2017年03月09日

【監査】運用評価手続って何??

運用評価手続きこんにちは!今日は、大学の方からのご質問です。

 

<Q>運用評価手続って何??

 期中監査で会計士さんが運用評価手続と言っていました。何のことですか?

 

<A>

 早わかりの説明です。

 公認会計士監査では、学校で起こる会計取引の全部を検証することが経済的にも、時間的にも困難です。そのため、公認会計士監査では、学校の管理の仕組み(内部統制と言う)の信頼性の程度を確認する場合、サンプルで部分抽出した取引を見て全体の信頼度を推定し、管理の信頼性のレベルを判定します。この内部統制がしっかりと働いているか信頼度のチェックをする手続を「運用評価手続」と言っています。運用評価手続は、内部統制の運用状況の有効性を検証する監査手続です。英語では、Tests of controlsと言います。直訳すると「諸管理のテスト」です。英語の方が分かりやすいかも知れません。

 おまけですが、監査手続の体系です。

監査手続

リスク評価手続→

リスク対応手続

運用評価手続→

→実証手続

 

<発展>

 運用評価手続は、公認会計士監査で出てくる専門用語です。

 運用評価手続は、「監査基準委員会報告書の体系及び用語」(監査基準委員会報告書(序))に出てきます。

用語

定義及び説明

備考

運用評価手続

Tests of controls

アサーション・レベルの重要な虚偽表示を防止又は発見・是正する内部統制について、その運用状況の有効性を評価するために立案し実施する監査手続をいう。

監基報330第3項

 ただ、この説明は専門用語の固まりで、会計士さんでないとチンプンカンプンだと思います。

 そこで学もう少し私たちに身近な学校法人会計での法規集から運用評価手続の説明を拾ってみます。

 

 学校会計では、例えば「寄付金収入等の監査手続」(学校法人委員会研究報告第9号)の中に運用評価手続を説明するくだりがあります。職業専門家の会計士向けの研究報告なので、やはり言い回しが少し難しいのですが、参考になります。

寄付金収入等の監査手続(学校法人委員会研究報告第9号)より

 

運用評価手続

 監査人は、リスク評価において内部統制が有効に運用されていると想定する場合、又は、実証手続だけではアサーション・レベルで十分かつ適切な監査証拠が入手できないと判断した場合には、運用評価手続を実施する。この場合の監査手続は、質問とその他の監査手続を組み合わせて実施するが、例えば、寄付金の受領に係る内部統制の運用状況の有効性を確かめるため、寄付金収受に係る手続について質問を行い、出納業務の状況を観察し、裏議書等の関係書類を閲覧する。観察は、当該手続を実施する時点において適切な監査手続であることから、より確かな心証を得られる監査証拠を入手するため、観察を質問で補うだけでなく、監査対象期間の他の時点、における内部統制の運用状況の有効性に関する記録や文書を閲覧することがある。

 

 なお、監査人は、重要な虚偽表示リスクを、特別な検討を必要とするリスクであると判断し、当該リスクを軽減させる内部統制に依拠する場合には、過年度の監査で入手した内部統制に関する監査証拠に依拠できないため、当年度の監査において運用評価手続を実施し、内部統制の運用状況の有効性に関する監査証拠を入手しなければならないとされている。

 

今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00│Comments(0)TrackBack(0)◎ 監査 

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