2014年11月06日
【新基準】有価証券の時価会計を採用しない理由
<Q>有価証券の時価会計を採用しない理由
改正基準の学校会計では、どうして有価証券について時価会計を採用しないのですか?
<A>
有価証券の評価について時価会計を採用しないのは、「学校法人会計基準の在り方について報告書」(平成25年1月31日)に説明があり、会計基準はこの報告書を尊重していると考えられます。
(評価替え) 学校法人の資産運用は売買目的でなく、満期保有目的のものが主であるため、時価会計を導入せず、注記情報の充実で対応すべきである。このことから、有価証券の評価は現状の取得原価主義を維持し、その時価が著しく下がり回復の見込みがない場合についてのみ評価替えをすべきである。 |
また、そもそも学校法人会計基準では、資産の評価について取得原価主義を採用しています(基準25条)がその理由を理解しておきます。
「学校会計が取得原価主義を採用したのは、学校法人の性格上、その所有資産の処分又は再取得を前提とする時価による評価を経常的に行う必要性が乏しいこと、取得原価主義の有する客観性、確実性の長所を重視したことによるものと考えられています。(野崎先生。詳説P92)。」
今日は、ここまでです。