2023年04月28日
入学検定料金の割引
<Q>入学検定料金の割引
大学入試の検定料35000円について、ネット出願の場合は、5000円の割引を行っています。割引部分の会計処理は、どうなりますか?
<A>
昨今ネット出願が増えてきました。今回のご質問と同じようなQ&Aが月報私学(H28.12.1第228 号)に掲載されていました。引用します。
入試のインターネット出願 Q3 本学では、入試の出願をインターネットで行った場合に入学検定料の割引を行っています。この場合、どのように会計処理すべきでしょうか。 A 近年、入試の出願をインターネットで行う大学等が増えてきています。 その際に、入学検定料の割引を行った場合は、学校法人の諸活動に対応する収支を総額により表すという観点から、割引前の入学検定料を収入に計上し、割引分を大科目「管理経費」の中に小科目、例えば「入学検定料免除額(支出)」等で計上することが妥当です。 |
この回答によれば、割引前の入学検定料収入35000円を計上し、割引分は(大科目)管理経費の(小科目)入学検定料免除額5000円で表示されることになります。ただ、学則でネット出願の入学検定料を30000円と定めている場合には、35000円の収入を上場する根拠がありませんので、この場合は、入学検定料30000円のみが計上されます。
入学検定料の基本的な考え方は、下記の2つの報告によります。
・授業料等の減免に関する会計処理及び監査上の取扱いについて(学校法人委員会報告第30号)
・授業料等の減免に関する会計処理及び監査上の取扱いについて(学校法人会計問答集(Q&A)第1号)
減免額の科目は、「総額法を採用した場合の見合いの科目としての支出科目は、減免が行われた理由によって異なるものと考えられる」(委員会報告30号解説2)ので、今回は(小科目)入学検定料免除額を使いました。
また、大科目を管理経費にしているのは、入学検定料の減免が在校生に対するものでないからでしょう。
※サブノート
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入学検定料の減免 |
参考:授業料の減免 |
収入側 |
入学検定料 |
授業料 |
支出側 |
(管)入学検定料免除額 |
(教)奨学費 |
入学検定料の割引は、ネット出願の他にも指定の地域や指定の学校の場合、大学入学共通テスト利用の場合などにも見られます。
今日は、ここまでです。