することも望ましくない。


(質問2)現金預金での表示が認められないのであれば、どのような科目で表示すればよいでしょうか。

(答)

 特定金銭信託は、文字どおり信託銀行に金銭を信託して運用する金銭信託の一種であり、それ自体有価証券としての流通性を持っていないため、有価証券として表示することには無理がある。

 したがって、特定金銭信託は、有価証券とは別の小科目、例えば資金収支計算書では大科目「資産運用支出」の小科目「特定金銭信託支出」、貸借対照表では「特定金銭信託」として表示することが望ましい。



 それと、文科省の通知で元本保証のない特定金銭信託などで資産を運用することについては、「そのリスクを十分に考慮して慎重な対応をしなければならない。学校法人における運用については、その運用の形態・方法に関しては基本的に学校法人の責任において判断すべき事項であるが、安全性を重視し、慎重な取組みをすることが望まれる。」となっているのでご留意下さい。

※「学校法人における資産運用について(通知)H21.1.620高私参第7号。


 今日は、ここまでです。



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2014年11月18日

【有価証券】株式無償割当の仕訳

案内5こんにちは!大学法人さんでのご質問です。

 

<Q>株式無償割当の仕訳

 当法人では、寄付を受け入れた上場株式を50,000保有しています。この度、この株式に旧株1株について0.1株の新株の割当がありました。仕訳を教えてください。

 

<A>

 株式の無償割当の株式発行会社の純資産額は変えないで、株式数のみを増やす制度です。

 そのため仕訳は特にないのですが、学校では有価証券台帳では株式数を5000株増加されることになります。

 もっと詳しく知りたい方は、株式無料割当は会社法第185条にあります。

 

 今日は、ここまでです。



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2014年11月06日

【新基準】有価証券の時価会計を採用しない理由

株式こんにちは! 監査法人の会計士さんからのご質問です。


<Q>有価証券の時価会計を採用しない理由


 改正基準の学校会計では、どうして有価証券について時価会計を採用しないのですか?



<A>

 有価証券の評価について時価会計を採用しないのは、「学校法人会計基準の在り方について報告書」(平成25年1月31日)に説明があり、会計基準はこの報告書を尊重していると考えられます。

(評価替え)

学校法人の資産運用は売買目的でなく、満期保有目的のものが主であるため、時価会計を導入せず、注記情報の充実で対応すべきである。このことから、有価証券の評価は現状の取得原価主義を維持し、その時価が著しく下がり回復の見込みがない場合についてのみ評価替えをすべきである。



 また、そもそも学校法人会計基準では、資産の評価について取得原価主義を採用しています(基準25条)がその理由を理解しておきます。

 「学校会計が取得原価主義を採用したのは、学校法人の性格上、その所有資産の処分又は再取得を前提とする時価による評価を経常的に行う必要性が乏しいこと、取得原価主義の有する客観性、確実性の長所を重視したことによるものと考えられています。(野崎先生。詳説P92)。」



 今日は、ここまでです。



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2013年11月22日

【売買】有価証券の売買は総額表示か総裁表示か?

株式ある県の私立高校の経理担当者さんからのご質問です。

 

 

 

 

 

 

<Q>有価証券売買は総額表示か純額表示か?

 今年度は、有価証券の売買を何度か行いました。学園保有の有価証券を売却する際に、

 売却価額が簿価を上回った場合 有価証券売却差額

 売却価額が簿価を下回った場合 有価証券処分差額  

として計上するようになっています。

 複数銘柄の取引において、売却差額と処分差額がある場合、この両者は両建て表示ですが、それとも相殺表示ですか?どちらでしょうか?

 

<A>

ポイントでお答えしています。

(1)学校会計では、

  有価証券売却益→(大科目)資産売却差額

          (小科目)有価証券売却差額、

  有価証券売却損→(大科目)資産処分差額

          (小科目)有価証券処分差額 です。

 

(2)有価証券の評価方法は移動平均法で決まっています。

 (「文科省の通知。平成23年2月1722高私参第11号」←一般に「会計方針統一通知」と略しています)

 

(3)資産売却差額、資産処分差額は両建てです。

  相殺できるものは基準5条「総額表示」の「ただし書」にあるのですが、有価証券の売買取引は、「ただし書」に該当しないので総額で両建てで表示します。

  

 今日は、ここまでです。



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2013年08月02日

【評価】有価証券評価損の表示

学校債こんにちは! 大学の経理の方からのご質問です。

 

<Q>有価証券評価損の表示

ある上場株式が下落して会計年度末に有価証券の評価損が出そうなのですが、計上する場合の科目を教えて下さい。

 

<A>

 学校法人会計基準では、有価証券評価損の科目名を指示していません。

 

 そこで、有価証券評価損の考え方ですが、従来は、有価証券評価損については、管理経費で処理すべきであるとの意見もありましたがが、評価損は、日常の法人業務から生じる法人運営のための経費ではなく、資産の価額を強制的に引き下げるものであって、資産の処分に伴う損失額と同じ性格のものであると考えられるので(大科目)資産処分差額、(小科目)有価証券評価差額 と表示するのが妥当であると考えられています。

          消費収支計算書

(大科目)資産処分差額

(小科目)有価証券評価差額

 

 

参考:「有価証券の評価等について」Q13(学校法人会計問答集(Q&A)第13)

 

今日は、ここまでです。



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2013年06月13日

【資産】中国ファンドの取扱い

運用こんにちは!高校の事務長よりのご質問です。

 

<Q>中国ファンドの取扱い

 中国ファンドは、支払資金で良いのでしょうか?

 

 

<A>

 まず、中国(ちゅうこく)ファンドの内容を確認します。

 中国ファンドは中期国債ファンドの略称で、追加型公社債投資信託の一種で、預金ではありません。そして、中国ファンドには、下記のような特徴があります。

  ・おもに国内の中期国債を中心に、中・短期債で運用します。

  ・日々決算を行い、分配金は月末に再投資されます。

  ・1ヵ月経てば手数料をとられることなしに現金化できる。

 

 中国ファンドは、1ヶ月経てば手数料を取られることなく現金にかえられるので預金と似た性格を持っていますが、金融証券取引法ではあくまでも公社債投資信託の一種なので有価証券で分類されます。

 

 さて、学校会計の支払資金は「現金及びいつでも引き出すことができる預貯金」(基準第6条)でした。ここには有価証券は含まれません。そのため中期国債ファンドは支払資金でなくて有価証券として会計処理します。

 

 ただ、中国ファンドは、決済手段としても利用している場合は、その機能に着目して期中では支払資金扱いで会計処理することも認めています。ただし、この場合も、会計年度末に中国ファンドの残高が残っていれば有価証券に振り返ることになります。中国ファンドはあくまでも有価証券なのです(関連:「資金運用取引に関する会計処理等について」学校法人会計問答集Q&A第5号のQ2)。

 

 今日は、ここまでです。



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2013年06月06日

【資産】貸付信託は有価証券なのか?

貸付信託こんにちは! 大学法人のご質問です。

 

<Q>貸付信託の表示

 学校にある貸付信託ですが、有価証券で良いのでしょうか。

 

<A>学校法人会計基準では、有価証券の定義はされていませんので、有価証券の範囲については、一般的な会計の考え方で考えます。

 

 有価証券の範囲は、金融商品取引法の第2条にあります。

 ここでは、貸付信託は有価証券に含まれると定められています。

金融商品取引法

第2条 この法律において「有価証券」とは、次に掲げるものをいう。

     ………

 十二 貸付信託の受益証券

 

 そうは言っても学校では、貸付信託にお目にかかることは多くないと思うので、貸付信託自体を少しフォローしておきます。

 

 貸付信託は、貸付信託法に基づく商品で、信託銀行が元本の保証をします。、金利は変動金利です。

 もっと詳しくは、金融商品の本の力をお借りします。

 そもそも貸付信託とはなんでしょうか。

2012年度版金融商品ガイドブック」(発行:一般社団法人金融財政事情研究会)p28より

 

 貸付信託とは、金銭を信託財産として信託銀行に信託し、その金銭の運用がおもに長期の企業向けの貸出等に限定された合同運用指定金銭信託の−種で、信託商品貸付信託法に定められた商品である。

 受益権(信託財産に係る債権と権利)は受益証券により表示され、金融商品取引法上の有価証券である(記名式は指名債権)

 配当は半年ごとに支払われ、配当の受取方法には、収益分配型と収益満期受取型(ビッグという)がある。ただし、ビッグは個人のみの取り扱いとなっている。

 なお、2009年9月21日以後、いずれの信託銀行も新規募集を停止している。

 

 今日は、ここまでです。



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2012年11月15日

【サブノート4】流動資産の会計ルール

サブノートこんにちは! 高校法人さんのリクエストで大科目のサブノートを作ってみました。

 

<Q>流動資産の会計ルールを知りたいのですが、どのような整理があるのでしょうか?

 

<A>流動資産について大科目別に会計ルールを整理してみます。

   

大科目

文科省の通知類

日本公認会計士協会の公表物

流動資産

【学校法人会計基準】

・別表第3

 貸借対照表記載科目

●資金運用取引に関する会計処理について

(60→H19。Q&A5号)

●学校法人における資産運用について

(H21.1。参事官通知)

●特定金銭信託の会計処理及び表示について

(S62。Q&A9号)

●有価証券の評価等について

H17。Q&A13号)

 

ご参考になれば幸いです。

今日は、ここまでです。



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2012年02月20日

【有価証券】仕組債の評価

有価証券こんにちは! 今日は、ある会合で同席した学校法人の財務担当理事さんからのご質問です。

 

<Q>仕組債の時価が取得原価に対して50%以下に下落してします。この場合、評価換えしなくてはならないのでしょうか? 

 

<A>

1.有価証券の評価

仕組債を含めた有価証券の評価については、まず学校法人会計基準の第27条に定めがあります。有価証券評価のスタートはここです。

※基準第27

有価証券については、第25条の規定により評価した価額と比較してその時価が著しく低くなった場合には、その回復が可能と認められるときを除き、時価によって評価するものとする。

この基準の趣旨は、学校法人の決算では、有価証券の確実な残高を貸借対照表に表示することにあります。ここで、有価証券の評価減しなければならない条件は、「〇価が著しく低くなった+∋価の回復が可能を認められない場合」です。

 

2.時価が著しく低くなった場合

さて、学校法人会計問答集(Q&A)13 号「有価証券の評価等について」Q7では、時価が取得原価に対し50%以上下落した場合は学校法人会計基準第27 条でいう「時価が著しく下落した場合」に該当すると示されています。

時価の下落率

「著しく低くなった場合」かどうかの判定

50%以上

「著しく低くなった場合」に該当する

30%以上50%未満

著しく低くなったと判断するための合理的な基準を設けて判断する。

 

ですから、仕組債の時価の回復が可能と認められる場合を除き評価換えをすることになります。

 



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2011年11月14日

【資産】「有価証券」勘定の不思議??

有価証券こんにちは梶間です。最近は、原稿を執筆していてご無沙汰してしましました。

今日は、税理士の先生からのご質問です。

 

<Q>学校会計では、学校が有価証券を持つ場合、貸借対照表の様式では、固定資産にも流動資産にも「有価証券」があります。企業会計なら固定資産の有価証券は「投資有価証券」なのではないでしょうか??

 

<A>

学校法人会計基準には、流動資産と固定資産にある有価証券の区別についての解説はありません。

 そこで、一般の会計原則に戻り企業会計をみてみると、有価証券は、「売買目的有価証券と一年以内に満期到来する有価証券」とあり、投資有価証券はそれ以外ということになります。

 では、学校会計の実務はどうかというと、有価証券の流動・固定分類は、保有目的の長短で区分しています。

 

 なぜ、投資有価証券がないかといえば、学校法人は公共性の高い教育研究事業を実施する法人であることから、有価証券の運用は元本の確実性を考えて安全サイドを重視し、「投資」と想定していなかったと考えられます。学校法人では、長期的な資金の運用はしても投資はしないのが前提です。だから、長期保有の資金を固定資産の部の「有価証券」と記載科目を指定し「投資有価証券」としなかったと考えられます。



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2011年04月25日

【注記】有価証券の時価情報

株式こんにちは!今日は大学の法人本部の課長さんからのご質問です。

 

<Q>決算での注記事項の質問です。

「7.その他財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項」に〕価証券の時価情報」を注記します。

 

 さて当学校では、株式公開していない会社の有価証券を所有しており時価情報がありません。この場合、有価証券の時価情報はどのように注記するのでしょうか?

 

<A>

学校法人が時価の変動する有価証券を所有している場合、有価証券の値段が日々動くための市場変動リスクにさらされていると言えます。

 

そこで、学校法人会計では、会計年度末に相当の含み損又は含み益があれば取得価額による表示だけでは実態を表しているとは言い難いので、学校が持っている「有価証券の簿価総額」か「含み損又は含み益」に金額的な重要性がある場合には有価証券の時価情報を注記することとしています。

 

ここで時価情報を記載しなければならない有価証券の範囲は、時価のある有価証券です。ここでいう時価とは、取引市場が十分に確立している場合は市場価格であり、取引市場が十分に確立されていない場合には市場価格に準ずるものとして合理的に算定された価格を言います。



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2011年03月21日

【株式】有価証券の評価換え

株式こんにちは! 今日は、法人本部の経理部長からのご質問です。

 

<Q>有価証券の評価替え

 10年前に寄付(当時の時価80万円)を受けた上場株式が今年度、値下がりしています。現在値で30万円程度です。決算では、何か会計処理するのですか?

 

<A>

学校法人会計基準第27条により、「取得価額と比較してその時価が著しく低くなった場合には、その回復が可能と認められるときを除き、時価によって評価します」。評価替えのポイントは、「時価の著しい下落」+「回復しそうにない」の2条件です。

 

ここで、基準第27条の有価証券の評価換えにあったっての「著しく低くなった場合」とは、実務上の判断では、時価が帳簿価額のおおむね50%相当額を下回ったときです。

 

ただし、たとえ時価の下落率が50%未満であっても、それが「著しく低くなった場合」に該当するかどうかは、各学校法人の判断で合理的な基準を設けて判定することができます。

ある学校では、2年間続けて決算で時価は50%未満になった評価換えにしています。

 

消費収支計算書での表示ですが、従来は、有価証券の評価替えによる損失額は、管理経費で処理すべしとの考えもあったのですが、今は、評価替えによる損失額は日常の法人業務から派生する法人運営のための経費でなく、資産の強制的に引き下げるべきものであって、資産の処分に伴う損失額と同じ性質のものと考えられています。それで、大科目「資産処分差額」、小科目「有価証券評価額」と表示します。

<消費収支計算書>

資産処分差額   

     有価証券処分差額

     有価証券評価差額  50 となります。

 

※もっと詳しく知りたい方は、

 学校法人会計問答集(Q&A)第13号 有価証券の評価について

 平成17年6つき13日 日本公認会計士協会 を参照下さい。

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