【改正】新・学校法人会計基準の最近の動向【改正】新・学校法人会計基準(第七号様式) 貸借対照表

2013年10月07日

【改正】新・学校法人会計基準(第七号様式)【注記事項】

 最後に、貸借対照表の注記事項を整理しておきましょう。第8号参事官通知に記載例があります。

 

 まず、8号通知の説明では、注記に関して次のような指示がされました。

 

注記事項の追加等

 注記事項の追加等は、次のとおりとする。

 なお、平成17年5月13日付け17高私参第1号「学校法人会計基準の一部改正に伴う計算書類の作成について(通知)」における別添2「注記事項記載例」について、その後に発出された平成20年9月11日付け高私参第2号「リース取引に関する会計処理について(通知)」、平成23年2月17日付け22高私参第11号「退職給与引当金の計上等に係る会計方針の統一について(通知)」、及び本通知により新たに必要となる注記を加除修正すると、別添のとおりとなるので参考とされたい。

 

算式で言うと、

新注記例17年通知注記例リース注記退引注記本通知の追加注記

です。

 

 

別添の注記事項記載例です。

<例1>←大法人が想定されています。

1.重要な会計方針(記載例省略)H17参事官通知(高私参第1)と同じ

 

2.その他の重要な会計方針(記載例省略)

  ←第1号通知では「所有権移転外ファイナンス・リース取引の処理方法」が例示されていたが、H20にリース通知が発出されて記載例から削除されている。

  

3.減価償却額の累計額の合計額 ×××円H17参事官通知と同じ

4.徴収不能引当金の合計額   ×××円H17参事官通知と同じ

5.担保に供されている資産の種類及び額 H17参事官通知と同じ

6.翌会計年度以後の会計年度において基本金への組入れを行うこととなる

    金額            ×××円H17参事官通知と同じ

 

7.当該会計年度の末日において第4号基本金に相当する資金を有していない場合のその旨と対策 

  第4号基本金に相当する資金を以下のとおり有していない。

   第4号基本金×××円

    資金

     現金預金     ×××円

     有価証券(1)   ×××円

     ○○特定資産(2) ×××円

       計      ×××円

     ※1 有価証券は現金預金に類する金融商品である。

     ※2 ○○特定資産は第4号基本金に対応した特定資産である。

   現在、主要な債権者である○○等と協議の上、平成○○年度から平成○○年度までの経営改善計画を作成し、○○等の経営改善に向けた活動を行っている。

 ←新・学校法人会計基準第34条第1項第7号

 ←ここで、

  「第4号基本金に相当する資金」とは、現金預金及びこれに類する金融商品とするものとする。この現金預金とは貸借対照表上の現金預金であり、これに類する金融商品とは、他の金融商品の決済手段として用いられるなど、支払資金としての機能をもっており、かつ、当該金融商品を支払資金と同様に用いている金融商品をいい、第4号基本金に対応する名称を付した特定資産を含み、その他の特定資産は含めないものとする。(8号通知本文)

 ←(注記の趣旨:参考「あり方検討会報告書P5」)

 年度末時点で第4号基本金に対応する資金を保有していない場合には、経営状況に問題のあるおそれが高いので、法人の継続性に関する重要な情報として、その旨と対応策を計算書類の注記事項として記載することを義務づけるべきある。 

←関連:参事官9号通知「恒常的に保持すべき資金の額について」の改正について(通知)

 

8.その他財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項

(1)有価証券の時価情報

総括表

(単位円)

 

当年度(平成××年3月31日)

 

貸借対照表計上額

時価

差額

時価が貸借対照表計上額を超えるもの

×××

×××

×××

(うち満期保有目的の債券)

(××)

(××)

(××)

時価が貸借対照表計上額を超えないもの

×××

×××

△×××

(うち満期保有目的の債券)

(××)

(××)

(△××)

合計

×××

×××

×××

(うち満期保有目的の債券)

(××)

(××)

(××)

時価のない有価証券

××

 

有価証券合計

×××

 

¬精拮

(単位円)

種類

当年度(平成××年3月31日)

貸借対照表計上額

時価

差額

債券

×××

×××

(△××)

株式

×××

×××

(△××)

投資信託

×××

×××

(△××)

貸付信託

×××

×××

(△××)

その他

×××

×××

(△××)

    合 計

×××

×××

×××

時価のない有価証券

××

 

有価証券合計

×××

 

(2)デリバティブ取引

   デリバティブ取引の契約額等、時価及び評価損益

   (図表省略)←変更なし

(注1)上記、為替予約取引及び金利スワップ取引は将来の為替・金利の変動によるリスク回避を目的としている。

(注2)時価の算定方法

     為替予約取引…先物為替相場によっている。

     金利スワップ取引…取引銀行から提示された価格によっている。

←(参考情報:あり方検討会報告書p1213

 (時価情報の注記)

 これまでも学校法人の保有する金融資産の多様化に対応し、資産の状況を的確に把握するため、平成17 年度の改正において、保有する有価証券の総額を満期保有目的か否かで区分して時価情報を注記として表示する等の改正を行ってきた。

 しかし、金融商品の多様化が更に進むとともに、特にリーマンショック以降の経済状況の大きな変化に伴い、学校法人が置かれている新たな状況に対応する必要がある。このため、学校法人がどのような有価証券を保有しているかをより明確化し、資産運用のリスクを一層明確に把握しやすくすることが重要である。このことから、金融商品の時価情報を、種類別(公共債・社債・株式・仕組債等)かつ貸借対照表の表示科目別に注記で表示すべきである。

 

(3)学校法人の出資による会社に係る事項

当学校法人の出資割合が総出資額の2分の1以上である会社の状況は次のとおりである。

名称及び事業内容株式会社○○  清掃・警備・設備関連業務の委託

資本金の額         ×××円

学校法人の出資金額等及び当該会社の総株式等に占める割合並びに当該株式等の入手日

   平成××年××月××日  ×××円  ×××株

   総出資金額に占める割合  ××%

当期中に学校法人が当該会社から受け入れた配当及び寄附の金額並びにその他の取引の額

   受入配当金××円   寄付金××円  当該会社からの長期借入金×××円

当該会社の債務に係る保証債務  学校法人は当該会社について債務保証を行っていない。

   ←記載例が部分的に追加された。

 

(4)主な外貨建資産・負債 ←変更なし

(5)偶発債務       ←変更なし

 

(6)通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っている所有権移転外ファイナンス・リース取引

   平成21年4月1日以降に開始したリース取引

   リース物件の種類   リース料総額  未経過リース料期末残高

   教育研究用機器備品    ××円      ××円

   管理用機器備品      ××円      ××円

   車両           ××円      ××円

   教育研究用消耗品     ××円      ××円

   平成21年3月31日以前に開始したリース取引

   リース資産の種類   リース料総額  未経過リース料期末残高

   教育研究用機器備品    ××円      ××円

   管理用機器備品      ××円      ××円

   車両           ××円      ××円

  H20年リース通知・別添の注記例です。

 

(7)純額で表示した補助活動に係る収支(記載例省略) H17年通知と変更なし

(8)関連当事者との取引 (記載例省略) H17年通知と変更なし

(9)後発事象(記載例省略) H17年通知と変更なし

 

(10)学校法人間の財務取引

    学校法人間取引の内容は、次のとおりである。

(単位 円)

学校法人名

住所

取引の内容

取引金額

勘定科目

期末残高

関連当事者

○○学園

東京都

○○区

資金の貸付

×××

貸付金

×××

 

 

●●学園

大阪府

○○市

債務保証

×××

×××

 

 

 ←8号通知・本文で新しく要求された注記です。

 ←(注記の趣旨) 「学校法人は創設者等の寄附により設立され、創設者等は寄附した財産に対する権利を持たないという意味で、そもそも株式会社のような持分の概念がないため、連結会計の考え方はなじまないことから導入しない。ただし、法人の経営状況や財政状態についてより透明性を高める観点から、学校法人間の取引について明らかにすべきとの課題に対応するため、現状の関係当事者の注記に該当しない場合についても、広く貸付金・債務保証等の学校法人間の取引について注記すべきである(出典:「学校法人会計基準の在り方について 報告書」H251月)」ことからこの注記が生まれました。

 

 

<例2> ←幼稚園法人などを想定した最低限必要な8大注記です。

1.重要な会計方針 

   引当金の計上基準

    徴収不能引当金

           …未収入金の徴収不能に備えるため、個別に見積もった徴収不能見込額を計上している。

    退職給与引当金

     …期末要支給額×××円は、退職金財団よりの交付金と同額であるため、退職給与引当金は計上していない。

2.重要な会計方針の変更等

学校法人会計基準の一部を改正する省令(平成25年4月22日文部科学省令第15号)に基づき、計算書類の様式を変更した。なお貸借対照表(固定資産明細表を含む。)について前年度末の金額は改正後の様式に基づき、区分及び科目を組み替えて表示している。

 ←大臣所轄学校法人では平成27年度決算。知事所轄学校法人では平成28年度決算に必要な注記事項です。

3.減価償却額の累計額の合計額   ×××円

4.徴収不能引当金の合計額       0円

5.担保に供されている資産の種類及び額

   担保に供されている資産の種類及び額は、次のとおりである。

    土地            ×××円

    建物            ×××円

    定期預金          ×××円

6.翌会計年度以後の会計年度において基本金への組入れを行うこととなる

  金額             ×××円

7.当該会計年度の末日において第4号基本金に相当する資金を有していない場合のその旨と対策

    第4号基本金に相当する資金を有しており、該当しない。

       ←新・学校法人会計基準第34条第1項第7号。

        関連:参事官8号通知、9号通知

8.その他財政及び経営の状況を正確に判断するために必要な事項  なし



kaikei123 at 06:50│Comments(0)TrackBack(0) 【★H27年施行 改正基準(本文・別表・様式)ミニ解説付】 

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