☆ 注記

2017年04月04日

【決定版!】改正基準の新注記

決定版こんにちは!今日は、高校法人の事務長さんからのご質問です。

 

<Q>【決定版!】改正基準の新注記

 改正基準の適用初年度決算です。貸借対照表の注記が変わったと聞きました。どこがかわったのかポイント教えてください。

 

<A>

貸借対照表の注記です。

変更点や注意点を青字で書いていきます。

……………………………………………………………………

注記

1.重要な会計方針

 

2.重要な会計方針の変更等                             

 学校法人会計基準の一部を改正する省令(平成25年4月22日文部科学省令第15号)に基づき、計算書類の様式を変更した。なお貸借対照表(固定資産明細表を含む。)について前年度末の金額は改正後の様式に基づき、区分及び科目を組み替えて表示している。←(事務局)共通の注記です。

 

3.減価償却額の累計額の合計額

                  

4.徴収不能引当金の合計額

                  

5.担保に供されている資産の種類及び額                             

6.翌会計年度以後の会計年度において基本金への組入れを行うこととなる金額

                              

7.当該会計年度の末日において第4号基本金に相当する資金を有していない場合のその旨と対策 

(例1:該当しない場合)                           

 第4号基本金に相当する資金を有しており、該当しない。

(例2:第4号基本金の組入れがない知事所轄法人の注記)

 学校法人会計基準第39条の規定により、第4号基本金の組入れはない。

(例3:該当する場合)

第4号基本金に相当する資金を以下のとおり有していない。

 第4号基本金       ×××円

 資金 現金預金       ×××円

       有価証券(1)   ×××円

      ○○特定資産(2)  ×××円

       計         ×××円

 ※1 有価証券は現金預金に類する金融商品である。    

 ※2 ○○特定資産は第4号基本金に対応した特定資産である。

 現在、主要な債権者である○○等と協議の上、平成○○年度から平成○○年度までの経営改善計画を作成し、○○等の経営改善に向けた活動を行っている。  

 ←(事務局)新しい注記です。

 

8.その他財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項       

(1)有価証券の時価情報

 ←(事務局)様式が細かくなりました。

(2)学校法人間の取引                             

 ←(事務局)学校法人間の財務取引を注記することになりました。        

……………………………………………………………………

 なお、もっと知りたい方は、注記についての記載例の情報源は2つです。

●文科省通知

学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)(平成25年9月2日)

●会計士協会の研究資料

学校法人委員会研究報告第16号「計算書類の注記事項の記載に関するQ&A」の改正について ↓↓

http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/16.html

 

 

今日は、ここまでです。



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2016年12月15日

【注記】「学校法人間の取引の注記の取引例

注記こんにちは!高校法人の方からのご質問です。

 

<Q>「学校法人間の取引の注記の取引例

 学校法人会計の研修会に行ってきましたが、新しい注記「学校法人間の取引」となるのは、どんな場合ですか?

 

<A> 

 基本的に、重要性ある学校法人間の財政的な取引は、すべて基本します。

 そうは言ってもピンとこないかも知れないので注記になりそうな取引を下記に書いてみます。

注記となりそうな学校法人間の取引

出典

・資金の貸付け、借入れ

8号通知

・寄付金(現物寄付を含む)

・人件費等の負担

・債務保証

・固定資産等の売買及び賃貸借

実務指針45

5-4

 

 

 

・学校債の発行、引受

・担保提供、受入れ

 ※「取引の内容」の欄に、その旨、担保資産の種類と金額(担保の提供を受けている場合には債務の額)を記載します。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年12月14日

【注記】「基準改正」と「2.重要な会計方針の変更等」

注記こんにちは!高校法人の方からのご質問です。

 

<Q>「基準改正」と「2.重要な会計方針の変更等」

 学校法人会計の研修会に行ってきましたが、平成28年度決算では、「2.重要な会計方針の変更等」の注記が必要ですと説明を受けました。どういう事ですか?

 

<A>

 知事所轄学校法人では、平成28年度より改正学校法人会計基準が適用されます。そこで、下記の注記が必要となります。注記例は、文科省の8号通知の注記例です。

2.重要な会計方針の変更等                                    

 学校法人会計基準の一部を改正する省令(平成25年4月22日文部科学省令第15号)に基づき、計算書類の様式を変更した。なお貸借対照表(固定資産明細表を含む。)について前年度末の金額は改正後の様式に基づき、区分及び科目を組み替えて表示している。                                        

 

<少し補足>

 学校法人会計基準では、「重要な会計方針の変更等」の注記を求めています(基準34条◆法

 会計方針の変更と言うのは、従来採用していた一般に公正妥当と認められる会計方針から他の一般に公正妥当と認められる会計方針に変更することをいいます。重要な会計方針を変更したときは、変更の旨、変更理由及び当該変更が計算書類に与える影響額を注記します。会計方針は、正当な理由により変更を行う場合を除き、毎期継続して適用します。

 この正当な理由による会計方針の変更に該当するものの一つに「_餬彜霆狹の改正に伴う会計方針の変更」があります。

 これは、会計基準等の改正によって特定の会計処理の原則及び手続が強制される場合や、従来認められていた会計方針を任意に選択する余地がなくなる場合など、会計基準等の改正に伴って会計方針の変更を行うことをいいます。会計基準等の改正には、既存の会計基準等の改正又は廃止のほか、新たな会計基準等の設定が含まれます。

 学校法人会計基準は、昭和4641日文部省令第18号ですが、昭和25422日文部省令第18号で、改正基準に改正されました。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年11月14日

【注記】幼稚園法人:第4号基本金の注記がない?!

教育実習生こんにちは!今日は、幼稚園法人の経理の方からのご質問です。

 

<Q>幼稚園法人:第4号基本金の注記がない?!

 改正基準の研修会に行ってきました。私の幼稚園法人では、第4号基本金がないのですが、改正基準の新しい注記「当該会計年度の末日において第4号基本金に相当する資金を有していない場合のその旨と対策」はどう書くのですか?省略して良いのですか?

 

<A>

 お尋ねの注記は、基準34条第1項第7号にあります。

6 翌会計年度以後の会計年度において基本金への組入れを行うこととなる金額については、当該金額を脚注として記載するものとする。

 基準には省略規定がないのでこの第4号基本金の注記は、第4号基本金がない幼稚園での省略できました。

 現行制度では無理に第4号基本金を計算して注記を記載する必要のないとされています。注記は、第4号基本金の基準39条の「できる規定」を使って第4号基本金を組み入れていない旨を注記します。

 注記例です。

7.当該会計年度の末日において、第4号基本金に相当する資金を有していない場合のその旨と対策

 学校法人会計基準第39条の規定により、第4号基本金の組入れはない。

 研究報告16号のQ13の記載例です。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年11月08日

【注記】退任した理事長との取引

校長こんにちは!今日は、高校法人の経理の方からのご質問です。

 

<Q>退任した理事長との取引

 当法人のA理事長より学生寮の校地を借りて賃料を払っていましたが、6月末で退任し7月よりB理事長となりました。今年度の決算では、関連当事者との取引はなくなるのですか?

 

<A>

 限られた情報でのご質問ですので、A理事長は7月より関連当事者でなくなったとの前提での御回答です。

 

 関連当事者に該当するか否かは、個々の取引の開始時点で判定するものとし、関連当事者が会計年度中に関連当事者に該当しなくなった場合には、関連当事者に該当している間の取引については注記しなければなりません。従って、今回の場合、4月〜6月のA理事長と学校との取引が関連当事者との注記として必要になります。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年11月07日

【注記】デリバティブ取引の注記の説明

仕組債こんにちは!今日は、高校法人の経理の方からのご質問です。

 

<Q>デリバティブ取引の注記の説明

 改正基準の研修会に行ってきました。財務担当理事がデリバティブ取引の注記の説明を求めています。8号通知の注記例の説明をして下さい。

(事務局補足:8号通知別添・注記事項記載例)

(2)デリバティブ取引

 デリバティブ取引の契約額等、時価及び評価損益

対象物

種類

当年度(平成××年331日)

契約額等

契約額等のうち一年超

時価

評価

損益

為替予約取引

売建 米ドル

×××

×××

××

××

金利スワップ取引

受取固定・支払変動

×××

×××

××

××

合計

×××

×××

××

××

(注1)上記、為替予約取引及び金利スワップ取引は将来の為替・金利の変動によるリスク回避を目的としている。

(注2)時価の算定方法

     為替予約取引…先物為替相場によっている。

     金利スワップ取引…取引銀行から提示された価格によっている。

 

<A>

 学校法人の資産運用の形態としては、預金や公共債(国債・地方債・政府保証債)等の保有のほか、近年、仕組債やデリバティブ(金融派生商品)取引などの新たな金融商品による運用も目立つようになっています。

 特に、デリバティブ取引は、金融の自由化、国際化の流れの中で、金融・証券市場で大きく拡大しており、市場における金利や為替の変動リスク回避の手段として利用されるほか、それ自体が投資目的としても利用され、少ない投資金額で多額の利益を得うる反面、多大の損失を被るリスクもあるとされる。仕組債も一般にデリバティブが組み込まれた債券とされ、必ずしも元本保証のあるものではありません(参考:H21の文科省の資産運用通知)。

 

 そこで、重要性がある場合には、貸借対照表では読み取れないデリバティブ取引のリスクを注記事項で開示することになっています。

 さて、注記事項の解説自体は、文科省の通知でなく会計士協会の研究報告16号で拾います。注記事項は、研究報告16号(今回はQ18)をみるのが便利です。ここでは、

 

 「デリバティブ取引の注記として、デリバティブ取引の対象物、種類、当年度末の契約額等、契約額等のうち1年超の金額、その時価及び評価損益を記載することとなる。当該取引がヘッジ目的であろうと投機目的であろうと注記する。

 なお、当該デリバティブ取引の利用目的について、ヘッジ目的又は投機目的である旨を注記することが望ましい。また、ヘッジ目的で評価損益が実現する可能性が低い場合には、その旨を注記することも考えられよう。」

 

 今日は、ここまでです。



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2016年11月04日

【注記】注記事項の重要性ってどう決めるの?!

質問こんにちは!今日は、高校法人の経理の方からのご質問です。

 

<Q>注記事項の重要性ってどう決めるの?!

 改正基準の研修会に行ってきました。例えば「有価証券の時価情報」に重要性がある場合はに注記事項として注記するとのことでしたが、重要性という言葉の意味がピンときません。説明してください。

 

<A>

 例えば、有価証券の時価情報であれば「(8)その他財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項」の注記事項として記載します。

 ここでの重要性の判断は、注記項目が計算書類に与える影響額又は学校法人の財政及び経営の状況に及ぼす影響により判断します。

 

 もう少し具体的に言うと、重要性の判断基準は、学校法人の規模等によって一概に金額基準を示すことはできないのですが、ヒントとしては、学校法人の資産総額若しくは事業活動収入計、経常収支差額又は基本金組入前当年度収支差額などに照らして重要な影響を与える場合やその事項に重要性がある場合には、財政及び経営の状況を正確に判断するために記載することとなります。

 そして、重要性の判断については、学校法人の規模によって異なるため、学校法人が決定し毎年度継続的に採用することが望ましいとされています。

 

 今日は、会計士協会の研究報告16号を参考に回答しました。注記で困ったら研究報告16号は便利です。

 今日は、ここまでです。



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2016年11月02日

【注記】注記の文言が微妙に異なる謎?!

基本金の組入と取崩こんにちは!今日は、高校法人の経理の方からのご質問です。

 

<Q>注記の文言が微妙に異なる謎?!

 改正基準の研修会に行ってきました。ここで注記については、文科省と会計士協会で文言の相違が見られます。どちらを書いたら良いですか?

例:教育vs教育研究

改正基準の8号通知・別添記載例

会計士協会の研究報告16

1.重要な会計方針

(2)その他の重要な会計方針

食堂その他教育活動に付随する活動に係る収支の表示方法

重要な会計方針

△修梁召僚斗廚焚餬彿針

 食堂その他教育研究活動に付随する活動に係る収支の表示方法

 

<A>

 事務局の個人的な見解です。改正基準の別添記載例も研究報告16号の記載例もいずれも正しいです。


<少し補足>

改正基準の8号通知・別添記載例

会計士協会の研究報告16

1.重要な会計方針

(2)その他の重要な会計方針

食堂その他教育活動に付随する活動に係る収支の表示方法

重要な会計方針

△修梁召僚斗廚焚餬彿針

 食堂その他教育研究活動に付随する活動に係る収支の表示方法



 文科省の8号通知は、「教育活動」には本文「詰儻譴猟蟲繊廚琶鵡爐任垢「教育」には当然「研究」としています。ですから「食堂その他教育活動」と書きました。もっともH17年改正の17高私参第1号通知でも「食堂その他教育活動」でした。そもそも原点に戻ると、基準第5条が「食堂に係る収入と支出その他教育活動に付随する活動」となっています。

 会計士協会は、わかりやすく注記を記載するための「食堂その他教育研究活動」としたと考えられます。

  

 今日は、ここまでです。



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2016年06月08日

【注記】改正基準の注記例はどこにあるの??

自署こんにちは!今日は、大学の経理の方からのご質問です。

 

<Q>改正基準の注記例はどこにあるの??

 大学の計算書をみると注記の「2.重要な会計方針の変更等」に改正基準のことが書いてありますが、ひな型はどこにあったのですか?

 

<A>

 改正基準で困ったら文科省の8号通知(25高私参第8号)と会計士協会の実務指針45号が基本でした。それと、注記については、会計士協会の研究報告16号を確認するのが定番です。さて今回は?……やはり、ありました!

 まず、文科省の8号通知の(別添)注記事項記載例です。<例1>大規模法人向け、<例2>中小規模法人向けにも同じ注記例があります。

2.重要な会計方針の変更等

 学校法人会計基準の一部を改正する省令(平成25年4月22日文部科学省令第15号)に基づき、計算書類の様式を変更した。なお貸借対照表(固定資産明細表を含む。)について前年度末の金額は改正後の様式に基づき、区分及び科目を組み替えて表示している。

 

 それと注記事項の記載例は、「計算書類の注記事項の記載に関するQ&A」(学校法人委員会研究報告第16)をみてみることです。はやり、「重要な会計方針の変更等 Q12」に同じ記載例がありました。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年05月20日

【関連当事者の注記】理事長からの絵画の寄付

絵こんにちは!高校法人の事務長からのご質問です。


<Q>理事長からの絵画の寄付

 理事長から有名絵画の現物寄付をもらいました。関連当事者の注記に書くのですか?


<A>

 関連当事者との取引は窓意性の介入する余地があるため特に透明性が要求されています。このため、関連当事者が自己又は第三者のために学校法人と取引を行った場合には、取引内容を記載することによって学校法人の計算書類の透明性を高めることとなります。

 さて理事長からの絵画の現物寄付です。

 関連当事者との取引で、貸借対照表に注記しない取引は文科省の通知に書いてあります。通知名は、「学校法人会計基準の一部改正について(通知)(平17.5.1317文科高第122)です。

 ここでは、

い燭世掘

ア.一般競争入札による取引並びに預金利息及び配当金の受取りその他取引の性格からみて取引条件が一般の取引と同様であることが明白な取引、

イ.役員に対する報酬、賞与及び退職慰労金の支払い、

ウ.当該学校法人に対する寄附金は、注記を要しないこと。

 となっているので、理事長からの絵画の寄付については、関連当事者の注記はいらないということになります。


 今日は、ここまでです。

 

 

 



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2016年04月22日

【注記】改正基準への移行に伴う会計方針変更の注記例

自署こんにちは!今日は、短期大学さんからのご質問です。



<Q>改正基準への移行に伴う会計方針変更の注記例

 改正・学校法人会計基準に従って決算書を作りましたが、重要な軽々方針の変更の注記が心配です。根拠も含めて注記例を教えて下さい。



<A>

 改正基準への移行に伴う会計方針の変更注記の記載例は、まず文科省の8号通知に記載され、その後、会計士協会の研究報告16号にも拾われています。



 学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)(平25.9.225高私参第8号)の

2.重要な会計方針の変更等

 学校法人会計基準の一部を改正する省令(平成25年4月22日文部科学省令第15号)に基づき、計算書類の様式を変更した。なお貸借対照表(固定資産明細表を含む。)について前年度末の金額は改正後の様式に基づき、区分及び科目を組み替えて表示している。



 計算書類の注記事項の記載に関するQ&A(学校法人委員会研究報告第16号。最終改正平26.12.2)のQ13に同じ注記例があります。



 もし注記でこまったら記載例は、「8号通知」と「研究報告16号」の2つを参考にすると便利です。

 今日は、ここまでです。



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2016年03月23日

【財務】外貨建資産・負債の評価

換算2こんにちは!今日は、大学法人にて銀行出身の財務担当の方からのご質問です。





<Q>外貨建資産・負債の評価

 学校会計では、外貨建資産・負債の評価はどうなっているのですか?


<A>

 学校会計では、外貨建資産・負債の評価基準についての定めはありません。手がかりとしては、文科省の通知に例示された換算基準の注記記載例(25高私参第8号)、会計士協会の研究報告16号の換算基準の注記記載例があります。


<説明>

 外貨建の資産・負債等は、為替相場の変動による影響を受けるため、学校法人の財政及び経営の状況に影響を及ぼすことがあります。計算書類上は、外貨建であることが表示されないので、その換算基準を会計方針に記載し、かつ、円換算額を記載しなければ、財政及び経営の状況の正確な判断を誤りかねなません。

 そこで、重要性がある場合は、注記事項として外貨建の資産・負債の円への換算基準を記載し、また、外貨建の資産・負債の額を注記することになっています。もう少し説明します。


1.外貨建資産・負債等の本邦通貨への換算基準

 外貨建資産・負債は、外貨建を円貨に換算して表示しますが、年度末日の為替相場で換算する場合と取得時又は発生時の為替相場で換算する場合とでは計算書類に与える影響が異なります。そこで、外貨建資産・負債等に金額的重要性がある場合には、本邦通貨への換算基準を注記することになります。

  注記例です。

1.重要な会計方針

(1)引当金の計上基準

   徴収不能引当金

   退職給与引当金

(2)その他の重要な会計方針

【記載例1】

外貨建資産・負債等の本邦通貨への換算基準

…外貨建短期金銭債権債務については、期末時の為替相場により円換算しており、外貨建長期金銭債権債務については、取得時又は発生時の為替相場により円換算している。

【記載例2】

外貨建資産・負債等の本邦通貨への換算基準

 外貨建金銭債権債務については、期末時の為替相場により円換算している。

 参考:・文科省通知(25高私参第8号)

    ・計算書類の注記事項の記載に関するQ&A(学校法人委員会研究報告第16)

    


2.外貨建資産・負債等の本邦通貨への換算基準

 外貨建の預金及び借入金等は、外貨建を円貨に換算して表示しますが、これらの外貨建資産・負債等は、為替変動の影響を受けることから、学校法人の財政及び経営の状況に影響を及ぼすことがあります。計算書類上は外貨建であることが表示されないので、主な外貨建資産・負債につき、取得時又は発生時の為替相場で換算している場合には、その旨、年度末日の為替相場による円換算額及び換算差額を注記することになります。  

 なお、外貨建有価証券については、為替変動の影響が有価証券の時価情報の注記に含まれることになるため、記載を要しません。

【記載例】

科目

外貨額

貸借対照表計上額

年度末日の為替相場による円換算額

換算差額

その他の固定資産(定期預金)

米ドル ××

××

××

△××

長期借入金

ユーロ ××

×××

×××

××

参考:計算書類の注記事項の記載に関するQ&A(学校法人委員会研究報告第16)


 今日は、ここまでです。



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2016年02月26日

【注記】教えて、改正基準の新注記!


案内

こんにちは!今日は、大学法人の本部の方からのご質問です。

 

<Q>教えて、改正基準の新注記!

 改正基準初年度の注記を各設置学校に指示します。注記例を教えてください。

 

<A>

 注記例は、文科省の8号通知の別添と会計士協会の研究報告第16号に細かく記載例があります。

学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)(平成25年9月2日)

研究報告第16「計算書類の注記事項の記載に関するQ&A」

 

 改正基準後の注記例の骨子をまとめておきます。

【決定版:注記例の骨子】

1.重要な会計方針

 (1) 引当金の計上基準

     ・徴収不能引当金

     ・退職給与引当金

 (2)その他の重要な会計方針

 

2.重要な会計方針等の変更

 学校法人会計基準の一部を改正する省令(平成25 年4月22 日文部科学省令第15 号)に基づき、計算書類の様式を変更した。なお貸借対照表(固定資産明細表を含む。)について前年度末の金額は改正後の様式に基づき、区分及び科目を組み替えて表示している。

(事務局注:研究報告16号より。改正年度は必須の注記)

 

3.減価償却額の累計額の合計

 

4.徴収不能引当金の合計額

 

5.担保に供されている資産の種類及び額

 

6.翌会計年度以後の会計年度において基本金への組入れを行うこととなる金額

 

7.当該会計年度の末日において第4号基本金に相当する資金を有していない場合のその旨と対策 

(注記例)4号基本金に担当する資金を有しており、該当しない。

 (事務局注:忘れてならない新しい注記です。)

 

8.その他財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項

 (1)有価証券の時値情報 様式変更あり

 (2)デリパティブ取引

 (3)学校法人の出資による会社に係る事項

    (事務局注:該当すれば必ず書く注記です。)

 (4)主な外貨建資産・負債

 (5)偶発債務

 (6)通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っている所有権移転外ファイナンス・リース取引

 (7)純額で表示した補助活動に係る収支

 (8)関連当事者との取引

 (9)後発事象

 10)学校法人簡の財務取引 

学校法人名

住所

取引の内容

取引金額

勘定科目

期末残高

関連当事者

○○学園

東京都○○

資金の貸付

×××

貸付金

×××

 

●●学園

大阪市○○

債務保証

×××


×××

 

(事務局注:見出しは「学校法人間の取引」もOK。新注記。
 

 今日は、ここまでです。



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2016年02月17日

【注記】出資会社の注記の判定時期はいつなの??

歴史2こんにちは!今日は、大学の方からのご質問です。


<Q>出資会社の注記はいつ判定するの??

 学校では、100%学校出資の保険代理店の会社を持っておりましたが、1月末に株式を全額外部に売却しました。この場合、決算では、出資会社の注記はいるのですか?根拠も含めて教えてください。


<A>

 今年度の決算では、出資会社の注記は必要ありません。

 さて、説明です。


 まず、学校法人の出資割合が2分の1以上の会社がある場合のいわゆる「出資会社の注記」は、「学校法人の出資による会社の設立等について(通知)」(平13.6.813高私行第5号)で計算書類に脚注表示が必要とされ、記載例が「学校法人の出資による会社の設立等に伴う財務計算に関する書類の作成について(通知)(平14.1.713高私参第1号)で示されました。

 次に、出資割合の判定時期ですが、文科省の通知や会計士協会の実務指針には、明記されていかなったと思います。

 ただ、文科省よりの説明文書としては、事業団さんの学校法人会計基準改正Q&A(H17)に関連説明があります。

関連当事者との取引(学校法人の出資による会社)

Q15 学校法人の出資による会社に該当し、かつ、関連当事者にも該当する会社が、当該会計年度中に解散した場合、あるいは出資比率が低くなった場合、学校法人の出資による会社として注記及び関連当事者として注記はどのように取り扱えばよいのか?


A 15

 学校法人の出資割合が二分の一以上の会社については、「学校法人の出資による会社に係る事項Jとして注記するため、当該会社が関連当事者であっても「関連当事者との取引j の注記事項としては扱わないこととされているが、学校法人の出資による会社は、学校法人の年度末( 331日)における出資割合が二分の一以上の場合に記載することとなっているため、質問の場合は、学校法人の出資による会社の注記には該当しない。

 一方、関連当事者との取引の注記に該当するか否かは、個々の取引の開始時点で判定するものとされており、当該会社が会計年度中に関連当事者に該当しなくなった場合には、関連当事者に該当している間の取引について関連当事者との取引として注記しなければならない。

 

 事業団さんの実務問答集(第3版)Q309321にも同趣旨の設問があります。


 今日は、ここまでです。

 

 

 

 



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2016年02月15日

【注記】出資会社の注記の要否

関係法人

こんにちは!大学法人でのご質問です。


<Q>出資会社の注記の要否

 学校が出資している会社については、出資金額に関係なく注記するそうですが本当ですか?


<A>

 少し正確に言います。

 学校法人の出資会社に係る事項については、学校法人の出資割合が2分の1以上の会社がある場合には、貸借対照表に必ず注記しなければならないことになっています。注記場所は、貸借対照表の番目の注記事項の「その他財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項」です。

 記載の根拠は、「学校法人の出資による会社の設立等について(通知)」(H13.6.813高私行第5号)にあります。注記する理由は、学校法人の出資割合が2分の1以上の会社がある場合には、学校法人の財務状況を当該会社と関連付けて適切に把握できるようにするためです。


 具体的な記載方法は、「学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)」(平25.9.225高私参第8号)にあります。

(3)学校法人の出資による会社に係る事項

当学校法人の出資割合が総出資額の2分の1以上である会社の状況は次のとおりである。

〔松竜擇啝業内容

   株式会社○○ 清掃・警備・設備関連業務の委託

∋駛楸發粒曄  漾漾澑

3惺史/佑僚仍餠盂枦及び当該会社の総株式等に占める割合並びに当該株式等の入手日

   平成××年××月××日 ×××円 ×××株

   総出資金額に占める割合××%

づ期中に学校法人が当該会社から受け入れた配当及び寄附の金額並びにその他の取引の額

   受入配当金××円 寄付金××円

   当該会社からの長期借入金×××円

ヅ該会社の債務に係る保証債務

 学校法人は当該会社について債務保証を行っていない。



 今日は、ここまでです。



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2016年01月14日

【注記】全部書くのか?「学校法人との取引」

つながりこんにちは! 大学の監事さんからのご質問です。だんだんと改正基準の決算についての質問が増えてきました。



<Q>全部書くのか?「学校法人との取引」

 新しい改正基準では、他の学校法人との取引は決算書に注記をするとのことですが、どんな取引でも書かないといけないのですか?



<A>

 以前、同じようご質問があったかもしれませんが、改めて回答いたします。



 まず、学校法人間の取引は、改正基準に伴い文科省の第8号通知の沓魁ァ複押砲巴躓の記載が求められることになりました。

(2)学校法人間取引についての注記

 学校法人の経営状況や財政状態についてより透明性を高める観点から、学校法人間の取引について明らかにすべきとの課題に対応するため、関連当事者の注記に該当しない場合についても、広く貸付金・債務保証等の学校法人間の取引について注記するものとする。

学校法人間での貸付け、借入れ、寄付金(現物寄付を含む)、人件費等の負担及び債務保証その他これらに類する取引が、当該年度中にあるか又は期末に残高がある場合は、以下の例を参考に注記するものとする。

学校法人間取引についての注記は、関連当事者との取引に該当する場合であっても注記するものとする。また関連当事者との取引についての注記は、学校法人間取引にも該当する場合であっても注記するものとする。



 この通知の補足は、会計士協会から実務指針45号として公表されました。※参考:「学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)」に関する実務指針(学校法人委員会実務指針第45)

 学校法人間取引は、学校法人の経営状況や財政状態についてより透明性を高める観点から、注記が求められているものであり、財政的な支援取引が対象となる。しかし、その取引の範囲については一律に定められない面があるため、重要性があると認められる場合には、原則として有償・無償にかかわらず、明らかに財政的な支援取引ではないものを除き、学校法人間における全ての取引が対象となる。



 注記の対象とならない取引としては、例えば、科学研究費補助金により取得した教育研究用機器備品を教員の移籍に伴い移籍元の学校法人から移籍先の学校法人に寄付する場合のように、法令等の要請による取引など明らかに財政的な支援取引ではないものが該当する。



 また、取引が無償の場合又は有償であっても取引金額が時価に比して著しく低い金額による場合には、原則として第三者間において通常の取引として行われる場合の金額によって重要性を判断しなければならない。



 第8号通知沓魁ァ複押砲卜禺┐気譴討い訛濾佞院⊆敍れ、寄付金(現物寄付を含む。)、人件費等の負担及び債務保証のほか記載する取引としては、例えば、固定資産等の売買及び賃貸借、学校債の発行・引受、担保提供・受入れ等が該当する。

 

 なお、担保提供・受入れがある場合は「取引の内容」の欄に、その旨、担保資産の種類及び金額(担保の提供を受けている場合には債務の額)を記載する。


 


 


 



 もうひとつ会計士協会の研究報告も役立ちます。※計算書類の注記事項の記載に関するQ&A(学校法人委員会研究報告第16)

学校法人間取引についての注記

29−2 学校法人間取引の注記は、取引金額及び残高からみて重要性があると認められない取引については記載を省略できるのですか。



A 第8号通知沓海砲いて、重要性があると認められる場合の記載を求めている。その場合の重要性の判断については、学校法人の規模によって異なるため、学校法人が決定し毎年度継続的に採用することが望ましいが、例えば、以下のように決定することが考えられる。

・ 事業活動収入計の1/100 に相当する金額(その額が500 万円を超える場合には、500 万円)を超える取引又は残高については全て注記する。



学校法人間の取引
 


 



 今日は、引用が多く長くなってしまいました。いつかサブノート形式で簡単にまとめてみます。



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2015年12月02日

【注記】第4号基本金に相当する資金を有していない場合の注記と借入金

予算4こんにちは!今日は、学校会計の研修会でのご質問です。


<Q>第4号基本金に相当する資金を有していない場合の注記と借入金

 新しい注記の「当該会計年度の末日において第4号基本金に相当する資金を有していない場合のその旨と対策」ですが、借入金でお金を用意したお金でも良いというのは、おかしいと思うのですか?


<A>

 ご質問の気持ちは充分わかりますが、財務的なリスク開示の割り切りルールと考えると良いかと思います。

 この注記は、基準34条に追加された省略できない新しい注記です。第4号基本金に相当する資金は、1月分の人件費や経費を払うための現金預金のことを言います。そして注記は、財務的なリスク情報の開示を目的にしている注記です。このリスクの判断ラインを運転資金1ヶ月分の現金預金を年度末に持っているかどうかにしました。一種の割り切りルールです。このため借入金で1ヶ月分の運転資金を用意していれば、とりあえずリスク情報は、穏便な注記になります。

 もし借入を試みても年度末に1月分の運転資金も確保できない学校は、4月のお給料の支払いもままならない学校ですので、経営危機の超高い学校法人と言うことになってきます。


<説明>

 まず、この注記例をみてみましょう。

 最初は、普通の学校です。

7.当該会計年度の末日において第4号基本金に相当する資金を有していない場合のその旨と対策

  第4号基本金に相当する資金を有しており、該当しない。

 次は、財務的にピンチの学校法人の例です。

7.当該会計年度の末日において第4号基本金に相当する資金を有していない場合のその旨と対策第4号基本金に相当する資金を以下のとおり有していない。

  第4号基本金×××円

   資金

    現金預金     ×××円

    有価証券(1)   ×××円

       計    ×××円

1 有価証券は現金預金に類する金融商品である。

 現在、主要な債権者である○○等と協議の上、平成○○年度から平成○○年度までの経営改善計画を作成し、○○等の経営改善に向けた活動を行っている。

 

 この注記創設の趣旨は、「月刊学校法人2013.8。」p8にヒントがあります。

「学校法人会計基準の改正について」

 文部科学省高等教育局私学部参事官付専門官 田辺和秀



「ヂ4号基本金の金額に相当する資金を有していない場合の注記

 第4号基本金とは恒常的に保持すべき資金であり、現在は文部科学大臣裁定で「人件費、経費等の経常的経費の12分のl」と定められています。つまり、1ヵ月分のランニングコストを第4号基本金として基本金制度の中に組み入れて、そのくらいの資金は常時確保しておくべきという趣旨の基本金です。4号基本金の金額に相当する資金をもし年度末で持っていない場合、資金的にかなり厳しい状況であると考えられますので、まずはその事実を注記していただきます。そして、ただ事実を開示するだけではリスク情報のみになってしまいますので、それに対して今学校法人としてどんな対応策を取っているのかを併せて書くという注記事項です。


 


 今日は、ここまでです。



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2015年10月23日

【注記】「継続企業の前提に関する注記」の取扱い

変更こんにちは!今日は、銀行出身の財務担当理事さんからのご質問です。


<Q>「継続企業の前提に関する注記」の取扱い

 学校会計では、継続企業の前提の取扱いはどうなっているのですか?


<A>

 決算では、貸借対照表に「継続企業の前提に関する注記」は強制されていないのですが、学校法人が自主的に注記することが望ましいとされています。

(参考:研究報告第16Q30) 


<説明>

1.「継続企業の前提」の取扱い

 いわゆる「継続企業の前提」については、従来、学校法人では該当事例がほとんどなく開示の慣行も成熟していなません。また、どのような状態が、いわゆる「継続企業の前提」に重要な疑義を生じさせるような場合に該当するのか等の詳細な検討が行われていません。しかし、学校法人がいわゆる「継続企業の前提」に重要な疑義を生じさせるような場合に該当しているという状況を自ら認識し、何らかの対策等を自主的に行っている場合には、自主的に講じている対策等を注記することが望まれるとされています。

(参考:研究報告第16Q30) 


 改正基準では、会計士協会から「継続企業の前提に関する注記」の提案があったようですが(H22「学校法人監査のあり方に関する提言」)、採用までには至りませんでした。その代わりと言うわけではありませんが、「当該会計年度の末日において、第4サ基本金に相当する資金を有していない場合のその旨と対策」が新しい注記事項として加わり、企業存続リスクの一因を読み取れるようになりました。


 さて、まとめは、新しい実務指針36号です(平成2710月7日)。

※学校法人委員会実務指針第36号「私立学校振興助成法第14 条第3項の規定に基づく監査の取扱い」


2.監査報告書の追記情報になるか?

 監査基準では、追記情報として、「継続企業の前提」に関する重要な不確実性は必須の記載事項とされています。

 しかし、学校法人の会計において、いわゆる「継続企業の前提」について計算書類に記載されることが望ましいのですが、記載を求める基準がないことから、学校法人が計算書類に記載していない場合には、二重責任の原則に裏付けられた監査人の責任には馴染まず、追記すべき情報に該当しないとされています。

 ただ、もし学校法人が計算書類に記載している場合には、監査人も監査報告書に追記情報(強調事項)として記載することとなります。

 

 なお、「学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)」(H25.9.225高私参第8号)沓押ヂ茖換羇靄楸眩蠹の資金を有していない場合の注記は、いわゆる「継続企業の前提」の注記には該当するものではありません。

 (参考:実務指針36号)


 今日は、ここまでです。



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2015年05月27日

【注記】関係法人とは何?

合併こんにちは!今日は、高校法人の決算理事会でのご質問です。

 

<Q>関係法人とは何?

 決算書の注記に関係法人とありますが、何のことでしょうか?


<A>

 関係法人は、関連当事者に含まれます。

 そこで、まず関連当事者の説明を少しします。

 

 関連当事者との取引は恋意性が介入する余地があるため特に透明性が要求されています。そこで、関連当事者が自己や第三者のために学校法人と取引を行った場合には、取引内容を注記して計算書類の透明性を高めることになっています。

 この関連当事者との取引の注記は、会計士協会の提言が平成16年にあり、文科省の平成17年通知で認められました。(※「学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)」H17.5.1317高私参第1号)。通知を少しまとめてみます。


 まず、関連当事者の定義です。

関連当事者

ア.関係法人

イ.当該学校法人と同一の関係法人をもつ法人

ウ.当該学校法人の役員及びその近親者(配偶者又は2親等以内の親族)又はこれらの者が支配している法人



 次は、「ア.関係法人」の定義です。

関連当事者との取引の注記の対象となる関係法人

一定の人的関係、資金関係等を有する法人をいい、具体的には、



 

ア.一方の法人の役員若しくは職員等が、他方の法人の意思決定に関する機関の過半数を占めていること

イ.法人の資金調達額(貸借対照表の負債の部に計上されているものに限る。)の総額の過半について融資を行っていること

ウ.法人の意思決定に関する重要な契約等が存在することが該当すること。

 ただし、財務上又は事実上の関係から法人の意思決定に関し重要な影響が及ぼさないことが明らかな場合には対象外とすること。


 ここが通知にある基本形になります。


 次は用語の補足説明です。事業団さんのものです。

用語

内容

ア.の「役員若しくは職員等」の「等」とは

役員・職員(教職員及び事務職員)以外の者で、顧問、相談役その他これに類するもので、法人内における地位、職務等からみて実質的に法人の経営に重要な影響を及ぼしていると認められる者が考えられ、評議員などは各学校法人の実態に応じて判断されたい。なお、役員若しくは職員については、常勤・非常勤を問わない。

ア.の「意思決定に関する機関」とは

株主総会、取締役会、理事会その他これらに準ずる機関を言う。

ウ.の「法人の意思決定に関する重要な契約等が存在すること」における「契約」とは

例えば、重要な施設の無償提供、係属校との協定などが法人の意思決定に関する重要な契約と考えられ、「契約等」の「等」は、覚書、念書等が考えられる。


(参考:事業団学校法人会計基準改正Q&A)


 それと、会計士協会から注意点の説明が少しあります。

 関連当事者の注記の対象となる関係法人とは、学校法人の出資割合が1/2超という形式的な支配のみならず、上記のように一定の人的関係、資金関係等も判断基準となります。なお、学校法人の出資割合が1/2以上の会社については、別途注記されるため、関係法人であっても関連当事者との取引の注記事項としては扱わないものとされています。

 また、役員の出資割合が1/2以下であり、それだけでは支配しているとはいえない法人であっても、役員の近親者又はこれらの者が支配する法人の出資割合と合計して1/2超である法人についても、その学校法人の役員及びその近親者(配偶者又は2親等以内の親族)又はこれらの者が支配している法人に該当することとなります。

 このように注記の対象となる関連当事者とは、例えば学校法人の出資割合が1/2超という形式的な支配のみならず、実質的に法人の意思決定に関する機関の構成員の過半数を占めている場合も該当するものと考えられています。

(この段落の参考:研究報告16号のQ25



 今日は、とりとめもなく長くなってしまいました。

 今日は、ここまでです。



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2015年05月25日

【注記】係争事件の注記例

自署こんにちは!今日は、高等学校法人での御質問です。


<Q>係争事件の注記例

 明後日、決算理事会なのですが裁判の注記が正しいか心配です。何か参考になる記載例があれば教えて下さい。


<A>

 注記については、計算書類の注記事項の記載に関するQ&A(学校法人委員会研究報告第16号)が参考になります。事務所が少し加筆してみます。


7.その他財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項

(1)偶発債務

〃諺菽罎了件

 当学校法人を被告とする00事件について△△と係争中であり、×××円の損害賠償請求を受けている。

※参考:計算書類の注記事項の記載に関するQ&A(学校法人委員会研究報告第16号)のQ21


7.その他財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項

(1)後発事象

〃諺荵件の発生

 平成××年4月×目、本学園を被告とし、△△社から×××円の賠償請求を受ける○○事件の訴訟が提起された。

※参考:計算書類の注記事項の記載に関するQ&A(学校法人委員会研究報告第16号)のQ29


 御参考になれば幸いです。


 今日は、ここまでです。



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2015年05月22日

【注記】貸借対照表の注記の番号の要否

利益相反こんにちは!今日は、高校法人の理事会でのご質問です。

 

<Q>貸借対照表の注記の番号の要否

 決算理事会で、外部理事からの質問がありました。「貸借対照表の注記には、通し番号がないので、わかりづらいです。」

 注記の通し番号は、付けるべきですか?付けないべきですか?

 

<A>

 基準の34条で貸借対照表には、必ず7つ書くことになっています。

 結論は、注記の通し番号は、付けても付けなくてもどちらもOKです。

 個人的には、通し番号があった方がわかりやすいと思うのですが、学校会計では、注記の通し番号の有無は、両方の方法が認められています。

 

1.「注記の通し番号」を付けない根拠

 「基準の第6号様式(第35条関係)貸借対照表」の注記には、注記の通し番号はありません。

 

2.「注記の通し番号」を付ける根拠

 文科省の注記事項記載例には、注記の通し番号があります。

※従来基準では、学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)(平17.5 .13 17高私参第1号)

※改正基準では、学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)(平25.9.2 25高私参第8号)

 

 今日は、ここまでです。



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2015年05月19日

【注記】「関連当事者との取引」の注記がいらない場合

自署こんにちは! 今日は、大学法人の方からのご質問です。昨日に続いて、「関連当事者との取引」のご質問です。決算時に特有のご質問です。



<Q>「関連当事者との取引」の注記がいらない場合

 当法人の役員から「関連当事者との取引」の注記で質問があり、明日の理事会で説明することになっています。関連当事者と学校法人との取引で注記が要らない場合を教えて下さい。



<A>

 関連当事者との取引の注記は、取引の透明性を高めるために平成17年の基準改正で設けられました。

 さて、まず基本は、関連当事者との取引で注記が要らない場合は、文科省の通知で確認できます。(※「学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)」平17.5.1317高私参第1号)。

ア.一般競争入札による取引並びに

  預金利息及び配当金の受取り

  その他取引の性格からみて取引条件が一般の取引と同様であることが明白な取引、

イ.役員に対する報酬、貸与及び退職慰労金の支払い、

ウ.当該学校法人に対する寄附金



 それから会計士協会の資料から拾います。(※研究報告16号「計算書類の注記事項の記載に関するQ&A」のQ28)

 その他取引金額及び残高からみて重要性が乏しい取引については、省略することが考えられる。その場合の重要性の判断については、学校法人の規模によって異なるため、学校法人が決定し毎年度継続的に採用することが望ましいが、例えば、以下のように決定することが考えられる。

・役員及びその近親者との取引については、100万円を超える取引についてはすべて注記する。

・その他の関連当事者との取引は、帰属収入の1 /100に相当する金額(その額が500万円を超える場合には、500万円)を超える取引についてはすべて注記する。



 今日は、ここまでです。



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2015年05月18日

【注記】理事長からの寄付

絵画こんにちは! 今日は、幼稚園法人の方からのご質問です。


<Q>理事長からの寄付
 幼稚園では、平成26年度に理事長から有名画家の絵画の寄付を受けました。しかし、貸借対照表の末日の「関連当事者との取引」として注記に記載をしておりません。監査で指摘されてしまうのでしょうか?

<A>
 関連当事者との取引の注記は、取引の透明性を高めるために平成17年の基準改正で設けられました。
 さて、関連当事者との取引の注記については、文科省の通知で確認できます。(※「学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)」平17.5.13 17高私参第1号)。
 ここでは、一部の取引は、事項に重要性がないということで、注記を必要としない3つの取引を明示しています。原文の引用です。

い燭世掘

ア.一般競争入札による取引並びに

  預金利息及び配当金の受取り

  その他取引の性格からみて取引条件が一般の取引と同様であることが明白な取引、

イ.役員に対する報酬、貸与及び退職慰労金の支払い、

ウ.当該学校法人に対する寄附金

            は、注記を要しないこと。

 

 理事長からの寄付でいただいた絵画は、この「ウ」に当たりますので、関連当事者の取引の注記に記載は不要となります。


 今日は、ここまでです。



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2015年02月04日

【注記】リース取引の注記をするべきか?

疑問こんにちは!懇親会でお会いした高校の事務長さんからのご質問です。



Q リース取引の注記をするべきか?

 「リース料総額の合計額に重要性があるとき」は貸借対照表にリース取引の注記をしますが当学園では従来は、注記はしておりませんでした。

 ただ、今月末、監査の会計士さんとリース取引を注記するかどうかの打合せをします。

 考え方を教えて下さい。

 

<Q>

 注記が必要とされるは「リース料総額の合計額に重要性があるとき」です。ですから重要性の判断基準を少し説明します。

 リース料総額に重要性がない場合には注記を省略することが認められるのですが、重要性の判断に当たっては学校法人の規模等を勘案して決定することとなります。規模を勘案するに当たっては、学校法人の資産総額等を考慮することが適当とされています。



 なお、リース契約1件当たりのリース料総額が300万円以下のもの(ただし、所有権移転外ファイナンス・リース取引に限る。)で通常の賃貸借取引に準じた会計処理を行った取引と、リース取引開始日が平成21年3月31日以前のリース取引で通常の賃貸借取引に準じた会計処理を行った取引の合計額をもって重要性を検討することに留意します。



 注記に当たっては、平成21年4月1日以降に開始したリース取引と平成21年3月31日以前に開始したリース取引とを区分して記載することになるが、重要性があると判断された場合は、当該リース開始日の如何を問わず両者ともそれぞれを区分して記載することが必要となります。つまり2本立ての注記が必須となります。



 また、平成21年4月1日以降に開始したリース取引の注記には、リース物件の種類を記載することに留意する必要があります。例えば、リース物件の種類の「教育研究用消耗品」には、リース料総額が300万円以下のソフトウェアに関するファイナンス・リース取引で、通常の賃貸借取引に準じた会計処理を行ったリース物件が該当します。

(以上、リース実務指針41号 驚躓 2−1重要性と注記方法)



 注記例は、文科省のリース通知の別添にあります。 

 引用すると下記の感じです。
リース注記450





 
 それと、会計士さんと打合せに際して、下記の2つの発出物がみておかれるとよいです。

・リース取引に関する会計処理について(通知)(平20.9.11 20高私参第2号)

・「リース取引に関する会計処理について(通知)」に関する実務指針(学校法人委員会報告第41号)



 今日は、少し長くなりましたが、ここまでです。



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2014年10月31日

【注記】「翌会計年度以後の会計年度において基本金への組入れを行うこととなる金額」の範囲

質問こんにちは!学校会計の仲間からのご質問です。今日は、中級以上のQAです。少し難しいですが、スタートです!


<Q>注記の範囲

(翌会計年度以後の会計年度において基本金への組入れを行うこととなる金額)

 ある団体の研修会で、注記について解説があり、学校会計の仲間から質問を受けました。

 研修会では、計算書類34条Α嵳皺餬彷度以後の会計年度において基本金への組入れを行うこととなる金額」の対象になる基本金は、第1号基本金から第4号基本金まですべてが対象になるのですか?」と言うQAでした。

 この団体の回答は、第1号基本金のみを対象とするとのことでした。

 ただ、理由を聞くと難しかったので、何か他の説明はできないのですか?


<A>

まず、この団体の説明を見てみます。

 「第1号基本金から第4号基本金までのいずれを対象とするのかなど具体的な記載の対象が明示されていないが、貸借対照表の注記として、固定資産に対する基本金の充足率の観点から、回定資産の取得資金が借入金又は未払金などの他人資金によっている部分を把握する趣旨であることを勘案すると、当該金額は第1号基本金の未組入額であると考えられる。」

 「一方で、第2号基本金及び第3号基本金は将来に向かつて計画的に積み立てていく性格のものであるため、脚住記載の対象にならない。また、第4号基本金は定められた計算額を組み入れるものであることから、翌会計年度の計画に組み入れることは想定されていないと考えられる。」


 それでは、別解をしてみます。

【別解1】基本金明細表(第9号様式)を見てみよう!

 基本金明細表(第9号様式)をみると、未組入高の計算が求められているのは第1号基本金と第4号基本金だけです。ここで第2号基本金と第3号基本金には、未組入高は算出されません。第2号、第3号に未組入の注記は出てきません。

 第2号基本金、第3号基本金は、将来の事情に応じ変更もされ得るという予定的・可変的な性格を持っているため、要組入高の欄は「−」とし、その関係で未組入額も「−」としました(野崎先生の基準詳説p136)。


 第4号基本金は、算定の基礎となる「恒常的に保持すべき資金の額について」(昭62.8.31文高法第224号)で当年度の組入が強制されています。つまり、翌年度の組入はなしです。ただ、基本金明細表では、未組入欄が残っています。この点については、「なお,改正時の過渡的な措置として組入高によっては未組入高が発生することもある。」(野崎先生p136)と言うことです。この改正は昭和62年基準改正のときの経過措置の話なので今はありません。
 このため、野崎先生は続けて、「1号基本金、第4号基本金の未組入高の合計(当期末残高)は、
貸借対照表の脚注に記載されることになる。」としています。
 昭和634月改正施行の学校法人会計基準で基本金制度が変わりました。
 基準303項より、基本金組入れを翌会計年度以降に行うこととなる金額は、当該固定資産の取得原資が借入金や未払金などの負担付きの資金である場合、すなわち帰属収入をもって充てることができなかった金額となりました。
(野崎先生の基準詳説。例えば、P11P99〜、P199など)
 はしょって言うと、「基準30条第3項」の金額=翌会計年度以後の会計年度において基本金への組入れを行うこととなる金額 です。


【別解2】基準30条第3項の利用

「(キ)1号基本金、第4号基本金の未組入高の合計(当期末残高)は、貸借対照表の脚注に記載されることになる。」としています(p137)。今でも基本金明細表の第4号基本金の「未組入高」の記入欄は残っており、また改正基準でも残っています。この団体の説明と矛盾しますが、ここの説明は実務の成熟を待つことにします。

 

 今日は、少し難しかったでしょうか??

 個人的には、別解1が一番シンプルでわかりやすいです。

 

<追伸>

 本問はいつか改訂します。

 今日は、ここまでです。



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2014年10月20日

【注記】関連当事者から「2親等以内の親族」

疑問こんにちは! 今日は、高校の事務長からのご質問です。



<Q>関連当事者から「2親等以内の親族」

 毎年、関連当事者の確認を校内でしていいます。関連当事者は会計法規集をみると3種類ありますが、3番目の「当該学校法人の役員及びその近親者(配偶者又は2親等以内の親族)又はこれらの者が支配している法人」について、「2親等以内の親族」がピンとよくわかりません。



<A>

 論より証拠で「2親等以内の親族」を図解します。

 出典は、「計算書類の注記事項の記載に関するQ&A(学校法人委員会研究報告第16号)のQ25」です。会計士協会の六法ならp279、学校経理研究会の要覧ならp626にあります。今日は、要覧さんから引用させていただきます。

 ↓
今日は、ここまでです。
2親等以内の親族


 


 



















【早わかり:加筆 H26.12.03

親等の数え方は、上か下に動くと1親等。配偶者は、本人と一心同体と考えた0親等で数えます。



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2014年10月14日

【注記】関連当事者とは誰か?

グループこんにちは! 大学の方からのご質問です。

 

<Q>関連当事者とは誰か?

注記にある「関連当事者との取引」ですが、関連当事者の定義を確認させてください。

 

<A>

関連当事者の定義は、文科省に通知にあります(※)。

※学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)

 (17.5.1317高私参第1号)

 

 この通知による、「関連当事者とは、ア.関係法人、イ.当該学校法人と同一の関係法人をもつ法人、ウ.当該学校法人の役員及びその近親者(配偶者又は2親等以内の親族)又はこれらの者が支配している法人をいう。」とあります。

 少し図解してみます。

 

 関連当事者

関連当事者の範囲

意味

ア.関係法人

関係法人とは、一定の人的関係、資金関係等を有する法人をいい、具体的には、

ア.一方の法人の役員若しくは職員等が、他方の法人の意思決定に関する機関の構成員の過半数を占めていること、

イ.法人の資金調達額(貸借対照表の負債の部に計上されているものに限る。)の総額の過半について融資を行っていること、

ウ.法人の意思決定に関する重要な契約等が存在することが該当すること。

 ただし、財務上又は事実上の関係から法人の意思決定に関し重要な影響を及ぼさないことが明らかな場合には対象外とすること。

イ.当該学校法人と同一の関係法人をもつ法人

 

ウ.当該学校法人の役員及びその近親者(配偶者又は2親等以内の親族)又はこれらの者が支配している法人

 

 

<事務局のコメント>

 関連当事者に出てくる関係法人は、学校法人の出資割合が2分の1超という形式的な支配だけでなく、上のように一定の人的関係、資金関係等も判断基準となってきます。

 企業会計でいうと、まるで子会社を判定する支配力基準や関連会社を判定する影響力基準のようですね。

 

 今日は、ここまでです。



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2014年07月11日

【幼稚園法人】徴収不能引当金を計上していない場合の注記

教育実習生こんにちは! 幼稚園法人さん方からのご質問です。



<Q>徴収不能引当金を計上していない場合の注記

 当園では徴収不能引当金は計上してないのですが、会計監査の時に会計監査の会計士さんから、「1.重要な会計方針」の注記の欄に注記をして下さいと言われました。どういうことだったのでしょうか?



<A>

 学校法人会計基準では、第28

(徴収不能額の引当て)

28条 金銭債権については、徴収不能のおそれがある場合には、当該徴収不能の見込額を徴収不能引当金に繰り入れるものとする。」と定めています。



 また、徴収不能引当金の計上基準については、文科省の通知で必ず計上基準を書くことになっています。

「学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)(17.5.1317高私参第1号)

 ……………

況彁蚕駑爐遼尾に記載する注記事項の追加

(第34条関係)

(1)重要な会計方針には、徴収不能引当金及び退職給与引当金等の引当金の計上基準について必ず記載すること。」



 こういう事情から会計士さんが徴収不能引当金の計上基準を注記して下さいと言ったのだと思います。

 さて、その書き方です。

 「徴収不能引当金は計上しておりません。」との注記では、引当金を計上していない根拠がわかりません。

 幼稚園法人では、基準第37条によって徴収不能引当金に繰り入れないこととしている場合が認められています。これは幼稚園法人では、実際徴収不能が少なく、スタッフが少ないのに多少複雑な計算を必要とする徴収不能引当金の計上を免除したものです。
 そこで、もし幼稚園で徴収不能引当金を計上していないのであれば、例えば「学校法人会計基準第37条により、徴収不能引当金は計上しておりません。」と言うような徴収不能引当金を計上していない根拠を明確にするとよいでしょう。

 今日は、ここまでです。



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2014年07月09日

【改正基準】貸借対照表の6番目の注記(未組入高の注記)

疑問こんにちは! 大学法人の方からのご質問です。




<Q>貸借対照表の6番目の注記(未組入額の注記)

 改正基準の貸借対照表の6番目の注記です。

 平成26年版の会計士協会の会計監査六法p1167(要覧ではp964)、では、第七号様式(貸借対照表)で翌年度以後の会計年度において基本金への組入れを行うこととなる金額」とあります。従来は「翌会計年度以後」になっていたと思います。変更になったのでしょうか。



<A>

 文科省のホームページでは改正第七号様式は、確かに「翌年度以後の会計年度において基本金への組入れを行うこととなる金額」とありました。



 ただ、改正学校法人会計基準の第34条‖6は「翌会計年度以後の会計年度において……」とあります。

 改正基準の8号通知の記載例も「6.翌会計年度以後の会計年度において……」とあります。



 そうすると、「翌年度以後の会計年度について」(改正基準第7号様式タイプ)、「翌会計年度以後の会計年度について」(改正基準34条タイプ、8号通知タイプ)とも記載の根拠が明確なので、どちらの記載でも大丈夫でしょう。



 大きな声では言えませんが、もしかしたら改正基準の第7号様式の誤植訂正漏れの感じがしています。今後の実務の定着を待ちたいと思います。



 ただ、実際は実務の定着のために細かな点がこだわらないで、記載の根拠を明確にして注記をしていけば大丈夫でしょう。



 今日は、ここまでです。



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2014年06月24日

【注記】「純額で表示した補助活動に係る収支」の注記の根拠

質問こんにちは! 今日は、ある学校の法人事務局さんからのご質問です。



<Q>「純額で表示した補助活動に係る収支」の注記の根拠

 当法人では、補助活動事業に係る収支を純額表示しています。それで、決算書では「その他の重要な会計方針」で会計処理の方法を説明するとともに「7.その他財政及び経営の状況を性格に判断するために必要な事項」で相殺した金額と科目を注記しています。

 今回、ある設置学校より「7.……」の注記の根拠を尋ねられたのですが、どう答えたら良いのでしょうか?



<A>

 注記で困ったら、文科省の文科省の平成17年の通知(17高私参第1号通知)や会計士協会の研究報告第16号をみると参考になることが多いです。

 それでは、

1.学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)(17.5.1317高私参第1号)
 本文

供〃彁蚕駑爐遼尾に記載する注記事項の追加(第34条関係)

(4)その他財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項としては、〕価証券の時価情報、▲妊螢丱謄ブ取引、3惺史/佑僚仍颪砲茲覯饉劼坊犬觧項、ぜ腓奮芦澤資産・負債、ザ発債務、所有権移転外ファイナンス・リース取引、Ы祿曚派充┐靴進篏活動に係る収支、4慙当事者との取引、後発事象、等が考えられ、これらについて重要性があると認められる場合に記載すること。

 また、別添で注記例があります。


2.計算書類の注記事項の記載に関するQ&A(日本公認会計士協会・学校法人委員会研究報告第16号)
 この研究報告は、H17年の基準の一部が改正され、注記事項の充実が図られたことを受け、基準の書かれた注記事項と他にも考えられる注記事項をできるだけ網羅的に取り上げて、実務の参考となるよう具体的な記載例を取りまとめたものです。
 

 それでは、実際に該当箇所をみてみます。

「Q23純額で表示した補助活動事業の収支」の回答です。 

A.「1.重要な会計方針」で補助活動事業の収支を純額表示している旨の注記を行った場合には、収支相殺の範囲及び金額を注記する必要がある。

【記載例】  (以下、省略)

 今回も文科省17年通知と研究報告16号で対応できました。

 今日は、ここまでです。



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2014年04月23日

【注記】担保資産の注記の価額

銀行こんにちは! 高等学校法人でのご質問です。

 

<Q>担保資産の注記の価額

 新規の借入をして、校舎・校地を担保に入れました。決算で担保資産の注記をしたいのですが、担保資産の金額は、取得価額、帳簿価額のどれにしたらよいですか?もしかして、担保だから時価(鑑定評価額)ですか?

 

<A>

 まず学校法人会計基準を確認します。

(重要な会計方針等の記載方法)

34

5 担保に供されている資産については、その種類及び額を脚注として記載するものとする。

 

 次は、文科省の参事官通知の記載例(平成17年。17高私参第1号)です。

5.担保に供されている資産の種類及び額

  担保に供されている資産の種類及び額は、次のとおりである。

    土 地 ×××円

    建 物 ×××円

 まだ、価額の説明がありません。

 

 残念ですが、学校会計の法規集では価額についての規定が思い浮かびません。

 ただ、担保資産の注記は、貸借対照表末尾の注記なので、担保資産の価額は、貸借対照表の帳簿価額で書くことになります。また、実際の実務もそうしています。

 

 今日は、ここまでです。

 

<追伸>

回答のあと、事業団の実務問答集(第3版)に同じような設問を見つけました。

P232

 (1)注記事項

308 貸借対照表に注記される担保物件の価額

 担保に供されている資産がある場合その種類および額を貸借対照表に注記することになっているが、注記の額は時価、取得価額あるいは帳簿価額のいずれでよいか。

A.貸借対照表の注記であるから当然時価は考えられない。また、取得価額では注記の額が貸借対照表に計上された当該資産の額を超える場合があるので妥当でない。帳簿価額で注記する。

 また、必要があれば取得価額×××円、帳簿価額×××円と両者を併記することも妥当である。(昭61年)



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2014年04月07日

【基準34条】条文の読み方・言い方

質問こんにちは! 高校でのご質問です。


<Q>条文の読み方(基準第34)

 基準の34条には、注記事項が7つ定められていますが、この注記を言う場合には、基準34条○○項ですか? それとも基準34条第1条○○項のどちらですか?


<A>

 実際に学校会計の法規集で思いつく該当箇所をみてみます。

【第項が入る】
・日本公認会計士協会研究報告第16号「計算書類の注記事項の記載に関するQ&A」のQ13

【第1項が入らない】
文科省の通知は、第1項が入っていない。例えば、
・「学校法人会計基準の一部改正について(通知)」平25.4.2225文科高第90号
・日本私学振興財団法附則第14条第1項に規定する会計年度等を定める政令および学校法人会計基準の制定について(通知)(昭46.5.10文管振第69)

  

<結論>
 結論、第1項は入れても入れなくとも意味が通じるので良いと思うのですが、ざっとみたところではリーガルチェックをしていると思われる文科省の通知では、第項は入っていません。

 今日は、ここまでです。



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2013年11月15日

【注記】重要な会計方針の変更等

案内3こんにちは! ある学校の法人本部でのご質問です。

 

<Q>重要な会計方針の変更等

 設置学校から「重要な会計方針の変更等」はどのような場合か尋ねられました。どう言う回答がきれいでしょうか?

 

<A>

 「重要な会計方針の変更等」については、会計士協会が研究報告第16(※)できれいにまとめていますので、これを利用するので便利です。

(※)「計算書類の注記事項の記載に関するQ&A」(学校法人委員会研究報告第16号。H17.6.13H21.9.1改正)

 

 これを利用して「重要な会計方針の変更等」についてご説明いたします。

 

1.「会計方針の変更等」とは

 会計方針の変更とは、従来採用していた会計処理又は表示方法から他の会計処理又は表示方法に変更することをいいます。

 図解すると、(従来)A方法 → (今後)B方法

 重要な会計方針を変更した場合には、変更の旨、変更理由及び当該変更が計算書類に与える影響額を注記します。ですから、重要でない会計方針の変更や変更による影響が軽微な場合の注記は不要です。

 

  

2.会計方針の変更のパターン

 会計方針の変更は大きく3パターンに整理できます。

 

(1)複数の会計処理が認められている場合の会計処理の変更

 一つの会計事象や取引について複数の会計処理が認められており、その中から一つの会計処理を選択適用する場合において、従来から採用している認められた会計処理から他の認められた会計処理への変更は、正当な理由により変更するものである限り、会計方針の変更となる。

【記載例】

 重要な会計方針の変更等

(会計処理の変更)

 たな卸資産(貯蔵品)は、従来、最終仕入原価法による原価法によっていたが、在庫管理システムの導入に伴い、たな卸資産の受払いを適時に反映させ、消費収支計算をより適正に行うため、当年度から移動平均法による原価法へ変更した。この変更により、従来の方法によった場合に比べ、教育研究経費×××円及び管理経費×××円が多く計上されている。

 

(2)表示方法の変更と会計方針の変更

 表示方法というのは、一般に計算書類項目の科目分類、科目配列及び報告様式をいいます。

 表示方法の変更には、貸借対照表の固定資産あるいは流動資産の区分や収支計算書の同一区分内での勘定科目の区分掲記、統合あるいは勘定科目名の変更等を行うものと、当該区分を超えて表示方法を変更するものがあります。前者は単なる表示方法の変更ですが、後者の区分を超えての表示方法の変更は会計方針の変更として扱われます。

 金額的重要性が高まったことにより、区分掲記する場合などは前者に該当する表示方法の変更であり、合理的根拠又は理由に基づくもので単なる表示形式上の変更にすぎないものは、会計方針の変更として取り扱わないことになっています。

【記載例】

重要な会計方針の変更等

(表示方法の変更)

 補助活動事業に係る収支は、従来純額により表示していたが、当年度から総額により表示することに変更した。なお、前年度に純額表示していた補助活動事業に係る収支を総額表示した場合は、補助活動収入×××円、人件費支出×××円、管理経費支出×××円である。

 

(3)会計基準等の改正に伴う会計方針の採用又は変更

 会計基準等の改正によって特定の会計処理又は表示方法の採用が強制され、他の会計処理又は表示方法を任意に選択する余地がない場合、これに伴って会計方針を採用又は変更する場合も、当該変更の事実を明確にするために、正当な理由による会計方針の変更として取り扱います。この会計基準等の改正には、既存の会計基準の変更のほか、新たな基準の設定、実務指針等の公表・改廃及び法令の改正等が含まれます。

【記載例】

重要な会計方針の変更等

 (有価証券の評価方法)

 有価証券の評価方法は、従来、個別法を採用していたが、「退職給与引当金の計上等に係る会計方針の統一について」(平成23年2月17日付け22高私参第11号文部科学省高等教育局私学部参事官通知)が発出されたことに伴い、移動平均法に基づく評価方法に変更した。この変更による計算書類に与える影響は軽微である。

 

 

3.会計方針の変更に類似する事項

 以下の事項は、会計処理の対象となっていた事実に係る会計上の見積りの変更、あるいは新たな会計処理の採用等であり、会計方針の変更には該当しないので注意です。

  ア.会計上の見積りの変更

  イ.重要性が増したことに伴う本来の会計処理への変更

  ウ.新たな事実の発生に伴う新たな会計処理の採用

 

 今日は、ここまでです。



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2013年08月21日

【引当金】徴収不能引当金の設定方法

回収こんにちは! 短期大学の経理の方よりのご質問です。

 

 

 

<Q>徴収不能引当金の設定方法

 今年度末は未収入金が残りそうなので、徴収不能引当金の計上を考えています。他校ではどのように引き当てるのですか?

 

<A>

 未収入金、貸付金等の金銭債権について徴収不能のおそれがある場合には、資産の確実な有高を把握するために、徴収不能の見込額を徴収不能引当金に繰り入れることとなっています(基準28条)。基準の趣旨は、資産の確実な有高(回収高)を表示されることを求めています。

 

 もし都道府県知事を所轄庁とする学校法人(高等学校を設置するものを除く。)であれば、第28条の規定にかかわらず、徴収不能の見込額を徴収不能引当金に繰り入れないことができますが、短期大学法人の場合は、必ず徴収不能引当金の計算をすることになります。

 

 

 

 そして、貸借対照表の計算書類の注意をみると、「1.重要な会計方針 (1)引当金の計上基準」に徴収不能引当金の記載があると思いますので、どうぞご確認下さい。

 さらに、注記には「4.徴収不能引当金の合計額」も記載することになっています(基準34条)。

 

 徴収不能引当金の一般的な計上方法は、あくまでも例示ですが次の通りです。

(例1)金銭債権の徴収不能に備えるため、一般債権については徴収不能実績率等により、徴収不能懸念債権については個別に見積もった徴収不能見込額を計上している。

(例2)未収入金の徴収不能に備えるため、個別に見積もった徴収不能見込額を計上している。

 

 今日は、ここまでです。



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2013年04月15日

【決算】注記項目の重要性の判断

案内3こんにちは! 決算のご質問が増えてきました。今日は、短期大学法人さんのご質問です。

 

<Q>注記項目の重要性とは?

貸借対照表に注記を書く場合、「重要性がある場合に書く」と言うのですが、重要性とはどういうことですか?

 

<A>

 注記は決算書の数字で説明出来ない部分を言葉で補う記載です。平成17年の学校法人会計基準の改正で注記事項が充実されました。注記事項は、大きく7つありますが、重要性の考え方が適用されるのは、下記の1、2、7です。

 1.重要な会計方針

 2.重要な会計方針の変更等

 3.減価償却額の累計額の合計額

 4.徴収不能引当金の合計額

 5.担保に供されている資産の種類及び額

 6.翌会計年度以降の会計年度において基本金への組入れを行うこととなる金額

 7.その他財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項

 

 この基準改正に際して、改正基準を解説する私学部長通知に説明があります。ここでは、

資産総額若しくは帰属収入消費支出又は消費収支差額などに照らして重要な影響を与える場合」に記載するものであることとある。したがって、「重要性」の判断は、各学校法人に委ねられているが、財政及び経営の状況を正確に判断するために積極的な記載が望ましい。」とあります(H17.5.13。文科高第122号「学校法人会計基準の一部改正について」第三留意事項2(1))。

 

 そしてこの時、同時に参事官通知で注記の記載例が掲げられました。(「学校法人会計基準の一部を改正する省令の施行に伴う計算書類の作成について(通知)」(H17.5.13 17高私参第1号)

 

 さらに、会計士協会でもこの考えを受けて「計算書類の注記事項の記載に関するQ&A(学校法人委員会研究報告第16号。H17.6)を公表して実務の参考に供しています。

 

<注記事項の大きな流れ図>

基準34条 → 文科省通知(122号部長+参事官) → 研究報告16号

 

 今日は、ここまでです。



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2013年04月10日

【注記】 関係法人とは何か?

関係法人こんにちは! 今日は、学校関係の懇親会で大学法人の方からいただいたご質問です。

 

<Q>当法人は、全国にいくつかのグループ法人(系列法人・姉妹法人)があるのですが、関連当事者の注記で関係法人は、どう考えたら良いのでしょうか?

 

<A>

 まず、関連当事者の注記対象となる関係法人を明らかにしましょう。 関係法人の定義は、文科省の参事官通知あります(17高私参第1号)ここでは、

「関連当事者との取引の注記の対象となる関係法人とは、一定の人的関係、資金関係等を有する法人をいい、具体的には、

ア.一方の法人の役員若しくは職員等が、他方の法人の意思決定に関する機関の構成員の過半数を占めていること、

イ.法人の資金調達額(貸借対照表の負債の部に計上されているものに限る。)の総額の過半について融資を行っていること、

ウ.法人の意思決定に関する重要な契約等が存在することが該当すること。」とあります。

 

 ちょっと噛み砕いて図解すると

関係法人は、次のうち1つ以上に該当する法人です。

   

ア.的関係

(理事で過半数)

ロ.資関係

(負債で過半額)

ハ.重要な契約など

 

 

関係法人

×

×

×

×

×

×

×

×

×

 

 従って、いわゆるグループ法人は系列法人とも呼ばれますが、役員の兼務が見られたり、財務面の借入が見られたり、行事の協力、施設や利用や単位互換などの関係があったりしますが、結局、関係法人になるかどうかは、上のア、イ、ウに該当するかどうかによります。

 

 今日は、ここまでです。



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2013年03月25日

【注記】補助活動事業(純額表示)の注記は2つ

食堂こんにちは!今日は、研修会に参加された大学の法人本部の方からご質問をいただきました。

 

 

 

<Q>補助活動事業の注記(純額表示)

 当法人では、従来、業者に委託していた学生食堂を学校で運営することになりました。この場合、補助活動事業になると思うのですが、会計処理は純額表示にしたいのですが、この場合の注記の方法を教えて下さい。

 

<A>

 補助活動事業の収支については、総額表示を原則として、純額表示も認められています(基準5条)。どちらを採用するかは法人が選びます。

 今回の場合、学生食堂の補助活動事業に重要性がある場合に、2つの注記が必要です。注記事項は7つありますが、「1.重要な会計方針」と「7.その他財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項」の2つです。

注記例は、「学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)」(平成17年。文部科学省高等教育局私学部参事官通知 17高私参第1号)にあります。この注記例を参考にしてみます。

 

1.重要な会計方針

(2) その他の重要な会計方針

食堂その他教育活動に付随する活動に係る収支の表示方法

 …補助活動に係る収支は純額で表示している。

 

7.その他財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項

(7) 純額で表示した補助活動に係る収支

純額で表示した補助活動に係る収支の相殺した科目及び金額は次のとおりである。

支出

金額

収入

金額

人件費支出

×××

補助活動事業

(売上高)

×××

管理軽費支出

×××

    計

×××

×××

総額

×××

 

今日は、ここまでです。



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2013年03月21日

【注記】出資会社と関係法人

関係法人

こんにちは! 学校会計の研修会でいただいたいご質問です。

 

 

 

 

<Q>出資会社と関係法人

保険を取扱う会社に出資するのですが、貸借対照表に注記をする場合を教えて下さい。

 

<A>

 学校法人が、出資する会社で注記する場合は、「1/2以上の出資会社」と「関係法人」の場合があります。

 

1.1/2以上の出資会社

 「1/2以上の出資会社」は、「学校法人の出資による会社に係る事項」として注記します。出資会社の注記は、学校法人の財務状況を当該会社と関連付けて適切に把握することを目的としており、出資という資金の性格から期中において頻繁に増減するものではないと考えられることから、学校法人の期末(3月31日)の出資割合1/2以上か否か判断することになっています(参考:事業団の実務問答集Q309)。

 

2.関係法人

 「関係法人」は、学校法人の出資割合が1/2超という形式的な支配のみならず、一定の人的・資金関係などを持つ法人を含みます。そして、関係法人は、学校法人の関連当事者として扱われます。

 ※「関係法人」の定義は、「参事官通知」(17高私参第1号)の況彁蚕駑爐遼尾に記載する注記事項の追加(第34条関係)(6)△膨蠅瓩蕕譴討い泙

 

「関連当事者との取引」の注記に該当するか否かは、個々の取引の開始時点で判定するものとされます。もし、関係会社が会計年度中に関連当事者に該当しなくなった場合でも、関連当事者に該当している間の取引について関連当事者との取引として注記しなければなりません(参考:事業団の実務問答集Q321)。

 

 なお、学校法人の出資による会社に係る事項に注記した事項については重複を避けるため、関連当事者の注記は必要ありません。(日本公認会計士協会・研究報告第16号のQ27)

 

 

※出資会社と関係法人のまとめ

出資会社

関係法人

持 分

1/2以上

(年度末で判断)

1/2超

(取引開始時点で判断)

注 記

「学校法人の出資による会社に係る事項」

「関連当事者の取引」

重要性

あったら必ず注記

重要性がある場合は注記

その他

出資会社の注記があれは、関連当事者の注記は不要

 

今日は、ここまでです。



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2013年03月04日

【注記】学校法人の出資による会社に係る事項

関係法人こんにちは!今日は、大学法人さんでのご質問です。

 

 

 

 

 

 

 

<Q>決算にあたり計算書類の注記を事前に整理しています。文科省の参事官通知(平成17年。17高私参第1号)の注記例に、「学校法人の出資による会社に係る事項」がありますが、これは重要な出資会社がある場合だけ書けば良いのですか? 

 

7.その他財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項

(3)学校法人の出資による会社に係る事項

 当学校法人の出資割合が総出資額の2分の1以上である会社の状況は次のとおりである。

名称及び事業内容株式会社○ ○ 清掃・警備・設備関連業務の委託

資本金の額   ××× 円

3惺史/佑僚仍餠盂枦及び当該会社の総株式等に占める割合並びに当該株式等の入手日

 平成× × 年× × 月× × 日× × × 円× × × 株

づ期中に学校法人が当該会社から受け入れた配当及び寄附の金額並びにその他の取引の額   ×××円

ヅ該会社の債務に係る保証債務学校法人は当該会社について債務保証を行っていない。

 

<A>

 よく勘違いされがちの注記です。

 「学校法人の出資による会社に係る事項」については、文科省の参事官通知「学校法人の出資による会社の設立等について(通知)」(H13年。13高私行第5号)により、該当がある場合に必ず記載しなければならないことになっています。ですから重要性の判断はありません。あれば必ず書かないといけない必須の注記事項です。

 

 また、もう一つの注意点があるのですが、出資会社の判定は、学校法人の年度末(3月31日)における出資割合が1/2以上の場合に記載することとなっています。出資会社の判定は年度末です。

 

今日は、ここまでです。



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2013年02月07日

【注記】係争事件の注記

裁判こんにちは! 今日は、高校学校法人で経理責任者からのご質問です。

 

 

 

<Q>当校に対して1000万円の損害賠償請求の裁判が提訴されました。この裁判について決算書に書くと聞いたのですが、どういうことですか?

 

<A>

 この訴訟事件に重要性がある場合は、偶発債務の注記が必要になります。

 偶発債務は、将来において学校法人の負担となる可能性のあるものをいいます。将来債務を負う又は損害を被る可能性が年度末日において既に存在している場合、貸借対照表の末尾に注記が求めらます。

 

 注記例です。

7.その他財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項

(1)偶発債務

ア.係争中の事件

 当学校法人を被告とする○○事件について△△と係争中であり、1000万円の損害賠償請求を受けている。

 

 今日は、ここまでです。



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