2012年05月17日
【理事会特集1】ズバリ:資金収支計算書は「なんちゃって資金繰り表」!
こんにちは! 決算承認の理事会・評議員会が近づいて来ました。理事会、評議員会で困らないための決算書の読み方・説明の仕方をお伝えいたします。
なお、なくまでも決算書の本質をかみ砕いた説明なので、ちょっと違和感があったらごめんなさい。皆様にお役にたてば幸いです。
【第1回】資金収支計算書の見方・使い方 ←本日
【第2回】消費収支計算書の見方・使い方
【第3回】貸借対照表の見方・使い方
【第4回】基本金
今日は、資金収支計算書です。資金収支計算書の読み方のポイントは、「資金収支計算書の実際は、名前と異なり、“なんちゃって資金繰表”」です。つまり、資金収支の計算書と言っても当年度にお金の出入りのない取引が入っています。資金収支計算書には、名前に偽りがあり実際は、修正資金収支計算書なのです。
例えば、
・授業料収入←3月の未入金者分も入っています。
・入学金収入←1年生分は、実は22年度にもらっています。
でも資金収支計算書の年度当初の残高を年度末の残高が実際の現金預金にあわせることになっています。そこで資金調整勘定が登場します。
授業料収入 36万円(内、3月分の未入金額3万円含む)
収入調整勘定 △3万円
実際の入金 33万円
支出も同じです。
建物支出 100万円(3月完成。未払の残金60含む)
支出調整勘定△60万円
実際の支出 40万円
で、資金収支計算書は実務では何の場面で役立つかと言えば、学校の資金規模を押さえて予算管理に使います。資金収支計算書の実務は予算管理での利用です。資金収支計算書では、学校の総入金と総支出の大枠をつかみ、年初と年度末の現預金の残高がわかります。
資金収支計算書
支出取引←ほぼ実際の出金 一部、未払取引3あり |
収入取引←ほぼ実際の入金 一部、未入金取引60あり |
資金支出調整勘定 ←未払取引3を取消 |
資金収入調整勘定 ←未入金取引60を取消 |
実際の年度末の現預金 |
実際の年初の現預金残高 |
もっと詳しく知りたい方には、事務局で本を出しました。
ご参考になれば幸いです。
【概要】本音を書きすぎて短期間で完売。増刷しません。
編著者名 梶間栄一/著
出版社 ぎょうせい (2012/3/30)
判型 A5
体裁 単行本(ソフトカバー)
定価(価格) 3,500円(税込み)
本体 3,333円
ISBN 978-4-324-09397-9
図書コード 5107805-00-000
発行年月日 2012年03月20日
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