2016年02月19日

【補助活動事業収支】純額表示:何と何を相殺できるの?

売店こんにちは!今日は、ある高校でのご質問です。





<Q>補助活動事業収支は、何と何を相殺できるの?

 当校では、以前より補助活動収入を純額表示して、貸借対照表で注記をしています。ただ、本来の補助活動収入を純額表示する場合、相殺できる収入と支出の範囲がわかりません。



<A>

 学校法人会計基準」(文部省令)第5条ではその但し書きで、補助活動事業の収支については、ただし書によって純額表示することができるとだけあります。これだけでは不十分なので、「補助活動事業に関する会計処理及び表示並びに監査上の取扱いについて」(学校法人委員会実務指針第22号。最終改正H26.9)に純額表示する場合のルールが定められています。

 文章だとややこしいのでまず図解しておきます。

 詳細は、図表の次に続く実務指針22号でご確認下さい。
 補助活動


<出典:実務指針22号>

1.会計処理及び表示

 ………

(2)純額表示

 純額表示による場合の収支相殺の範囲は、事業活動収支計算書科目(同一内容で資金収支計算書に使用されている科目を含む。以下同じ。)に限るものとし、資金収支計算書のみに使用する科目、すなわち、貸借対照表に係る収支科目は含まないものとする。

 このことは、相殺範囲の最大限を示したものである。したがって、その範囲内であれば適宜に選択した収入項目と支出項目によって相殺できる。

 収支相殺の範囲を例示すれば次のとおりとなる。

 〇拿亶猝椶帆蟷Δ任る収入側の項目は、

  イ売上高、受取利息、雑収入とする方法

  ロ売上高、受取利息とする方法

  ハ売上高、雑収入とする方法

  二売上高のみとする方法

 ⊆入項目と相殺できる支出側の項目は、

  イ売上原価、人件費、経費(借入金利息を含む。以下同じ。)とする方法

  ロ売上原価、人件費とする方法

  ハ売上原価、経費とする方法

  二売上原価のみとする方法

 収支相殺の結果、収入超過の場合は、例えば「(大科目)付随事業収入一(小科目)補助活動収入」として、支出超過の場合は、例えば「(大科目)管理経費一(小科目)補助活動支出」として表示するものとする。ただし、教育を目的とする寄宿舎に係る収支については、それ以外の補助活動事業の収支と別に相殺し、その結果、支出超過の場合は、例えば「(大科目)教育研究経費一(小科目)補助活動支出」とすることができる。

 なお、収支相殺の結果は、資金収支計算書上と事業活動収支計算書上とでは同一にならない場合が多いことに留意する。

 ……

2.監査上の取扱い

 純額表示するために、収入と支出を相殺できる範囲は、前記(2)に示したとおり、収入側の項目の売上高、受取利息、雑収入と、支出側の項目の売上原価、人件費、経費に属する科目であるが、そのうち、売上高と売上原価に属する科目は、必ず相殺するものとし、したがって、これが相殺されず受取利息、雑収入及び人件費、経費に属する科目のみが相殺されている場合には妥当な処理として認められないものとする。しかし、受取利息、雑収入及び人件費、経費に属する科目については、これを相殺するか否かは当該学校法人の判断に委ねるものとし、したがって、この一部又は全部が相殺されない場合にも妥当な処理として認めるものとする。



22号〔解説〕より

2.改正及び補充した箇所

(2)会計処理及び表示の取扱い文中、(2)純額表示の場合の取扱いを、わかりやすくするために例示を入れた

……

 すなわち、例示のように、相殺の範囲内であれば、適宜に選択した収入項目と支出項目によって相殺できることになる。いずれの方法によっても良いわけであるが、人件費および経費のみを収入と、受取利息および雑収入のみを支出と相殺する方法は認められないものとした。要するに、純額表示するために相殺する場合の相殺範囲は、売上高と売上原価に属する科目は、その全部を必ず相殺しなければならないが、これ以外の受取利息、雑収入、人件費および経費に属する科目については、これを相殺するかどうかは、学校法人の自由裁量に任せることとした。


 




 今日は、ここまでです。 



kaikei123 at 07:00│Comments(0)TrackBack(0)■■ 収入/付随事業収入(前:事業収入) 

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