2014年10月30日
【経費】周年式典費用の会計処理
こんにちは! 今日は、高等学校法人でのご質問です。他校でもよくあるご質問です。
<Q>70周年記念費用の会計処理
来年度、当校では70周年の記念式典を行います。保護者会からの寄付の予定があります。また、経費については教育にするか管理にするか迷っています。
<A>
式典費用については、学校会計の法規集では出てこないでの一般論でのご回答になります。
1.収入について
まず、保護者会からの寄付は、使途が70周年記念費用のための寄付金なので特別寄付金収入になります。
2.経費について
経費については、形態別分類が原則でした(別表第1、第2の注)。式典費用の金額が大きい場合は、実務では小科目で「70周年記念式典費支出」としたい気持ちもわかるのですが、学校会計的には、目的分類を利用する場合は中科目で表示します(基準詳説・野崎先生p45)。そして中科目を利用した場合は、その内訳として、小科目において旅費交通費支出、消耗品費支出、印刷費支出、会議費支出等に形態分類に区分して決算額を書く必要があります(野崎先生p186)。これは注記でも良いかと思います。
さて、経費の教管区分については、事業団さんが上手にまとめているので利用させてもらいます。
実務問答集(第3版) 82 周年記念事業費 Q ○○周年記念事業の一環として式典費(パーティ含む)、記念品代学術シンポジウム費、学生のクラブ活動への補助、○○周年記念誌等の支出がなされたが、教育研究経費、管理経費のいずれで処理すべきか。 A ○○周年記念事業の活動内容に応じて、教育研究経費と管理経費の区分を判断する必要がある。そのためには、科目の名称だけで判断するのではなく、その内容、すなわち学生および研究にかかわるものは「教育研究経費(支出)」で支出し、それ以外は「管理経費(支出)」で処理するのが適当である。 この場合、主として法人の業務と見なされる式典費、記念品代、○○周年記念誌は、「管理経費(支出)」で処理し、学術シンポジウム費、学生のクラブ活動への補助は、「教育研究経費(支出)」で処理してもさしつかえない。(昭62年) |
ポイントを簡単に言うと、法人業務の使途は管理経費なのですが、その他の支出はその主たる使途に従って学校法人が教育性を判断して教管区分を決めることになります。
また、財務面では当然のことですが周年式典費は通常、大きな金額となるので事前に資金手当を考えておくことが大切です。
何だか今日は、引用が多くなってしまいました。
今日は、ここまでです。