2005年09月28日
【基本金】基本金組入額の部門別計上
こんにちは。今日は、「基本金組入額の部門別計上」を解説します。
<Q>新学部設立のために、これに係る教育研究用国定資産取得の目的で別途資金を留保したことから、これに相当する金額を第2号基本金に組み入れました。
消費収支内訳表では、学校法人部門に区分計上する必要があると考えるのですが、学校法人部門の帰属収入が少ないため、この部門だけでみると、基本金組入額が帰属収入合計額を上回ってしまいます。この処理でよいのでしょうか?
ただ、法人全体では、基本金組入額は、帰属収入合計額より小さいです。
<A>消費収支内訳表を作成する場合における基本金組入額の各部門への配分額は、当該要組入資産の各部門での使途に基づいて判断する必要があります。
質問の新学部に係る固定資産取得のための資金の留保については、当然学校法人部門において基本金の組入れを行うこととなります。この扱いは、第2号基本金のみならず各号のすべての基本金組入れについて同様です。
例えば、○○学校が教育研究用固定資産(要組入資産)を取得し、○○学校のみが使用している場合には、当該資産に係る基本金組入額は全額○○学校部門へ計上します。
しかし、上記資産が○○学校のほか、法人本部等でも使用される場合には、それぞれの部門での使用面積等の比率で基本金組入額を按分し、各部門へ計上します。
また、自己資金と借入金によって、上記の資産を取得し、借入金に係る基本金の組入れを繰り延べる場合には、その借入金の返済額に相当する基本金組入額の部門別配分は、上記と同様に取扱うことになります。
学校法人全体としては、帰属収入の範囲内で基本金の組入れを行わなければなりませんが、設問の場合のように部門によっては帰属収入を超えて基本金の組入れを行う場合もあります。
(出典:学校法人の経営に関する実務問答集Q251・私学インフォメーション2003)