2019年08月
2019年08月30日
【幼児教育の無償化QA2】実費徴収費用の取り扱い
こんにちは!ご質問が多いので主に内閣府の資料を見ながら、幼児教育の無償化の概要を解説しています。
【幼児教育の無償化QA2】
<Q>実費徴収費用の取り扱い
幼稚園、認定こども園、保育所での実費徴収費用はどうなりますか?
<A>
•実費徴収費の取り扱い
幼児教育の無償化と世間では言いますが、無償化は満3歳(認定こども園は満3歳児から)から卒園までの保育料です。通園送迎費、食材料費、行事費などは、これまでどおり保護者の負担になります。無償化の対象外です。
・食材料費
食材料費については、いろいろ議論があったのですが、結局、保護者が負担する考え方を維持し、施設による実費徴収を基本とすることになりました。
ただし、年収360万円未満相当世帯の子供たちと全ての世帯の第3子以降の子供たち(低所得者世帯など)については、副食(おかず・おやつ等)の費用が免除されます。
2号認定こどもの副⾷費(おかず・おやつ等にかかる費⽤)については、これまで利⽤料に組み込まれていました(4,500円相当)が、無償化後は施設による実費徴収となります。ここは、保育園さんでちょっと困ったとお話を伺いました。
※もっと正確に知りたい方は、↓↓
幼児教育・保育の無償化概要: 子ども・子育て本部 - 内閣府
また、実務では関係する自治体のホームページが役立ちます。
今日は、ここまでです。
2019年08月29日
【幼児教育の無償化QA1:全体】幼稚園や認定こども園の無償化の概要
こんにちは!ご質問が多いので主に内閣府の資料を見ながら、幼児教育の無償化の概要を解説をていきます。
【幼児教育の無償化QA1:全体】
<Q>幼稚園や認定こども園の無償化の概要
幼稚園や認定こども園の無償化の概要を教えてください。無償化になる対象や利用料は、どうなりますか?
<A>
幼児教育・保育全般で説明します。
私学助成の幼稚園での支給額月額上限は25,700円は、今まであった就園奨励費の上限と同じ金額です。また、施設型給付園からすると25,700円は、保育を必要としない3歳以上(1号認定)子どもの月額保育料の上限でした。
さて、今回の解説は図表が一番わかりいと思いので、図表を利用します。
子ども・子育て新制度対象施設と私学助成の幼稚園に分けて図表化してみます。
| 子ども・子育て新制度対象施設 ・認定こども園 ・幼稚園(新制度移行済) ・保育所 ・地域型保育事業 (小規模保育等) +企業主導型保育 | 私学助成の幼稚園 |
3〜5歳 | 利用料を無償化 | 月額上限25,700円まで無償化 |
0〜2歳 | 住民税非課税世帯を無償化 | − |
開始年齢 | ・(保育は年度主義なので)満3歳になった後の4月1日から無償化 ・但し、幼稚園については学校教育法26条の規定に鑑みて、満3歳から無償化。(認定こども園の1号も満3歳からです) →つまり、幼稚園の方か保育所より無償化の開始時期がはやい |
※もっと正確に知りたい方は、↓↓
幼児教育・保育の無償化概要: 子ども・子育て本部 - 内閣府
それと実務は、関連する自治体のホームページをみるときっと役立つことでしょう。
今日は、ここまでです。
2019年08月26日
【運営】ややこしい「ガバナンス」の意味?
<Q>【運営】ややこしい「ガバナンス」の意味?
私学法が変わりガバナンスがより整備されるそうですが、ガバナンスを学内で説明したいのですが、何か簡単な説明がないでしょうか?
<A>
中教審が2018年11月に公表した「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン」(答申)の用語解説にガバナンスの説明(※)があります。
ここでは、「ガバナンス 高等教育機関内における組織・運営体制を示す総称。」
となっています。この答申は、高等教育(大学等)の答申なので、高等教育機関内となっていますが、他の学校種にも使えます。
(※)原文→用語解説 (PDF:925KB)
ガバナンス 高等教育機関内における組織・運営体制を示す総称。 高等教育機関の教育研究等に関する目的の最大化のために、教学面と経営面それぞれに係る構成員及び内部組織の役割と責任の配分について方針を定め、意思決定プロセスの確立を図ること。高等教育機関を取り巻くステークホルダーとの関係を明確にし、公共的な存在として期待される役割を適切に実行するための内部の組織化と意思決定を図ることも含意する。 |
ガバナンスの後半の説明も学内で使えそうですね。
今日は、ここまでです。
2019年08月20日
【速報】令和元年度学校基本調査速報
こんにちは! 例年のことですが今年も学校基本調査の速報(令和元年度版)が公表されたのでお知らせします。夏休み中は、不定期で書いています。
令和元年度学校基本調査(速報)の特徴
(1)在学者数 | 在学者数は,多くの学校種で引き続き減少ですが、 ・幼稚園の園児は減少だが、幼保連携型認定こども園の園児は増加 ・小・中・高校では児童・生徒数が減少。 ・専修学校,大学の在学者数は増加 |
(2)高等教育機関への進学率 | 大学・短大、専門学校への進学率は過去最高 |
(3)卒業者に占める就職者の割合 | 高校・大学とも前年度よりポイントアップ |
(4)女子学生,女性教員の割合 | ・大学における女子学生の割合は、過去最高 ・女性教員、女性管理職の割合は、過去最高 |
正確な情報は、こちら↓↓
今日は、ここまでです。
2019年08月19日
【法】教育法規の体系
こんにちは!今日は、専門学校の総務の方からのご質問です。夏休み中は不定期で書いています。
<Q>【法】教育法規の体系
簡単でいいので教育法規の全体像を知りたいのですが、どうしたら良いでしょうか?
<A>
大型書店にいけば教育法規の書籍は、数多くあると思いますが、体系だけを簡単にイメージするなら鳥瞰図が便利です。
例えば、教育法規の全体像のイメージだけなら下記のとおりです。
出展:「SDのための速解大学教職員の基礎知識 2019年度改訂版」(p27。学校経理研究会)
もし各論の概要が知りたい場合は、教育法規便覧(学陽書房)のような本がわかりやすいでしょう。
今日は、ここまでです。
2019年08月15日
【新制度】高等教育の修学支援新制度
こんにちは!夏休み中は、不定期で書いています。今日は、専門学校の理事さんからのご質問です。
<Q>【新制度】高等教育の修学支援新制度
専門学校の無償化について制度を知りたいのですが、お勧めの資料はありますか?
<A>
専門学校の無償化は、根拠となる法律が「大学等における修学の支援に関する法律」と言うことから「高等教育の修学支援新制度」と言っています。法律では無償化とは言っていません。
また、「高等教育の修学支援新制度」は、高校の就学支援金とも違います。文科省さんでは、高校教育や中学教育を合わせて中等教育と言っています。日常会話とここは少し違う部分かもしれません。
さて、「高等教育の修学支援新制度」についてです。
1.制度をしっかり知りたい
制度について網羅的に知りたい場合は、例えば文科省の「高等教育の修学支援新制度に係るQ&A(令和元年7月3日版)」を使って知りたい部分をピックアップして読むのが参考になるでしょう。
↓↓
高等教育の修学支援新制度に係る質問と回答(Q&A):文部科学省
2.制度をあっさり知りたい場合(紙1枚)
または、制度を紙1枚であっさり概要を知りたい場合は、下記が参考になります。↓↓
今日は、ここまでです。
2019年08月11日
【重要!】改正私立学校法施行までの大日程
こんにちは!夏休みですが、少し大切そうなので改正私立学校法についての関連情報をお知らせします。
来年4月施行の改正私立学校法について、最近参加した研修会(7月下旬)では、次のような大日程の説明がありました。学校側でも対応準備の関係があるので、あくまでも目安ですが参考情報としてお知らせです。その後、随時、事務局で勝手に加筆しました。(最終修正2019.8.19)
<改正私学法施行までの大日程>
平成29年5月15日 | 私立大学等の振興に関する検討会議が「私立大学等の振興に関する検討会議「議論のまとめ」を公表 ※関連情報↓↓ 又は http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/073/index.htm |
平成31年1月7日 | 大学設置・学校法人審議会学校法人分科会の学校法人制度改善検討小委員会の「学校法人制度の改善方策について」の報告で法改正事項の提言があった。 ※関連情報↓↓ 又は http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/daigaku/002-1/houkoku/1412262.htm |
令和元年5月24日 | 改正私学法が交付される。 ※私立学校法の一部改正を含む「学校教育法等の一部を改正する法律」が公布 ※関連情報↓↓ http://kaikei123.livedoor.biz/archives/2019-05-22.html |
令和元年6月21日 | 政府が骨太方針2019 ※関連情報↓↓ http://kaikei123.livedoor.biz/archives/2019-07-03.html |
令和元年7月12日 | 通知を発出 ※「学校教育法等の一部を改正する法律等の施行について(通知)」(元文科高第228号)が文科省より各都道府県知事や大臣所轄学校法人理事長等に対して発出されました |
令和元年 夏(多分、8月中←事務局加筆) | 政令(私立学校法施行令)・省令(私立学校法施行規則) |
令和元年 秋(多分、9月中旬頃←事務局加筆) | 寄附行為作成例の改正 ※大臣所轄学校法人向けの「学校法人寄附行為作成例」について必要的な改正を行う。大学設置・学校法人審議会(学校法人分科会) |
令和元年9〜10月 | 文科省主催の説明会開催 ・9月 京都会場は、大学コンソーシアム京都のキャンパスプラザ京都 ・10月 東京会場は、文科省内 |
令和2年4月 | 改正私立学校法施行 |
今日は、ここまでです。
2019年08月09日
【速報】幼児教育の無償化の会計処理
こんにちは!今日は、幼児教育・保育の無償化に関する会計処理が内閣府から公表されたのでお知らせいたします。↓↓
幼児教育・保育の無償化に関する自治体向けFAQ 【2019年7月31日版】
子ども・子育て支援新制度の会計処理の理解は、まず、会計処理の前提になる理解が大切です。
<内閣府の説明>
幼児教育・保育の無償化に関する 自治体向けFAQ【2019年7月31日版】 ※ 本FAQは、幼児教育・保育の無償化に関するFAQ【2019年5月30日版】にお示ししたものに、 内容の追加及び一部修正を加えたもの です。(備考欄に記載) ※ このFAQは、2019年7月31日現在の状況における回答であり、今後も問や回答について変更がありうる旨をご了承いただきたい
<内容を抜粋>青字の強調表現は、事務局が加筆しています。
【17.会計基準】
No. | 事項 | 問 | 答 | 備考 |
229 | 使途制限 | 施設等利用費は、使途制限がないという理解でよいでしょうか、それとも、使途制限がかかり、経理手続を指導する必要があるのでしょうか。 | 使途制限はありません。しかし、質の向上を伴わない保育料の引上げが行われ、施設等利用費の公費負担により事業者の利益が賄われることがあってはなりません。 |
|
230 | 会計処理 | 施設等利用費の支給に係る特定子ども・子育て支援施設等として確認を受けた場合、法人・設置主体別の会計基準等に則った会計処理となるのでしょうか、それとも、一律の会計処理が定められるのでしょうか。 | 法定代理受領ではなく、保護者が事後に請求し償還払いを受けた施設等利用費については、施設・事業所において特段の会計処理を求めることは想定していません。 なお、会計に関する記録を整備し5年間保存することが必要です(特定子ども・子育て支援施設等の運営に関する基準第61条)。この場合、法人・設置主体別に定められている各種会計基準に従って作成することで差し支えありません。 |
|
231 | 法定代理受領 | 法定代理受領を行う場合、行わない場合のそれぞれについて施設等利用費にかかわる会計処理はどのようになりますか。 | 法人・設置主体別に定められている各種会計基準に従って会計処理を行い、必要な計算書類を作成することとなりますが、法定代理受領した施設等利用費に対応する科目の名称等の取扱いについては、令和元年度決算からの適用を念頭に、各法人制度等の担当部局と協議を進めた上でお示ししてまいります。 |
|
232
| 施設型給付費等の教育・保育給付(私立保育所に係る委託費を除く。)
| 施設型給付費等の教育・保育給付(私立保育所に係る委託費を除く。)については、保護者から徴収していた利用者負担額が公費負担の施設型給付費等に変わりますが、引き続き使途制限はないのでしょうか。また、法定代理受領を行っていますが、施設型給付費等に係る会計処理に変更はないのでしょうか。
| 特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業においては、法施行令の改正により、幼児教育・保育の無償化の対象者の利用者負担額が「零」となりますが、施設型給付費等の取り扱いに変更はありません。 |
|
233
| 私立保育所に係る委託費
| 私立保育所にかかる委託費については、無償化前後で市町村が施設に支払う額に変更がありませんが、委託費及び経理手続の取扱いに変更はないのでしょうか。 | 特定保育所については、法施行令の改正により、市町村は満3歳以上保育認定子どもの保護者から保育料を徴収しないこととなります(施行令附則第6条による法附則第6条第4項の読替え)が、委託費の支払及び経理手続の取扱いには変更ありません。 |
|
今日は、ここまでです。
2019年08月08日
【決定版】子ども・子育て支援新制度の理解資料
今日は、幼稚園法人の顧問税理士さんからのご質問です。夏休みは、不定期で書いています。
<Q>【決定版】子ども・子育て支援新制度の理解資料
子ども・子育て支援新制度はどうも、難解に思うのですが、何か制度を理解するための網羅的なお勧めの資料はありますか? 子ども。子育て支援新制度の理解をするために便利な資料があれば教えてください。
<A>
今日のご回答は参考情報として聞いて下さい。事務局の主観がたくさん入っています。
子ども・子育て支援新制度は、内閣府の子ども・子育て本部が、毎年「すくすくジャパン 子ども・子育て支援新制度について」と言う情報を公開しています。この資料は、制度全般の説明があるので、必要に応じてご覧になると役立つと思います。
※「すくすくジャパン 子ども・子育て支援新制度について」利用のコツ
1.読み方のコツ
・全体を知りたい場合は→この資料を流し読み(網羅的資料で便利)
・各論を知りたい→関連個所を精読(各論も上手にまとめている)
2.毎年改定されている
令和元年6月版を入手すること。
現在の最新版は、令和元年6月版で、ボリュームは表紙を含んで計235ページになっています。
↓↓情報は、ここから。
https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/outline/pdf/setsumei
今日は、ここまでです。