【寄附行為作成例 6/45】(役員)第6条【秘訣】本書利用のコツ!(少部数印刷につき、品薄)

2016年08月09日

【寄附行為作成例 7/45】(理事の選任)第7条

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こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。

今日は、第3章 役員及び理事会から(理事の選任)第7条です





寄附行為作成例

(理事の選任)

第7条 理事は、次の各号に掲げる者とする。

一 学長(校長)

二 評議員のうちから評議員会において選任した者 

三 学識経験者のうち理事会において選任した者 

2  前項第一号及び第二号の理事は、学長(校長)又は評議員の職を退いたときは、理事の職を失うものとする。



1.本条の趣旨

 私学法第38条第1項では、理事となる者として、当該学校法人の設置する私立学校の校長(学長及び園長を含む。)当該学校法人の評議員のうちから寄附行為の定めるところにより選任された者(寄附行為をもって定められた者を含む。)、そのほか、寄附行為の定めるところにより選任された者をあげています。

 そこで、法人内での権力闘争や紛争がないよう、学校法人の理事の選任について具体的な寄附行為作成例を示しています。


2.理事の構成

 まず、理事の構成について、私学法と寄附行為作成を比較してみました。

各号の理事

私学法第38条第1

寄附行為作成例

1号理事

(校長理事)

当該学校法人の設置する私立学校の校長(学長及び園長を含む。)

学長(校長)

2号理事

(評議員理事)

学校法人の評議員のうちから.寄附行為の定めるところにより選任された者(寄附行為をもって定められた者を含む。)

評議員のうちから評議員会において選任した者 

3号理事

(学識経験者理事)

2 号に規定する者のほか、 寄附行為の定めるところにより選任され

た者

学識経験者のうち理事会において選任した者  

 



3.各号理事の理論と実務

 少しだけ各号の理事をみてみます。

(1)1号理事(校長理事)

 私学法は「校長」とあり、寄附行為作成例は「学長(校長)」とあります。

 いわゆる校長理事、1号理事と言われる理事です。校長等の教育者を学校法人の運営に反映させるために置く理事です。

 私学法は、1校理事について、設置する私立学校の校長(学長及び園長を含む。)を理事とするのですが(私学法第38条第1項)、2以上の私立学校を設置する学校法人では、校長全員でなくても良いとしています(私学法第38条第2項)。ですから寄附行為で1号理事の人数を決めていないと各設置学校の校長が全員、1号理事になってしまう訳です。

 では、1号理事の人数の実務はどうなっているのでしょうか?

【実務】

  アンケート調査では、回答625法人のうち、複数校のうち1人又は一部の校長が理事に就任するものが63.8%、校長全員が理事に就任するもの(1校の場合も含む)が36.2%となっています。

(出典:学校法人諸規定の整備と運用(第七版)p33H27法友社)

 

(2)2号理事(評議員理事)

 2号理事(評議員理事)については、その数や選任方法は寄附行為によって定められます(私学法第38条第2項)。

【実務】

 作成例では、評議員のうちから選任する評議員理事は、評議員会において選任するとしています。実務は、評議員理事を実際、どのように選んでいるのでしょうか。

 2号(評議員)理事の選任方法(回答数625複数回答)

1 評議員会で選任

387

61.9

2 評議員会で互選

103

16.5

3 理事会で選任

100

16.0

4 評議員会で推薦された者のうちから理事会で選任

28

4.5

5 その他

13

2.1


(出典:前出(第七版)p34H27法友社)


(3)3号理事(学識経験者理事)

 3号理事は作成例をもれもわかるように学識経験者理事といわれますが、私学法の原文では、「寄附行為の定めるところにより選任された者」とあるように、必ずしも学識経験者に限定されていません。そこで、実務は学識経験者だけでなく、各学校法人が学校の状況やその他の事情を考慮して寄附行為で決めています。

【実務】

 625法人(複数回答)によると、選任対象について、学識経験者が最も多く84.3%、続いて充て職が25.4%、功労者が16.8%、宗教法人の役員・信者・僧侶が16.0%、その他が8.6%となっています。

 充て職(159法人)の内訳(複数回答)は、学園長・学院長が50.3%、続いて事務局長が40.9%、学部長が22.6%となっています。その他(54法人)の内訳は、教職員のうちから、又は教授会で選任(推薦を含む)した者が48.1%、

法人関係者が13.0%となっています。

(出典:前出(第七版)p36H27法友社)


4.理事の失職

 作成例の第7条第3項では、1号理事と2号理事は、学長(校長)又は評議員の職を退いたときは、理事の職を失うものとなっています。私学法では第38条第1項の同趣旨の規定があります。理事となる前提の地位がなくなるため当然理事でなくなるのです。まるで「親が目がこけたら子もこけた」にイメージです。

 

 今日は、長くなりました。今日は、ここまでです。

 

 

 

 

 

 



kaikei123 at 07:00│Comments(0)TrackBack(0) 【法】寄附行為作成例・逐条ミニ解説 

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