【学納金】入学辞退者の学納金の返還【基本金】基本金の組入と取崩

2013年05月19日

【改正基準】文科省参事官さんの解説

案内3こんにちは! 改正学校法人会計基準に関する情報です。

 

 会計・監査ジャーナル(H255月号)に文部科学省参事官さんの学校法人会計基準の記事が掲載されています。一部、内容を見てみます。なお、正確な原文は「会計・監査ジャーナル(H255月号)」のp4650をご覧下さい。

 


学校法人会計基準の見直しの背景と改正のポイント(抜粋)

 文部科学省高等教育局私学部参事官 牛尾則文

 

 

2 改正内容の主なポイント

 以下、今回の学校法人会計基準の改正内容の主なポイントを紹介したい。

基本金制度

 学校法人が学校を運営していくために必要な基本的な資産は、学校が存立している限り、継続的に保持しなければならないものである。これらの資産の金額を「基本金」という形で維持するという考え方は、学校法人会計において、最も特徴的なものの1つである。

 一方で、他の会計基準にはない独自の制度であるがゆえに、基本金制度はわかりづらいとの指摘もこれまであったところである。しかしながら、公教育を担う学校法人の永続性、健全性は学校法人制度において引き続き最も重要な要素であり、それを維持する上で有効な仕組みである基本金制度については、今回の改正において、その基本的な考え方を維持しているところである。

 

資金収支計算書

 資金収支計算書は、当該年度の活動との関連において資金の流れを整理するものであり、補助金の配分の基礎資料として、また、学校法人の予算管理のための手法として、実務上有用なものである。一方、他の会計基準の改正では、活動区分別の資金の流れを明確にする観点から、キャッシュ・フロー計算書の導入が進んでいるところである。

 学校法人についても、近年の施設設備の高度化、資金調達や運用の多様化など、本業の教育活動以外の活動が増加しているとともに、私立学校を取り巻く経営環境が悪化する中で、学校法人の財政及び経営の状況への社会的な関心が高まっている。このため、学校法人においても、活動区分別に資金の流れを把握することが重要となっており、キャッシュ・フロー計算書の導入を求める意見もあったところである。

 しかしながら、学校法人においては、教育活動は会計年度と一致した学年を単位に行われており、教育活動との関連において、資金の流れを整理することは今後とも重要である。したがって、当該年度の活動とは無関係に資金の流れだけを整理するキャッシュ.フロー計算書を取り入れるのではなく、資金収支計算の従来からの考え方を維持しつつも、活動区分ごとの資金の流れを明確に把握できるような新たな表「活動区分資金収支計算書」を作成することとしたところである。

 これにより、資金収支計算書の計算書類の体系は、本表としての資金収支計算書(法人全体)、付属する表としての「資金収支内訳表」、「人件費支出内訳表」、「活動区分資金収支計算書」で構成されることとなる。

 

 

事業活動収支計算書(消費収支計算書)

 消費収支計算書は、基本金組入額を控除した上で、学校法人の収支均衡の状態を明らかにするものである。消費収支計算書については、大きく3つの変更点がある。

 

 第1に、学校法人は、教育活動に必要な施設設備の取得や更新の財源を、基本的に自己資金で調達する必要があり、教育活動を将来的に継続していくためには、基本金組入額を控除した収支差額を表示して、長期的な収支均衡を判断できることが重要である。

 一方で、学校法人の経営の状況をより的確に把握するためには、このような長期的な収支均衡だけでなく、毎年度の収支均衡についても把握することが必要である。

 このため、消費収支計算書において、新たに基本金組入前の毎年度の収支を明示することとしたところである。

 

 第2に、現行の消費収支計算書は、学校法人の行う事業活動について特に区分を設けることなく、全体としての収支均衡の状態を示すこととしている。しかしながら、近年、施設設備の整備に伴うような臨時的な収支、資産運用に伴うような教育活動以外の収支が増加しており、学校法人の収支均衡の状況を的確に把握するためには、区分経理を導入し、区分ごとの収支差を明らかにすることが重要である。

 このため、収支差額については、経常的なものと臨時的なものに区分するとともに、経常的な収支については、さらに、教育活動に係るものとそれ以外のものに区分して示すこととした。

 

 第3に、消費収支計算書は、学校法人の事業活動の成果を表すことがその趣旨であることから、計算書の名称を「事業活動収支計算書」に改めることとした。

 

 

づ堝刺楔知事所轄法人に関する特例

 学校法人会計基準は、私学助成を受ける全ての学校法人に適用される共通の基準であるが、学校法人の実態は、大学や短期大学等を設置する文部科学大臣所轄の学校法人と、幼稚園、小学校、中学校、高等学校等のみを設置する都道府県知事所轄の学校法人とでは、予算規模、教職員数や学生数、施設設備の整備や資産運用あるいは資金調達の態様などにおいて違いがみられるところである。

 このため、知事所轄法人については、現行の学校法人会計基準においても一定の特例が設けられており、それらについては改正後も維持していくこととしている。また、今回新たに作成を義務づけることとした「活動区分資金収支計算書」については、知事所轄法人では、施設整備や財務活動の金額や頻度が多くないと考えられ、また、作成に伴う事務負担も大きいことから、作成の義務づけは行わないこととした。

 

 

3 今後の予定

 今回の学校法人会計基準改正の施行については、計算書類の様式等が大きく変更され、システム対応等を含めた実務への影響が大きいことから、施行までに十分な準備期間を置く必要がある。このため、2年弱の準備期間を取り、平成27年(2015年)4月から施行し、同年度の会計処理等から適用することとしている。ただし、知事所轄法人については、小規模な法人が多いこと、知事所轄法人のほとんどが幼稚園を設置する法人であり、幼稚園については、認定こども園や保育所を通じた共通の給付の仕組みの創設などを内容とする大きな制度変更が平成27年4月から予定されていることを考慮し、平成28(2016)年度の会計処理等から適用することとしている。

 

 なお、改正後の学校法人会計基準の具体的な解釈やより詳細な取扱いについては、文部科学省からの通知、日本公認会計士協会による実務上の指針等に委ねられる部分が多い。このため、今後急ピッチでこれらの作業を進めていく必要があるが、その際には、学校法人の実務に精通した方々から意見をうかがう必要があると考えている。平成252013)年度の後半

には、これらの細部にわたる検討を終えた上で、関係諸機関との協力の下、文部科学省としても、研修会の開催等により、新しい会計基準の内容、その取扱いについて周知を図っていくことを予定している。

 

 最後に、今回の学校法人会計基準の改正について、施行の準備が滞りなく行われ、さらに、施行後の的確かつ円滑な運用と定着が図られるためには、公認会計士の皆様をはじめ関係者の多大なご尽力が不可欠である。関係各位のご理解とご協力を切にお願いして、結びとしたい。


 

今日は、ここまでです。

 



kaikei123 at 07:24│Comments(0)TrackBack(0) 【★H27年施行 学校法人会計基準改正】 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
【学納金】入学辞退者の学納金の返還【基本金】基本金の組入と取崩