【会計ルール】実務指針45号の強制力について【チェック】計算書類を確認したい。

2019年04月10日

【注記】継続法人の前提の注記とは??

参考事項こんにちは!今日は、ある大学の銀行出身の理事さんからのご質問です。

 

<Q>【注記】継続法人の前提の注記とは??

 学校法人でも経営困難な法人では、決算書に継続法人の前提の注記が書かれるとのことですが、少し説明して下さい。

 

<A>

 企業会計では「継続企業の前提」に関する注記を決算書に記載します。

 学校法人の決算書は、法人が倒産することなく将来に渡り教育研究事業を継続するという前提で作成されています。継続法人の前提と言います。しかし、実際は、経営破綻が迫っている法人があるかも知れません。そこで単純に法人の通常の決算書を公表させるだけでは,利害関係者への情報提供として十分とは言えません。そこで、継続法人の前提に重要な疑義を抱かせる事象や状況が決算日にあって、それを解消したり、改善対応応したりしてもなお決算日が過ぎた後にも重要な不確実性が認められる場合には、決算書の利用者に特別に注意喚起するため決算書に「継続法人の前提」の注記を書くことが望ましいとされています。簡単に言うと、継続法人の前提の注記は、学校法人では、財務指標が極端な悪化したり、財政破綻の可能性が高い場合に決算書に書くことになる強烈なイエローカードです。

 

 企業会計では、「継続企業の前提」。社会福祉法人では、「継続事業の前提」と言っています。学校法人の場合は、学校法人会計基準の枠内では、強制力ある継続法人の前提の規定はありません。しかし、会計士協会の研究報告第16号「計算普類の注記事項の記載に関するQ&A」のQ30(その他考えられる注記事項)で記載が望ましいとされています。↓

(2) その他財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項

  ………

継続企業の前提について

 いわゆる「継続企業の前提」については、従来、学校法人では該当事例がほとんどなく開示の慣行も成熟していない。また、どのような状態が、いわゆる「継続企業の前提」に重要な疑義を生じさせるような場合に該当するのか等の詳細な検討が行われていない。しかし、学校法人がいわゆる「継続企業の前提」に重要な疑義を生じさせるような場合に該当しているという状況を自ら認識し、何らかの対策等を自主的に行っている場合には、自主的に講じている対策等を注記することが望まれる。

 

 もし、現状の会計ルールから継続企業の前提に関する注記の記載を検討する場合は、学校財規を参考にするのが良いでしょう。

(継続法人の前提に関する注記)

17条 貸借対照表日において、債務超過等財務指標の悪化の傾向、重要な債務の不履行等財政破綻の可能性その他有価証券発行学校法人が将来にわたって事業を継続するとの前提に重要な疑義を抱かせる事象又は状況が存在する場合には、次に掲げる事項を注記しなければならない。

一 当該事象又は状況が存在する旨及びその内容

二 継続法人の前提に関する重要な疑義の存在

三 当該事象又は状況を解消又は大幅に改善するための経営に携わる者の対応及び経営計画

四 当該重要な疑義の影響を財務諸表に反映しているか否か

 より具体的な記載例は、企業会計の決算書が参考になるでしょう。例えば、大塚家具さんには、継続企業の前提に関する注記が記載されています(平成3012月期)。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00│Comments(0) ☆ 注記 

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