2017年09月12日

【予算】出てこい! 「学校会計委員会報告第2号 学校法人の予算制度について」

文献2こんにちは!今日は、大学の監事さんからのご質問です。

 

<Q>出てこい! 「学校会計委員会報告第2号 学校法人の予算制度について」

 予算制度について調べています。現在、学校法人会計の法規集に掲載されていない「学校会計委員会報告第2号 学校法人の予算制度について」(昭和42年5月19日日本公認会計士協会 学校会計委員会)を教えて下さい。

 

<A>

 現在は、死文化されている委員会報告ですが、ご参考までに 平成5年度版の学校法人会計要覧(p8788)から引用させていただきます。学校法人会計基準が出来る前に公表された委員会報告です。

学校会計委員会報告第2号 

学校法人の予算制度について

          昭和42年5月19

日本公認会計士協会 学校会計委員会

 

 学校法人の予算制度は、法もこれを要請しており、任意の制度ではない。学校法人の予算は、当該学校法人の事業計画を貨幣的に表示したものであり、学校法人の運営は、予算の執行として把握される。予算制度は、学校法人にとって重要、かつ高次の内部統制制度であり、そして学校法人会計は、いわゆる予算会計として理解されてきた。したがって、予算制度そのものは、すべての学校法人にとって必須の制度として行なわれてきているのであるが、そこに、期待される本来の機能を発揮させるには、およそ次の諸点についての理解を深め、かつ適切な措置が採られることが望ましい。

 

1.事業計画と予算制度の関連

 予算は事業計画を貨幣的に表示したものである。予算は具体的かつ明確な事業計画を基礎として編成されなければならない。予算と事業計画のこのような関連は、実状において往々不明確である。具体的な事業計画のないところには、一切、予算がつかないという考え方の徹底を期し、予算が与えられて、はじめて仕事を求めるような事態は厳に排さなければならない。

 

2.長期計画の必要

 学校法人の予算は、一年を単位として編成される。しかし年度予算といえども、長期の見通しに立つ必要がしばしば生ずる。ことに設備投資及びこれに伴う資金調達(借入とその返済を含む)については、通常、長期計画を欠くことができない。年度予算における収支の単純な均衡は、必ずしも、長期の財政的維持を保証するものではない。年度予算といえども、常に妥当な長期計画を基礎として編成しなければならない。

 

3.学事と財政の調和

 学校法人における学事に対する責任・権限と財政に対する責任・権限は、しばしば分離されている。しかも、その両者間の相互理解が往々不足しているため、予算編成において、学事上の要求と財政的諸条件とが相反したまま、妥当な解決にいたらないおそれがある。学校法人は適当な機関を設けて、学事と財政の調和を図るように関係者間における意思の疎通に特に意を用いなければならない。

 

4.責任と権限の明確化

 予算制度が、ことにその統制機能を発揮するためには、予算の編成及びその執行に関する責任と権限が予め明確にされていなければならない。このことは、内部統制における組織上の基盤である。責任と権限の明確化を図るにあたっては、権限争いや責任転嫁の生じるのを防止するため、相互の重複を避けると同時に、相互の協力が得やすいように配慮しなければならない。

 

5.予算の執行と実績の把握

 予算の統制機能は、予算執行の実績の正確な把握をまたなければ、これを十分に達成することができない。学校法人の予算はその性質上、当然厳格に遵守されなければならないが、その過度な重視は、しばしば実績の報告に当って、予算を顧慮する余りの歪曲を誘発しやすい。正規の承認をうけない予算の流用、支出の繰延べ、繰上げ計上、仮払処理等がこれである。学校法人は、予算の執行に対する妥当な評価と統制のために、実績の正確な把握に努めなければならない。

 

6.予算体系の再検討

 現在、多くの学校法人の予算は、予算年度における資金の収入及び支出の各金額を一覧的に対照させるかたちをとっている。このような収支予算体系は、その一覧性において特長を有するのであるが、同時にそのかたちに制約され、予算の内容が平面的になるきらいがある。予算体系がいたずらに複雑多岐になることは、必ずしも好ましくないが、予算制度が、その本来の機能を発揮するためには、現行の学校法人における予算の体系は、再検討の必要があるものと認められる。

 

 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00│Comments(0)☆予算 

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