2012年05月28日
【疑問】「当年度・前年度」と「当期・前期」の違い
こんにちは!決算も無事終了し一段落のころでしょうか。ある高校法人の監事さんから意外なご質問をいただきました。
<Q>学校会計では、計算書類に「当年度、前年度」と「当期、前期」という言葉がみられますが、意味は違うのですが。
<A>
早速、学校法人会計基準の計算書類の様式を確認してみました。
様式 |
計算書類名 |
当年度・前年度の例 |
当期・年期の例 |
第1号様式 |
資金収支計算書 |
<収入の部> ・前年度繰越支払資金 <支出の部> ・次年度繰越支払資金 |
<収入の部> ・前期末未収入金収入 ・期末未収入金 ・前期末前受金 <支出の部> ・前期末未払金支払支出 ・期末未払金 ・前期末前払金 |
第4号様式 |
消費収支計算書 |
・当年度消費収入超過額 (当年度消費支出超過額) ・前年度繰越消費支出超過額 (前年度繰越消費支出超過額) ・○○年度消費支出準備金組入額 ・○○年度消費支出準備金取崩額 ・翌年度繰越消費収入超過額 (翌年度繰越消費支出超過額) |
|
第6号様式 |
貸借対照表 |
本年度末 前年度末 |
|
第7号様式 |
固定資産明細表 |
(なし) |
当期増加額 当期減少額 期末残高 |
第8号様式 |
借入金明細表 |
(なし) |
当期増加額 当期減少額 期末残高 |
第9号様式 |
基本金明細表 |
(なし) |
前期繰越高 当期組入高 当期減少高 当期末残高 |
法則性をみつけようと思いましたが、よくわかりません。基準作成当時の文部省さんの説明会資料を読んでも理由は書いてありません。他にも学校法人会計基準をが作られた当時の記録を調べたのですが、すぐにわかわりませんでした。残念ですが降参です。むしろ、昔の資料をみて学校法人会計基準を作られた方々のご苦労が見えるような感じがしました。
なお、私立学校法第48条では、「学校法人の会計年度は,4月1日に始まり,翌年3月31日に終るものとする。」とあり、年度を言う用語を使っています。
わかったことは、学校法人会計基準では、資金収支計算書の資金調整勘定と貸借対照表の附属明細表は「前期」「当期」を使い、その他の部分は「当年度」「前年度」を使っているようです。
今日はここまでで、失礼いたします。