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2023年05月30日

【固定資産】不思議にみえる?「減価償却の簡便法」

減価償却

こんにちは!今日は、高校でのご質問です。

 

<Q>【固定資産】不思議に見える?「減価償却の簡便法」

 こちらの学校では、固定資産の減価償却を取得年度の翌年度から開始しています。企業会計と違うのですか?

 

<A>

 学校法人会計も、時の経過により価値が減価する減価償却資産については、減価償却を行い、企業会計の場合も同じように教育事業の用に用に供した時点が減価償却の開始時点です。

 学校法人の減価償却に関する監査上の取扱い(学校法人委員会報告第28)の解説でも

固定資産を新たに取得した会計年度における、当該資産に係る減価償却額は、その資産について計算される年間償却額を、月数按分するなどして、取得年度の償却負担を適正に計算するのが原則である。

としています。

 ただ、この28号では、同時に減価償却の簡便法を認めています。企業会計に詳しい方が見たらビックリでしょう。

(3) 会計年度の中途で取得した固定資産に係る減価償却額の計算は、当該資産について計算される年間減価償却額を月数按分したものによるほか、次の簡便法を採用している場合も、重要性のない場合には、妥当な会計処理として取り扱うことができる。

イ.取得時の会計年度は、償却額年額の2分の1の額により行う。

ロ.取得時の会計年度は、償却を行わず、翌会計年度から行う。

ハ.取得時の会計年度から償却額年額により行う。

 ただ、この簡便法利用の注意点は、「イーハ」の簡便法を採用する条件として、「重要性のない場合」に限られています。簡便法は、あくまで便宜的にその採用を認めるのですが、その採用に当たっては、計算書類に与える影響が少ない場合にのみ認められています。

 また、この簡便法が今でも学校法人会計に残っている理由も解説に書いてあります。簡単に言うと学校法人会計基準の誕生に伴い「新たに減価償却制度を導入する学校法人にとって、簡便的方法を採用することによって、(減価償却制度を)早期に、かつ、抵抗なく受け入れることができたであろう。また現在では、この簡便化された減価償却の計算手続も、学校法人会計の中で、慣行として定着しているものと考える。」ので今でも簡便法が残っています。

 

 今日は、ここまでです。




kaikei123 at 07:46│Comments(0)

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