◎ 法人運営

2017年02月06日

【法規】理事会や評議員会の議事録規定

議事録こんにちは!今日は、ある市の方からのご質問です。

 

<Q>理事会や評議員会の議事録規定

 改正社会福祉法では、理事会や評議員会について議事録の規定があるのですが、私立学校法ではどうですか?

 

<A>

 私立学校法では、議事録の定めはありません。

 通常、理事会や評議員会の議事録は寄附行為で定めることになります。

 

<少し説明>

 改正社会福祉法では、評議員会の議事録(第45条の11)や理事会の議事録(第45条の1415)に定めがあります。

 

 他方、私立学校法では議事録についての定めはありませんが寄附行為に理事会、評議員会の議事録についての規定をおいて法人の管理運営が適切に行われるようにすることが望ましいと考えられています(参考:小野先生p119)。

 実際の「学校法人寄附行為作成例」(昭38.3.12私大審議会決定)では、評議員会や理事会の議事録の規定が見られます。

「学校法人寄附行為作成例」(昭38.3.12私大審議会決定)

3章 役員及び理事会

(議事録)

19条議長は,理事会の開催の場所及び日時並びに議決事項及びその他の事項について,議事録を作成しなければならない。

2議事録には,出席した理事全員が署名押印し,常にこれを事務所に備えて置かなければならない。

 

4章 評議員会及び評議員

(議事録)

21条第19条の規定は,評議員会の議事録について準用する。この場合において,同条第2項中「出席した理事全員」とあるのは,「議長及び出席した評議員のうちから互選された評議員2人以上」と読み替えるものとする。

 

今日は、ここまでです。



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2017年02月03日

【運営】評議員会の性格はどっち?

評議員会こんにちは!今日は、大学の方からのご質問です。

 

<Q>評議員会の性格はどっち?

 当法人の評議員会は、理事会の諮問機関です。ですが、他法人では一部の事項については評議員会を決機関としたり、有名大手大学では評議員会が議決機関そのものだと聞きました。

 このへんの事情を教えてください。

 

<A>

 評議員会は、理事会の諮問機関が原則ですが、寄附行為で定めれば議決機関となることもできます(私学法42条)。ただ、実例では、諮問機関としての評議員会が多いです。

 

 評議員会の性格については、松坂先生の逐条解説私立学校法p309のお力をお借りします。松坂先生は、福田繁・安嶋彌著「私立学校法詳説」p174玉川大学出版部を引用されています。

 学校法人は、特別の法人とはいえ、その本質においては財団法人的なものである。従って、学校法人の基本をなすものは、寄附者の出捐した財産であり、寄附者の設立精神である。そして、これらが基本となって、学校法人の運営がなされるべきものである。しかるに、評議員会を議決機関としてその権限を一律に強化することは、財団法人的性格をもつ学校法人の社団法人化という傾向を伴うものであって、ここに基本的な矛盾を生ずる。私立学校法が原則として評議員会を諮問機関としたのは、このような理由に基くものである。

 

 しかるに、早稲田大学、慶應大学その他の大学を設置する財団法人においては、現在、評議員会といったものが相当強力な機関となっている。これは、

(一)大隈、福澤等の建学の精神は別として、当初に出損された設立者の財産が、現在の資産において占める比率は、微々たるものにすぎないということ、

(二)現在の資産のほとんどは、設立後において財団自らが生み出したものであり、あるいは卒業生その他の寄附をまつものであるということに、基く。また、

(三)これらの大学が、社団的といっては言葉が当たらないかもしれないが、事実上そのような性格を多分に有していることは、争えないように思われる。これらの大学において、評議員会といったものが強力な機関になっているのは、このような事実に基くものであろう。

 

 私立学校法は、そこで以上の(一)から(三)までに掲げられた事項を、必要な場合には、寄附行為をもって評議員会の議決を要するものとすることができることとして(法422項)、以上の諸点の調和を図つたのである。

 

 もう一つ小野先生の私立学校法講座p211も引用させていただきます。

 評議員会が諮問機関とされたのは、学校法人の性格が寄附者の出捐財産をもとにした財団的なものであるため、評議員会の権限を一律に強化して議決機関とし、その社団法人化を招くことを防止したものである。一方で、学校法人の現有資産に占める寄附者の出捐財産の割合が少なくなっている場合には、学校法人の社団的性格が強まり、その実情に応じた法人運営を行う方が適切である場合もあるので、私立学校法第42条第2項において評議員会を議決機関とし得る旨の規定を設けて、両者の調整を図ったものであるとされている(文部省私学法令研究会編著『私立学校法逐条解説』pl44)

 どちらも同じ趣旨の説明です。

 

 今日は、ここまでです。



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2017年01月30日

【保育所】認可、認証、無認可の違ってどこ?

保育園6こんにちは!今日は、会計士さんからのご質問です。

 

<Q>認可、認証、無認可の違ってどこ?

 認可保育園、認証保育園、無認可保育園の違いを教えてください。

 

<A>

 どこまで説明したらよいのかわかりませんが、昨年H28.10.29の朝日新聞の切り抜き「はぐぐむ」を参考にさせていただきます。

 

認可保育園

認証保育園

無認可保育園

 

基準は国の最低基準

東京都の基準

(下記はA型)

国の認可、自治体の認証がない保育園

基準は厚労省の「指導監督基準」

有資格者割合

原則、全員保育士

6割以上が保育士か看護士

1/3以上は保育士か看護士

子ども1人当たりの面積

年齢などにより1.65〜3.3

年齢などにより1.98〜3.3

年齢にかかわらず1.65〜3.3

保育料

親の所得に応じる

都が決めた上限額を超えない範囲で園が自由設定

園が自由設定

 

今日は、ここまでです。



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2017年01月18日

【寄附行為】最上位の学内規程

no1こんにちは!今日は、専門学校の経理の方からのご質問です。

 

<Q>最上位の学内規程

 法人の規程集で寄附行為が最上位の規程であることを説明したいのですが、根拠はどこにありあすか?

 

<A>

 学内の規程集で、寄附行為だけ作成(私学法30条)も変更(私学法45条)も所轄庁の認可が必要となっており、学校法人運営の根本規則となっています。

 

<追加説明>

 やはり上手な説明は、法律の専門書のお力をお借りします。

「解説私立学校法」p8991H27。俵正市先生)より

 

2学校法人の根本規則

 寄附行為は、国の憲法にも比すべき、学校法人の根本規則である。この点を次にみてみる。

(1)学校法人設立の根源

 学校法人が設立されるためには、まず、所轄庁により寄附行為が認可されなければならない(私学法30)。寄附行為が認可された後に、設立の登記をすることによって、学校法人が成立する(同法33)。このように、寄附行為は学校法人設立の根源をなしている。寄附行為の変更(文部科学省令で定める事項に係るものを除く。)についても、所轄庁の認可を受けなければ、その効力を生じない(同法45)

 

(2)形式的効力の優先

 学校法人は、その内部で各種の規則を定めるが、寄附行為の規定に反する諸規則の規定は、その効力を有さないこととなる。上位の規則に下位の規則が反し得ないとする効力を、形式的効力というが、寄附行為は、その作成、変更に所轄庁の認可を必要とするので、学内諸規定は、これに反することができず、学内規定の中で、最も高い形式的効力を有している。

 

(3)学校法人運営の準則

 学校法人の運営は、寄附行為に基づいてなされなければならない。学校法人の管理機関の選任、理事会の開催、予算、決算等すべて寄附行為の定めるところによる。

 

(4)紛争解決の規範

 学校法人及びその役員等に関して紛争が生じたときは、寄附行為が紛争解決の規範となる。

 

 今日は、ここまでです。



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2017年01月17日

【私学法】理事の「忠実義務」と「善管注意義務」の違いって何?

理事こんにちは!今日は、高校の事務長さんからのご質問です。

 

<Q>理事の「忠実義務」と「善管注意義務」の違いって何?

 私は高校法人の理事をしておりますが、私学法が改正されて理事に忠実義務が課せられました。この忠実義務ですが、いわゆる善管注意義務とはどこが違うのですか??

 

<A>

 最高裁の裁判例では、忠実義務は,委任契約上の善管注意義務を明確にしたものであり,それとは別の高度の義務を課したものではないとされています(昭45.6.24)。最高裁の裁判例は、言わば同質説で通説(又は多数説)となっています。

※最高裁判例(昭和45624日)事件名:取締役の責任追及請求

 商法254条ノ2の規定(取締役の忠実義務)は、同法2543項民法644条に定める善管義務を敷衍し、かつ一層明確にしたにとどまるのであって、所論のように、通常の委任関係に伴う善管義務とは別個の、高度な義務を規定したものとは解することができない。

 

<少し解説>

 まず、新しい私学法の確認です。

(忠実義務)

40条の2理事は、法令及び寄附行為を遵守し、学校法人のため忠実にその職務を行わなければならない。

 新しい私学法は、やはり松坂先生の逐条解説私立学校法(H28年版)の力をお借りします。40条の2の【解説】(p285286)からの引用です。

三 学校法人の理事は、法人の機関として、法人との間における委任類似の契約によって選任せられるから、委任の本旨に従って「善良なる管理者の注意(民法第644条)」をもって職務を行なわなければならないことは従前通りである。

 「善良なる管理者の注意義務(善管注意義務)」とは、委任を受ける者の職業や専門家としての能力、社会的及び経済的地位等から考えて通常期待される程度の注意義務を意味しており、受任者はこの善管注意義務をもって、受任者としての職務を行わなければならない。

 

四 善管注意義務に加えて、平成26年の一部改正において新たに理事の忠実義務を規定したことについては、善管注意義務とともに忠実義務が明文で規定されている会社法の取締役の例が参考になる。

 すなわち、会社法においては、株式会社と取締役との関係について「委任に関する規定に従う」と規定した上で、取締役の忠実義務を規定している。(平成17年の会社法制定以前の商法においても、それぞれ第254条第3項及び第254条ノ3において同旨の規定が置かれていた。)会社法において、民法上の善管注意義務に重ねて忠実義務を規定した趣旨については、「委任関係に伴う善管注意義務を取締役につき強行規定とする点にあるに過ぎない(江頭「株式会社法」404頁ごとされている。すなわち、会社と取締役との間に契約等をしたとしても、取締役は忠実義務を負わないこととすることはできないとするところに忠実義務を規定する意義が存する。

 学校法人においても、本条の規定により、理事の善管注意義務を免除する等の契約があったとしても、理事は忠実義務、ひいては、それと同質である善管注意義務を負わなければならないこととなる。これは、報酬の有無や常勤非常勤の別を問わないものであり、無報酬の学外の非常勤理事であっても忠実義務を負うこととなる。

 

五 学校法人の理事に課せられた忠実義務の内容については、民法上の善管注意義務と同様に、学校法人の理事である者の職業や専門家としての能力、社会的及び経済的地位等から考えて通常期待される程度の注意義務をもって、理事としての職務を行うべきであることを意味する。

 松坂先生の逐条解説私立学校法、制度趣旨が良くわかり、おすすめです。

 

 今日は、ここまでです。



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2017年01月16日

【税務】学校説明会の手伝い謝礼

説明会こんにちは!今日は、大学の経理の方からのご質問です。

 


<Q>学校説明会の手伝い謝礼

 大学では、学生募集の学校説明会で在学生に半日程度の手伝いをしてもらい、謝礼としてクオカード2000円分を手渡しています。

 このクオカード2000円分は、源泉所得税の対象になるのでしょうか。

 

<A>

 学校説明会の手伝いを在校生にしてもらいクオカード2000円を支給するのは、労務の対価と考えられます。支給の形態は現物給与(経済的利益)です。

 労務の対価と考えられると給与所得になります。給与所得の源泉徴収税額表には甲、乙、丙(日額表)の各欄が設けられていていますが(所法185、所令309、所基通185-8)、今回は丙欄の適用となります。

 ただし、丙欄は2900円未満の場合は、源泉所得税がありません。

 この結果、クオカード2000円分は税務上は給与所得なのですが、源泉徴収税額は出てこないと言うことになります。

 

<少しだけ補足>

 パートやアルバイトに、給与を支払う際に源泉徴収する税額は、一般の社員と同様に「給与所得の源泉徴収税額表」の「月額表」又は「日額表」の「甲欄」又は「乙欄」を使って求めます。

 次の場合は、丙欄を使います。

(1) 雇用契約の期間があらかじめ定められている場合には、2か月以内であること。

(2) 日々雇い入れている場合には、継続して2か月を超えて支払をしないこと。

 

 今日は、ここまでです。



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2017年01月13日

【機関比較】学校法人vs社会福祉法人vs公益財団法人(2/2)

基本金の組入と取崩こんにちは!今日は、大学関係者の集まりでの話題から。

 

<Q>【機関比較】学校法人vs社会福祉法人vs公益財団法人(2/2)

 今、社会福祉法が改正されて社会福祉法人の機関の制度変更が大きくあったそうです。社会福祉法人制度の機関改正は公益財団法人を参考にしているそうです。

 それでは、学校法人の制度を社会福祉法人や公益財団法人を比較するとどうなっているのですか?

 

<A>

 御質問にお答えするには、回答が大きくなってしまします。

 今日は、文科省が進めている「私立大学等の振興に関する検討会議」第2回会議(平成28524日)での配布資料(資料1 学校法人のガバナンス・マネジメントの状況等に関する参考資料)を参考にしての御回答です。

 

 学校法人の機関制度を社会福祉法人、公益財団法人と比較してみます。

 容量の関係2分割での掲載です。

 

【会計監査人】

 

学校法人

社会福祉法人

公益財団法人

根拠法

私立学校法

(改正)社会福祉法

一般社団・財団法人法及び公益法人認定法

会計監査人

規定なし

※私立学校振興助成法の規定により、文科相所轄法人については1,000万円以上の助成を受けている場合は公認会計士又は監査法人の監査報告書を所轄庁に届出

・政令で定める基準を超える法人は必置

 

・原則必置(政令で定める基準(損益計算書の収益の部若しくは費用及び損失の部に計上した額の合計額が1,000億円以上又は貸借対照表の負債の部に計上した額の合計額が50億円以上)に達しない場合を除く。)

・評議員会の決議によって選任・解任

・評議員会の決議によって選任・解任

・監事によって解任

 

今日は、ここまでです。



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2017年01月12日

【機関比較】学校法人vs社会福祉法人vs公益財団法人(1/2)

基本金の組入と取崩こんにちは!今日は、大学関係者の集まりでの話題から。

 

<Q>【機関比較】学校法人vs社会福祉法人vs公益財団法人(1/2)

 今、社会福祉法が改正されて社会福祉法人の機関の制度変更が大きくあったそうです。社会福祉法人制度の機関改正は公益財団法人を参考にしているそうです。

 それでは、学校法人の制度を社会福祉法人や公益財団法人を比較するとどうなっているのですか?

 

<A>

 御質問にお答えするには、回答が大きくなってしまします。

 今日は、文科省が進めている「私立大学等の振興に関する検討会議」第2回会議(平成28524日)での配布資料(資料1 学校法人のガバナンス・マネジメントの状況等に関する参考資料)を参考にしての御回答です。

 

 学校法人の機関制度を社会福祉法人、公益財団法人と比較してみます。

 容量の関係2分割での掲載です。

 

【理事・理事会関係】

 

学校法人

社会福祉法人

公益財団法人

根拠法

私立学校法

(改正)社会福祉法

一般社団・財団法人法及び公益法人認定法

理事

定数

5人以上

6人以上

3人以上

職務・権限・義務(主なもの)

寄附行為の定めるところにより、

 −法人を代表

 −理事長を補佐して学校法人の業務を掌理

・法人の業務を執行(理事長及び理事会の決議によって法人の業務を執行する理事として選任された者)

・法人の業務を執行(代表理事及び理事会の決議によって法人の業務を執行する理事として選定された者)

・忠実義務

・忠実義務

 

・忠実義務

・利益相反行為の制限

・利益相反行為の制限

・利益相反行為の制限

・善管注意義務

・善管注意義務

・自己の職務の執行状況の理事会への報告(理事長・業務執行理事)

・自己の職務の執行状況の理事会への報告(代表理事・業務執行理事)

責任(主なもの)

規定なし

・法人及び第三者に対する損害賠償責任

・法人及び第三者に対する損害賠償責任

選任

・設置する私立学校の校長等

・評議員のうちから寄附行為の定めるところにより選任された者

・その他寄附行為の定めるところにより選任された者

※一名以上は外部理事

・社会福祉事業の経営に関する識見を有する者

・当該法人が行う事業の区域における福祉に関する実情に通じている者

・当該法人が施設を設置している場合は当該施設の管理者

→上記の者が理事に含まれることが必要、評議員会の決議によって選任

評議員会の決議によって選任

解任

規定なし

・職務上の義務に違反し、又は職務を怠ったとき

・心身の故障のため、職務の執行に支障があり、又はこれに堪えないとき

→評議員会の決議によって解任

・職務上の義務に違反し、又は職務を怠ったとき

・心身の故障のため、職務の執行に支障があり、又はこれに堪えないとき

→評議員会の決議によって解任

任期

規定なし

2年以内(定款の定めにより短縮可)

2年以内(定款の定めにより短縮可)

理事長

法人を代表し、その業務を総理

・法人の業務を執行

・法人の業務に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する

・法人の業務を執行

・法人の業務に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する

理事会

・法人の業務を決定

・法人の業務執行の決定

・法人の業務執行の決定

・理事の職務の執行を監督

・理事の職務の執行の監督

・理事の職務の執行の監督

 

・理事長の選定及び解職

・代表理事の選定及び解職

役員への親族等の選任の制限

各役員について、その配偶者又は三親等以内の親族が一人を超えて含まれてはならない。(つまり2人まで)

・理事のうちには、各理事について、その配偶者若しくは三親等以内の親族その他各理事と特殊の関係がある者が三人を超えて含まれ、又は当該理事並びにその配偶者若しくは三親等以内の親族その他各理事と特殊の関係がある者が理事の総数の三分の一を超えて含まれてはならない。

各理事について、

・当該理事及びその配偶者又は三親等内

の親族(当該理事と特別の関係がある者を含む。)である理事の合計数

・他の同一の団体の理事又は使用人その

他これに準ずる相互に密接な関係にある

者である理事の合計数が理事の総数の三分の一を超えないものであること。

 

【監事関係】

 

学校法人

社会福祉法人

公益財団法人

根拠法

私立学校法

(改正)社会福祉法

一般社団・財団法人法及び公益法人認定法

監事

定数

2人以上

2人以上

1人以上

職務・権限・義務(主なもの)

・法人の業務を監査

 

・理事の職務の執行を監査

 

・理事の職務の執行を監査

 

・法人の財産の状況の監査

 

 

・監査報告書を作成し、理事会及び評議員会に提出

・監査報告書の作成

 

・監査報告の作成

 

・善管注意義務

 

・善管注意義務

 

・理事会に出席して意見を述べる

・理事会への出席義務

・理事会への出席義務

・法人の業務又は財産に関し不正行為又は法令等に違反する重大な事実を発見したときは、所轄庁又は理事会及び評議員会に報告

・理事会への報告義務(理事が不正の行為をし、若しくはするおそれがあると認めるとき、又は法令等に違反する事実等がある

と認めるとき)

・理事会への報告義務(理事が不正の行為をし、若しくはするおそれがあると認めるとき、又は法令等に違反する事実等があると認めるとき)

責任(主なもの)

規定なし

・法人及び第三者に対する損害賠償責任

・法人及び第三者に対する損害賠償責任

選任

・評議員会の同意を得て理事長が選任

※一名以上は外部監事

・社会福祉事業について識見を有する者

・財務管理について識見を有する者

→上記の者が含まれることが必要、評議員会の決議によって選任

評議員会の決議によって選任

解任

規定なし

・職務上の義務に違反し、又は職務を怠ったとき

・心身の故障のため、職務の執行に支障があり、又はこれに堪えないとき

→評議員会の決議によって解任

・職務上の義務に違反し、又は職務を怠ったとき

・心身の故障のため、職務の執行に支障があり、又はこれに堪えないとき

→評議員会の決議によって解任

任期

規定なし

2年以内(定款の定めにより短縮可)

4年以内(定款の定めにより2年以内まで短縮可)

兼職禁止

理事、評議員、当該法人職員との兼職禁止

理事、評議員、当該法人職員との兼職禁

当該法人又はその子法人の理事又は・使用人との兼職禁止

役員への親族等の選任の制限

各役員について、その配偶者又は三親等以内の親族が一人を超えて含まれてはならない。

・監事のうちには、各役員について、その配偶者又は三親等以内の親族その他各役員と特殊の関係がある者が含まれてはならない。

 

 

【評議員・評議員会関係】

 

学校法人

社会福祉法人

公益財団法人

根拠法

私立学校法

(改正)社会福祉法

一般社団・財団法人法及び公益法人認定法

評議員

定数

理事の二倍を超える数

理事の定数を超える数

3人以上

職務・権限・義務(主なもの)

規定なし

・善管注意義務

・善管注意義務

責任(主なもの)

規定なし

・法人及び第三者に対する損害賠償責任

・法人及び第三者に対する損害賠償責任

選任

・当該学校法人の職員/25歳以上の卒業生のうちから寄附行為の定めるところにより選任された者

・その他寄附行為の定めにより選任された者

・社会福祉法人の適正な運営に必要な識見を有する者のうちから、定款の定めるところにより選任

規定なし

解任

規定なし

規定なし

規定なし

任期

規定なし

4年以内(定款の定めにより6年以内まで伸長可)

4年以内(定款の定めにより6年以内まで伸長可)

兼職禁止

・監事との兼職禁止

※理事と評議員は兼任可

・理事、監事、当該法人職員との兼職禁止

当該法人又はその子法人の理事、監事又は使用人との兼職禁止

親族等の選任の制限

規定なし

評議員のうちには、各役員又は各評議員について、その配偶者又は三親等以内の親族その他各役員又は各評議員と特殊の関係がある者が含まれてはならない。

規定なし

評議員会

位置付け

・必置

・必置

・必置

諮問機関

・議決機関

・議決機関

審議/決議事項

(主なもの)

【理事長があらかじめ評議員会の意見を聞くもの】※寄附行為で定めることにより決議事項とすることも可

・予算、借入金、重要な資産の処分

・事業計画

・寄附行為の変更

・合併

【理事長が評議員会への報告及び意見聴取を行うもの】

・決算及び事業実績

・定款の変更

・理事、監事、会計監査人の選任、解任

・理事、監事の報酬の決定(定款に額が定められていないときに限る。)

・定款の変更

・理事、監事、会計監査人の選任、解任

・理事、監事の報酬の決定(定款に額が定められていないときに限る。)

 

今日は、ここまでです。



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2017年01月11日

【国立大学】国立大学は何月決算?

会計年度こんにちは!今日は、大学関係者の会合での御質問です。

 

<Q>国立大学は何月決算?

 国立大学の決算も3月決算ですか?

 

<A>

 国立大学の決算は、学校法人会計の法規集では対応できません。そこで、「国立大学法人法コンメンタール」(H24。編者:国立大学法人法制研究会)の力をかります。

 

 独立行政法人通則法第36条は、独立行政法人の事業年度は毎年4月1日に始まり翌年3月31日に終わること(第1項)、ただし、最初の事業年度については、その成立の日に始まり翌年の3月31日(1月1日から3月31日までの間に成立した法人にあってはその年の3月31日)に終わるものとすること(第2項)を規定している。これは、独立行政法人は独立採算が前提ではなく、国からの財源措置を当然に予定しており、財政法(昭和22年法律第34号)第11条に規定されている国の会計年度に合わせることが合理的であることから設けられた規定である。

 国立大学法人等についても、同様の枠組みであるため、本条を準用することとしている。さらに、国立大学法人等の場合は、同種の法人が多数設立されることから、各国立大学法人等間における財政状態及び運営状況の比較可能性の確保という観点からも、各国立大学法人等の事業年度を統一することとしている。(出展:国立大学法人法コンメンタールP292)

 

 これから、国立大学法人は国の会計年度に併せて3月決算でした。それと連結決算日も3月になります。

 

 今日は、ここまでです。



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2017年01月05日

【教育】シンプルに「シラバス」って何?

シラバスこんにちは!今日は、会計士さんからの御質問です。

 

<Q>シンプルに「シラバス」って何ですか?

 学校の人が言っていた「シラバス」って何ですか?

 

<A>

 シラバスは、ー業進行表と⇒修を決める際の資料の2つの意味があります。各大学のシラバスを実際にみるとイメージがよくわかります。

 

<少しだけ説明>

 学校会計の法規集では、全くお答えできないので、まず代表的なシラバスの定義のご紹介です。

 中央教育審議会大学分科会の「学士課程教育の構築に向けて(審議のまとめ)」(平成20410日)に用語解説があります。

 【シラバス】(p22、24、25等)

 各授業科目の詳細な授業計画。一般に、大学の授業名、担当教員名、講義目的、各回ごとの授業内容、成績評価方法・基準、準備学習等についての具体的な指示、教科書・参考文献、履修条件等が記されており、学生が書く授業科目の準備学習等を進めるための基本となるもの。

 また、学生が講義の履修を決める際の資料になるとともに、教員相互の授業内容の調整、学生による授業評価等にも使われる。

 

次は、教育学小辞典(H23学陽書房)を引用させていただきます。

シラバス(syllabus

教育学小辞典p192(学陽書房)。H23」を箇条書きに書き直し

事務局のコメント

・授業内容・計画を予告し通知する書面。語源はラテン語で、一覧表・誤謬表等を指す。

日米で、シラバスの意味に違う部分があるようです。

・アメリカ→ヽ銅業科目の詳細な授業計画

・日本→ヽ銅業科目の詳細な授業計画、⇒修を決める際の資料(上記の中教審の用語定義)

参考:「大学教員準備講座」p28玉川大学出版部。H22

・日本では高等学校でも用いられるが、近年は授業改善の一環として特に大学教育の場で推奨され、また普及するようになった。

・高校では、2006年に起こった高等学校必履修科目未履修問題の関係で、履修状況のチェックにも利用されているそうです。

・「大学設置基準等の一部を改正する省令等の施行について」(H19.7.3文部科学省高等教育局長通知)には、「

学修の成果に係る評価等の基準については、各大学が作成するいわゆるシラバスに記載する」などちらほらシラバスが登場します。

・印刷して全学生に一斉に配られる「講義概要」・「履習要項」とは異なり、講義・授業の目標・目的、時限ごとあるいは週ごとの教授内容、成績評価の方法・基準、準備学習、テキスト・参考文献、履修上の注意等を学期初めに明示し、学生たちの登録・履修の参考となることをめざす。

学生からすると学習手引書になり、履修の手引き書になります。

 

・通常、授業科目ごとに、個々の担当教員によって開講時に配られると言われる。

 

・教員の側からすれば学生へのアカウンタビリテイ(説明責任)の遂行手段の一つともなり、教員・受講生間の契約書の一種と見なされるという(アメリカ)

日本でも同様に考えられます。

・また教員集団によるシラバスの相互点検は、教育内容の重複を防ぎ精選をはかる貴重な機会となる。他方、学生たちによる授業評価の基礎ともなる。→大学(寺崎昌男)

 

 

今日は、ここまでです。



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2016年12月28日

【ニュース】平成28年度私立高等学校等授業料等の調査結果について

家計3 こんにちは! 文科省か「平成28年度私立高等学校等授業料等の調査結果について」が公表されました。学校種別の私立学校の平均授業料等がわかり私立学校の平均像を知るのに便利です。

 

 この調査結果は、都道府県の協力により、平成28年度の私立の幼稚園、小学校、中学校及び高等学校(全日制)における入学時の初年度生徒等納付金の一人当たりの平均額について、とりまとめたものです。

 なお、平成27年度及び平成28年度の私立幼稚園の調査対象園については、「子ども・子育て支援新制度」(平成27年度施行)に移行していない私立幼稚園です。

 

1 平成28年度私立高等学校等の生徒等納付金平均額(年額)

区分

授業料

入学料

施設整備費等

対前年度増減率

幼稚園

274,395

57,802

33,617

365,814

1.7

小学校

429,050

186,833

192,467

808,350

0.4

中学校

411,146

187,998

183,869

783,013

0.0

高等学校
(全日制)

393,524

162,122

169,048

724,694

0.3

出典:http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/1380903.htm

今日は、ここまでです。



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2016年12月19日

【法】そもそもPTAなど「人格のない社団」って何?

PTA2こんにちは!今日は、地方の高校での御質問です。

 

<Q>そもそもPTAなど「人格のない社団」って何?

 最近、会計士監査で周辺会計が注目されていますが、そもそもPTAなどの「人格のない社団」って何ですか?

 

<A>

 人格のない社団についての定義は、学校会計の法規集では税務編で見かけるので、まずは税務から見ていきます。

 

(1)税務の場合

 法人税では、「人格のない社団等」とは法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものをいい(法人税法第2)、法人とみなして法人税法の規定が適用することになっています。(法人税法第3)

 そして「等」をとって定義を煮詰めると、「法人でない社団」とは、多数の者が一定の目的を達成するために結合した団体のうちで法人格を有しないものであるから、単なる個人の集合体ではなく、団体としての組織を有して統一された意思の下にその構成員の個性を超越して活動を行うものであると定義されます(法人税法基本通達1−1−1)

 さらに「法人税法基本通達逐条解説」(H23版)とみてみると、

 私法上にいう人格のない社団(いわゆる権利能力なき社団)とは、

ゞζ韻量榲のために結集した人的結合体であって、

団体としての組織を備え、

そこには多数決の原則が行われ、

す柔員の変更にかかわらず団体そのものが存続し、

イ修料反イ砲茲辰涜緝修諒法、総会の運営、財産の管理等団体としての主要な点が確定しているものをいう

 とされているが(昭39.10.15最高判)、税法上の考え方も同じことであるので、本通達においてはそのことが明らかにされている。

 税務をみていたら法律的な定義もわかりました。

 

(2)事務局補足

 「人格のない社団」の人格は、法律的には権利能力のことをいいます。

 人格のない社団を文字どおり解釈すると、「実質的には社団法人と同じ実態をもちながら法人格のない団体」と読めそうです。

 日常用語では、任意団体といったりします。銀行では、預金通帳と作る場合は法人格がないので「団体名+代表者○○○」となります。

 学校関係の人格のない社団の具体例としては、PTA、保護者会、同窓会、後援会、生徒会などが思い浮かびます。

 

 やはり、最後に法律を少しだけみてみます。

(3)法律編「権利能力なき社団」

 一定目的の下に接合した集団でありながら権利能力を持たないもの。法人となれるものでも手続未了のものなどはこれに当たる。

 権利能力なき社団はその実質からして、できるだけ社団法人に近い取扱いをさせることが適当である。すなわち、社員の多数決で意思を決定し、代表者によって行動する。その財産は社団自身のものであり、債務も同様である。その構成員は会費その他団体の規則で定まった以上の責任を負わないものとされている。

 なお、権利能力なき社団の財産を公示するためには、預金などでは代表者の肩書きを付ける。しかし、土地・建物については、この方法が認められていないために、代表者の個人名義で信託的に登記するより方法がない。

(出典:「図解法律用語」p226自由国民社。H23年)

権利能力なき社団 

 今日は、ここまでです。



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2016年12月05日

【年金】共済年金か厚生年金か?

年金こんにちは!今日は、高校の経理の方からのご質問です。

 

<Q>共済年金か厚生年金か?

 私たちが受け取る年金は、従来は共済年金と言いましたが、今は厚生年金になったのですか?

 

<A>

 年金制度は、ややっこしい部分があるので、今日は、簡便回答です。

 

 従来、会社などの民間企業に勤めている方は厚生年金に加入し、私立学校の教職員の方は私立学校振興・共済事業団の共済年金に加入していました。

 しかし、「被用者年金一元化法」が平成27101日から施行されて、これまで民間サラリーマンについて適用されていた厚生年金保険が私学教職員及び公務員にも適用されることになりました。つまり、平成2710月からは、私学の教職員も厚生年金に加入することとなり、2 階部分の年金は厚生年金に統一されました。

 

もっと詳しく知りたい方は、↓↓

http://www.shigakukyosai.jp/ichigenka/gaiyo.html

 

 今日は、ここまでです。



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2016年12月02日

【省令】大学設置基準について

法律こんにちは!今日は、税理士事務所の方からのご質問です。

 

<Q>大学設置基準について

 大学の方が言う「大学設置基準」は誰が決めて、誰が変更するのですか?

 

<A>

 大学設置基準は、学校会計の法規にも掲載されています。

 

 大学設置基準は、昭和31年文部省令第28に定めがあります。大学設置基準は文部科学省の定めた省令で、国会で定められた法律とは違うのですが、国の行政機関が制定する「命令」(国会の議決によらず行政機関が制定する法規)です。

 目次です。

  第1章 総則(第1条〜第2条の2

  第2章 教育研究上の基本組織(第3条〜第6条)

  第3章 教員組織(第7条〜第13条)

  第4章 教員の資格(第13条の2〜第17条)

  第5章 収容定員(第18条)

  第6章 教育課程(第19条〜第26条)

  第7章 卒業の要件等(第27条〜第33条)

  第8章 校地、校舎等の施設及び設備等(第34条〜第40条の4 

  第9章 事務組織等(第41条・第42条)

  第10章 共同教育課程に関する特例(第43条〜第49条)

  第11章 国際連携学科に関する特例(第50条〜第56条)

  第12章 雑則(第57条〜第60条)

 

 学校教育法第3では、「学校を設置しようとする者は、学校の種類に応じ、文部科学大臣の定める設備、編制その他に関する設置基準に従い、これを設置しなければならない。」と定められています。これを受けて、学校の教育水準を一定に保つため、学校の種別ごとに次のような設置基準が定められていて、大学設置基準もその一つです。

 ・大学設置基準(昭和31年文部省令第28号)

 ・大学通信教育設置基準(昭和56年文部省令第33号)

 ・大学院設置基準(昭和49年文部省令第28号)

 ・短期大学設置基準(昭和50年文部省令第21号)

 ・高等専門学校設置基準(昭和36年文部省令第23号)

 ・高等学校設置基準(昭和23年文部省令第1号)

 ・幼稚園設置基準(昭和31年文部省令第32号)

 

 省令である大学設置基準省令の改正は、審議会(「中央教育審議会」のこと。学校教育法施行令42条)に諮問して答申を受け、審議会の答申を踏まえて文部科学省が行います(〔大学設置基準についての諮問〕学校教育法第94条)。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年11月29日

【法律】退学者の未収入金

回収こんにちは!今日は、専修学校法人での御質問です。

 

<Q>退学者の未収入金

 退学者の未収入金が残っており、督促しても回収が進みません。もし、法的手段を取るとどう言う方法があるのですか?

 

<A>

 定番の御質問ですが、学校会計の法規集では対応できないので専門書の力を借りてのご回答です。

 

(1)全体の流れ

 通常の請求書を送付すること以外にも、支払督促の申立て、訴訟提起等が考えられます。

 

(2)まずは支払の請求

 まず、学生・生徒及び保護者に対し、授業料が未納となっている旨を知らせる文書を送付するなどして、支払いを促すことが考えられます。

 しかし、何度送付しても支払わない場合、除籍等により在学契約を終了させて未回収債権の増加を防ぐとともに、滞納部分については法的手続きを検討せざるを得ません。

 

(3)支払督促

 簡便な法的手段としては、支払督促の申立てがあります。

 これは、支払督促申立書という書類を裁判所へ提出することで、実質的な審理をせずに、裁判所から債務者に対して支払督促という書類を送達する手続です。裁判所から書類が送られることによる心理的効果は大きく、送達された直後に債務者が任意で支払いに応じることも珍しくありません。債務者が任意に支払わない場合には、仮執行宣言という手続を経て、債務者に対して強制執行ができるようになります。

 

(4)通常訴訟

 次に、通常訴訟の提起も考えられます。

 支払督促と比べると費用・手間がかかるので、未納になっている授業料の金額が大きいときに選択すべき手段といえます。なお、学校側が支払督促を選択した場合でも、債務者が異議を申し立てると、通常訴訟に移行します。

 

 (5)保証人にも法的手段

 最後に、いずれの手段においても、主たる債務者である学生・生徒だけでなく、保証人に対しても同様の法的手段を取ることができます。

(以上のほとんどの引用先、「私学経営の法律相談■僉A学生・生徒管理」p76〜77弁護士の小国隆輔先生。H25法友社。見出しは事務局加筆)

 

 今日は、ここまでです。



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2016年11月16日

【ニュース】 「資産の総額」の登記期限が3か月に!!

歴史2こんにちは! 今日は、学校の集まりでの話題です。

 

 学校法人では、資産の総額の変更登記については,年度終了後2ケ月以内に変更登記を行う必要がありました(組合等登記令第3条第3項)

 

 この組合等登記令第3条第3項が社会福祉法人制度改革の関係3ヶ月以内に変更されました。正確にいうと「社会福祉法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備等及び経過措置に関する政令(平成28 年政令第349 号)第2 条により、組合等登記令(昭和39 年政令第29 号)における資産の総額の変更の登記の期限が「2月以内」から「3月以内」に改正されました。

 

 この組合等登記令改正に伴う経過措置として、新組登令第3条第3項による社会福祉法人等の資産の総額の変更の登記は、計算書類等の作成及び所轄庁への届出の期限を毎会計年度終了後「三月」以内とする新法の規定が、平成28 年4月1日以後に開始する会計年度に係る計算書類等について適用されることに併せ、平成28年4月1日以後に開始する事業年度末日現在に行う資産の総額の変更の登記から適用することとになっています(改正政令附則第2項)。

 

 簡単に言うと平成28年度の資産の総額の登記から実施するわけです。

 来年の「資産の総額」登記の期限は平成296月末になります。

社会福祉法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備等及び経過措置に関する政令等の公布について

 

 今日は、ここまでです。



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2016年10月28日

【法律】いまさらだけど「告示」って何だろう?

指導こんにちは!今日は、高校の事務長さんからのご質問です。

 

<Q>告示って何だ??

 会計士さんが「監査事項の指定」の告示と言っておりましたが、そもそも告示ってなんでしょうか?

 

<A>

 告示は、学校会計の法規集では説明のない法律用語なので、今日は、法律の専門書を利用しての御回答です。

 どうせなので、ややこしい関連用語を一緒に眺めてみましょう。

 

法律・政令・省令・告示等の一覧表

名称

内容

(1) 法律

議員もしくは内閣が提出した法律案で衆・参両議院で可決したものをいう。

・私立学校法

(2) 政令

内閣が閣議で制定する命令。憲法・法律の規定を実施するための執行命令としての政令と、法律の委任した事項を定めるための委任命令としての政令がある。

・私立学校法施行令

(3) 省令

各省の大臣がその主任事務について発する命令。

・学校法人会計基準(昭46.4.1文部省令第18号)

 告示等には、告示・通達・訓令・公示・通知・指針等がある。

 

(4) 告示

行政機関がその行政処分又は重要な事実について広く一般に知らせる行為をいう。

(少し加筆)

告示は、一般的には、各省大臣は、その機関の所掌事務について公示を必要とする場合においては、告示を発することができます。国家行政組織法第14条が根拠です。(参考:「私学経営の法律相談」H14年版p89。法友社。俵先生の本)

・文部科学大臣の所轄に属する学校法人の行うことのできる収益事業の種類を定める件(昭25.11.8文告第68号).

・文部科学大臣を所轄庁とする学校法人が文部科学大臣に届け出る財務計算に関する書類に添付する監査報告書に係る監査事項を指定する等の件(平27.3.30文科告第73号)

・学校法人の寄附行為等の認可申請に係る書類の様式等(平6.7.20文告第117号)

・学校法人の寄附行為及び寄附行為の変更の認可に関する審査基準

(平19.3.30文科告第41号)

 

(5) 通達

上級行政機関が所轄の諸機関にその機関の所掌事務について示達するため、所管の諸機関及び職員に対し発するものをいう。その内容により拘束力が生じる点が通知と異なる。〈国家行政組織法第14条第2項〉

・法人税基本通達

(6) 訓令

行政機関及びその職員を対象として定められる命令をいうが、通達との区別は必ずしも明確ではない。

 

(7) 公示

ある事項を広く一般に知らせる行為をいう。告示や公布など通知公表行為をさすが、公の機関が一般公衆に一定の事項を周知させる場合に告示が用いられることが多い。

・大阪府教育長公告第1(28.6.3)

(8) 通知

一定の事柄を特定もしくは不特定の者に知らせる行為をいう。通知自体が法的効果を有するものではない。通知によって生ずる法的効果は、通知内容によるのではなく、通知内容の根拠となる法規により効果が発生するものであるため、準法律的行政行為に含まれる。

・学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)(平25.9.2 25高私参第8号)

(9) 指針

それ自体としては法的拘束力を持たないが、行政機関が対象となる事項の取り扱い等について示す行為規範をいう。たとえば、「特定胚の取扱いに関する指針」〈平成13文部科学省告示173〉のように人クローン規制法(ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律)で許可された特定服を用いる研究の進め方などを示し、それを遵守することを求め、指針に適合しない場合には、必要に応じて根拠法に基づく制裁措置を行うことがある。

・学校における生徒等に関する個人情報の適正な取扱いを確保するために事業者が講ずべき措置に関する指針(平16.11.11文科告第161号)

(参考:「教育法規便覧」平成22年版p34

 

今日は、ここまでです。



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2016年10月26日

【学校種】中等教育学校って何?

学校教育法

こんにちは!今日は、会計士さんからのご質問です。


<Q>中等教育学校って何?

 校長先生が言っていた中等教育学校って何ですか?それと前期課程、後期課程ってなんですか?


<A>

1.中等教育学校とは 

 中等教育学校は、平成10年の「学校教育法等の一部を改正する法律」に基づいて、平成114月から選択的に導入することが可能となった中高一貫教育の実施を目的とする学校です。就業年限は6年の新しい学校種です。

 学校教育法の第1条に規定されるいわゆる一条校で、私立の場合には経常費補助金を受けています。高校では、「高等学校等就学支援金制度」があります。

 このように中等教育学校は、新しく設けられた学校種で、一つの学校で一体的に一貫教育を行います。後期(高校に相当)段階では募集をしないで、前期(中学に相当)からしか入学できません。生徒全員が一緒に6年間の一貫教育を受けるわけです。

 文部科学白書(H27年版)によると、生徒数は中等教育学校3万人です。高校(全日制)321万人、中学校347万人に比べると、まだ生徒数が少ないです。

 国立なら東京学芸大学附属国際中等教育学校(東京)、公立なら東京都立小石川中等教育学校(東京)、私立なら桐蔭学園中等教育学校(神奈川)などがあります。

 正確な言い方がどうかわかりませんが、中等教育を学校で言うと教育界では「中学校」と「高等学校」を言います。ですから中等教育学校は、「中学校」+「高等学校」の一貫教育学校になる訳です。


2.前期課程と後期課程

 中等教育学校では、前期課程は中学校の学習指導要領が適用され、後期課程では高校の学習指導要領が適用されます。ただ、中等教育学校では、前期課程で幅広い選択科目や後期課程で指導内容の入れ替えができる特例があり、柔軟なカリキュラム編成が可能です。


 今日は、ここまでです。


 


 


 


 











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2016年10月19日

【法人運営】外部役員はいらないの?

聞くこんにちは!今日は、銀行の方からのご質問です。


<Q>外部役員はいらないの?

 学校法人では、外部役員は入れなくて良いのですか?


<A>

 役員については、は、いわゆる外部理事、外部監事を加えることが義務づけられています(私学法38)

(役員の選任)

第38条 

5 理事又は監事には、それぞれその選任の際現に当該学校法人の役員又は職員(当該学校法人の設置する私立学校の校長、教員その他の職員を含む。以下同じ。)でない者が含まれるようにしなければならない。

 平成16年の私立学校法改正で導入された規定です。改正の目的は、学校法人の運営に多様な意見を取り入れ、その経営機能を強化することにあります。

 個人的には、外部役員の規定は、注意喚起の意味で寄附行為に入れておきたいような大切な規定です。


 また、関連して、役員のうちに、各役員についてその配偶者又は三親等以内の親族が1人を超えて含まれてはならないことと定め(私学法38)、同族経営を排除し学校法人の公共性・公益性を確保するようになっています。超簡単に言うと正確な言い方ではありませんが、家族は2人までと言うことです。父が理事長から息子は理事になれますが、母は3人目の家族なので理事になれません。


 なお、余計なことを言えば、役員については、校長、教員と同じように欠格事由を定め(私学法38─3惷桔。構猴)、不適格者が学校経営に参加することを排除しています。


 今日は、ここまでです。


 


 


 


 


 








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2016年10月12日

【運営】学則、学則って何ですか?

質問こんにちは!今日は、学校の顧問税理士さんからのご質問です。

 

<Q>学則、学則って何ですか?

 学校に行くと「学則」という言葉がやたら出てきますが、今さらですが「学則」の基本的なことを教えて下さい。

 

<A>

 学則は、それぞれ学校の組織や学事ついて定めた規則を言います。学校の規程集に必ず含まれています。

 学則と少し似た規則に校則があります。学則は、学校教育法などの法律に法令に根拠を持つという点で、校則と異なります。

 学則は、学校を学生生徒との関係では、在学契約の内容となるものです。ですから、ちょっと極端な話、寄附行為の次に大切な学内規程と言っても過言ではありません。

 

<少し説明>

1.学則の性格

 学則は、その学校の教育課程、収容定員、職員組織、利用関係等の基本を定めた規定です。

 学則については、学教法施行令、学教法施行規則に規定があります。法令に根拠をもつ規則である点で、校則とはちょっと異なります。

 

2.学則の認可申請や届出

 学則は、学校の組織・学事に関する重要なルールなので、学則の作成や変更については、所轄庁へ認可申請したり、届出をしたりします。

(1)学則の作成

 

 学則は、学校を設置する場合の認可申請に必要な添付書類とされています(学教法施行規則3条。換)

(2)学則の変更

 

 学校の設置認可の場合を除き、学則の変更は届出事項とされていますが(同規則2条1号、施行令27の2)

 高等学校や中等教育学校の後期課程の広域の通信制に係る学則の変更や収容定員に係る学則の変更は、認可事項とされています(学教法施行令231011)

 

3.必要的記載事項

 学則に最小限記載しておかなければならない事項(必要的記載事項)は、次のとおりです(学教法施行規則4条)。学校会計の法規集にも掲載されています。

(1)共通の記載事項

(規則4 

 

―ざ版限、学年、学期及び授業を行わない日(休業日)に関する事項

部科及び課程の組織に関する事項

6軌蕾歡及び授業日時数に関する事項

こ惱の評価及び課程修了の認定に関する事項

ゼ容定員及び職員組織に関する事項

ζ学、退学、転学、休学及び卒業に関する事項

Ъ業料、入学料その他の費用徴収に関する事項

┥淅海亡悗垢觧項

寄宿舎に関する事項

(2)通信制

(規則4◆

 通信制の課程を置く高等学校及び中等教育学校の後期課程については、さらに、次の事項が必要的記載事項とされます。

通信教育を行う区域に関する事項

通信教育について協力する高等学校に関する事項

 

今日は、ここまでです。



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2016年07月30日

【運営】収益事業告示のミニ改正

発表こんにちは!今日は、ミニニュースです。


 この度、風営法の一部改正及び日本標準産業分類が変わったことから文部科学大臣所轄学校法人の収益事業告示が一部改正されました。私学経営には大きな影響はないと思われます。


28文科高第391

平成28711

  文部科学大臣所轄各学校法人理事長    殿

文部科学省高等教育局私学部長        

村田  善則

文部科学大臣の所轄に属する学校法人の行うことのできる収益事業の種類を定める件の一部を改正する告示の施行について(通知)


  このたび、別添1のとおり、文部科学大臣の所轄に属する学校法人の行うことのできる収益事業の種類を定める件(平成20年文部科学省告示第141号)の一部を改正する告示(平成28年文部科学省告示第96号)が平成28623日に公示され、同日から施行されました。

  今回の改正の趣旨は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律122号)の一部を改正する法律(平成27年法律第45号)が平成28623日に施行されたこと等に伴い、文部科学大臣の所轄に属する学校法人の行うことのできる収益事業に該当しない事業に係る規定等の整備を行うものです。

  改正の概要は下記のとおりですので、収益を目的とする事業の実施に当たって十分留意されるようお願いいたします。

なお、この告示の施行の際、現に文部科学大臣の所轄に属する学校法人の寄附行為に収益事業の種類を定めている場合には、今回の改正に伴う寄附行為変更の手続は必要ありません。




1 文部科学大臣の所轄に属する学校法人の行うことのできる収益事業に該当しない事業について、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条各項に規定する営業及びこれらに類似する方法によって経営されるものが規定されていたところ、同条のうち、「特定遊興飲食店営業者」について定義する第12項を新たに除くこととしたこと。(第1条第2号関係)

2 これまで文部科学大臣の所轄に属する学校法人の行うことのできる収益事業の種類について、日本標準産業分類(平成19年総務省告示第618号)により定めていたところ、新しい日本標準産業分類(平成25年総務省告示第405号)によることとしたこと。(第2条関係)


 

 

 

 

 

  ↓文科省の関連webサイト

http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/1374659.htm


 今日は、ここまでです。

 

 



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2016年07月29日

【法規】「知事の所管」vs「知事の所轄」

利益相反こんにちは!今日は、会計士さんからのご質問です。


<Q>「知事の所管」vs「知事の所轄」

 県の方が、「都道府県知事が、私立高校と所管しています」と言っていましたが、どういう事ですか? 似た言葉の「所轄」を私学法で見たような気がしますが??


<A>

 「知事の所轄」の言い方は、学校教育法を思い出します。

学校教育法

[私立小学校の所管]

第44条    私立の小学校は、都道府県知事の所管に属する。

 そしてこの規定が、学校教育法第62条で私立高校に準用されています。


 さて、この意味は、学校会計の法規集では対応できないので、基本に戻り鈴木先生の「逐条学校教育法第8版」(H28年版)の助けをお借りします。

【注解】

一 所管とは、所轄又は監督と類似の概念であるが、本条により、都道府県知事は、当然に私立小学校を監督できるということではなく、都道府県知事が私立小学校に関して有する権限は学校教育法及び私立学校法に定めるところによる。

 私立学校法は、私立小学校の所轄庁を都道府県知事とし(同法4条2号)、次のような権限を与えている。

(1)私立小学校の設置廃止、設置者の変更、収容定員に係る学則の変更の認可(法4条、施行令2311)

(2)閉鎖命令(13)

(3)報告書の提出(私立学校法6)


二 また、施行令27条の2には、本法施行のため必要な事項として、私立学校の目的変更等の都道府県知事に対する届出が規定されている。

 なお、本条の適用対象は、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、専修学校及び各種学校であり、小学校の章で規定し、他の学校種に準用している。

 


 つまり、都道府県知事が私立高校を所管するのですが、具体的な所管内容は私学法に任せているということです。

 私学法4条では、私立高校の所轄庁を都道府県知事と定め、4条以後の諸規定で都道府県知事が所轄庁として私立高校を管理し又は統制する権限を定めています。私学法第4条では、学教法44条の「所管」という言葉が「所轄」に変わっています。


<ざっくりと早わかり>

・学校教育法都道府県知事が、私立高校を所管する(抽象的)

私立学校法都道府県知事が、私立学校を所轄する(具体的な規定が続く)


 今日は、ここまでです。

 

 

 

 

 

 



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2016年07月11日

【法律】私学法の「学校」とは?!

学校教育法こんにちは!今日は、会計事務所の方からのご質問です。







<Q>私学法上の「学校」とは?

 学校法人の法律は私立学校法ですが、この法律で言う学校を教えて下さい。



<A>

 私立学校法では、学校の定義が第2条にありました。

 従来は、私立学校法条の「学校」とは、いわゆる一条学校(学校教育法1条に定める学校)でしたが、平成24年の私学法の改正で幼保連携型認定こども園が加わりました。

 一条学校は、一条校とも言われます。具体的な学校種は、「幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校」(学校教育法第1条)があります。



 なお、学校法人は学校教育法第1条に規定する学校に加えて,専修学校,各種学校を設置することもできます(私学法第64条第2項)



 今日は、ここまでです。



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2016年06月24日

【運営】最近の私立学校法の改正

監督こんにちは!監事さんからのご質問です。



<Q>最近の私立学校法の改正

 最近、私立学校法が厳しくなったと聞いたのですが、どこが変わったのですか?


<A>

 ある県で大学法人の経営上の事故があり、私立学校法が平成26年に改正されました。簡単に言うと所轄庁の権限が強化される等の改正です。このことだと思います。

【改正の趣旨】

 私立学校の自主性を尊重しつつ、私学全体に対する不信感につながるような異例な事態に所轄庁が適切に対応するための仕組みを整備する。

【改正の概要】

(1)所轄庁による必要な措置命令等の規定の整備(第60条関係)

ヽ惺史/佑法令の規定に違反したとき等に所轄庁が必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

学校法人が措置命令に従わないときは、役員の解任を勧告することができる。

A蔀嵬仁瓩簗魄の解任勧告を行う場合には、所轄庁は、あらかじめ私立学校審議会等の意見を聴かなければならない。

(2)報告及び検査の規定の整備(第63条関係)

所轄庁は、この法律の施行に必要な限度において、学校法人に対し業務・財産の状況について報告を求め、又は学校法人の事務所等に立ち入り、検査すること等ができる。

(3)忠実義務規定の明確化(第40条の2関係)

学校法人の理事は、法令及び寄附行為等を遵守し、学校法人のため忠実に職務を行わなければならないことを規定。


【改正原文】長いので省略。こちらにあります。↓

 http://www.mext.go.jp/b_menu/houan/an/detail/1344708.htm

 本日の参考資料、は「私立学校法の一部を改正する法律の概要」文科省作成です。


 今日は、ここまでです。

 最後に改正イメージ図です。
【改正イメージ図】
私学法改正480


 

 

 

 



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2016年06月23日

【高校】在学契約は誰と誰の契約なの??

高校の入学式こんにちは!今日は、高校の事務長からのご質問です。



<Q>在学契約は誰と誰の契約なの??

 生徒が入学するには生徒と学校が在学契約を結ぶことになると思うのですが、在学契約は誰と誰の契約なのですか?



<A>

 学校会計の法規集では回答できないのです、教育法規の専門書の力を借り手の御回答です。

 結論的には、在学契約は、学校法人と生徒の間で締結されると解するのが一般的ですが、異なる見解もあります。

 学校法人と生徒との法律関係は、在学契約という契約関係です。



<説明>あくまでも法律論のご説明です。ほぼ同じQ&Aが法律書にありました。

1.学校側の契約者

 在学契約の一方の当事者が学校法人であることは、争いがありません。

 在学契約成立の段階では、入学の許可は校長が行うこととされており、校長が職務として行った法律行為の効果は学校法人へ帰属します。また、在学契約から生じる諸々の債権・債務の主体は、学校法人です。

 学校法人が設置する個々の学校は、法人格がないので、在学契約の当事者にはなり得ません。



2.生徒側の契約者

 在学契約の生徒側の契約者は、学生・生徒自身とするか、親権者又は保護者とするか、見解が分かれます。

 関連する裁判例として、下記の山形地裁判決は、高等学校における在学契約の当事者は親権者ではなく生徒であるとしています。また、大学の在学契約については、いわゆる学納金返還訴訟の最高裁判決が、在学契約は学校法人と学生との間に締結されるものであることを明示しています(最高裁二小平18.11.27判決)

※参考文献:「私学経営の法律相談◆。僉A学生・生徒管理」p6。著者は弁護士の小国隆輔先生です。)



 今日は、ここまでです。


 


 


 


 


 



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2016年06月16日

【登記】財産目録って何だ??

内部統制2こんにちは!今日は、高校法人の理事長先生からのご質問です。

 

<Q>財産目録って何だ??

 事務長が「資産の総額」の登記がいるのでハンコを下さいと来ました。この時、財産目録を持ってきたのですが、財産目録って何ですか?

 

<A>

 高校の計算書類は、学校法人会計基準に従って作ります。

 これに対して、財産目録私立学校法に従って説明責任を果たすために作成し、学校に備置・閲覧することができるようにしておく書類です(私学法47条)。

 財産目録については、実は、寄附行為を見ると書いてあることが多いです。

 下記は、大学法人向けの寄附行為作成例ですが、知事所轄法人も似たような寄附行為が多いです。

大学法人向けの寄附行為作成例

5 章 資産及び会計

(資産)

27条 この法人の資産は、財産目録記載のとおりとする。

(資産の区分)

28条 この法人の資産は、これを分けて基本財産、運用財産〔及び収益事業用財産〕とする。

2 基本財産は、この法人の設置する学校に必要な施設及び設備又はこれらに要する資金とし、財産目録中基本財産の部に記載する財産及び将来基本財産に編入された財産とする。

3 運用財産は、この法人の設置する学校の経営に必要な財産とし、財産目録中運用財産の部に記載する財産及び将来運用財産に編入された財産とする。

 ……(以下略)

 

財産目録等の備付け及び閲覧)

36条 この法人は、毎会計年度終了後2月以内に財産目録、貸借対照表、収支計算書及び事業報告書を作成しなければならない。

2 この法人は、前項の書類及び第16条第3号の監査報告書を各事務所に備えて置き、この法人の設置する私立学校に在学する者その他の利害関係人から請求があった場合には、正当な理由がある場合を除いて、これを閲覧に供しなければならない。

 

(資産総額の変更登記)

37条 この法人の資産総額の変更は、毎会計年度末の現在により、会計年度終了後2月以内に登記しなければならない。

 

 事務長がハンコをもらいにきた財産目録は、どこの学校での私学法で作成する書類なので、全学校法人が作成します。

 「資産の総額」の変更登記については、学校法人の資産の総額は、通常毎年度変わるので、全学校法人が5月末までに変更登記を行うことになっています(組合等登記令3)

 

 また、財産目録のひな型についてですが、都道府県知事から指示がある場合はそれに従いますが、一般的にひな型は、「私立学校法の一部を改正する法律等の施行に伴う財務情報の公開等について(通知)」(平成16年7月23日16文科高第304号)の様式参考例が参考になります。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年06月07日

【経営】解散するとなぜ財産は他の学校に寄附するの??

借入金

こんにちは!理事会後に理事の方からのご質問です。






<Q>解散するとなぜ財産を他の学校に寄附するの??
 当法人の寄附行為では、学校が解散すると、財産を他の学校法人等に寄附するとなっています。どうしてですか?

(残余財産の帰属者)

40条この法人が解散した場合(合併又は破産によって解散した場合を除く。)における残余財産は、解散のときにおける理事会において出席した理事の3分の2以上の議決により選定した学校法人又は教育の事業を行う公益法人に帰属する。

 

<A>

 実は、学校法人が解散する場合の財産については、私学法に定めがあります。まず私学法の定めの確認です。

(申請)

30条 

………

3 第1項第10号に掲げる事項中に残余財産の帰属すべき者に関する規定を設ける場合には、その者は、学校法人その他教育の事業を行う者のうちから選定されるようにしなければならない。

 

(残余財産の帰属)

51条 解散した学校法人の残余財産は、合併及び破産手続開始の決定による解散の場合を除くほか、所轄庁に対する清算結了の届出の時において、寄附行為の定めるところにより、その帰属すべき者に帰属する。

2 前項の規定により処分されない財産は、国庫に帰属する。

3 国は、前項の規定により国庫に帰属した財産(金銭を除く。)を私立学校教育の助成のために、学校法人に対して譲与し、又は無償で貸し付けるものとする。ただし、国は、これに代えて、当該財産の価額に相当する金額を補助金として支出することができる。 

 さて、この解釈は、小野先生の私学法専門書の力をお借りします。

 

 私学法は解散した学校法人の残余財産の帰属先を、他の学校法人その他教育の事業を行う者に限定しています。学校法人に設立当初寄附された財産は、教育事業に捧げられたものであり、設立後も、卒業生、保護者の協力や公の財産によって付加されたものであるとの考え方から、解散時の残余財産の帰属者を学校法人その他教育の事業を行う者に限定しています(私学法30条、51)。また、これにより処分されない財産は国庫に帰属するものとし(私学法51)、その場合には、国はその財産を私立学校教育の助成のために使用しなければならないとしています(同条)。(参考:小野先生p16

 

 私学法では、解散した学校法人の残余財産については、最終的に教育の事業に供されることとなるよう配慮されています。

 これは、学校法人の財産は、もともと寄附行為により、私立学校教育のため無償で出指されたものであり、その財産は永久に教育の事業に供させることとして寄附行為の公益性を高からしめようとしたこと、及び学校法人の財産の一部は、保護者・卒業生等の寄附、国又は地方公共団体の助成等によって形成されたものであるから、これを私人の所有に帰することを避けて、最終的に教育事業に捧げしめようとするものであると解されています。(参考:小野先生p236237

 

 今日は、ここまでです。



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2016年06月06日

【新設法人】卒業生評議員がいないとどうなるの?

専修学校こんにちは!設立2年目の専修学校法人でのご質問です。


<Q>卒業生評議員がいないとどうなるの?

 当法人は設立も浅く、2号評議員(卒業生評議員)がおりません。私学法違反にはならないですか?




<A>

 卒業生評議員については、私学法442号に定めがあります。ここでは、

(評議員の選任)

第44条   評議員となる者は、次の各号に掲げる者とする。

一 当該学校法人の職員のうちから、寄附行為の定めるところにより選任された者

二 当該学校法人の設置する私立学校を卒業した者で年齢25年以上のもののうちから、寄附行為の定めるところにより選任された者

三 前各号に規定する者のほか、寄附行為の定めるところにより選任された

 この卒業生評議員を選任する趣旨は、学校法人の運営に学校関係者の意見を広く反映させて、理事会の専断経営を防ぎ、公益性ある学校法人の運営を確保することにあります。


 さて、新設校で卒業生評議員がいない場合の私学法の解釈ですが、学校会計の法規集には回答がありませんので私学法専門書の力をお借りします。そうすると、

「第2号の卒業生評議員については、選任の日において年齢満25年以上でなければならない。したがって、設立後間もない学校法人にあっては、該当者がいない場合があり、この場合には卒業生を評議員に加えることを要しないと解されている。」とあります。(小野先生p212213

 また、新しい学校法人立の幼稚園も卒業生が25歳になるまで時間がかかりますが、この場合も卒業生が25歳になるまで卒業生評議員は選任不要(選びようがない)と言うことになります。


 今日は、ここまでです。



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2016年06月03日

【運営】学校評価の種類

点検こんにちは!今日は会計士さんからのご質問です。



<Q>学校評価の種類

 学校監査をしておりますが、校長より学校評価の話がありました。学校評価には、どのような種類があるのですか?



<A>

 学校評価は、学校の改善、説明責任などのためにあり昨今重要性が増しています。

 さて、学校評価は、3種類あります。

 文科省の学校評価ガイドライン〔平成22年改訂〕を参考にします。

名称

内容

(1)自己評価



 

○ 自己評価は、学校評価の最も基本となるものであり、校長のリーダーシップの下で、当該学校の全教職員が参加し、設定した目標や具体的計画等に照らして、その達成状況や達成に向けた取組の適切さ等について評価を行うものである。

(事務局コメント)学校の教職員が行う評価

(2)学校関係者評価



 

○ 学校関係者評価は、保護者、学校評議員、地域住民、青少年健全育成関係団体の関係者、接続する学校(小学校に接続する中学校など)の教職員その他の学校関係者などにより構成された委員会等が、その学校の教育活動の観察や意見交換等を通じて、自己評価の結果について評価することを基本として行うものである。

○ 教職員による自己評価と保護者等による学校関係者評価は、学校運営の改善を図る上で不可欠のものとして、有機的・一体的に位置付けるべきものである。

(事務局コメント)学校関係者が評価委員会を作り、自己評価の結果を評価する

(3)第三者評価



 

○ 第三者評価は、学校とその設置者が実施者となり、学校運営に関する外部の専門家を中心とした評価者により、自己評価や学校関係者評価の実施状況も踏まえつつ、教育活動その他の学校運営の状況について、専門的視点から評価を行うものである。

○ 第三者評価は、実施者の責任の下で、第三者評価が必要であると判断した場合に行うものであり、法令上、実施義務や実施の努力義務を課すものではない。

(事務局コメント)外部専門家の評価



 今日は、ここまでです。



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2016年06月02日

【評議員会】確定決算を評議員会に反対されたら?!

反対

こんにちは!今日は、決算理事会でのご質問です。







<Q>確定決算を評議員会に反対されたら?!

 理事会で、決算は評議員会への報告事項なので、「会議の順番は、理事会を先になって評議員会はその後です。」と説明がありました。でも、理事会で決議して確定した決算を評議員会が認めないとどうなるのですか?

 

<A>

 今日のご質問は学校会計の法規集では対応できないので私学法の専門書の力を借ります。 

 理事長が報告した決算に対し、評議員会が不承認としたり、否決したりした場合はどうなるか。不承認の内容によって、扱いは異なると考えられる。

 不承認とされた支出等が違法なものである場合には、その支出等の責任者に学校法人への損害賠償をさせたり、支出金の返還をさせることとなる。責任者が教職員であれば懲戒処分の対象となり得るし、役員であれば、解任の正当事由となることもある。

 これに対し、不承認の内容が支出等の不当性を指摘するものであれば、評議員会の意見を参酌して適切な措置を講じ、あるいは次年度以降の業務決定及び業務執行に反映させればよい。

 引用元は、俵先生の「注釈私立学校法」(平成25年版)p484485です。

 

 ただし、評議員会は意見を述べることはでいるのですが(46)、最終的な決算の承認決議は理事会にあり今年度の決算を変える権限までを持っているわけではありません。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年05月31日

【決算承認】決算理事会と評議員会の順番

聞くこんにちは!今日は、決算理事会でのご質問です。






<Q>決算理事会と評議員会の順番

 理事会で、決算は評議員会への報告事項なので、「会議の順番は、理事会を先になって評議員会はその後です。」と説明がありました。どうして、決算理事会は、評議員会より先にやるのですか? 


<A>

 決算理事会と評価員会の順番は、学校会計の法規集だけでは説明不足になってしまいます。事業団の実務問答集にもきれいな説明があるのですが、今日は、決算理事会と評議員会の順番の原点は私学法にあるので、今日は原点に戻り私学法の専門書の力を借りてのご説明です。

 原点は、私学法46条です。

(評議員会に対する決算等の報告)

46条 理事長は、毎会計年度終了後2月以内に、決算及び事業の実績を評議員会に報告し、その意見を求めなければならない。

 

 この説明の引用は、俵先生の「注釈私立学校法」(平成25年版)p482484です。

1.趣旨

 本条は、理事長が毎会計年度終了後2か月以内に、決算と事業の実績を評議員会に報告して、評議員会の意見を間かなければならないことを定めたものである。理事長から決算と事業の実績の報告を受けること、これらに対して意見を述べることが、評議員会の権限とされる。

2〜5   (省略)

6.評議員会の意見

(1)本条が「意見を求めなければならない」としているのは、評議員会という会議体からの意見聴取を要求する趣旨であるから、意見申述は評議員会決議によることとなる。

 私学法42条1項と異なり、「あらかじめ」意見を聞くこととされていないのは、決算や事業の実績は、過年度の確定した収支状況や事業の進捗状況等を示すものであり、その性質上、評議員会の意見によって内容が変わるものではないからである。したがって、評議員会の意見は、過年度の支出、収入、業務決定及び業務執行に対する評価を述べ、次年度の参考とされることになる。

(2)  (以下、省略)


 今日は、ここまでです。



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2016年05月30日

【借入金】資金収支計算書の借入金収入、返済支出の不思議??

借入金こんにちは!今日は、理事会後にある理事さんから尋ねられました。


<Q>資金収支計算書の借入金収入、返済支出の不思議??

 資金収支計算書では、借入金収入は「長期借入金収入」と「短期借入金収入」にわかれているのに、返済は、どうして「借入金返済支出」の一本なのですか??

 補足図

資金収支計算書

参考:貸借対照表

借入金等収入

 長期借入金収入

 短期借入金収入

固定負債

 長期借入金

流動負債

 短期借入金

借入金等返済支出

 借入金返済支出


<A>

 学校会計の法規集では説明されていない部分なので、あくまでも事務局の考え方をお伝えします。


 借入金を借りた場合は、資金収支計算書では「長期借入金収入」か「短期借入金収入」で入金を受け、貸借対照表では「長期借入金」か「短期借入金」に計上します。

 

 しかしながら、学校会計では、年度末に翌年度に返済する借入金は一律「短期借入金」に表示するルールになっています。ですから、資金収支計算書の「借入金返済支出」は通常は、短期借入金に返済を表しているので「借入金返済支出」は長短区分はしませんでした。


 まれに長期借入金の期限前返済がありますが、そこまでは資金収支計算書ではフォローしていません。ただ、貸借対照表の借入金明細表をみると長期借入金の期限前返済を見つけることができます。


 今日は、ここまでです。

 

 

 

 

 



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2016年05月24日

【運営】バラバラの監事監査報告書

相談

こんにちは!この時期、理事会や監事のご質問が増えています。

 



<Q>バラバラの監事監査報告書

 当法人の監事は2名なのですが、折りが合わないのか、監事監査は別々に行い、監事監査報告書も別々のものになりようです。法律違反ではないですか。

 

<A>

 私学法違反にはなりませんが、実効性ある監事監査をするためには2名の監事が協力することが望まれます。

 

<少し説明>

 学校会計の法規集では、対応できないので今日は、私学法の専門書の力をお借りします。

 まず、松坂先生の逐条解説p242では、

監事は、2人以上置かれなければならないが、「監督機関たる性質上、各自単独に職務を行うべきであるものと解するのが正当であろう(我妻「民法総則」p174)」。なお、監事が共同して職務を行うことまでを妨げるものではない。

 とあり、私学法の解釈では、監事の単独監査が許されていることがわかります。

 

 同じく小野先生p208

監事は2人以上置かなければならないとされているが、監事が共同して職務を行うことはもちろん、その監査機関たる性質上、各自が単独でその職務を行うことも可能である。また、監事が公認会計士や監査法人、あるいは法人事務局内部の監査担当者等と連携して監査を行うことも当然にあり得る。

と単独監査を認めています。

 

 ただ、学校法人には、監事を2人以上置かなければならない(私学法35)とした趣旨は、学校法人が学校の経営主体としてふさわしい法人となるよう、監事を必置機関とし、さらに複数制として、その公共性が確保されるよう配慮していることを考えると、監事の単独監査が私学法で認められるとしても、両監事が協力して監事監査を行うことが望ましいと考えられます。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年05月23日

【理事会】決算理事会での監事報告の根拠はどこ?

充て職

こんにちは!今日は、専修学校でのご質問です。

 




<Q>決算理事会での監事報告の根拠

 当法人では、5月の決算理事会では、監事より決算についての監事報告を必ずしておりますが、根拠があれば教えて下さい。

 

<A>

 監事の職務については、私学法第37条第3項にあります。ここでは、

3惺史/佑龍般核瑤郎盪困両況について、毎会計年度、監査報告書を作成し、当該会計年度終了後2月以内に理事会及び評議員会に提出すること。

Τ惺史/佑龍般核瑤郎盪困両況について、理事会に出席して意見を述べること。

 この部分が監事報告の根拠となります。

 

 少し説明します。

は、平成16年私学法改正により、新たに監事の仕事として追加されました。

Δ蓮適正な法人運営を期したものであると考えられます。監事の行う意見の陳述は、理事や評議員会を拘束するものではないのですが、これを尊重する責任を負います(参考:松坂先生p242)。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年05月13日

【運営】別会社を設立したい!

つながり

こんにちは!今日は、大学法人の教務の方からのご質問です。







<Q>別会社でe−ラーニング教育

 学校が別会社を作ってe−ラーニング教育の事業を行いたいと思います。何か制度上の注意点はありますか。



<A>

 今日は、学校会計の法規集でお答えできる範囲での御回答になります。



 制度上は文科省通知「学校法人の出資による会社の設立等について(通知)」(平13.6.813高私行第5号)に注意します。発出先は、文部科学大臣所轄各学校法人理事長です。

1 設置する学校の教育研究活動と密接な関係を有する事業(例えば、会計・教務などの学校事務、食堂・売店の経営、清掃・警備業務など)を一層効率的に行うために、学校法人が出資によって会社を設立する場合には、学校法人の出資割合は出資先会社の総出資額の2分の1以上であっても差し支えないこと。

 上記以外の場合には、学校法人の目的等にかんがみ、出資割合は原則として2分の1未満とすることが適当であること。



 

2 学校法人が出資によって会社を設立して行う事業の在り方及び種類については、「文部科学大臣の所轄に属する学校法人の行うことのできる収益事業の種類を定める件」(平成12年3月27日文部省告示第40号)第1条及び第2条に準じて取り扱うこと。



 

3 学校法人の出資による会社設立に関して国民から不明朗、不適正等の指摘を受けることのないよう、十分に配慮すること。



 

4 文部科学大臣への財務関係者類の届出等(私立学校振興助成法第14条第2項に基づく届出等)に当たり、学校法人の出資割合が2分の1以上の会社がある場合には、学校法人の財務状況を当該会社と関連付けて適切に把握できるよう、その出資状況や当該会社から学校法人への寄附金額等について、学校法人の計算書類に脚注として記載するとともに、当該会社の経営状況の概要が把握できる資料を添付すること。



 

5 学校法人が既存会社へ出資する場合も、上記1から4について同様に留意すること。



 




 経理面では、「学校法人の出資による会社の設立等に伴う財務計算に関する書類の作成について(通知)」(H14.1.713高私参第1号)があります。



 今日は、ここまでです。


 


 


 


 


 



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2016年03月24日

【運営】監事が欠けてしまった?

聞くこんにちは!ある学校の理事長からのご質問です。


<Q>監事が欠けてしまった?

 当法人の監事は2名ですが、うち1名が一身上の都合で監事をやめました。この場合、どうなるのですか?


<A>

 学校法人には、監事を2人以上置かなければならないことになっています(私学法第35条第1項)。このように私学法では、監事を必置機関とし、さらに複数制として、法人運営の公共性が確保されるよう配慮しています。

 このため、理事又は監事のうち、その定数の5分の1を超える者が欠けたときは、1月以内に補充しなければならえりません(私学法40条)。従って、2名定数監事のうち、1名が欠けたときには、1月以内に新監事を補充しなければならないことになります。

(役員の補充)

40条理事又は監事のうち、その定数の5分の1をこえるものが欠けたときは、1月以内に補充しなければならない。


<説明>

 小野先生のP207の引用です。

理事又は監事のうち、定数の5分の1を超える欠員が生じた場合には、1ケ月以内に補充しなければならないこととされている(私学法第40)。役員の定数については、寄附行為の必要記載事項とされている(私学法第30条第1項第5号)が、欠員が生じた場合に速やかに補充されなければ、当該規定が有名無実となり、ひいては学校法人の運営が一部の役員による小数専断に陥りやすいことから、このような規定が設けられた。 

 なお、5分の1」とは、理事及び監事のそれぞれについてであり、「欠けたとき」とは、役員の死亡、辞職、任期満了、失職等の原因により、役員が不在であることをいう。海外出張、長期入院などの場合でも、理事の身分を有する限り、「欠けたとき」には該当しない。


 今日はここまでです。



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2016年03月09日

【運営】専修学校や各種学校の教員資格

授業

こんにちは! 今日は、専修学校の理事の方からのご質問です。

 

<Q>専修学校や各種学校の教員資格とは?

 専修学校や各種学校の場合、教員免許はいるのですが?教員の資格を教えて下さい!

 

<A>

 教員資格は、専修学校の場合は、専修学校設置基準(昭和51年文部省令第2号)に、各種学校は、各種学校規程(昭和31年文部省令第31号)に定めがあります。ただ、学校会計の法規集では、専修学校設置基準や各種学校規程がおさめられていないので、今日は小野先生の私立学校法講座の力をお借りします(参考ページp339344)。

 

(1)専修学校の教員資格

 専修学校設置基準で教育の資格が定められています。

 専修学校の教員に求められる資格は、専門課程にあっては大学卒業後実務経験が2年以上ある者程度、高等課程にあっては短期大学卒業後実務経験が2年以上ある者程度、一般課程にあっては高等学校卒業後実務経験が4年以上ある者程度とされており、それぞれこれと同等以上の能力があると認められる者が定められている。小・中・高等学校の教員の場合と異なり教員免許状制度はとっておらず、それぞれの分野、課程に応じその担当する教育に関する専門的な知識技術、技能等を有することが要件とされています。

 

(2)各種学校の教員資格

 各種学校規程にある教員の資格です。

 各種学校の教員は、「専門的な知識、技術、技能等を有する者」となっています。

 

 まとめの図解です。

専修学校

各種学校

根拠

専修学校設置基準

各種学校規程

校長の資格

(法律で、教育に関する識見を有し、かつ、教育、学術、文化に関する業務に従事した者)

同趣旨を規程で定める。

教員の資格

・専門課程…大卒2年の実務経験

・高等課程…短大卒2年の実務経験

・一般課程…高卒4年の実務経験

※上記の程度を基準に詳細に規定

※教員免許状は必要ない

専門的な知識、 技術、 技能等を有する者

※教員免許状は必要ない

教員数

・生徒定員80人までは最低3人

・課程及び目的に応ずる分野の区分ごとに生徒定員に応じて増加半数以上は専任であることが必要)

課程及び生徒数に応じて必要な教員数(最低3人以上

 

 今日のポイントは、専修学校や各種学校の教員資格には、小中高学校のような教員免許はありませんでした。余談ですが、大学の教員にも教員免許は大学設置基準で求められていません。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年03月07日

【運営】学校は別会社で何でもできるの??

補助金こんにちは! 今日は、理事会でのご質問です。


<Q>学校は別会社で何でもできるの??

 学校法人では、別会社をつくればどんな事業でもできるのですか?


<A>

1.教育研究事業

 目的については、学校法人は私立学校の設置を目的として設立されるものなので(私学法3条)、寄附行為の目的もこの範囲に限定されます。

寄附行為作成例

(目的)

3条 この法人は、教育基本法及び学校教育法に従い、学校教育を行い、○○な人材を育成することを目的とする。

 しかし、このような教育研究事業にも学校は、一定の条件のもとに収益事業を行うことができます。


2.私学法上の収益事業

 学校法人では、私立学校経営の財政的基盤の強化に資するため、収益事業の実施を制度上認める一方で、学校法人の目的を踏まえて必要な規制を定めています(私学法26)

 学校法人が収益事業を営む場合、私立学校の経営という本来の目的が見失われたり、不測の損害により学校法人の存立を危うくするおそれがあります。このため、私立学校の教育に支障がないこと、収益を学校経営に充てるためのものであること(同条)、無制限に認められるものではなく一定の事業に限定されること(同条)、及び会計を区分すること(同条)という制限を設け、学校の設置者としてあるべき収益事業の実施を求めている。また、所轄庁は一定の場合、収益事業の停止を命ずることができます(私学法61)。(この部分の参考:小野先生のp17)。


 そして、大学法人であれば学校法人が収益事業を行える事業の種類を「文部科学大臣の所轄に属する学校法人の行うことのできる収益事業の種類を定める件(平成20年8月20日文部科学省告示第141号)」で定めています。ここでは、割りと学校法人ができる収益事業の範囲を幅広く認めていますが、学校なのでキャバレーやナイトクラブのようにできない事業もあります。


3.別会社での収益事業

 こう考えてみると、学校法人が別会社を出資してつくる場合も上記「2.私学法上の収益事業」と同様の制限がかかると考えられます。特に収益事業告示の事業に限られることに注意です。


 以上は、事務局の見解ですが、ご参考になれば幸いです。

 今日はここまでです。



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2016年03月04日

【私学法】事務長と外部理事の選任について

聞く

こんにちは!今日は、理事会でのご質問です。役員人事のご質問です。

 

<Q>元事務長と外部理事の選任について

 過去に設置高校の事務長であった者を外部理事として迎えることはできますか?

 

<A>

 できます。ただ、過去に事務長であったものを外部理事として選任できますが、私学法38では望ましくないと考えられています。もちろん、外部理事にこだわらなければ元事務長の理事選任に問題ありません。

 

<説明>

 外部理事については、私学法38に定めあります。

(役員の選任)

第38条   

……

   理事又は監事には、それぞれその選任の際現に当該学校法人の役員又は職員(当該学校法人の設置する私立学校の校長、教員その他の職員を含む。以下同じ。)でない者が含まれるようにしなければならない。

……

 外部理事は、平成16年の私学法改正に加えたれました。平成16年の私立学校法改正に際して、学校法人の運営に多様な意見を取り入れ、その経営機能を強化する観点から導入された規定です(小野先生p206)。

 

 

 それでは、以前に事務長であったものを理事に選任できるかですが、この点については松坂先生の逐条解説p246では、

「この外部役員については、「選任の際現に当該学校法人の役員文は職員(中略)でない者」とされており、過去に当該学校法人の役員又は職員であった者を排除するものではないが、学校法人運営に多様な意見を採り入れる観点から、できる限り直近の過去において当該学校法人の役員又は職員でなかった者のうちから選出されることが望ましい。」とあります。

 

 以上を総合すると、過去に事務長であった者を外部理事扱いで新理事にすることは法的には、排除されるわけではないのですが、法的には望ましくないということになります。

 

  今日は、ここまでです。

 

参考:改正私立学校法Q&A(文科省・改正私立学校法説明会資料。H169)

問8 次の者が役員(理事又は監事。以下同じ)として選任された場合でも、

「外部理事・外部監事」といえるのでしょうか。

 _甬遒北魄であった者。

 評議員のみに就任している者。

 H鷯鏘亶峪奸

 

(答)

 今回の改正は、理事や監事が内部から登用される者ばかりで占められることがないよう、最低1人は、選任の際「現に」当該学校法人の役員又は職員ではない外部の者を登用することを義務付けるものです。

 このため、学校法人の役員や職員であった者が引き続き理事や監事に就任する場合は、外部人材と位置付けることはできません。

 具体的には、選任の際現に、_甬遒北魄であった者、評議員のみに就任している者については、外部人材と考えられます。ただし、△砲弔い憧道に就任する場合は、兼職禁止規定があるため実際の就任までには評議員を辞任する必要があります。H鷯鏘亶峪佞砲弔い討蓮学校法人と雇用契約によって労務を提供している者であるので学校法人の職員と見なされ、選任の際現に非常勤講師の職にあれば、外部人材とは位置付けられないと考えられます。

 なお、役員の再任については最初の選任時に当該学校法人の役員又は職員でなかった者は外部人材と位置付けることとしています。

 また、法律上は、過去に役員であったものは外部人材としていますが、学校法人に多様な意見を取り入れ外部性を高めるという観点からは、選任の際だけではなく、過去においても学校法人の役員や職員でなかった者を選任することが望ましいと考えます。



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2016年03月03日

【補助金】憲法89条論争って何だろう?!(憲法89条vs私学法59条)

利益相反

こんにちは!今日は、学校法人の理事さんからのご質問です。

 




<Q>憲法89条論争って何だろう?!
  (憲法89vs私学法59条)

 補助金については、憲法89条論争があったと聞いたのですが、どういうことですか?

 

<A>

 学校会計の法規集には、憲法89条は出ていませんが、以前は私立学校への補助金について憲法89条論争がありました。

 

 では、まず憲法89条です。

日本国憲法

7章 財政

………

89条 公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。

 ここで、私立学校への補助金が、89条の「公の支配に属しない」教育事業への公金の支出ではないかとの意見が憲法学者から出たことがありました。

 

 議論の末、この点については、現在では、ほぼ解決されています。この先の説明は、小野先生の「私立学校法講座」p246の力をお借りします。

4.結論

 憲法第89条をめぐっては、立法論を含め種々の議論がなされており、学説上も様々な見解があるが、現行の法制度上結論的には次のように解すべきであると考える。

 すなわち、憲法第89条後段の「公の支配」の規定は、私立学校その他の私立の教育慈善等の事業については、その会計、人事等につき公の機関の特別の監督関係の下になければ公金の支出等をしてはならないという趣旨であるが、私立学校については、私立学校振興助成法、学校教育法及び私立学校法に定める所轄庁の監督規定により「公の支配」に属しており、これに対する助成は憲法第89条に照らし適法である。

 実際には、このような考え方の下に法制度上も、予算面においても私立学校に対し各種の助成策が行われているところである。

 

 このように私学への公的補助は憲法違反ではないため、私学法59条は「国又は地方公共団体は、教育の振興上必要があると認める場合には、別に法律で定めるところにより、学校法人に対し、私立学校教育に関し必要な助成をすることができる。」旨の規定を置いても問題ないわけです。そして、この別に定める法律としては、例えば「私立学校振興助成法」等があります。

 

 今日は、ここまでです。



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