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2015年09月09日

【監事】監事の教学監査

厳しい

こんにちは!大学の監事の集まり後の懇親会でのご質問です。



<Q>監事の教学監査

 監事の監査は、教学監査も入るのですか?



<A>

 監事の職務のうち、教学監査については私学法には、はっきりとした定めがありません。そこで私学法の法解釈から考えてみます。

 スタートは、私学法37条第3項第1号では、監事の職務として「一 学校法人の業務を監査する」とあります。ここの中に教学的な面も入るかと言うことです。



 やはり法的な解釈は、まず弁護士の俵先生の本の力を借りてみます。

<注釈私立学校法p327。H25俵先生。>

ア学校法人の業務の監査(1号)

「学校法人の業務」とは、対内的、対外的を問わず、学校法人の業務一切を指す。経営面に限らず、教学的な面も「業務」に含まれる。


 的確なお答えですが、もう少し情報が欲しいので学校会計の法規集をみてみます。



 まずは、H16の文部科学省・改正私立学校法説明会の配布資料です。

<改正私立学校法Q&A(文科省・改正私立学校法説明会資料)Q10

 私立学校におけるいわゆる教学的な面と経営的な面とは密接不可分のものであり、また、学校法人が学校の設置管理を行うことを目的として設置される法人であることにかんがみれば、監事の監査対象である「学校法人の業務」は経営面のみに限定されるものではないと考えます。



 すなわち、教学的な面についても学校法人の経営に関連する問題である以上、「学校法人の業務」として監査の対象となり、適法性の観点だけにとどまらず、学校法人の運営上明らかに妥当ではないと判断される場合には、監事は指摘することができると考えます。

 

 ただし、監事の監査が個々の教員の教育・研究の内容にまで立ち入ることは適当ではないと考えます。


 




 もう少し情報がほしいので、このQ&Aの解説書を見てみます。

<「改正私立学校法Q&A」Q37。学行政法令研究会。H17第一法規>

 私立学校における、いわゆる教学的な面と経営的な面とは密接不可分のものであり、また、 学校法人が学校の設置管理を行うことを目的として設置される法人であることにかんがみれば、監事の監査対象である「学校法人の業務」は経営面のみに限定されるものではないと考えます。

 

 すなわち、学部・学科の新増設や教育・研究における重点分野の決定、学生・生徒の募集計画等の教学的な側面を有する内容についても、学校法人の経営に関連する問題である以上、「学校法人の業務Jとして監査の対象となり、学校法人の運営上明らかに妥当ではないと判断される場合には、監事は指摘することができます。



 ただし監事の監査が個々の大学教員の教育研究の内容にまで立ち入ることは適当ではないと考えます。


 




 同じニュアンスの説明が小野先生の本にもあります。

<私立学校法講座p208H21小野先生>

 監事の職務のうち、業務監査についてはその対象が問題になる。この点、監事による監査の対象は学校法人の業務のうち経営的側面に限定すべきとの考え方もあるが、教学的な側面と経営的な側面は、実際には密接不可分であることから、教学的側面についても監事が意見を述べることは排除されていないと解するべきである。

 実際にも、例えば学部・学科の新設等は、当該私立学校が新たな教育研究に乗り出すことであると同時に、相応の支出を伴うことから、学校経営にも直結する問題である。こうした事項については、経営的側面から監事が意見を述べることがむしろ期待されているといえよう。


 ただし、監事が個別具体の教育研究内容についてまで立ち入ることは適当でないので、監事の選任に際しては、経営面に精通していることはもちろん、教学面
についての識見を有する者を選ぶよう配慮すべきであろう。


 だんだんと説明が詳しくなってきました。



<事務局コメント>

 こうして法律解釈をみてみると、私学法的には、監事の監査には教学監査を含んでも良いようです。どこまで教学面に踏み込むかはこれから実務慣行の成熟や文科省の通知類を待ちたいと思います。



 今日は、ここまでです。



kaikei123 at 07:00│Comments(0)TrackBack(0) ◎ 法人運営 

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