2016年04月08日
【負債】修学旅行費預り金の会計処理
<Q>修学旅行費預り金の会計処理
修学旅行費預り金のBS表示についてについて会計士さんに説明することになりました。学校会計での取扱いを教えて下さい。
<A>
1.基本形:委員会報告24号
修学(研修)旅行費預り金は、学校が修学(研修)旅行費として収納した金銭であって、学生生徒等納付金に準ずる重要性を有するものなので、「修学(研修)旅行費預り金の会計処理及び監査上の取扱いについて」(学校会計委員会報告第24号。S53.7.10)で会計処理の定めがあります。
ここでは、
ロ.貸借対照表の科目 修学(研修)旅行費預り金は、固定負債又は流動負債に区分して表示する。修学(研修)旅行費預り金として収納した金銭は、当該行事のみに支出する資産であるため通常の支払資金と区分して例えば(小科目)「修学(研修)旅行費預り資産」として表示することが適当である。 |
2.実務型:事業団の実務問答集(第4版)
事業団の実務問答集(第4版)Q249では、委員会報告24号と違う解説が見られます。ここでは、
予定される預り期間の長さによって「流動負債」と「固定負債」に区分計上し(ここは委員会報告24号の文言通り)、対応する金銭も「流動資産」と「固定資産」とに区分計上することを妥当しています。そして、「なお、預り金が要求払いの性格を有するところから,全額を「流動負債」に計上することも認められる。その場合は対応する金銭も「流動資産」に計上する必要がある。」としています。
3.事務局コメント
委員会報告24号が基本形ですが、事業団の実務問答集にもられるように預り金が要求払いの性格を有する場合は、流動表示も認められると考えられます。確かに修学旅行への参加は、強制参加と言うよりも親が不参加を学校に申し入れれば、返金される場面を見かけます。
会計処理の根拠を明確にしていれば、両方の会計処理を妥当と考えます。
今日は、ここまでです。