【学校法人会計基準・逐条解説】

2013年10月12日

【基準】学校法人会計基準・逐条解説《目次》

案内こんにちは! 現行の学校法人会計基準(文部省令18号)の逐条解説の目次です。なお、各条文の説明は2007年に作ったものです。

 それと、改正・新学校法人会計基準(本文・別表・様式)の ミニ解説も用意しています。

 皆様のお役に立てば幸いです。   

 


学校法人会計基準の目次

第1章 総則

【基準1条】学校の会計基準だ!

【基準2条】会計の原則

【基準3条】収益事業の会計基準は!

【基準4条】どんな計算書類をつくるのか?

【基準5条】総額表示

【基準6条】資金収支計算の目的

 

第2章

資金収支計算及び

資金収支計算書

【基準条】資金収支計算の方法

【基準8条】資金収支計算書の勘定科目

【基準9条】資金収支計算書の記載方法

基準10条】資金収支計算書で使う科目

【基準11条】前期末前受金など

【基準12】収支計算書のひな型

【基準13条】資金収支内訳書の作り方

【基準14条】人件費内訳表

 

第3章

消費収支計算及び

消費収支計算書

【15条】消費収支計算の目的

【16条】消費収支計算の方法

17条】消費収支計算書の勘定科目

18条】消費収支計算書の書き方

19条】消費収支計算書の記載科目

【20条】当年度消費収入超過額等の書き方

【21条】翌年度消費収入超過額等の書き方

【22条】翌年度繰越消費収入超過額等の書き方

【23条】消費収支計算書の書き方

【24条】消費収支内訳表って何?

 

第4章

貸借対照表

1節 資産

【25条】資産の金額の決め方

26条】減価償却をする

【27条】有価証券の評価換え

28条】学納金が徴収できなかったら?

2節 基本金

29条】基本金って何だろう?

【30条】大切な基本金の組入れとは!

【31条】基本金が取り崩せる場合

3

貸借対照表の記載方法等

【32条】貸借対照表の書き方

33条】貸借対照表の記載科目

【34条】必要な注記事項って何?

【35条】貸借対照表のひな型は?

【36条】3つの附属明細書

 

第5章 知事所轄学校法人に関する特例

【37条】知事所轄学校法人に特例あり1

【38条】知事所轄学校法人に特例あり2

 

第6章 認定こども園である幼保連携施設を構成する幼稚園及び保育所を設置する社会福祉法人に関する特例

【新設39条】社福立・認定こども園の会計処理

 

 

 

→ご参考

 改正・新学校法人会計基準(本文・別表・様式)の ミニ解説も用意しています。   【改正】新・学校法人会計基準 目次

 

 



kaikei123 at 07:01|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年03月02日

【新設39条】社福立・認定こども園の会計処理

こども園こんにちは! 今、新聞で話題になっている社会福祉法人立の認定こども園について、学校法人会計基準が変更されました。

 基準の改正は、第39条の追加です。条文にはやたらと(  )が多いので、(  )抜きで第39条の要旨をみてみます。

 

【新設】

第39条

学校法人のうち、認定こども園である幼保連携施設を構成する幼稚園及び保育所を設置する社会福祉法人については、学校法人会計基準によらず、一般に公正妥当と認められる社会福祉法人会計の基準に従うことができる。

 

【解説】

1.学校法人会計基準

私立学校振興助成法に基づいて、補助金の交付を受ける学校法人は、学校法人会計基準に従って会計処理することになっています。

他方で、私立の幼稚園については、当分の間、学校法人以外の者(社会福祉法人等)の設置が可能とされています。

     ↓

2.二重の会計処理の問題

そうすると、社会福祉法人が認定こども園である幼保連携施設を構成する幼稚園及び保育所を設置する場合、法人として求められる社会福祉法人会計基準と私立学校振興助成法に基づく補助金を交付されることにより求められる学校法人会計基準の二重の会計処理を、同一法人内で行う必要が生じて事務的に大変だと言う問題が生じています。

     ↓

3.学校法人会計基準の改正

そこで、認定こども園である幼保連携施設を構成する幼稚園及び保育所を設置する社会福祉法人については、学校法人会計基準によらないで、社会福祉法人会計基準により会計処理を可能にしました。

 

 認定こども園を併設する社会福祉法人の会計処理を助ける規程です。

 

 

.施行期日

平成22年4月1日

 

【原文】

第6章 認定こども園である幼保連携施設を構成する幼稚園及び保育所を設置する社会福祉法人に関する特例

 

第39条 法第14条第1項に規定する学校法人(法附則第2条第1項に規定する学校法人以外の私立の学校の設置者であって、同条第3項の規定による特別の会計の経理をするものに限る。)のうち、認定こども園(就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(平成18年法律第77号)第6条第2項に規定する認定こども園をいう。)である同法第3条第2項の幼保連携施設を構成する幼稚園及び保育所(児童福祉法(昭和22年法律第164号)第39条第1項に規定する保育所をいう。)を設置する社会福祉法人(社会福祉法(昭和26年法律第45号)第22条に規定する社会福祉法人をいう。)については、第1条第1項及び第2項の規定にかかわらず、一般に公正妥当と認められる社会福祉法人会計の基準に従うことができる。



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2007年12月03日

【38条】知事所轄学校法人に特例あり2

幼稚園 こんにちは! 4月に学校法人会計基準を読み始めましたが、今回が38条(基本金組入れに関する特例等)で最終回になります。このシリーズの終了です。9カ月のご愛読ありがとうございました。

 

第38条(基本金組入れに関する特例等)

 知事所轄学校法人は、第30条第1項の規定に関わらず、同項第4号に掲げる金額に相当する金額の全部又は一部を基本金に組み入れないことができる。

2 知事所轄学校法人は、第4条の規定にかかわらず、基本金明細表を作威しないことができる。

 

【解説】

1 本条の趣旨 

 本条は、知事所轄学校法人について、基本金組入れに関する特例を定めたものです。

 

2 知事所轄学校法人については、第37条で定義しています。すなわち、都道府県知事を所轄庁とする学校法人(高等学校を設置するものを除く。)を知事所轄学校法人と言いました。代表は、幼稚園法人でした。

 

 幼稚園法人のように一般的に規模の小さいものが多い知事所轄学校法人については、その事務組織の実態等を考慮して、簡略化を図るため、38条は一部の事項についてその実施を免除しました。

 

3 まず、本条の前半で第4号基本金への組入れは行わなくともよいものとしました。

 

4 本条の後半では、基本金明細表の作成を免除しました。

 

5 なお、本条は任意規定ですので、実施可能な知事所轄学校法人でも、原則に従うことが適当と言うことになります。

 

図表:中学校以下のみの学校法人の特例(代表:幼稚園法人)

省略できるもの

根拠

徴収不能引当金

基準37法

第4号基本金の組入れ

基準38条

基本金明細表の作成

基準38条

 

 また、すべての知事所轄学校法人に適用する特例もまとめておきます。

図表:すべての知事所轄学校法人の特例

省略できるもの

根拠

「教育研究経費」と「管理経費」の区分 

基準別表第1注4

「教育研究用機器備品」と「その他の機器備品の区分」

基準別表第1注5

単一校の内訳表の省略 

文管振第53号



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2007年11月25日

【37条】知事所轄学校法人に特例あり1

幼稚園

 こんにちは! 月曜に読み込んでいた学校法人会計基準も最後の第5章になりました。最終章は、知事所轄の学校法人の特例です。今日は、基準37条(徴収不能引当ての特例)です。

 

 

第5章 知事所轄学校法人に関する特例

37条(徴収不能引当ての特例)

 都道府県知事を所轄庁とする学校法人(高等学校を設置するものを除<。次条において「知事所轄学校法人」という。)は、第28条の規定にかかわらず、徴収不能の見込額を徴収不能引当金に繰り入れないことができる。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、都道府県知事を所轄庁とする学校法人で高等学校を設置しないもの(本条および第38条において知事所轄学校法人と称する。)について、徴収不能引当ての特例を定めたものです。

ここでの知事所轄学校法人の代表は幼稚園法人です。

 

回収

2 学校法人は、徴収不能引当てを行うのが原則ですが、規模の小さいものが多い知事所轄学校法人については、その事務組織の実態等を考慮して、多少複雑な会計処理を伴う徴収不能引当ての実施を免除したものです。(第28条参照)。

 

3 徴収不能引当てを行わない場合には、徴収不能が確定した会計年度に、それに相当する金額が徴収不能額として消費支出となり、同時に金銭債権の金額も減少することとなる。

 

4 本条は任意規定ですので、実施可能な知事所轄学校法人は、徴収不能引当てを行うことが適当です。

 

 



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2007年11月19日

【36条】3つの附属明細書

案内

  こんにちは! 基準は、今日の36条も含めて残りあと3条になりました。

 今日は、基準36条(附属明細書)の話です。附属明細書は、決算の時に作る附属の法定資料で、日常業務にではあまり関係しません。

 

 

第36条(附属明細表の記載方法等)

 固定資産明細表、借入金明細表及び基本金明細表には、当該会計年度における固定資産、借入金及び基本金の増減の状況、事由等をそれぞれ第7号様式、第8号様式及び第9号様式に従って記載するものとする。

  

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、貸借対照表に附属する3つの明細表の様式を定めたものです。

  ・固定資産明細表

  ・借入金明細表

  ・基本金明細表

 

2.固定資産明細表

 固定資産明細表は、その会計年度における固定資産の増減の状況および事由を第7号様式に従って記載します。

 

3.借入金明細表

 借入金明細表は、その学校法人の貸借対照表に記載された長期借入金と短期借入金の増減の状況、事由、条件等を第8号様式に従って記載します。なお、借入金明細表は、借入金の増減や残高がなくても省略できません。

 

4.基本金明細表

 基本金明細表は、各号ごとの基本金の増減の状況及び基本金の未組入額の状況等を第9号様式に従って記載します。

 

5.実務でのコメント

 附属明細書の3表は、学校経営の全体像を見るためには、とても重要な表なのですが、実務では決算の時以外、あまりお目にかからない表です。

 細かな様式自体は、ひな形があり、学校法人会計基準の後ろに続いて様式第7号から9号にあります。基準36条の表題は(附属明細)ですが、内容の各呼び方は「○○明細」になっています。

 

図解:3つの附属明細書

名称

内容

ひな型

固定資産明細表

固定資産の取得・処分・減価償却を明らかにする

様式第7

借入金明細表

借入金の増減を明らかにします

様式第8号

基本金明細表

基本金の増減を明らかにします

様式第9号

 

 附属明細表は金額的に貸借対照表の中心となる「固定資産明細表」と「借入金明細表」、それと学校の財務面を見る場合に大切な「借入金明細表」の3表があります。

            貸借対照表

         (○○年3月31日)

固定資産

 →固定資産附属明細表

負債

 借入金→借入金明細表

基本金

 →基本金明細表

 

流動資産

消費収支差額

 



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2007年11月12日

【35条】貸借対照表のひな型は?

バランスシート

 こんにちは! 毎週、月曜日に読み込んでいた基準も少なくなりました。

今日は、基準35条(貸借対照表の様式)です。学校法人の貸借対照表は、割と企業会計に近いです。

 

 

 

第35条(貸借対照表の様式)

 貸借対照表の様式は、第6号様式のとおりとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、 貸借対照表の様式を、第6号様式のとおりと定めたものです。ここでの貸借対照表の様式は報告式です。第6号様式は、貸借対照表に続く注記まで含めて様式を示しています(34条参照〉。

2.ずばり!コメント

 貸借対照表は、割と企業会計に近い形です。大きな違いは、資産の部の勘定科目の並び方が固定資産からはじまること。それと資本金の名称に似た全く違う概念の基本金があるところです。

 

 貸借対照表が理解が苦手な方は、バランス・シートと考えると理解が早まります。

 左側(借方)の資産と、右側(貸方)の負債+基本金+消費収支差額の合計額が左右でバランスしています。

         バランス・シート

         (○○年331日)

資産

負債

基本金

 

消費収支差額

 

 様式第6号自体は文量が多いのでここにご紹介できません。会計法規集で確認して下さい。ごめんなさい。

 それでは失礼いたします。



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2007年11月05日

【34条】必要な注記事項って何?

案内

 こんにちは! 今日は、注記事項についての説明です。注記事項というのは、計算書類の末尾に書く説明事項のことです。注記事項の基本形は

基準34条(重要な会計方針等の記載方法)

にあります。

 

 

第34条(重要な会計方針等の記載方法)

 引当金の計上基準その他の計算書類の作成に関する重要な会計方針については、当該事項を脚注(注記事項を計算書類の末尾に記載することを言う。以下この条において同じ。)として記載するものとする。

 

2 重要な会計方針を変更したときは、その旨、その理由及びその変更による増減額を脚注として記載するものとする。

 

3 減価償却資産については、当該減価償却資産に係る減価償却額の累計額を控除した 残額を記載し、減価償却額の累対額の合計額を脚注として記載するものとする。ただし、必要がある場合には、当該減価償却資産の属する科目ごとに、減価償却額の累対額を控除する形式で記載することができる。

 

4 金銭債権については、徴収不能引当金の額を控除した残額を記載し、徴収不能引当金の合計額を脚注として記載するものとする。ただし、必要がある場合には、当該金 銭債権の属する科目ごとに、徴収不能引当金の額を控除する形式で記載することができる。

 

5 担保に供されている資産については、その種類及び額を脚注として記載するものする。

 

6 翌会計年度以後の会計年度において基本金への組入れを行うことなる金額について は、当該金額を脚注として記載するものとする。

 

7 前各号に規定するもののほか、財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項については、当該事項を脚注として記載するものとする。

 

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、7つの注記事項につき貸借対照表への記載の方法を定めたものです。

 

2.7つの注記事項

 計算書類の表示だけで学校の財政や経営の状況を説明するのは、どうしても限界があります。そこで、計算書類に関連して重要な情報が不足する場合に、計算書類の末尾で言葉による説明を注記で追加し、情報を補うようにします。学校法人会計基準では、最低限の注記事項として、下記の7つを定めています。

  重要な会計方針

 ⊇斗廚焚餬彿針の変更等

 8魂曾却額の累計額の合計額

 つЪ不能引当金の合計額

 ッ簡櫃剖,気譴討い觧饂困亮鑪犁擇啌

 ν皺餬彷度以後の会計年度において基本金への組入れを行うこととなる金額

 Г修梁昇眄及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項

 

3.重要性の判断

 「―斗廚焚餬彿針」、「⊇斗廚焚餬彿針の変更等」、「Г修梁昇眄及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項」に具体的に記載する事項については、重要性があると認められる場合に書きます。この場合の重要性の基準とは、「資産総額、帰属収入、消費支出又は消費収支差額等に照らして重要な影響を与える場合」となります。この場合、最終的な「重要性」の判断は、各学校法人に委ねられていますが、財政及び経営の状況を正確に判断するために積極的な記載が望ましいとされています。

 なお、貸借対照表の7つの注記事項は、仮に該当がない場合は「該当なし」や「0円」と表示することになります。

 

3.記載例

 注記の記載例については文部科学省から通知でています。「学校法人会計基準の一部を改正する省令の施行に伴う計算書類の作成について」の記載例(H17.4.13)が参考になります。 

 

 最低限必要なひな型を示します。お役に立てば幸いです。 

1.重要な会計方針

(1) 引当金の計上基準

 徴収不能引当金

  …未収入金の徴収不能に備えるため、個別に見積もった徴収不能見込額を計上している。

 退職給与引当金

 …期末要支給額×××円は、退職金財団よりの交付金と同額のため、退職給与引当金は計上していない。

(2) その他の重要な会計方針

 〕価証券の評価基準及び評価方法

  …移動平均法に基づく原価法

 ⊇衢権移転外ファイナンス・リース取引の処理方法

  …リース物件の所有権が借主に移転すると認められるもの以外のファイナンス・リース取引については、通常の賃貸借取引に準じた会計処理によっている。

2.重要な会計方針の変更等        な し

3.減価償却額の累計額の合計額    ×××円

4.徴収不能引当金の合計額        0円

5.担保に供されている資産の種類及び額

  担保に供されている資産の種類及び額は、次のとおりである。

        土 地 ×××円

        建 物 ×××円

6.翌会計年度以降の会計年度において基本金への組入れを行うこととなる金額

                      ×××円

7.その他財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項

(1) 有価証券の時価情報

  …………

(2) 所有権移転外ファイナンス・リース取引

 通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っている所有権移転外ファイナンス・リースは次のとおりである。

  リース資産の種類     リース料総額   未経過リース料期末残高

  教育研究用機器備品       ××円       ××円

  その他の機器備品        ××円       ××円

  車 輌             ××円        ××円

(3) 関連当事者との取引

  幼稚園用地(園地)について、理事長○○○○より無償にて借り受けている。

 



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2007年10月29日

【33条】貸借対照表の記載科目

バランスシート

 こんにちは! 毎週、月曜日は学校会計基準を順番に読み込んでいます。とうとう33条まできました。今日は、基準第33条(貸借対照表の記載科目)です。

 

 

 

第33条 (貸借対照表の記載科目)

 賃借対照表に記載する科目は、別表第3のとおりとする。

 

【解説】

1 本条の趣旨 

 本条は、貸借対照表に記載する科目を別表第3のとおり定めたものです。

 

2 科目のルール

 科目は、大科目、中科目、小科目の3段階で定めています。ただ、基本金の部および消費収支差額の部の科目には、この区分がありません。

 各科目の性質および内容については、別表第3の備考欄に説明があります。

 

3.小科目のルール

 小科目については、必要があれば、適当な科目を追加し、または、小科目をさらに内訳するためその細分を行うことができます(別表第3()1)

 

4.知事所轄学校法人の特例

 機器備品は、教育研究用のものとその他のものを区分するのが原則ですが、知事所轄学校法人にあっては、事務組織の実態を照らし、簡略化できるものはなるべく簡略化を認めるという方針に基づいて、この区分を行なわないこともできるものとしました。資金収支計算書においても同様の措置が講じられています。(別表第3()3および別表第1()5)

 

5.別表第3をみたい

 なお、インターネット上でも別表第3を見られます。ご覧になる方は、下記の学校法人会計基準に続く別表第3をご覧下さい。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S46/S46F03501000018.html

 



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2007年10月22日

【32条】貸借対照表の書き方

案内

こんにちは! 今日は、貸借対照表の話です。基準第32条(貸借対照表の記載方法)です。

 

 

 

 

32条(貸借対照表の記載方法)

 貸借対照表には、資産の部、負債の部、基本金の部及び消費収支差額の部を設け、資産、負債、基本金又は消費収支差額の科目ごとに、当該会計年度末の額を前会計年度末の額と対比して記載するものとする。

  

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、貸借対照表の記載にかかる基本的事項を定めています。

 

2.貸借対照表の書き方

(1)4つの部

 貸借対照表は、資産ならびに負債、 基本金および消費収支差額の4つの部を表示します。

(2)前年度比較

 貸借対照表は、当年度の額のみでなく前年度の額も記載して、その年度における資産等の増減の状況を明らかにします。

(3)貸借の一致

 「資産の部合計」と「負債、基本金および消費収支差額の部合計」の金額は、一致します。

(4)報告式

 貸借対照表の様式は、報告式と勘定式がありますが、学校会計は報告式を採用しました(基準36条と第6号様式)

 

3.貸借対照表の見方のコツ

BS天秤

 貸借対照表は、一般企業の貸借対照表とほぼ同じです。

 貸借対照表は、表の左側の合計値と右側の合計値が一致するのでバランスシートとも言います。

 貸借対照表に記載する科目は、別表第3、ひな型は第6号様式にあります。



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2007年10月15日

【31条】基本金が取り崩せる場合

案内

 こんにちは! 今日は、基準第31条(基本金の取崩し)です。学校会計特有の論点です。 

 

 

 

 

 

第31条(基本金の取崩し)

 学校法人は、次の各号のいずれかに該当する場合には、当該各号に定める額の範囲内で基本金を取り崩すことができる。

1 その諸活動の一部又は全部を廃止した場合 その廃止した諸活動に係る基本金への組入額

2 その経営の合理化により前条第1項の第1号に規定する固定資産を有する必要がなくなった場合 その固定資産の価額

3 前条第1項第2号に規定する金銭その他の資産を将来取得する固定資産の取得に充てる必要がなくなった場合 その金銭その他の資産の額

4 そのたやむを得ない事由がある場合 その事由に係る基本金への組入額

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、基本金の取崩しを行うことができる4つの場合と基本金取崩額を定めています。

 

2.平成17年改正

 平成17年基準改正で、基本金の取崩し条件が緩やかになりました。

 

3.基本金を取り崩すことができる具体的な場合

 教育水準の低下を招かない場合で、かつ学校法人会計基準31条の各号に該当する場合は、基本金を取り崩します。

(1)その活動の−部又は全部を廃止した場合は、その廃止した諸活動に係る基本金への組入額(基準311号)

<例>

・学部、学科などを廃止し、又は定員が減少した場合

・学生寮事業を廃止した場合

 

(2)その経営の合理化により固定資産を持つ必要がなくなった場合は、その固定資産の価額(基準312号

<例>

・複数のキャンパスを統合した場合

・学生通学用バスを売却したが、今後取得しない場合

・校外の研修施設を処分し、今後は学内施設において研修を行うこととし、今後再取得しない場合

・校舎などの建替えに要した額が、当初取得価額を下回った場合

・年度一括対応によっている機器備品について、除却資産の取得価額より本年度に取得した資産の取得価額の合計額が少なく、今後その除却資産と同等の金額水準まで機器備品を取得しない場合

 

(3)金銭その他の資産を将来取得する固定資産に充てる必要がなくなった場合は、その金銭その他の資産の額(基準313号

<例>

・施設設備計画を大幅に見直し、計画規模を縮小した場合

・学部設置計画や体育館新築計画を廃止又は変更した場合

 

(4)その他やむを得ない事由がある場合は、その事由に係る基本金への組入額(基準31‖4号)

<例>

・地方公共団体などによる土地収用 

 

31条



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2007年10月08日

【30条】大切な基本金の組入れとは!

案内

 こんにちは! 今日は、基本金の第2回目。基本金の組入れを説明しましょう。基準第30条(基本金への組入れ)です。

 

 はじめは慣れない言葉の基本金の組入ですが学校会計ではとても大切な概念です。基本金の組入を超簡単な言葉で言うと、教育に必要な設備を自己財源で買ったことを意味しています。では条文からみていきます。

 

第30条(基本金への組入れ)

 学校法人は、次に掲げる金額に相当する金額を、基本金に組み入れるものとする。

 ― 学校法人が設立当初に取得した固定資産で教育の用に供されるものの価額又は新たな学校の設置若しくは既設の学校の規模の拡大若しくは教育の充実向上のために取得した固定資産の価額

 二 学校法人が新たな学校の設置又は既設の学校の規模の拡大若しくは教育の充実向上のために将来取得する固定資産の取得に充てる金銭その他の資産の額

 三 基金として継続的に保持し、かつ、運用する金銭その他の資産の額

 四 恒常的に保持すべき資金として別に文部大臣の定める額

 

2 前項第2号又は第3号に規定する基本金への組入れは、固定資産の取得又は基本金の設定に係る基本金組入計画に従い行うものとする。

 

3 学校法人が第1項第1号に規定する固定資産を借入金又は未払金により取得した場合において、当該借入金又は未払金に相当する金額については、当該借入金又は未払金の返済又は支払を行った会計年度において、返済又は支払を行った金額に相当する金額を基本金へ組み入れるものとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は基本金組入について、4つの基本金と組入ルールを定めています。すなわち、本条第1項で、第1号〜第4号まで4つの基本金の内容と金額を明らかにしています(基準30 法B茖温爐任蓮第2号・第3号基本金について組入計画の明確化を定めています(基準30供法B茖街爐任牢靄楸發量ち汎がある場合の組入ルールを定めています(基準30)。

 

2.4つの基本金の概要

 学校会計では、第1号基本金、第2号基本金で学校運営に必要な固定資産(ハード面)の財源を自己資金で確保します。第4号基本金は、学校運営の教育サービス(ソフト面)の財源を自己資金で確保するための基本金です。学校会計では、学校運営のハード面とソフト面の財源を基本金で支え、学校法人の永続的な運営を実現しようと考えています。

 第3号基本金は利息で奨学事業を行う場合などの基金の自己財源を言います。

 

3.4つの基本金

 基本金は、具体的には、第1号基本金から第4号基本金まで4種類あります(基準30 法

 ○第1号基本金…現有の固定資産の金額の財源的裏付けとなる基本金

 ○第2号基本金…将来の固定資産の金額の財源的妻付けとなる基本金

 ○第3号基本金…奨学基金など基金の金額の財源的裏付けとなる基本金

 ○第4号基本金…運転資金の金額の財源的裏付けとなる墓本金

 

(1)第1号基本金(基準30^譟

 第1号基本金は、金額的に基本金のほとんどを占める基本金です。

 第1号基本金は基準30〇佑猟蟲舛世箸舛腓辰板垢て難しいので、第1号基本金は、固定資産についての「設立当初の基本金」と「施設拡充の基本金」と考えると理解が早まります。

 第1号基本金は固定資産(基本金対象資産)の取得の自己財源を意味しています。

 

(2)第2号基本金(基準30‘鵝

 第2号基本金は、将来の新規投資に充てるために積み立てた特定預金(資産)に見合う金額です。

 

(3)第3号基本金(基準30〇亜

 第3号基本金とは、運用果実を奨学金などに充てるために積み立てた基金に見合う金額です。学校法人会計基準では、第3号基本金を「基金として継続して保持し、かつ、運用する金銭その他の資産の額」(基準30〇亜砲板蟲舛靴討い泙后

 具体的な第3号基本金は、元本を運用して、その運用で得た利息・配当金で奨学生の支援、特定の研究、海外交流などに利用します。利息で基金の目的で行う訳ですから、ある程度規模のある学校法人でないと第3号基本金は、なかなかもてません。

 

(4)第4号基本金(基準30〇諭

 第4号基本金は、「恒常的保持すべき資金として別に文部科学大臣の定める額」(基準30〇諭砲箸覆辰討い泙后この額を簡単にいうと、前年度の人件費・経費・借入金利息など経常的経費の1ケ月分の運転資金の金額が相当します(文部大臣裁定)。学校運営のソフトの財源も1ヶ月分程度は自己財源を確保しておくことを意味しています。

 

3.組入計画の明確化(基準30

 第2号基本金と第3号基本金の組入れについては、理事会の決定(評議員会が決議機関である場合は評議員会を含む)に基づいて計画的に組み入れることを要求しています(基準30)。恣意的な基本金の組入が行われては、消費収入や消費収支差額の金額が恣意的に操作されて困るからです。

 

4.固定資産を−部借入金で購入した場合(基準30

 固定資産を一部借入金や未払金で取得した場合には基本金組入れの時期を繰り延べて(基本金の未組入を言います)、実際に借入金の返済や未払金の支払を行った会計年度に基本金への組入れを行うことしました。

 

5.まとめ 

 まず、基本金の種類が4つあることを知って下さい。

 どこの学校でもあり、一番金額が多いので第1号基本金です。

30条-1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 基本金は、教育事業を継続するために購入した校舎、教育用備品など固定資産に充当した資金を言います。そして、この充当した資金が自己資金の場合は組入れ、借入や未払いの場合は未組入れと言います。

30条の2

 

 

 

 



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2007年10月01日

【29条】基本金って何だろう?

案内

 こんにちは! 今日から、学校会計最大の特徴です「基本金」に入ります。基本金は、会社で言う資本金は似ていますが、全く別のモノです。比べない方が理解が早くなります。

 

 基準では基本金は、基準では29条から31条の3条しかありません。

 

第2節 基本金

第29条 基本金

第30条 基本金への繰入れ

 第31条 基本金の取崩し

 

今日は、基準29条(基本金)です。

 

29条(基本金)

 学校法人が、その諸活動の計画に基づき必要な資産を継続的に保持するために維持 すべきものとして、その帰属収入のうちから組み入れた金額を基本金とする。

 

【解説】

1.本条の意義 

本条は、基本金の概念を定めたものです。

 

2.基本金とは

基本金とは、学校法人がその基本的な資産を継続的に保持していくために必要な金額を、学校法人において維持すべき金額としてとらえ、これを、負債とならない収入です帰属収入のうちから、消費に当てることのできる収入(消費収入)と区別して、基本金組入れの理事会などの決定手続きを経て組み入れた金額をいいます。

 

3.基本金の金額

 学校法人は、学校を設置することを目的として設立される法人ですから、その設置する学校の教育研究のために必要な基本的な資産は、学校法人にとって継続的に保持すべき必要な資産であり、これらの資産の価額に相当する金額が維持すべき金額です。

 

4.基本金の考え方

 基本金は、学校の教育活動に必須の基本金対象資産(土地・建物から運転資金まで)の金額を財務面から陰のように支える貸方勘定です。

 学校が永続的な教育研究活動を実現できるように、校地・校舎などの固定資産を自己財源で確保して(ハード面)、教育研究活動(ソフト面)の運営も自己財源で確保できるように、学校会計では、基本金概念が生まれました。

             貸借対照表

固定資産

 多くは基本金対象資産

 

基本金

 基本金対象資産の財源

(左の金額の自己財源で確保)



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2007年09月24日

【28条】学納金が徴収できなかったら?

回収 こんにちは! 今日は、学校経営で気になる学納金が徴収できない場合会計処理の話です。今日は、基準28条(徴収不能額の引当て)です。

 

 

28条(徴収不能額の引当て)

 金銭債権については、徴収不能のおそれがある場合には、当該徴収不能の見込額を徴収不能引当金に繰り入れるものとする。

 

【解説】

1 本条の意義

 本条は、未収入金、貸付金等の金銭債権について徴収不能のおそれかおる場合には、資産の確実な有効を把握し表示するという観点から、不確実な債権です徴収不能の見込額の部分を徴収不能引当金に繰り入れ、その額を金銭債権の額から差し引くことを定めたものです。

 

2 徴収不能の見積もり方

 徴収不能の見込額の見積りは、個々の具体的な金銭債権について一々徴収の確実性を判断して行うほか、経験等に基づき合理的に債権額の一定割合を徴収見込額として見積る方法もあります。

 

3 知事所轄学校法人の特例

知事所轄学校法人(高等学校法人を除く)については.本条を適用しないことができる旨の特例規定があります。(第37条参照)。

 

4 基準28条理解のコツ

 徴収不能引当金の考え方は、企業会計の貸倒引当金と同じです。

 知事管轄学校法人でも徴収不能引当金の引き当てが原則です



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2007年09月17日

【27条】有価証券の評価換え

評価換え

 こんにちは! 先々週、資産の金額は取得原価で決めるとお話しました。今日は、その資産の例外的な評価の話です。基準第27条(有価証券の評価換え)です。

 

第27条(有価証券の評価換え)

 有価証券については、第25条の規定により評価した価額と比較してその時価が著しく低くなった場合には、その回復が可能と認められるときを除き、時価によって評価するものとする。

 

【解説】

1 本条の趣旨 

 本条は、有価証券の評価について、資産の評価の例外的処理の減損処理を定めたものです。以前は強制評価減を読んだ時期もありました。

 

2 時価評価する場合の目的 

 有価証券についてその時価が著しく下落し、その評価額までの回復の目処が立たない場合には、資産の確実な有効を把握し表示するため時価によって評価すべきこととしました。

 

3 固定資産明細表での記載

 なお、本条の規定により評価換えを行った場合には、固定資産明細表の適用欄にその旨を記載することになります。



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2007年09月10日

【26条】減価償却をする

固定資産

 こんにちは! 前回は、学校法人の資産の評価原則が取得原価主義ですことを学びました。今日は、基準第26条(減価償却)資産の減価償却の話です。

 

26条(減価償却)

 固定資産のうち時の経過によりその価値を減少するもの(以下「減価償却資産」という。)については、減価償却を行うものとする。

2 減価償却資産の減価償却の方法は、定額法によるものとする。

 

【解説】

1 本条の趣旨

 本条は、減価償却資産について、定額法で減価償却を行うべきことを定めています。

 

2 定額法

本条は、減価償却を実施すること、ならびに減価償却の方法は定額法によることを定めたものです。定額法の算式を示します。

減価償却額=(取得価順一残存価額)÷耐用年数

 

 定額法は、毎年、同じ金額だけ価値が減少していくと考えます。計算すると、毎年同じ金額の減価償却額が計算されます。学校会計が定額法を採用したのは、計算方法が簡単で期間比較がしやすいからです。

 例えば、機器備品を100万円で購入して、耐用年数が5年で5年後の残存価額を0円とすると、当年度の減価償却額は、以下のようになります。

(取得価額100万円一残存価額0円)÷耐用年数5年=20万円/年

 

3.図書は減価償却なし

固定資産のうち校舎(建物)、パソコン(機器備品)、スクールバス(車輔)など時の経過によりその価値を減少する資産は、減価償却資産といいます。

他方、学校会計では、固定資産のうち、図書については時の経過により価値が減少するか価値判断が必ずしも統一されていないので、原則、減価償却はしません。

 

図書の会計処理に関する学校法人財務基準調査研究会報告で、次のような取扱いをすることとしています。

「固定資産に属する図書であっても、原則として減価償却経理を必要としないものとする。このように減価償却を行わない場合で、図書の管理上除却の処理を行ったときは、当該図書の取得価額をもって消費支出に計上するものとする。

除却による経理が困難なときは、総合償却の方法によって減価償却経理を行うことができる。」

 

4.減価償却額の秘密

 学校会計では、「減価償却」と言わずに「減価償却」と言います。

 これは、聞いた話ですが説得力があるのでお伝えします。

 消費収支計算書は、収支を考えた計算書なので、現金の支出を伴う記載科目は「○○費」、現金の支出を伴わない支出項目には、「○○額」の字をつけました。つまり、現金の支出を伴わない計算額なので減価償却額と言っています。そう言えば、徴収不能引当金繰入額も現金の支出を伴わない計算額なので「○○費」でなく「○○額」となっています。



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2007年09月03日

【25条】資産の金額の決め方

バランスシート

こんにちは! 今日から、第4章の貸借対照表です。学校法人会計基準の逐条解説始めましたけれど、理解進みましたか?

 貸借対照表では、第1節は資産で簡単です。第2節が基本金、第3節は記載方法等です。貸借対照表は、英語でバランスシートと言います。

 

まず基準の体系を見てみましょう・

4 貸借対照表

1 資産(25条〜28条)

2 基本金(29条〜31条)←学校会計特有の勘定です

3 貸借対照表の記載方法等(32条〜36条)

 

 それでは、今日の主題の貸借対照表に計上する資産の金額の決め方の話です。基準第25条(資産の評価)からです。

 

25条(資産の評価)

 資産の評価は、取得価額をもってするものとする。ただし、当該資産の取得のために通常要する価額と比較して著しく低い価額で取得した資産又は贈与された資産の評価は、取得又は贈与の時における当該資産の取得のために通常要する価額をもつてするものとする。

 

【解説】

1 本条の趣旨

 本条は、資産の評価について、学校法人の永続性、評価の確実性および客観性の観点から取得評価主義を原則とすることを定めたものです。つまり、企業会計のように減損会計は適用しません。

 

2 取得価額とは

資産の取得価額には、整地費、周旋料等の資産の取得に伴う付帯費用が含まれます。算式では、

 資産の取得価額=購入対価+付帯費用

 

3 低廉譲受け・贈与

時価よりも著しく低い価額で取得した資産および贈与された資産の価額は、取得価額によらずにその資産の取得のために通常要する価額によることとしました。(本条但し書き)

例えば、世間相場は1枚1000万円ぐらいする絵を、画家が卒業生であったために30万円で描いてくれた場合は、貸借対照表の計上価額は30万円でなく時価の1000万円になります。

 

4 有価証券の評価

有価証券について、その時価が取得価額を著しく下まわることとなった場合においては、本条の規定にかかわらず、評価換えが行われることがあります(第27条)。これは資産の確実な有り高を資産の確実な価値を把握し表示するため、時価によって評価すべきこととしました。いわゆる保守的な処理を認めました。



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2007年08月27日

【24条】消費収支内訳表って何?

案内

こんにちは! 月曜日に基準を読み込んで、とうとう消費収支計算書の最終回です。基準第24条(消費収支内訳表の記載方法等)です。

 

第24条(消費収支内訳表の記載方法等)

 消費収支内訳表には、消費収支計算書に記載される消費収入及び消費支出の決算の額を第13条第1項各号に掲げる部門ごとに区分して記載するものとする。

2 消費収支内訳表の様式は、第5号様式のとおりとする。

 

【解説】

1 本条の趣旨

 本条は、消費収支内訳表の記載方法と様式(第5号様式)について定めたものです。

 

2 目的

 消費収支内訳表の作成を行わねばならないこととした趣旨は、資金収支内訳表の場合と同様です(13条)なのですが、簡単に言うと。内訳表を作成する目的は、部門別に各学校の収支状況を把握するとともに、部門別に補助金の利用状況をつかむためです。

 

3 部門の取扱い

 資金収支内訳表の部門は2階層になっていますが、消費収支内訳表は1階層止まりでシンプルです。つまり、資金収支内訳表は第2階層までつくったのですが、消費収支内訳表は第1階層までの作成となります。

 

 資金収支計算書は経常費補助金の扱いと連動していることや、学校法人会計基準ができた当時、消費収支計算書はなじみが薄く基本金組入額を細部に分けることが困難だったことなどから、資金収支計算書の内訳表のみ第2階層までと詳しく作成することとしましたが、消費収支内訳表の部門は第1階層止まりにとどまりました。

図表:内訳表の部門の取扱い

 

資金収支内訳表

消費収支内訳表

備考

1階層

学校法人、各学校など

2階層

×(なし)

大学・短大・高校を細分化

4 科目の違い

  本条第2項において消費収支内訳表の様式を、第5号様式のとおり定めています。

 消費収支計算書と第5号様式の消費収支内訳表を比べると、内訳表の方が科目が少なくなっています。内訳表を見ると、消費収入の部は消費収入の部合計まで、消費支出の部は消費支出の部合計まで表示していて、当年分の活動分をもれなく拾っています。消費収支計算書の当年度消費収入(又は支出)超過額以下は省略しています。

 

5 金額の決め方

 どの部門に入れるのかが、すぐにわかる収入支出はよいのですが、部門をまたがる部門共通費の計算の場合は、それぞれの収入または支出の目的、内容 等に応じて、教員数、在学音数、床面積その他の比率等を勘案してできるだけ合理的なルールにより各部門に配付します。

 具体的には、「資金収支内訳表等の部門別計上及び配分について(通知)(S55。文管企第250号)」に解説があります。



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2007年08月20日

【23条】消費収支計算書の書き方

案内 こんにちは! 月曜日は、基準を順番に読みこんでいます。とうとう消費収支計算書の8回目です。今日の基準23条(消費収支計算書の様式)です。消費収支計算書の中心との言うべき条文です。

 

 

 

23条(消費収支計算書の様式)

 消費収支計算書の様式は、第4号様式のとおりとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、消費収支計算書の様式を、第4号様式で示しました。消費収支計算書の様式は報告式です。

 

2.第4号様式の構成 

 消費収支計算書は、わかりやすく言うと大きく「消費収入の部」と「消費支出の部」の2つの部からなっています。

 消費収入の部は、第19条による記載科目の次に帰属収入合計を設け、次に基本金組入額合計を差し引いて消費収入の部合計を記載します。

 消費支出の部は、第19条による記載科目の次に、予算上予備費を設けた場合は予算費を記載し、そのあとに消費支出の部合計を記載して作成します。

 

<第4号様式の要点>

         消費収支計算書

         ○○年○月○日から

         ○○年○月○日まで

科目

金額

消費収入の部

帰属収入合計

基本金組入額合計

消費収入の部合計

消費支出の部

………

〔予備費〕

消費支出の部合計

当年度消費収入(又は支出)超過額

前年度繰越消費収入(又は支出)超過額

基本金取崩額

翌年度繰越消費収入(又は支出)超過額

 

3.科目のルール

 各科目のうち計上すべき金額がない科目の記載は、省略します。また、中科目の設定または小科目の追加、細分化を行っているときは、これらの科目を追加して記載します(第4号様式(注)12参照)。



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2007年08月13日

【22条】翌年度繰越消費収入超過額等の書き方

案内

 こんにちは! 月曜日は、学校法人会計基準を順番に読み込んでいます。今日は、消費収支計算書の7回目です。基準第22条(翌年度繰越消費収入超過額等の記載)は、21条に規定した翌年度繰越消費収入超過額等の消費収支計算書への記載方法を明らかにしたものです。

 

 

第22条(翌年度繰越消費収入超過額等の記載)

 翌年度繰越消費収入超過額又は翌年度繰越消費支出超過額は、当年度消費収入超過 額又は当年度消費支出超過額の次に、前条第1項の規定による加減の計算とともに、当該金額を予算の額と対比して記載するものとする。

 

【解説】

1 本条の趣旨

 本条は、基準20条に規定した翌年度繰越消費収入超過額等の消費収支計算書への記載方法を明らかにしたものです。

 

2 ひな形 

 ひな型は、先週の21条と同じです。

<第4号様式の抜粋>

         消費収支計算書

         ○○年○月○日から

         ○○年○月○日まで

科目

予算

決算

差異

消費収入の部

 

 

 

消費支出の部

 

 

当年度消費収入(又は支出)超過額

 

 

前年度繰越消費収入(又は支出)超過額

 

 

基本金取崩額

 

 

翌年度繰越消費収入(又は支出)超過額

 

 



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2007年08月06日

【21条】翌年度消費収入超過額等の書き方

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 こんにちは! 消費収支計算書の6回目です。基準第21条(翌年度消費収入超過額等)です。消費収支計算書は、各条にこだわらないで、15条から通して読まないとわかりませんね。さて、21条です。

 

 

 

第21条(翌年度繰越消費収入超過額等)

 当該会計年度において次に掲げる額がある場合には、当法額を相互に加減した額を、翌年度繰越消費収入超過額又は翌年度繰越消費支出超過額として、翌会計年度に繰り越すものとする。

 ― 当年度消費収入超過額又は当年度消費支出超過額

 二 前年度繰越消費収入超過額又は前年度繰越消費支出超過額

 三 消費支出準備金(特定の会計年度の消費支出に充当するために留保する準備金をいう。以下同じ。)として当該会計年度において留保した額

 四 消費支出準備金の当該会計年度における取崩額

 五 第31条の規定により当該会計年度において取り崩した基本金の額

2 前項第3号の消費支出準備金の留保は、翌年度繰越消費支出超過額を繰り越すこととなる場合には、行なうことができないものとする。

 

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、翌年度繰越消費収入超過額または翌年度繰越消費支出超過額の計算方法を定めるとともに、消費支出準備金の留保の制限を定めたものです。

 

2.消費支出準備金について

 消費支出準備金は、将来における消費収支の計画的な均衡を図るため、特定の会計年度の消費支出に充当する目的をもって留保する準備金です。将来において、たとえば開校100周年記念式典を行なうための準備金です。

 本条第2項は、消費支出準備金の留保を行なうことができない場合を明らかにいます。 消費支出準備金の留保をしても翌年度繰越消費支出超過額が出ないときに 限り、その範囲内でのみ消費支出準備金の留保ができます。これは、当該会計 年度における消費収支の均衡が取れない状態で、将来のために留保することは、消費支出準備金の制度を設けた趣旨に反するからです。

 

21条

 



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2007年07月30日

【20条】当年度消費収入超過額等の書き方

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 こんにちは! 消費収支計算書の5回目です。第20条(当年度消費収入超過額等の記載)です。消費収支計算書は、各条にこだわらないで、15条から24条まで通して読まないとわかりませんね。別表第2と第4号様式を合わせて見て下さい。さて、20条です。

 

第20条(当年度消費収入超過額等の記載)

 当該会計年度の消費収入超過額(消費収入が消費支出をこえる額をいう。)又は消費支出超過額(消費支出が消費収入をこえる額をいう。)は、当年度消費収入超過額又は当年度消費支出超過額として、消費支出の部の次に当該金額を予算の額と対比して記載するものとする。

 

【解説】

1 本条の趣旨

 基準20条は、当該年度の消費収入超過額および消費支出超過額の記載方法を明らかにしたものです。

 

2 当該年度に消費支出をこえる消費収入があった場合は「当年度消費収入超 過額」として、また、当該年度に消費収入をこえる消費支出があった場合は 「当年度消費支出超過額」として、消費収支計算書の「消費収支の部合計」 の次の項に予算額と対比して記載します。

 

3 同額の場合の記載 

 当該会計年度における消費収入と消費支出とがたまたま同額となった場合のときは、「当年度消費収入(消費支出)超過額 0円」のように記載します。

  

4 この当年度消費収入超過額または当年度消費支出超過額に、次の21条で定める金額を加減して、翌年度に繰り越す消費収入超過額または消費支出超過額を算定します。

20条



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2007年07月23日

【19条】消費収支計算書の記載科目

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 こんにちは! 消費収支計算書の5回目です。今日は、基準第19条(消費収支計算書の記載方法)です。

 

19条(消費収支計算書の記載科目)

 消費収支計算書に記載する科目は、別表第2のとおりとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、消費収支計算書の記載科目を、別表第2に定めるとおりとすることを規定したものです。

 インターネット上でも別表第2を見られます。ご覧になる方は、下記の学校法人会計基準に続く別表第2をご覧下さい。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S46/S46F03501000018.html

 

2.資金収支計算書の記載科目

 科目は、大科目とそれに属する小科目を定めています。各科目の性質および

内容については、別表第2の備考欄を参照して下さい。

 

3.小科目・中科目

 小科目の追加または細分、追加する小科目についての制限および中科目の設定については、第10条の資金収支計算書の記載科目の場合と同様です。

 

4.知事所轄学校法人の特例

 都道府県知事所轄の学校法人については、その規模、事務組織等を考慮して、大科目の「教育研究経費」と「管理経費」を統合して「経費」の科目によることができる特例措置を講じています(別表第2(注)4参照)。



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2007年07月16日

【18条】消費収支計算書の書き方

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 こんにちは! 毎週月曜日は、学校法人会計基準を読み込んでいます。今日は、消費収支計算書の4回目です。基準第18条(消費収支計算書の記載方法)です。

 

 

 

 

第18条(消費収支計算書の記載方法)

 消費収支計算書には、消費収入の部及び消費支出の部を設け、消費収入又は消費支出の科目ごとに、当該会計年度の決算の額を予算の額と対比して記載するものとする。

 

2 消費収入の部に記載する消費収入は、当該会計年度の帰属収入の金額から第29条及び第30条の規定により当該会計年度において基本金に組み入れる額を控除する形式で表示するものとする。

 

【18条のコツ】

1 本条の趣旨

 本条は、消費収支計算書の記載方法の基本事項について規定しています。

 すなわち、消費収支計算書には、消費収入の部と消費支出の部を設け、それぞれに消費収入または消費支出の科目を設けることとしています。

 具体的な様式は、基準の(4号様式)です。

 

2 予算との対比

 消費収支の持続的な均衡の有無を確認するためには、予算に基づいて計画どおりに運営されているかどうかを明らかにする必要があります。そのため、消費収支計算書の記載は、予算額と決算額との比較が可能のように行うべきものとしています。 

 

3 基本金組入額の控除

 消費収入は、当該会計年度の帰属収入の金額から当該会計年度において基本金に組み入れる額を控除する形式で明示することとしています。これは、正確な言い方ではありませんが、基本金の組入が固定資産の確保を自己資金で確保するようにと言う設置基準のようなものです。ですから、帰属収入から真っ先に差し引きます。残りの残額は教育研究活動に使ってよいお金を言う意味で消費収入を言っています。

 基本金の組入額は、理事会で決めた金額です。

  

4 第4号様式

 消費収支計算書の様式を定めた規程です。具体的には、様式第4号です。様式4号はボリュームがあるのでちょっと掲載できません。法規集で読んで下さい。

 でも、少しひな型を掲載します。

 

18条

 



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2007年07月09日

【17条】消費収支計算書の勘定科目

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こんにちは! 月曜日は、地味ですが学校法人会計基準を読み込んでいます。今日は、消費収支計算書の三回目です基準第17条(勘定科目)です。

 

 

 

 

 

第17条(勘定科目)

 学校法人は、この章の規定の趣旨に沿って消費収支計算を行なうため必要な勘定科目を設定するものとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、消費収支計算を行う上に必要な勘定科目の設定に関する原則を定めた規定です。

 

2.勘定科目と記載科目

 勘定科目については、基準8条◆併餠蘯支計算書の勘定科目)にも出て来ました。

 学校法人で起こる各種取引を記録整理するには、授業料収入、補助金収入というような科目を使います。そして、学校会計では、日常の経理業務に使う科目を「勘定科目」、学校法人会計基準に従った計算書類をつくる場合に使う科目を「記載科目」と呼んで区別しています。

 基準の別表第1から第3は、記載科目を定めています。記載科目は、大科目、中科目、小科目の3階層になっています。

 ただ、日常の経理実務では、記載科目と勘定科目の用語の区別をあまり気にしません。

 

3.記載科目

 基準の別表第2では消費収支計算書の記載科目が明示されています。 

 インターネット上でも別表第2を見られます。ご覧になる方は、下記の学校法人会計基準に続く別表をご覧下さい。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S46/S46F03501000018.html



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2007年07月02日

【16条】消費収支計算の方法

案内

 こんにちは! 月曜日は、学校法人会計基準を順番に読んでいます。今日は、消費収支計算書の二回目です。基準第16条(消費収支計算の方法)です。

 

 

 

 

第16条(消費収支計算の方法)

 消費収入は、当該会計年度の帰属収入(学校法人の負債とならない収入をいう。以下同じ。)を計算し、当該帰属収入の額から当該会計年度において第29条及び第30条の規定により基本金に組み入れる額を控除して計算するものとする。

2 消費支出は、当該会計年度において消費する資産の取得価額及び当該会計年度における用役の対価に基づいて計算するものとする。

3 消費収支計算は、前2項の規定により計算した消費収入と消費支出を対照して行なうものとする。

 

【消費収支計算書を読むコツ】

1.本条の趣旨

 本条は、前条で示した消費収支計算の目的に即応した消費収入および消費支出の計算方法について明らかにしたものです。

 

2.消費収支の計算

 消費収支計算書では、まず、父兄からもらう授業料、国・地方公共団体から受け取る補助金のように学校法人が返さなくてよい収入は、学校に100%帰属するということで「帰属収入」といいます。次に、学校は永続的な健全経営を目的にすることから、校地・校舎などの財源を自己資金で手当てすることを要求します。この金額を「基本金組入額」といって帰属収入から控除します。(基本金組入額の金額は、理事会で決定します。)

 残りの収入は、学校が授業などの教育サービス事業に自由に使える収入なので「消費収入」といいます。そして、実際に学校で使った人件費、諸経費をまとめて「消費支出」といっています。消費収入と消費支出の差額を「消費収支差額」といいます。

 

3.消費支出の内容

 本条第項に「当該会計年度において消費する資産の取得価額」とあります。これは当該会計年度において取得した資産のうち単年度内に消費支出してしまうもの(消耗品等)の取得価額、ならびに固定資躍のうち時の経過によりその価値を減少するものについて、第26条の規定により減価償却を行った場合の当該会計年度に割り当てられた減価償却額をいいます。

 

 第項後段の「当該金計年度における用役の対価」とは、人件費、旅費、交通費、その他の用役の対価として支払われるものをいいます。退職給与引当金繰入額のように、将来の資金支出となるべきものについて各年度に割り当てる額についても、当該会計年度における用役の対価と考えて、消費支出の計算に含めて考えます。

 

16条

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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2007年06月25日

【15条】消費収支計算の目的

案内 こんにちは! 今日から、「第3章 消費収支計算及び消費収支計算書」から消費収支計算書です。まず、15条(消費収支計算の目的)の本文をみて見ましょう。

 

 

 

 

第15条(消費収支計算の目的)

 学校法人は、毎会計年度、当該会計年度の消費収入及び消費支出の内容及び均衡の状態を明らかにするため、消費収支計算を行うものとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、消費収支計算の自的を示した規定です。

 

2.消費収支計算書の目的

 資金収支計算は、学校法人の1年間の活動の全体を資金の動きでとらえることができる点ですぐれた働きがありました。しかしながら、資金収支の中には、借入金収入や、前受金、未払金等の要素が包含されているため、資金収支の均衡がすなわち学校法人の財政の健全性、安定性を示すものではありませんでした。そこで、学校法人の永統的な維持と発展とに役立たせるための会計資料を整えるために消費収支計算を行なうこととしました。

 

 具体的には、消費収支計算の目的は、単年度の消費収入と消費支出の内容を明らかにするのみならず、消費支出とこれに充当し得る消費収入の均衡の有無を明らかにして、将来にわたる計画的な財政運営を可能ならしめることにありました。

 

3.消費収支計算書の特徴

 学校法人会計の消費収支計算書で特徴的なことは、収支均衡主義です。収支均衡主義とは、学校に入ってきた収入は、すべて消費支出という形で園児・生徒・学生に還元し、収支を均衡させることと言います。ただ、経営的には、毎年度の収支均衡は少し非現実的で、収支は多少プラスの形で学校運営をすることが望ましいと考えられます。

 

 学校会計では、消費収支の差額がプラスで極端に多い場合は、園児・生徒・学生への還元が少ないと見られてしまいます。そうかといって毎年、消費収支がマイナスでは将来の学校運営が不安になり、教育研究のための永続的な組織が維持できなくなってしまいます。毎年、消費収支がマイナスになるような経営だと、人件費、修繕工事代、設備代など学校経営に必要な支払いがいつかはできなくなってしまい教育研究活動の永続性が保てないからです。 

15条

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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2007年06月18日

【基準14条】人件費内訳表

給料

 こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。第6条からは「第2章 資金収支計算及び資金収支計算書」に入っています。

今日は、基準第14条の(人件費内訳表の記載方法など)です。

 

第14条(人件費支出内訳表の記載方法等)

 人件費支出内訳表には、資金収支計算書に記載される人件費支出の決算の額の内訳を前条第1項各号に掲げる部門ごとに区分して記載するものとする。

2 前条第2項及び第3項の規定は、前項の規定による記載について準用する。

3 人件費支出内訳表の様式は、第3号様式のとおりとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 資金収支計算書の附属資料として、人件費の支出の内訳を表示した人件費支出内訳表の作成(基準・第3号様式)を義務づけています。 

 

2.本条の目的

 校長や教員の給与は経常費補助に影響するので所轄庁、学校とも的確に把握する必要がありました。

 

3.記載内容

 人件費内訳表では、資金収支計算書の教員人件費支出と職員人件費支出については本務と兼務に分け、さらに、金額的に支出割合の高い本務教員・本務職員については、「本俸、期末手当、その他の手当、所定福利費」と区分表示して、支出の大きな人件費科目の内訳を説明していきます。

 

4.教員と職員の区分基準

 教員人件費支出とは、教員に支給する人件費支出をいい、職員人件費支出は教員以外の職員に支給する人件費支出をいいます。

 教員人件費支出は、学校が教員資格者(学長、校長、園長を含む)を教員職員として任用している者の人件費です。そうすると教員以外の職員人件費支出は、事務員、用務員、運転手などの人件費支出があたります。

 

 ただ、実務では、教育と職員の区分が補助金の支給と関連してきます。大学法人では、私立大学等経常費補助金配分基準によります。知事所轄学校法人では、所轄庁である都道府県知事の指示がある場合はこれに従います。

 

5.本務・兼務の区分基準

 本務と兼務の区分は、学校法人の正規の教職員として任用されているか否かによります。一般にこれを、通常「発令基準」と言います。教員の場合は、通常、常勤の専任教員が本務者で、非常勤講師が兼務者となります。

 

 ただし、本務と兼務の区分は、発令基準を基本にしながらも、知事所轄学校法人では、あくまでも「正規の雇用関係の有無により判断する県」、「学校基本調査の区分による県」など多少のバラツキが見られるので、一度、各所轄庁に確認しておくことが望まれます。



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2007年06月11日

【基準13条】資金収支内訳書の作り方

部門

 こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。

 第6条から「第2章 資金収支計算及び資金収支計算書」に入りました。今日は基準の第13条の(資金収支内訳書の記載方法など)です。

 

資金収支内訳表は、部門ごとに資金の収入と支出を明らかにするために作成します。部門ごとにつくるものは、

資金収支内訳表、

人件費支出内訳表、

消費収支内訳表です。

 さて、条文で細目を確認します。

 

第13条(資金収支内訳表の記載方法等)

 資金収支内訳表には、資金収支計算書に記載される収入及び支出で当該会計年度の諸活動に対応するものの決算の額を次に掲げる部門ごとに区分して記載するものとする。

 ― 学校法人

 二 各学校

 三 研究所

 四 各病院

 五 農場、演習林、その他前2号に掲げる施設の規模に相当する規模を有する各施設

 

2 前項第2号に掲げる部門の記載にあたっては、2以上の学部を置く大学にあっては学部に、2以上の学科を置く短期大学にあっては学科に、高等学校にあっては課程にそれぞれ細分して記載するものとする。

 この場合において、学部の専攻に対応しない大学院の研究科は大学の学部をみなす。

 

3 学校教育法第68条に規定する大学に係る前項の規定の適用については、当該大学に置く大学院の研究科は大学の学部と見なす

 

4 通信教育を行なう大学に係る第2項の規定の適用については、当該教育を担当する機関は大学の学部又は短期大学の学科とみなす。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、資金収支内訳表の記載方法について、資金収支計算書に記載される収入および支出で当該会計年度の諸活動に対応するものの決算の額を部門ごとに区分して記載することを定めるとともに、資金収支内訳表の様式を第2号様式のとおりと定めたものです。

 

2.目的

 資金収支内訳表を作成する目的は、教育研究のための諸活動は通常、部門別(具体的には学校別)に行われることになるため、各部門の教育研究活動を把握するとともに、部門別に交付を受けた経常費補助金の効果を部門別に把握するためです。

 

3.部門の取り方

 学校法人会計基準ができた当時、消費収支計算書はなじみが薄く基本金組入額を細部に分けることが困難だったことなどから消費収支内訳表の部門は第1階層止まりです(基準24条)。しかしながら、資金収支内訳は、従来より馴染みがあったことに加えて、資金収支計算書が経常費補助金の扱いと連動していることから、資金収支計算書の内訳表は第2階層までと詳しく作成します。 

図表:内訳表の部門の取り方

資金収支内訳表

消費収支内訳表

備考

第1階層

学校法人、各学校など

第2階層

大学・短大・高校を細分化

 

4.科目の違い

 資金収支計算書と内訳表を比べると、内訳表の方が科目が少なくなっています。内訳表は資金収支計算書と違い、収入の部は大科目で「借入金等収入」まで、支出の部は「設備関係支出」までしかありません。これは学校法人会計基準が、資金収支内訳表の範囲を学校法人の行う当年度の諸活動に絞り、特に教育研究活動の部門ごとの収入支出を明らかにし、その運営状況を把握するためのものにしようとしたためです。

5.金額の決め方

 どの部門に入れるのかが、すぐにわかる部門固有の収入や支出はよいのですが、部門をまたがる部門共通費の計算の場合は、適切な基準で按分することになります。

 

ちょっと、図解しておきます。

13条 



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2007年06月04日

【基準12条】収支計算書のひな型

手本

  こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行います。毎週、月曜日に掲載しています。

 さて、第6条から、「第2章 資金収支計算及び資金収支計算書」に入っています。今日は、基準第12条の(資金収支計算書の様式)です。

 

第12条(資金収支計算書の様式)

 資金収支計算書の様式は、第1号様式のとおりとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、資金収支計算書の様式を第1号様式のとおりとすることを定めています。資金収支計算書の様式(第1号様式)は報告式です。したがって、まず「収入の部」から記載し、次に「支出の部」を記載します。

 

2.収入の部

 収入の部は、第10条による記載科目の次に第11条第1項による資金収入調整勘定および前年度繰越支払資金を記載したのち収入の部合計を記載します。

 

3.支出の部

 支出の部は、第10条による記載科目の次に、予算上予備費を設けた場合は予備費を記載し、そのあとに第11条第2項による資金支出調整勘定、次年度繰越支払資金を記載したのち、支出の部合計を記載します。

 

       ↓

1号様式は、ちょっと量が多いので、各自法規集で確認して下さい。掲載できなくて、ごめんなさい!



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2007年05月28日

【基準11条】前期末前受金など

案内こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。

第6条から、「第2章 資金収支計算及び資金収支計算書」に入っています。

今日は、基準の第11条(前期末前受金等)です。

 

11条(前期末前受金等)

 当該会計年度の資金収入のうち前期末前受金及び期末未収入金は、収入の部の控除科目として資金収支計算書の収入の部に記載するものとする。

 

2 当該会計年度の資金支出のうち前期末前払金及び期末未払金は、支出の部の控除項目として、資金収支計算書の支出の部に記載するものとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、資金収入および資金支出の調整に関する科目の記載方法を明らかにしたものである。

 

2.考え方

 資金収支計算書と言っても発生主義で作っている部分があります。そこで、この部分を前期末前受金などを使って資金収支計算書の資金の残高を無理やり期末現預金に合わせるのです。だから前期末前受金などのことを資金調整勘定と言っています。資金収支計算書と言っても純粋の資金繰表にはなっていません。この部分は注意ですね。

 条文は文章だけなのでわかりづらいので、ひな形を示します。

資金収支計算書



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2007年05月21日

【基準10条】資金収支計算書で使う科目

お金 こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。第6条から、「第2章 資金収支計算及び資金収支計算書」に入っています。

今日は、基準第10条(資金収支計算書の記載科目)です。

 

第10条(資金収支計算書の記載科目)

 資金収支計算書に記載する科目は、別表第1のとおりとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、資金収支計算書の記載科目を別表第1のとおりに定めたものです。

 

2.科目の概要

 別表第1では、大科目とそれに属する小科目を定めています。各科目の性質および内容については、別表第1の備考欄に説明があります。

 

3.大科目・中科目・小科目

(1)大科目と小科目

 大科目は変更できません。小科目は追加できます。

 大科目は、学校法人のすべての収入及び支出を網羅して、それを基本的な科目に分類して整理しました。そのため、大科目の追加設定は認められていません。従って、すべての収支は大科目のうちのいずれかの科目に分類して計上します。

 

 小科目は大科目と異なって、小科目は、学校法人の諸活動に対応するすべての収入支出を整理して網羅しているわけではないので、必要に応じ、これに適当な科目を追加することができることになっています。

 

(2)小科目は原則、形態分類 

 基準では、 形態分類によることを原則とし、目的分類(機能分類)を例外としました。

 科目の作り方には、形態分類と目的分類があります。

 例えば、学園祭でポスター用の紙を買いました。この場合、目的分類で勘定科目を決めると「学園祭支出」になりますが、学校会計では採用しません。学校会計では、ポスターの紙は「消耗品費支出」と形態分類を採用します。

 そのため小科目に追加する科目は、形態分類による科目でなければなりません。ただし、形態分類によることが困難であり、かつ、金額が僅少なものについては、目的分類のこともあります。

 

(3)中科目

 大科目と小科目の間に適当な中科目を設けることができます。

 小科目は形態分類となっているため、予算管理の必要や便宜上、目的に応じて分類した目的分類や機能に応じて分類した機能分類の方が科目の設定として都合のよい場合があります。その場合には、目的分類又は機能分類として中科目を設定することが適当です。また複合科目を設定する場合も同様です。中科目、複合科目の例としては、学生募集費支出や何周年記念事業費支出などが考えられます。(「学校法人会計基準詳説」野崎先生p45

 

(4)知事所轄学校法人の特例

 都道府県知事所轄の学校法人については、その規模、事務組織等を考慮、して、 次のような特例措置を講じています。

‥堝刺楔知事を所轄庁とする学校法人にあっては、教育研究経費支出の科目及び管理経費支出の科目に代えて、経費支出の科目を設けることができます。

都道府県知事を所轄庁とする学校法人にあっては、教育研究用機器備品支出の科目及びその他の機器備品支出の科目に代えて、機器備品支出の科目を設けることができます。

 

4.別表第1を見てみよう、

 資金収支計算書の記載科目は、決まっています。是非、法規集で別表第1を見て下さい。

 また、インターネット上でも別表第1を見られます。ご覧になる方は、下記の学校法人会計基準に続く別表1をご覧下さい。

 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S46/S46F03501000018.html



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2007年05月14日

【基準9条】資金収支計算書の記載方法

お金

 こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。

第6条から、「第2章 資金収支計算及び資金収支計算書」に入っています。

今日は、基準第9条(資金収支計算書の記載方法)です。

 

第9条 (資金収支計算書の記載方法)

 資金収支計算書には収入の部及び支出の部を設け、収入又は支出の科目ごとに当該会計年度の決算の額を予算の額と対比して記載するものとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は資金収支計算書の記載方法の基本的事項について規定しています。具体的な計算書の様式は、基準・第1号様式があります。

 

2.収入の部と支出の部

資金収支計算書には、収入の部と支出の部を設け、それぞれに収入又は支出の科目を設けることとしています。

 

3.予算実績対比

 学校法人の会計は、予算に基づいて運営されるのなので、その結果を示す資金収支計算書は、予算額と決算額との比較が可能なように記載することとしています。

 

 

 サンプルで情報公開されている慶應義塾大学(平成17年度)の資金収支計算書を見てみます。確かに、決算と予算が対比して開示されています。

 

資金収支計算書



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2007年05月07日

【基準8条】資金収支計算書の勘定科目

お金

 こんにちは! 皆さん、G.W.はどうでしたか? このブログは、月曜日は毎週、学校法人会計基準を順番に読み込んでいます。

 

第6条から「第2章 資金収支計算及び資金収支計算書」に入っています。今日は、基準第8条(勘定科目)です。

 

第8条(資金収支計算書で使う勘定科目)

学校法人は、資金収支計算を行なうため必要な勘定科目を設定するものとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、資金収支計算を行なううえに必要な勘定科目の設定に関する原則を定めた規定です。

 基準8条に資金収支計算で使う勘定科目、17条で消費収支計算で使う勘定科目の規定があります。

 

2.勘定科目

 「勘定科目」とは、会計年度期間中の一切の取引の記録整理をするために設ける科目です。

 

3.勘定科目と記載科目

 勘定科目については、基準17条(消費収支計算書の勘定科目)にも出て来ます。

 学校法人で起こる各種取引を記録整理するには、授業料収入、補助金収入というような科目を使います。そして、学校会計では、日常の経理業務に使う科目を「勘定科目」、学校法人会計基準に従った計算書類をつくる場合に使う科目を「記載科目」と呼んで区別しています。

 基準の別表第1から第3は、記載科目を定めています。記載科目は、大科目、中科目、小科目の3階層になっています。

 ただ、日常の経理実務では、記載科目と勘定科目の用語の区別をあまり気にしません。



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2007年04月30日

【基準7条】資金収支計算の方法

お金2

 こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。今日は、基準第7条(資金収支計算の方法)です。

 

 

 

第7条 (資金収支計算の方法)

 資金収入の計算は、当該会計年度における支払資金の収入並びに当該会計年度の諸活動に対応する収入で前会計年度以前の会計年度において支払資金の収入となったもの(前期末前受金)及び当該会計年度の諸活動に対応する収入で翌会計年度以後の会計年度において支払資金の収入となるべきもの(期末未収入金)について行なうものとする。

 

2 資金支出の計算は、当該会計年度における支払資金の支出並びに当該会計年度の諸活動に対応する支出で前会計年度以前の会計年度において支払資金の支出となったもの(前期末前払金)及び当該会計年度の諸活動に対応する支出で翌会計年度以後の会計年度において支払資金の支出となるべきもの(期末未払金)について行なうものとする。

 

【解説】 

1.本条の趣旨 

 本条は、前条(第7条)で示した資金収支計算の目的に即応した資金収入及び資金支出の計算方法について明らかにしています。

 

2.資金収入の計算方法

 本条第1項は、資金収入の計算方法について規定しています。

  

3.資金支出の計算方法

 本条第2項は、資金支出の計算方法について規定しています。

 

 条文は文章だけなので分かりづらいので、ひな形を示します。

資金収支計算書



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2007年04月23日

【基準6条】資金収支計算の目的

お金

 こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。今日は、基準第6条(資金収支計算の目的)です。第6条から、「第2章 資金収支計算及び資金収支計算書」に入ります。

 

 

第6条 (資金収支計算の目的)

 学校法人は、毎会計年度、当該会計年度の諸活動に対応するすべての収入及び支出の内容並びに当該会計年度における支払資金(現金及びいつでも引き出すことができる預貯金をいう。)の収入及び支出のてん末を明らかにするため、資金収支計算を行なうものとする。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、資金収支計算の2つの目的について規定しています。

 

2.資金収支計算の2つの目的

 基準6条は、資金収支計算の目的を2つあげています。

(1)諸活動のすべてを表示(半発生主義)

 第1の目的は、学校法人が、当該会計年度の教育研究その他の諸活動を行なうことにより、これに対応して発生したすべての収支の内容を明らかにすることである。すべての収支の内容とは、実際は、入金すべき内容、支出すべき内容なので、はっきり言うと発生主義に近い考え方です。

 

(2)支払資金の顛末を表示(現金主義)

 第2の目的は、当該会計年度の学技法人の諸活動との対応関係の有無にかかわらず、現実に当該会計年度中に収納、または支払った支払資金の収支のてん末を明らかにすることです。

 支払資金は、下記に説明しますが簡単に言うと貸借対照表の現金預金です。資金収支計算書では、現金預金の収支の顛末を明らかにします。顛末とは、初めから終わりまでと言うことです。学校会計では、支払資金の始めから最後までまでの動きすべてをいいます。ですから、資金収支計算書の一番下の次年度繰越支払資金は、貸借対照表の現金預金残高と一致します。

 

3.支払資金

 「支払資金は、現金及びいつでも引き出すことができる預貯金をいう。」と定義されています。

 ここで、「いつでも引き出すことのできる預貯金」を具体的に言えば、当座預金、普通預金、郵便貯金等はもちろんですが、そのほか、学技法人の意思で随時または短期間のうちに解約等により支払い手段となし得るものであれば、通知預金や定期預金もこの範囲に含めるものと解されています。

 

4.注意点

 資金収支計算書は、企業会計のキャッシュフロー計算書に近い計算書と言えます。資金収支計算書は、純粋の資金繰表とは違います。いわば、修正資金収支計算書と考えていた方が、資金収支計算書の理解は早まります。

 

6条 380



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2007年04月16日

【基準5条】総額表示

案内 こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。今日は、基準第5条(総額表示)です。

 

 

 

 

 

第5条(総額表示)

 計算書類に記載する金額は、総額をもって表示するものとする。ただし、預り金に係る収入と支出その他経過的な収入と支出及び食堂に係る収入と支出その他教育活動に付随する活動に係る収入と支出については、純額をもって表示することができる。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、 金額の表示方法は原則として総額によることし、例外的に純額表示を認めることを規定しています。

金額の表示方法

例示

原則:総額表示

(特になし)

例外:純額表示

経過的な収支、付随活動の収支

 

2.原則:総額表示とは

 総額表示であるから、 収入と支出を相殺し、 資産と負債・基本金・消費収支差額を相殺しないで表示することです。

 

3.例外:純額主義とは

 本条のただし書は、 学校法人のすべての会計について画一的に総額で表示することは却って会計報告の目的に反する場合もあることを考慮して、一般的には総額で表示するほど重要ではなく、必要性も薄いものについては例外として純額表示を認めるとともに、その例外を2つの場合の収入と支出に限定しました。

(1)経過的な収入と支出

 預り金とは、源泉徴収された所得税、社会保険料等がこれに該当します。この他の経過的な収入と支出としては、 仮受金、 仮払金等がこれに該当する。

(2)付随活動の収入と支出

 食堂に係る収入と支出は、 教育活動に付随する活動に係る収入と支出の例示です。この他に売店、学生寮等に係る収入と支出も純額表示することがあります。

 補助活動事業に係る純額表示の方法については、学校会計委員会報告第22号(昭和51年)が説明されています。

 

第5条

 



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2007年04月09日

【基準4条】どんな計算書類をつくるのか?

計算書類

こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。1年後には貴方は学校会計のプロになりますよ。今日は、基準第4条(計算書類)です。

 

 

 

 

 

 

第4条(計算書類)

 学校法人が作成しなければならない計算書類は、次に掲げるものとする。

 ― 資金収支計算書及びこれに附属する次に掲げる内訳表

  イ 資金収支内訳表

  ロ 人件費支出内訳表

 二 消費収支計算書及びこれに附属する消費収支内訳表

 三 貸借対照表及びこれに附属する次に掲げる明細表

  イ 国定資産明細表

ロ 借入金明細表

ハ 基本金明細表

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、学技法人が作成すべき計算書類を定めたものです。

 それぞれの計算書類の記載方法等は基準第2章以下で、 記載科目は別表第1から別表第3まで、 様式は第1号様式から第9号様式までに定められています。

 

2.企業会計との比較

ちょっと企業会計と比べて説明します。資金収支計算書は、資金繰表・キャッシュフロー計算書です。消費収支計算書は、損益計算書に相当します。貸借対照表は企業会計とほぼ同じです。

 

第4条



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2007年04月02日

【基準3条】収益事業の会計基準は!

収益事業

 こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。今日は、基準第3条(収益事業会計)です。

 

 

 

 

 

第3条(収益事業会計)

 私立学校法に規定する収益事業会計に係る会計処理及び計算書類の作成は、一般に公正妥当と認められる企業会計の原則に従って行わなければならない。

2 収益事業については、前2条及び前項の規定を除き、この省令の規定は、適用しない。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、収益事業会計に関しては、原則としてこの省令で定めるところによらないで、企業会計の原則によることを規定したものです。

 学校法人会計基準は、学校法人の公益的性格に着目してその会計基準を定めているので、収益事業についてまでこれを適用するのは適当ではないと考えました。そこで、収益事業は、少なくとも会計処理の面では企業におけるそれと何ら異なる性格のものではないので、本条のように規定しました。

 

2.収益事業会計

 学校法人は、教育に支障のない限り、私立学校の経営に充てるための収益事業を行うことができます(私学法第26)。学校法人が収益事業を行うのは、その収益を私立学校の経営に充てるためです。そして、収益事業活動は、学校の本業である教育研究活動と異なる事業なので、収益事業の会計は学校自体の一般会計と区分して特別会計で行います(本条、私学法第26)

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2007年03月26日

【基準2条】会計の原則

案内2

こんにちは! 学校法人会計基準を読み込んで行きます。今日は、基準第2条(会計の原則)です。

 

 

 

 

 

第2条(会計の原則)

 学校法人は、次に掲げる原則によって、会計処理を行ない、計算書類を作成しなければならない。

1 財政及び経営の状況について真実な内容を表示すること。

2 すべての取引について、複式簿記の原則によって、正確な会計帳簿を作成すること。

3 財政及び経営の状況を正確に判断することができるように必要な会計事実を明りょうに表示すること。

4 採用する会計処理の原則及び手続並びに計算書類の表示方法については、毎会計年度継続して適用し、みだりにこれを変更しないこと。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、会計に関し共通の基本的原則を、 その重要性に鑑み、 他の立法例にならい、念のために規定しています。

 基準の第2条は、企業会計で言う「真実性の原則」「正規の簿記の原則」「明瞭性の原則」「継続性の原則」が表明されています。一般企業の会計と同じです。

 

2.真実性の原則(本条第1号)

 真実性の原則は、一般原則の最上位の原則にあたります。

 

3.複式簿記の原則(本条第2号)

 企業会計では「正規の簿記の原則」といいます。昭和46年の施行された学校法人会計基準制定前の学校会計は、単式簿記の学校もあっため、基準は今後の簿記方式を複式簿記にすることを明示しました。

 

4.明瞭性の原則(本条第3号)

 計算書類の利用者が誤解をすることのないように明瞭で分かりやすい計算書類の作成を要求しています。

 

5.継続性の原則(本条第4号)

 会計処理の方法や計算書類の表示方法にいくつかの方法がある場合は、一つの方法を選択し会計年度継続して採用することを明示しました。この継続性の原則は、毎年度、勝手に会計処理の方法を変更して計算書類の数値を変えないように、年度間の比較を可能にするためです。

      会計の原則

 

 



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2007年03月19日

【基準1条】学校の会計基準だ!

基準

 こんにちは! もうすぐ新年度です。今日からちょっと、学校法人会計基準を読み込んで行きます。1年後には貴方は学校会計のプロになりますよ。今日は、1条(学校法人会計の基準)です。

 

 

 

第1条 (学校法人会計の基準)

1 私立学校振興助成法に規定する学校法人は、この省令で定めるところに従い、会計処理を行い、計算書類を作成しなければならない

 

2 学校法人は、この省令に定めのない事項については、一般に公正妥当と認められる学校法人会計の原則に従い、会計処理を行ない、計算書類を作成しなければならない。

 

【解説】

1.本条の趣旨

 本条は、経常的経費に対する補助金の交付を受ける学技法人は、この省令で定めるところに従って会計処理を行い、計算書類を作成しなければならないという私立学校振興助成法第14条第1項の規定を確認するとともに、この省令の性格および内容を明らかにしたものである。

 

2.対象となる学校法人

 ここで「助成法第14条に規定する学校法人」を整理すると、経常的補助を受ける大臣所轄学校法人と知事所轄学校法人になります。

 

 では、経常費補助金の交付を受けない専修学校、各種学校では学校法人会計基準の適用は、学校法人会計基準が唯一の基準であり、私学法施行規則4条の4(計算書類の作成)では、「(計算書類等)の作成は、一般に公正妥当と認められる学校法人会計の基準その他の学校法人会計の慣行に従って行わなければならない」と定めていることから学校法人会計基準によることになります。

 

3.一般に公正妥当と認められる学校法人会計の原則

 本条第2項は、この省令が学校法人の会計処理及び計算書類の作成に関し必要なすべての事項を網羅的に定めているわけでなく、むしろ基本的事項を規定するにとどまっているものです。そこで、この省令に定めのない事項について準拠すべき原則を示しました。

 

 「一般に公正妥当と認められる学校法人会計の原則」とは、学校法人会計の実務において慣行として確立したもののうち、一般に公正妥当と認められているものをいいます。具体的には、

 ・学校法人財務基準調査研究会の報告

 ・日本公認会計士協会の学校法人委員会の委員会報告や実務指針

が代表です。

 

第1条再



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