【速報】 在り方検討会(第6回)開催される。【理事】 学識経験者って何だろう?

2012年12月10日

【法律】私立学校法平成16年改正

案内

こんにちは! ある高校の理事の方よりご質問です。

 

<Q>10年前と今の私立学校法の違い

父が亡くなり、海外より帰国し学校の理事になることになりました。10年ぶり理事なのですが昔のままの法律ですか?

 

<A>

 学校法人の設置・運営の基本となる私立学校法が平成16年に大幅に改正されました。この改正部分を押さえておく必要があります。

 大きな変更点は3つでした。

1.管理運営制度の改善…ガバナンス機能の強化

  機関の改正(理事会・理事・監事・評議員会)

2.財務情報の公開…決算書などの公開

3.私立学校審議会の委員の構成の見直し

 

 もう少し細かい私立学校法の解説は、学校会計の法規集にあまりないので、今日は文科省のホームページや小野先生の名著(「私立学校法講座 平成21年改定版」)にたくさん助けてもらっての説明になります。

 □で囲った部分は、文科省のホームページを引用しています。 

  私立学校法の一部改正(平成16年法律第42号) ...

 

改正の趣旨

学校法人が近年の急激な社会状況の変化に適切に対応し、様々な課題に対して主体的、機動的に対応していくための体制強化を行うとともに、各都道府県の実情に即した私立学校審議会の構成が行えるよう、私立学校審議会の構成の見直し等に係る法整備を行う。

 

(1)学校法人における管理運営制度の改善

理事会の設置等をはじめとして理事・監事・評議員会の制度を整備し権限・役割分担を明確にすることによって、学校法人における管理運営制度の改善を図る。

 

理事制度の改善

(顱乏惺史/佑龍般海亡悗垢觀萃蟲ヾ悗箸靴突事会を置く(第36条関係)

(髻紡緝集△聾饗Г箸靴突事長が有することとし、寄附行為の定めにより他の理事にも代表権を付与することができることとする(第37条及び第49条関係)

(鵝僕事の任期、選任・解任手続等について各学校法人の寄附行為により定めることとする(第30条関係)

(堯僕事のうち少なくとも1名は、選任の際現に当該学校法人の役員又は職員でない者を選任することとする(※再任の際には外部理事とみなす)(第38条関係)

【かんたん説明】

 ※理事会…業務の決定機関(決める)

  理 事……業務の執行機関(行う)

  評議員会…理事会の諮問機関(ご意見番)

  監 事……監視機関

 

(1)理事会・理事の職務

従前より、ほとんどの学校法人において寄附行為の定めによって理事会が設置されていたのですが、法律上は理事会について何の規定がなかったため理事会の権限も学校によって様々でした。そこで、平成16年の私立学校法改正において、理事会を学校法人の業務の意思決定機関として定めました。

そして、理事は業務の執行機関となり、理事の職務執行は理事会が監督することになりました。

 

(2)理事長の職務

改正私立学校法の第37条では理事長の職務として「学校法人を代表し、その業務を総理する」と規定しました。これは、平成16年改正前の私立学校法では、全ての理事が平等に代表権を有することを原則とした上で、寄附行為により代表権を制限することできることとしていました。しかしながら、実態は、ほとんどの学校法人で代表権を理事長や一部の理事に制限していたので、より実態に即した制度とするとともに、執行機関としての理事と意思決定機関としての理事会の機能をはっきりと分けました。(参考:小野先生p204

 

(3)理事の定足数

理事会の定足数として、理事の過半数の出席が必要と定められました(私学法第36条ァ法この規定は、平成16年改正に際して、理事会機能の強化を図るために創設された規定なので、寄附行為に定足数の要件を緩和する定めを設けていても、無効と解されよう。(小野先生P202

 

(4)外部理事

理事に外部者を含むことになりました(私学法第38)。いわゆる外部理事の登用が義務づけられました。これは、学校法人の運営に多様な意見を取り入れ、その経営機能を強化するためです。

 

監事制度の改善

(顱亡道の職務に監査報告書の作成並びに理事会及び評議員会への提出を加える(第37条関係)。

(髻亡道のうち少なくとも1名は、選任の際現に当該学校法人の役員又は職員でない者を選任することとする(※再任の際には外部監事とみなす)(第38条関係)

(鵝亡道は評議員会の同意を得て理事長が選任することとするとともに、解任手続、任期については各学校法人の寄附行為により定めることとする(第30条及び第38条関係)

(堯亡道は、評議員と兼職してはならないこととする(第39条関係)

【かんたん説明】

 監事に監査報告書の作成が義務づけられました。

また、外部監事の登用が定めら、監事に専門性が求められるようになりました。

従来、認められていた監事の評議員との兼任が禁止されました。これは、これは、評議員会が理事会の諮問を受けて学校法人の経営に関与する立場にあるため、監事監査の正当性を確保するためです。

監事と学校法人との法律関係、任期、選任・解任手続等、同族制限、欠格事由、欠員補充については、理事の場合と同じです。

 

評議員会制度の改善

理事長は、毎年度、事業計画及び事業の実績を評議員会に報告することとする(第42条・第46条関係)

【かんたん説明】

これは、評議員会が理事会の決定について正確な判断をするためには、学校法人の業務全体の状況について十分把握している必要があることから、毎年度、理事長が事業計画の諮問と事業実績の報告等を行うよう義務づけたものです。(小野先生p212

 

(2)財務情報の公開

学校法人が公共性を有する法人としての説明責任を果たし、関係者の理解と協力をより得られるようにしていく観点から、財産目録、貸借対照表、収支計算書、事業報告書等の関係者への閲覧を義務付ける。

【かんたん説明】

学校法人は、その高い公共性に鑑みて、説明責任を果たすために財務情報の公開を行っていくことが求められるようになりました。

従前より作成が求められてきた〆盪彩槝拭↓貸借対照表、収支計算書の3つに加えて、平成16年改正により、新たにせ業報告書及びゴ道による監査報告書の作成が義務付けられて、公開の対象となりました(私学法第47条)。

これは 銑の計算書類だけでは一般の人には学校法人の状況が分かりにくいと考えられることから、い鉢イ虜鄒と公開が義務づけられました。

 

(3)私立学校審議会の構成の見直し

各都道府県の実情に即した私立学校審議会の構成が行えるよう、私立学校審議会の委員の構成等に関する規定を見直す。

【かんたん説明】

私立学校審議会の委員については、従来はその構成の3/4以上を私学関係者が占めることとされるほか、その推薦の方法等についても詳細な定めが設けられていました。しかしながら、このような詳細な規定は各都道府県における私立学校行政を過度に制約しかねないおそれがあることから、各都道府県の実態に即した審議会構成となるよう、平成16年の私立学校法改正において、委員の選任に関する詳細な規定を削除し、「教育に関し学識経験を有する者」のうちから、各都道府県知事の判断によって任命することとしました。(小野先生p91より)

 

今日は、小野先生の私立学校法講座(平成21年改定版)の平成16年私学法改正の解説が分かりやすいので大変お世話になってしまいました。



kaikei123 at 07:28│Comments(0)TrackBack(0) ◎ 法人運営 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
【速報】 在り方検討会(第6回)開催される。【理事】 学識経験者って何だろう?