2015年10月05日
【負債】未払金・借入金と前受金の違い???
<Q>【負債】未払金と前受金の違い??? 貸借対照表の負債の部をみると、未払金や借入金、前受金がありますが、未払金や借入金と前受金が同じ負債と言っておおかしい気がします。未払金や借入金は、これからお金を払うのに、前受金は払わないからです。 どう考えたら良いのですか? <A> 会計の世界では、負債を貨幣性負債と収益性負債にわけることがあります。企業会計の外貨建て取引では良く出てくる用語です。 貨幣性負債には、未払金や借入金を言い、収益性負債には前受金が入ります。 同じ債務でも貨幣性負債は、これからお金を払うと言う債務を負っています。未払金や借入金は、これからお金を払います。 これに対して収益性負債は、これから収入に対してモノの引渡やサービスの提供と言う債務を負っています。例えば、学校の授業料の前受金では、これから教育サービスを提供すると言う債務を負っているわけです。しかし、前受金のような収益性の負債は、これから支払いが起きないと言う点で、経営的にみて、又は財務的に見て貨幣性債務とは大きく違うモノです。ある大学の元財務部長の方は、前受金のことを擬制債務と言っていました。 負債を貨幣性負債と収益性負債の理解は、学校の財務を理解する上ではとても大切な部分です。 ※まとめ 貨幣性負債 収益性負債 科目例 未払金・前受金 前受金 意義 将来に支払い義務がある。 将来に役務提供・物品引渡の義務がある。 資金繰り (直接相手に)お金が出る (直接相手に)お金がでない。 備考 まるで擬制負債のように見える 今日は、ここまでです。