【理事会】減価償却引当特定預金とは何か?【理事会】学則の記載事項とは

2013年05月27日

【学校債】学校債の発行について

学校債こんにちは! ある会合で大学法人の方より尋ねられました。

 

<Q>学校債とは何か?

 学校で、学校債を発行してはどうかとの意見があります。実際、学校債とはどういうものでしょうか?

 

<A>

 学校債とは、学校の借金のようなものなのですが、法律上の定義はありません。注意点としては、ヽ惺産弔亮受が入試の選抜に影響してはなりません。また、学校債の発行については目的、募集対象等を明示して借入金としての性格をもって起債する必要があります。

 

<説明>

1.学校債とは

 学校債については、小野先生の私立学校法講座(p302)にわかりやすい説明があり引用いたします。

 「学校債とは、法律上の定義はないが、一般には、入学時に、卒業時などでの返済を約して、入学生や保護者から借入によって資金を調達する際に、当該入学者や保護者に対して交付される「学校債」等と記された証書を意味する。名称は、「学校債」に限られず、「学校債券」など多様な名称が用いられている。

 一口いくらと決めた学校債を、保護者等が希望する口数まで交付することで、資金を調達するのが一般的であり、「学校法人が発行する一口1万円の学校債を10枚購入した」とか、「1億円を調達するために、一口10万円の学校債を1000枚発行し、募集を募る」などと表現されることがある。このように表現されることから、学校債はあたかも国債や社債のような有価証券として誤認されやすいが、学校債による資金調達は、法律的には、保護者等を債権者、学校法人等を債務者とする民法上の消費貸借契約であり、学校債はその証拠書類ということになる。

 なお、利息については、無利息としているケースが多く、利息を付して返済する場合にも、お礼程度の極めて低利となっているものが多いようである。」

 

2.学校債発行の場合の注意点

 学校債に発行に際しては、文科省の2つの通知に注意します。

(1)「私立大学における入学者選抜の公正確保等について(通知)(H14.10.1。文部科学事務次官通知14文科高第454号)

2 入学に関する寄附金、学校債の収受等の禁止

 学校法人及びその関係者は、当該学校法人が設置する私立大学への入学に関し、直接又は間接を問わず、寄附金又は学校債を収受し、又はこれらの募集若しくは約束を行わないこと。

  なお、入学に関する寄附金又は学校債の収受等により入学者選抜の公正が害されたと認められるときは、私立大学等経常費補助金を交付しない措置を講ずるものであること。」

 

6 任意の寄附金、学校債の取扱い

1)寄附金又は学校債の募集開始時期は入学後とし、それ以前にあっては募集の予告にとどめること。

 なお、募集の開始前に応募の約束と受けとられるような行為をすることは厳に慎むこと。    

2)寄附金又は学校債を募集する場合は、学生募集要項において、応募が任意であること、入学前の募集は行っていないことなどを明記し、適切な実施に努めること。

 また、寄附金又は学校債の募集趣意書等において、応募が任意であること、その使途その他必要事項を明記すること。

3)入学者又はその保護者等関係者から寄附金又は学校債を募集する場合は、その額の抑制に努めること。

4)学校債については十分な返還の見通しをたてたうえで募集を行うものとし、学校債の引受者に対して寄附金への変換を引受け時に約束させ、又はその後においても特別の事由のある場合を除くほか変換を要請しないこと。

5)入学者又はその保護者等関係者から大学の教育研究に直接必要な経費に充てられるために寄附金又は学校債を募集する場合は、後援会等によらず、すべて学校法人が直接処理すること。

私立大学における入学者選抜の公正確保等について:文部科学省

 http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/t20021001001/t20021001001.html

 

(2)発行手続上の注意

 学校債が発行には、多くの父兄より資金を借り入れるため債権者が多数になります。この場合、いわゆる出資法の規定に触れないように注意します。

 具体的には「学校債の発行について」(H13.6.8。文部科学省高等教育局私学部私学行政課長通知 13高私行第4号)に学校債発行上の注意事項が整理されています。

1 学校法人による学校債の発行が、出資法に抵触する「出資金」又は「預り金」に該当することのないよう、学校債が資金を受け入れる学校法人の側の利便(例えば、施設整備事業や奨学事業など)のために発行される旨の募集目的と、学校債が消費貸借契約に基づく学校法人の「借入金」の性格を有するものである旨を募集要項等に明示し、募集対象者に周知すること。

2 上記1の取扱いによる場合には、学校債の募集対象を同意会会員やPA会員等に限定する必要はなく、広く一般人を募集対象としても差し支えないこと。

 なお、この点で、昭和29年通知並びに依頼中四は変更するものであること。

 学校債の発行は、学校法人の経営基盤強化のために、必要に応じて活用が図られるべきものであるが、経営の健全性確保の観点から、学校債発行に当たっては、無理のない適切な償還計画を策定すること。」

 

 また、学校債の発行については、事業団の実務問答集(215学校債の発行手続)が分かりやすくまとめています。

 「学校債を発行するにあたり、法的制限としては、「出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律」(昭和29年6月23日法律第195号)がある。したがって、学校債が同法の規定に触れることのない様留意しなければならない。

 すなわち、学校債がその目的、募集対象等を明示して借入金としての性格をもって起債される必要がある。なお、入学試験の合否の決定を左右するような学校債の収受、募集、約束を行ってはならないことはもちろんである。

学校債発行の手続き上留意しなければならない主な事項は次のとおりである。

(1) 募集に際しては、必ず理事会等の法人の意思決定機関の承認を受けること。

(2) 募集に関し、募集要項、募集趣意書等を作成し、募集目的及び使途、募集対象、目標額、金利、募集期間、償還期限、債券交付等必要な事項を記載すること。

(3) 学校債の申込、払込はすべて法人所定の様式により申込人から直接学校法人になされること。」

 

 今日は、ここまでです。 



kaikei123 at 07:25│Comments(2)TrackBack(0) ◎ 法人運営 | ★ 負債

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この記事へのコメント

1. Posted by あすか   2016年05月13日 20:34
金融商品取引法(まえの証券取引法)により、学校債は「有価証券」または「みなし有価証券」となっています。
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07111603/001.pdf
2. Posted by あすか   2016年05月13日 20:41
文科の説明のしたのほうをよく読むと、無利息のものや一般人に関係しないものは、みなし有価証券じゃないようですね。

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