2016年08月

2016年08月31日

【寄附行為作成例23/45】(評議員会の意見具申等)第23条

職員会議

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。今日は、4章評議員及び評議員会から(評議員会の意見具申等)第23です。評議員会の中心となる規定です。

 



寄附行為作成例

(評議員会の意見具申等)

23条 評議員会は、この法人の業務若しくは財産の状況又は役員の業務執行の状況について、役員に対して意見を述べ、若しくはその諮問に答え、又は役員から報告を徴することができる。

 

【ミニ解説】

1.本条の趣旨

 本条は、評議員会が、自発的に学校法人の業務若しくは財産の状況又は役員(理事にも監事にも)の業務執行の状況について、役員に対して意見を述べたり、諮問に答えたり、又は役員から報告を求めることができることを規定している。

 私学法第43条とほとんど同じ規定です。

 

2.具体的な進め方

 もし、評議員会が自発的に意見申述を行おうとする場合には、私学法第41条第5項の規定により、評議員総数の3分の1以上により会議に付議すべき事項を示して理事長に評議員会の招集を請求することになるでしょう。自発的に報告聴取を行おうとする場合についても同様です。ですから、私学法第43条(作成例第23条)は、評議員会としての意思決定がなされないまま、各評議員が、各評議員がそれぞれ独立して役員に対して意見申述や報告聴取を行ったりすることまでを法的に認めるものではありません。(参考:松坂先生p273

 

3.感想

 諮問機関としての評議員会からの自発的な活動であり、評議員会の存在価値を示すためにも、学校経営にとっては大切な規定に感じます。ただ、実務では、一般的に評議員の報酬が少ないせいでしょうか、あまり利用される場面を見たことがありません。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年08月30日

【寄附行為作成例22/45】(評議員会の諮問事項)第22条

職員会議

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。今日は、4章評議員及び評議員会から(諮問事項)第22です。評議員会の中心となる規定です。

 




寄附行為作成例

(諮問事項)

22条 次の各号に掲げる事項については、理事長において、あらかじめ評議員会の意見を聞かなければならない。

 一 予算、借入金(当該会計年度内の収入をもって償還する一時の借入金を除く)及び基本財産の処分並びに運用財産中の不動産及び積立金の処分

 二 事業計画

 三 予算外の新たな義務の負担又は権利の放棄

 四 寄附行為の変更

 五 合併

 六 目的たる事業の成功の不能による解散

 〔七 収益事業に関する重要事項〕

 八 寄附金品の募集に関する事項

 九 その他この法人の業務に関する重要事項で理事会において必要と認めるもの

 

【ミニ解説】

1.本条の趣旨

 本条は、私学法第42条第1項を受けて理事会による議決事項のうち、理事長があらかじめ評議員会の意見を聞かなければならない9項目を明示しました。

 「あらかじめ評議員会の意見を聞かなければならない」という文言から評議員会で議決機関でなく諮問機関であることがわかります。

 

2.諮問事項の比較(私学法と作成例の比較)

寄附行為作成例

(諮問事項)第22

私立学校法

42条第1

コメント

一 予算、借入金(当該会計年度内の収入をもって償還する一時の借入金を除く)及び基本財産の処分並びに運用財産中の不動産及び積立金の処分

一 予算、借入金(当該会計年度内の収入をもつて償還する一時の借入金を除く。)及び重要な資産の処分に関する事項

より具体的に規定

二 事業計画

二 事業計画

16私学法改正で追加

三 予算外の新たな義務の負担又は権利の放棄

(七 その他学校法人の業務に関する重要事項で寄附行為をもつて定めるもの)

寄附行為で定めた追加事項

四 寄附行為の変更

三 寄附行為の変更

全く同じ

五 合併

四 合併

全く同じ

六 目的たる事業の成功の不能による解散

五 第50条第1項第1号(評議員会の議決を要する場合を除く。)及び第3号に掲げる事由による解散

意味は同じ

〔七 収益事業に関する重要事項〕

六 収益を目的とする事業に関する重要事項

意味は同じ

八 寄附金品の募集に関する事項

(七 その他学校法人の業務に関する重要事項で寄附行為をもつて定めるもの)

寄附行為で定めた追加事項

九 その他この法人の業務に関する重要事項で理事会において必要と認めるもの

(七 その他学校法人の業務に関する重要事項で寄附行為をもつて定めるもの)

寄附行為で定めた追加事項

   

3.評議員会の性格

 評議員会は、学校法人に必置の合議制の諮問機関です。

 作成例第22条では、その評議員会の性格を諮問機関としていますが、私学法では、評議員会を原則諮問機関としながらも(私学法第42条第1項)、寄附行為の定めをもって議決機関とすることもできるとしています(私学法第42条第2)

では、実際の評議員会の性格はどうなのでしょうか?

※評議員会への諮問事項・議決事項(回答数625)

1諮問事項とするもの

550

88.0

2議決事項とするもの

9

1.4

3諮問事項と議決事項が混在するもの

55

8.8

4その他(同意事項、審議事項、評議員会の職務など)

9

1.4

5諮問事項・議決事項について規定なし

2

0.4

(出典:学校法人諸規定の整備と運用(第七版)p83H27法友社)

 

 これを見ると評議員会の性格は、ざっくりですが諮問機関9割、諮問機関と議決機関1割というところです。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年08月29日

【寄附行為作成例21/45】(評議員会の議事録)第21条

ハンコ

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。今日は、4章評議員及び評議員会から(議事録)第21です。

 

寄附行為作成例

(議事録)

21条 第19条の規定は、評議員会の議事録について準用する。この場合において、同条第2項中「出席した理事全員」とあるのは「議長及び出席した評議員のうちから互選された評議員2人以上」と読み替えるものとする。

 

【ミニ解説】

1.本条の趣旨

 本条は、評議員会の議事録についての定めです。理事会議事録の第19条の読替規定です。

 私学法では、理事会の議事録を明記していませんが、寄附行為作成例では、法人の管理運営が適切に行われるように議事録を明記したと考えられます。より具体的には、定足数及び議決要件の充足、議事・議決の内容を後日立証できるようにするため、議事録を作成しておきます。(一部参考:注釈私立学校法p434。H25俵先生。)

 

2.署名押印者

 理事会議事録の署名押印者は出席理事が全員でしたが、評議員会の議事録は、議長+出席評議員2名と署名押印者が少なくなっています。これは、評議員の人数が理事の定数で2倍以上であり、卒業生評議員のような学外と思われる評議員が多いことを考慮してものと考えられます。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年08月26日

【寄附行為作成例20/45】(評議員会)第20条

職員会議

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。今日から4章評議員及び評議員会です。今日は、(評議員会)第20です。

 




寄附行為作成例と関連する私立学校法

寄附行為作成例

4章 評議員及び評議員会

関連する私立学校法

20

評議員会

私学法第41

21

議事録

規定なし

22

諮問事項

私学法第42

23

評議員会の意見具申等

私学法第43条そのまま

24

評議員の選任

私学法第44

25

任期

規定なし

26

評議員の解任及び退任

規定なし

 

寄附行為作成例

(評議員会)

20条 この法人に、評議員会を置く。

2  評議員会は、○○人の評議員をもって組織する。

3  評議員会は、理事長が招集する。

4  理事長は、評議員総数の3分の1以上の評議員から会議に付議すべき事項を示して評議員会の招集を請求された場合には、その請求のあった日から20日以内に、これを招集しなければならない。

5  評議員会を招集するには、各評議員に対して、会議開催の場所及び日時並びに会議に付議すべき事項を、書面により通知しなければならない。

6  前項の通知は、会議の7日前までに発しなければならない。ただし、緊急を要する場合は、この限りでない。

7  評議員会に議長を置き、議長は、評議員のうちから評議員会において選任する。

8  評議員会は、評議員総数の過半数の出席がなければ、その会議を開き、議決をすることができない。

9  前項の場合において、評議員会に付議される事項につき書面をもって、あらかじめ意思を表示した者は、出席者とみなす。

10 評議員会の議事は、出席した評議員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

11  議長は、評議員として議決に加わることができない。

 

【ミニ解説】

1.本条の趣旨

 本条は、学校法人は、評議員会を必置の機関として置かなければならないこと及び評議員会に関する会議手続を規定するものです。 

 

 評議員会について作成例の各項を解説すると1章ぐらい使ってしまいそうなので、作成例と私学法の関連表を書いて、今日は終わりにします。

※寄附行為作成例と関連する私立学校法

寄附行為作成例

(評議員会)第20

関連する私立学校法

1

必置の機関

私学法第41条第1

2

組織

私学法第41条第2

3

招集

私学法第41条第3

4

招集2

私学法第41条第5

5

招集通知(書面)

  

6

招集通知(発送期限)

  

7

議長

私学法第41条第4

8

定足数

私学法第41条第6

9

欠席評議員

  

10

議決数

私学法第41条第7

11

議決数2

私学法第41条第8

 

今日は、ここまでです。



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2016年08月25日

【寄附行為作成例19/45】(理事会の議事録)第19条

監査契約書

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。今日は、3章役員及び理事会から(議事録)第19です。

 

寄附行為作成例

(議事録)

19条 議長は、理事会の開催の場所及び日時並びに議決事項及びその他の事項について、議事録を作成しなければならない。

2 議事録には、出席した理事全員が署名押印し、常にこれを事務所に備えて置かなければならない。

 

【ミニ解説】

1.本条の趣旨

 本条は、理事会の議事録についての定めです。私学法では、理事会の議事録を明記していませんが、寄附行為作成例では、法人の管理運営が適切に行われるように議事録を明記したと考えられます。

 

2.実務:署名者

 アンケート調査によると(回答数625)、議事録について規定のあるものが92.8%(580法人)と多くの学校で議事録の規定を設けています。

 良く話題になるのが、議事録に誰が署名するかです。作成例は、出席理事全員の署名押印としています。でも、これは実務では意外と大変です。そこで、実際例をみてみます。

 上記規定があるとの回答580法人のうち、議事録署名押印者について、「作成例」と同じく、出席理事全員とするものが最も多く71.7%で7割の学校が出席理事の全員署名押印です。

 続いて議長(理事長)と出席理事(互選)2(以上)11.7%、議長(理事長)と議長指名の理事2名(以上)が9.7%となっています。合わせると「議長+2名」が2割です。

(出典:学校法人諸規定の整備と運用(第七版)p7374H27法友社)

 

 今日は、ここまでです。



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2016年08月24日

【寄附行為作成例18/45】(業務の決定の委任)第18条

内部統制2

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。今日は、3章 役員及び理事会から(業務の決定の委任)第18です。

 

 

 

寄附行為作成例

(業務の決定の委任)

18条 法令及びこの寄附行為の規定により評議員会に付議しなければならない事項その他この法人の業務に関する重要事項以外の決定であって、あらかじめ理事会において定めたものについては、理事会において指名した理事に委任することができる。

 

【ミニ解説】

1.本条の趣旨

 学校法人の業務の決定は、本来、理事会の権限なのですが、(実務では毎回理事会を開くわけにはいかないので)理事会の議決によって、日常の業務については決定権限を1人の理事又は数人の理事に委任できること定めています。

 

2.解説

 学校法人の業務の決定権限の委譲は、包括的にも、具体的にも可能です。例えば、理事会が決定した就業規則の規定によって、職員の任免権者を理事長とすること、金銭出納と小切手の振出を常務理事の権限とすること、日常の業務決定を常任理事会に委ねることなどがあります。

 小規模法人では、委任について格別の規定を設けず、慣行で理事長に包括委任している例も多いと思われますが、規定を設けて委任の根拠と範囲を明確にしておくことが望ましいことは、いうまでもありません。

 法人の規模が大きくなると、常勤理事で構成する会議に、日常の業務決定を委任することが多いです。このような会議を、常任理事会、常務理事会、常勤理事会等の名称で呼んでいます。

(参考:解説私立学校法p261。俵先生。H27

 

3.実際の寄附行為

 業務決定の委任について、アンケート調査によるよ(回答数625)、「作成例」と同じく、理事会において指名した理事へ委任するものが67.0%,規定のないもの20.2%となっています。

(出典:学校法人諸規定の整備と運用(第七版)p72H27法友社)

 

 今日は、ここまでです。



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2016年08月23日

【寄附行為作成例17/45】(理事会)第17条

聞くこんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。今日は、3章役員及び理事会から(理事会)第17です。






寄附行為作成例

(理事会)

17条 この法人に理事をもって組織する理事会を置く。

2  理事会は、学校法人の業務を決し、理事の職務の執行を監督する。

3 理事会は、理事長が招集する。

4 理事長は、理事総数の3分の2以上の理事から会議に付議すべき事項を示して理事会の招集を請求された場合には、その請求のあった日から7日以内に、これを招集しなければならない。

5 理事会を招集するには、各理事に対して、会議開催の場所及び日時並びに会議に付議すべき事項を書面により通知しなければならない。

6 前項の通知は、会議の7日前までに発しなければならない。ただし、緊急を要する場合はこの限りでない。

7 理事会に議長を置き、理事長をもって充てる。

8 理事長が第4項の規定による招集をしない場合には、招集を請求した理事全員が連名で理事会を招集することができる。この場合における理事会の議長は、出席理事の互選によって定める。

9 理事会は、この寄附行為に別段の定めがある場合を除くほか、理事総数の過半数の理事が出席しなければ、会議を開き、議決をすることができない。ただし、第12項の規定による除斥のため過半数に達しないときは、この限りではない。

10 前項の場合において、理事会に付議される事項につき書面をもって、あらかじめ意思を表示した者は、出席者とみなす。

11 理事会の議事は、法令及びこの寄附行為に別段の定めがある場合を除くほか、出席した理事の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

12 理事会の決議について、直接の利害関係を有する理事は、その議事の議決に加わることができない。


 

【ミニ解説】

1.本条の趣旨

 本条は、私学法で必置の機関とされた理事会(私学法第36条第1項第2項)の役割と意思決定手続を定めています。


2.理事会の法制化

 従来は、学校法人には理事を5人以上置くこととされていましたが、理事会については法令上全く規定がありませんでした。実際にはほとんどの学校法人において理事会が置かれていますが、理事会の権限についての定めがないため実態も様々です。

 そこで、平成16年の私学法改正で、学校法人に理事会を必ず置く機関として法律上明記し(私学法第36条第1項)、その役割を「学校法人の業務を決し、理事の職務の執行を監督する」(私学法第36条第2項)として、理事会が学校法人の意思決定機関であることを規定しました。


 理事会について作成例の各項を解説すると1章ぐらい使ってしまいそうなので、作成例と私学法の関連表を書いて、今日は終わりにします。 

※寄附行為作成例と関連する私立学校法


寄附行為作成例

(理事会)第17

関連する私立学校法

1

必置の機関

私学法第36条第1

2

役割

私学法第36条第2

3

招集

私学法第36条第3項前段

4

招集2

私学法第36条第3項後段

5

招集通知(書面)

 

6

招集通知(発送期限)

 

7

議長

私学法第36条第4

8

招集3

 

9

理事会の定足数

私学法第36条第5

10

欠席理事の議決権

 

11

理事会の議決数

私学法第36条第6

12

利害関係理事の排斥

私学法第36条第6項…寄附行為の別段の定め



今日は、ここまでです。



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2016年08月22日

【寄附行為作成例16/45】(監事の職務)第16条

監督

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。今日は、3章役員及び理事会から(監事の職務)第16です。

 





 

寄附行為作成例

(監事の職務)

16条 監事は、次の各号に掲げる職務を行う。

 一 この法人の業務を監査すること。

 二 この法人の財産の状況を監査すること。

 三 この法人の業務又は財産の状況について、毎会計年度、監査報告書を作成し、当該会計年度終了後二月以内に理事会及び評議員会に提出すること。

 四 第一号又は第二号の規定による監査の結果、この法人の業務又は財産に関し不正の行為又は法令若しくは寄附行為に違反する重大な事実があることを発見したときは、これを文部科学大臣(都道府県知事)に報告し、又は理事会及び評議員会に報告すること。

 五 前号の報告をするために必要があるときは、理事長に対して評議員会の招集を請求すること。

 六 この法人の業務又は財産の状況について、理事会に出席して意見を述べること。

 

【ミニ解説】

1.本条の趣旨

 本条は、私学法第373項各号に掲げられている監事の6つの職務を列記しています。

 

2.限定的列挙vs例示的列挙

 私学法第37条第3項の監事の職務については、私学法では、限定的列挙なのか、例示的列挙なのか私学法には明記されていません。

 この点に関して参考になるのは、平成18年改正前の民法上の法人について列挙されている監事の職務は、「監事の職務を完うするために必要なときは、この(引用者注列挙されている事項をいう。)以外の行為をすることもできると解すべきであろう(我妻「民法総則」p175頁)」とされており、例示的列挙であると解されました。同じように私学法でも、寄附行為において監事の職務として理事の業務執行を監査するに必要な事項を追加して掲げることは差し支えないと解釈されています。(参考:松坂先生p242

 

3.教学監査は監査対象?

 私立学校におけるいわゆる教学的な面と経営的な面とは密接不可分のものであり、また、学校法人が学校の設置管理を行うことを目的として設置される法人であることにかんがみれば、監事の監査対象である「学校法人の業務」は経営面のみに限定されるものではないと考えます。

 すなわち、教学的な面についても学校法人の経営に関連する問題である以上、「学校法人の業務」として監査の対象となり、適法性の観点だけにとどまらず、学校法人の運営上明らかに妥当ではないと判断される場合には、監事は指摘することができると考えます。ただし、監事の監査が個々の教員の教育・研究の内容にまで立ち入ることは適当ではないと考えます。

(この部分:改正私立学校法Q&A)

 

 今日は、ここまでです。




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2016年08月19日

【寄附行為作成例15/45】(理事長職務の代理等)第15条

順位

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。今日は、第3章 役員及び理事会から(理事長職務の代理等)第15条です。






寄附行為作成例

(理事長職務の代理等)

第15条 理事長に事故があるとき、又は理事長が欠けたときは、あらかじめ理事会において定めた順位に従い、理事がその職務を代理し、又はその職務を行う。



【ミニ解説】

1.本条の趣旨

 本条は、理事長が職務代理・代行者を定めています。

 私学法では、「寄附行為の定めるところにより、……理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠けたときはその職務を行う」(私学法37条◆法廚筏定しています。

 ここで、「寄附行為の定めるところにより」というのは、寄附行為において「常務理事は、理事長を補佐して学校法人の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠けたときはその職務を行う。」等の規定を設けるとともに、当該規定に基づいて任命等の手続を実際に行うことをいいます(参考:松坂先生p235)。

 「作成例」旧規定では、あらかじめ理事会において指名するものとしていましたが、新規定の15条では、あらかじめ理事会で代理・代行する理事の順位を定め、理事長業務が滞ることないような工夫がされています。



(理事長職務の代理等)

第15条 理事長に事故があるとき、又は理事長が欠けたときは、あらかじめ理事会において定めた順位に従い、理事がその職務を代理し、又はその職務を行う。

(理事長職務の代理等)

第16条 理事長に事故があるとき、又は理事長が欠けたときは、あらかじめ理事会において指名された理事が、その職務を代理し、又はその職務を行う。



2.「事故があるとき」と「欠けたとき」

 「事故があるとき」とは、傷病、長期出張、職務執行停止の民事仮処分など暫時職務を行うことができない状態にあることをいいます。

 「欠けたとき」とは役員の死亡、辞職、任期満了、失職等の原因により理事長が不在となり、理事長の職務に服する者がいないとなった状態にあることをいいます(参考:松坂先生p235

 

3.実務

 理事長職務代理・代行についてアンケート調査では、回答625法人中、規定のないものは1法人だけで、残りの学校法人すべて(624法人)が規定を設けています。その内訳は、「作成例」と同じく、あらかじめ理事会で順位を定める方法が最も多く65.2%、続いて理事長の指名が14.9%、副理事長が代理。代行するものが7.7%、常務理事が代理・代行するものが6.7%となっています。

(出典:学校法人諸規定の整備と運用(第七版)p56H27法友社)


 今日は、ここまでです。

 

 

 

 



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2016年08月18日

【寄附行為作成例14/45】理事の代表権の制限)第14条

承認

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。

こんにちは!学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。今日は、第3章 役員及び理事会から(理事の代表権の制限)第14です。





 

寄附行為作成例

(理事の代表権の制限)

14条 理事長〔及び常務理事〕以外の理事は、この法人の業務について、この法人を代表しない。

 

【ミニ解説】

1.本条の趣旨

 本条は、原則として理事長のみが代表権を有するとした上で、必要に応じて、寄附行為で定めた場合には他の理事〔常務理事など〕も代表権を有することが可能とした規定です。

 私学法では、理事長は、学校法人の業務について代表権を持っていますが、寄附行為をもって個々の理事に代表権を与えることも可能であるとしています(私学法第37条第2)。そこで、理事長以外の理事に代表権を与える場合には、寄附行為にその旨を定めることになります。

 日常の特定事項に代表権を認める理事の例としては、財務担当常務理事などがイメージされます。

 

 今日は、シンプルにここまでです。



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2016年08月17日

【寄附行為作成例13/45】(常務理事の職務)第13条

経営

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。

今日は、第3章 役員及び理事会から(常務理事の職務)第13です。割りと実務で気になる規定です。





寄附行為作成例

[(常務理事の職務)

13条 常務理事は、理事長を補佐し、この法人の業務を分掌する。]



【ミニ解説】

1.本条の趣旨

 文字どおり常務理事の職務を定める規定です。

 常務理事を置く場合の規定で、作成例では[ ]書きになっています。平成16年の寄附行為作成例の改正で設けられました。


2.常務理事とは

 常務理事は、理事長を補佐し、この法人の業務を分掌する理事です(作成例第13条)。わかりやすいイメージは財務担当常務理事でしょうか。

 私学法第37条第2項は、「理事(理事長を除く。)は、寄附行為の定めるところにより、学校法人を代表し、理事長を補佐して学校法人の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠けたときはその職務を行う。」と理事長を補佐する理事(いわゆる常務理事的な理事を想定しています)を寄附行為で定められること定めています。常務理事は、あくまでもできる規定です。

 そこで作成例は、常務理事の選任・解任方法(作成例第6条第3)、その職務(作成例第13条)と代表権(作例例第14条)について定めています。


 今日は、ここまでです。

 

 

 

 



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2016年08月16日

【寄附行為作成例12/45】(理事長の職務)第12条

承認

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。

今日は、第3章 役員及び理事会から(理事長の職務)第12です。


寄附行為作成例

(理事長の職務)

12条 理事長は、この法人を代表し、その業務を総理する。



【ミニ解説】

1.本条の趣旨

 本条は理事長の職務を定めるものです。私学法第37条第1項と同じ規定です。 


2.「総理する」とは

 私学法の解説書では、『371項の「総理する」とは、対外的関係における「代表」と対応して、対内的関係における業務執行の最高責任者が理事長であることを意味する。平成16年改正前私学法の私学法37条2項では、「学校法人内部の事務を総括する」として、このことがより明確に定められていたが、現行私学法においても、同様の趣旨を定めているものと解してよい。』と解されています。(参考:注釈私立学校法p317318。俵先生H25法友社。)

 もう一つ

「私学法37条1項は、理事長の職務として、学校法人の代表と、業務の総理を挙げて、対外的「代表」と、対内的「総理」を区別して使用している。」(参考:前出p37。俵先生H25法友社。)

 見慣れている規定とは言え「総理する」と言い方は、あまり日常は使わない言葉ですね。


※早わかり:理事長の職務

対内的→代表

対外的な代表権がある。

(法人の代表者)

対外的→総理

学校法人内部の事務を総括する

(業務執行の最高責任者)



 今日は、ここまでです。



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2016年08月15日

【寄附行為作成例11/45】(役員の解任及び退任)第11条

解任

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。

今日は、第3章 役員及び理事会から(役員の解任及び退任)第11です。割りと実務で気になる規定です。

 




寄附行為作成例

(役員の解任及び退任)

11条 役員が次の各号の一に該当するに至ったときは、理事総数の4分の3以上出席した理事会において、理事総数の4分の3以上の議決及び評議員会の議決により、これを解任することができる。

 一 法令の規定又はこの寄附行為に著しく違反したとき。

 二 心身の故障のため職務の執行に堪えないとき。

 三 職務上の義務に著しく違反したとき。

 四 役員たるにふさわしくない重大な非行があったとき。

2 役員は次の事由によって退任する。

 一 任期の満了。

 二 辞任。

 三 学校教育法第9条各号に掲げる事由に該当するに至ったとき。

 

【ミニ解説】

1.本条の趣旨

 本条は役員(理事及び監事)の解任と退任について定める規定です。

 学校法人の理事の選任・解任手続や任期等については、従前は法令上の定めがなく、各学校法人の判断に委ねられていました。しかしながら、これらについての定めが設けられていない場合には、理事の解任等をめぐって紛争が生じる可能性が高いため、平成16年の私立学校法改正に際して、「役員の定数、任期、選任及び解任の方法その他役員に関する規定」を寄附行為の必要記載事項とされました(私学法第30条第1項第5号)。(参考:小野先生P205

 

2.実務

 アンケート調査(回答数625)から実務をみてみます。

(出典:学校法人諸規定の整備と運用(第七版)p4749H27法友社)

(1)役員の解任方法

 アンケート調査によると、役員の解任方法について、理事会の特別多数の議決及び評議員会の議決(同意を含む)とするものが最も多く81.1%、次に評議員会の議決を要せず理事会の特別多数の議決とするものが154%となっていました。

(2)役員の解任事由

 また、同調査によると(回答数625 複数回答)、役員の解任方法について規定のある623法人のうち、「作成例」と同じく、四つの解任事由すべての規定のあるものが94.5%を占めています。

(3)役員の退任事由

 役員の退任事由について、規定のあるものが91.7%(573法人)を占めていました。その規定の内訳(複数回答)は、作成例11条と同じく、ほとんどの学校法人で任期の満了、辞任及び学校教育法(以下「学教法」という。)9条各号に掲げる事由に該当するものを挙げています。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年08月12日

【寄附行為作成例10/45】(役員の補充)第10条

聞く

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。

今日は、第3章 役員及び理事会から(役員の補充)第10です。割りと実務で気になる規定です。

 



寄附行為作成例

(役員の補充)

10条 理事又は監事のうち、その定数の5分の1をこえるものが欠けたときは、1月以内に補充しなければならない。

 

【ミニ解説】

1.本条の趣旨

 本条は、理事の補充についての規定ですが、私学法第40条と全く同じ文言です。

 

私学法第40

寄附行為作成例第10

役員の補充

理事又は監事のうち、その定数の5分の1をこえるものが欠けたときは、1月以内に補充しなければならない。

理事又は監事のうち、その定数の5分の1をこえるものが欠けたときは、1月以内に補充しなければならない。

 なお、私学法第40条が置かれた趣旨は、「従来、財団法人の役員については、欠員が生じてもすみやかに補充されず、あるいはそのまま放置されるという例が少なくなく、その結果、寄附行為に役員定数の規定があっても有名無実となり、ひいては、少数役員の専断を招くこととになりがちであった」ことを踏まえ、学校法人の公共性を確保する観点から規定されたものです。(参考:松坂先生p253

 

2.解釈

 「5分の1」とは、理事及び監事のそれぞれについて考えます。

 また、「欠けたとき」とは、役員の死亡、辞職、任期満了、失職等の原因により役員が不在であることをいいます。海外出張、長期入院などの場合でも、理事の身分を有する限り「欠けたとき」には該当しません。(参考:小野先生p206

 

 今日も、法解釈について、専門の諸先生のお力を借りてしまいました。



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2016年08月11日

【作成例寄附行為 9/45】(役員の任期)第9条

聞く

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。

今日は、3章役員及び理事会から(役員の任期)第9です。割りと実務で気になる規定です。

 




寄附行為作成例

(役員の任期)

9条 役員(第7条第1項第1号に掲げる理事を除く。以下この条において同じ)の任期は、○年とする。ただし、補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。

2 役員は、再任されることができる。

3 役員は、任期満了の後でも、後任の役員が選任されるまでは、なお、その職務を行う。


 


【ミニ解説】

1.本条の趣旨

 本条は、役員(理事及び監事)に任期の取扱いを定めています。

 私学法は、役員の任期について寄附行為に規定すべきものとしています(私学法第30条第15)が、具体的な任期まで定めてはいません。このため作成例も、○年としています。

 


2.実務

 アンケート調査(回答数625)では、役員の任期について調査したすべての学校法人に規定がありました。具体的な任期は、4年が最も多く49.4%、続いて3年が31.3%、2年が13.6%となっています。また、理事と監事で任期が異なるものが2.7%となっています。

(参考:学校法人諸規定の整備と運用(第七版)p44H27法友社)

 


 今日は、ここまでです。



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2016年08月10日

【寄附行為作成例 8/45 】(監事の選任)第8条

理事2

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。

今日は、3章役員及び理事会から(監事の選任)第8です

 





寄附行為作成例

(監事の選任)

8条 監事は、この法人の理事、職員(学長(校長、教員その他の職員を含む。以下同じ)又は評議員以外の者であって) 。理事会において選出した候補者のうちから、評議員会の同意を得て、理事長が選任する。

 

【ミニ解説】

1.本条の趣旨

 本条は、私学法第38条第4項を土台にして監事の選任方法を具体的に定めています。

 私学法と寄附行為作成例を比較してみます。

 

私学法第38条第4

寄附行為作成例8

監事の選任

監事は、評議員会の同意を得て理事長が選任する

理事会において選出した候補者のうちから、評議員会の同意を得て、理事長が選任する。

 私学法は、「評議員会→理事長」の2ステップで監事選任ですが、作成例は「理事会→評議員会→理事長」の3ステップで監事を選任しています。

 監事の選任手続の途中に評議員会が入る趣旨は、理事長が自らに都合のよい者を監事として選任することを防止するためです。

 とは言っても結局、「理事長が選ぶのですから監事選任の独立性に限界があるのではないか」と私学関係者の方のご意見を聞いたことがありますが、このへんは議論があるかもしれません。

 

2.実務

 監事の選任方法についてのアンケート調査では(回答数625)、選任方法について、上記の法文どおりの規定は19.4%で、「作成例」どおりの規定が最も多く78.5%となっています。

(出典:学校法人諸規定の整備と運用(第七版)p38H27法友社)

 

 今日は、ここまでです。







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2016年08月09日

【寄附行為作成例 7/45】(理事の選任)第7条

聞く

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。

今日は、第3章 役員及び理事会から(理事の選任)第7条です





寄附行為作成例

(理事の選任)

第7条 理事は、次の各号に掲げる者とする。

一 学長(校長)

二 評議員のうちから評議員会において選任した者 

三 学識経験者のうち理事会において選任した者 

2  前項第一号及び第二号の理事は、学長(校長)又は評議員の職を退いたときは、理事の職を失うものとする。



1.本条の趣旨

 私学法第38条第1項では、理事となる者として、当該学校法人の設置する私立学校の校長(学長及び園長を含む。)当該学校法人の評議員のうちから寄附行為の定めるところにより選任された者(寄附行為をもって定められた者を含む。)、そのほか、寄附行為の定めるところにより選任された者をあげています。

 そこで、法人内での権力闘争や紛争がないよう、学校法人の理事の選任について具体的な寄附行為作成例を示しています。


2.理事の構成

 まず、理事の構成について、私学法と寄附行為作成を比較してみました。

各号の理事

私学法第38条第1

寄附行為作成例

1号理事

(校長理事)

当該学校法人の設置する私立学校の校長(学長及び園長を含む。)

学長(校長)

2号理事

(評議員理事)

学校法人の評議員のうちから.寄附行為の定めるところにより選任された者(寄附行為をもって定められた者を含む。)

評議員のうちから評議員会において選任した者 

3号理事

(学識経験者理事)

2 号に規定する者のほか、 寄附行為の定めるところにより選任され

た者

学識経験者のうち理事会において選任した者  

 



3.各号理事の理論と実務

 少しだけ各号の理事をみてみます。

(1)1号理事(校長理事)

 私学法は「校長」とあり、寄附行為作成例は「学長(校長)」とあります。

 いわゆる校長理事、1号理事と言われる理事です。校長等の教育者を学校法人の運営に反映させるために置く理事です。

 私学法は、1校理事について、設置する私立学校の校長(学長及び園長を含む。)を理事とするのですが(私学法第38条第1項)、2以上の私立学校を設置する学校法人では、校長全員でなくても良いとしています(私学法第38条第2項)。ですから寄附行為で1号理事の人数を決めていないと各設置学校の校長が全員、1号理事になってしまう訳です。

 では、1号理事の人数の実務はどうなっているのでしょうか?

【実務】

  アンケート調査では、回答625法人のうち、複数校のうち1人又は一部の校長が理事に就任するものが63.8%、校長全員が理事に就任するもの(1校の場合も含む)が36.2%となっています。

(出典:学校法人諸規定の整備と運用(第七版)p33H27法友社)

 

(2)2号理事(評議員理事)

 2号理事(評議員理事)については、その数や選任方法は寄附行為によって定められます(私学法第38条第2項)。

【実務】

 作成例では、評議員のうちから選任する評議員理事は、評議員会において選任するとしています。実務は、評議員理事を実際、どのように選んでいるのでしょうか。

 2号(評議員)理事の選任方法(回答数625複数回答)

1 評議員会で選任

387

61.9

2 評議員会で互選

103

16.5

3 理事会で選任

100

16.0

4 評議員会で推薦された者のうちから理事会で選任

28

4.5

5 その他

13

2.1


(出典:前出(第七版)p34H27法友社)


(3)3号理事(学識経験者理事)

 3号理事は作成例をもれもわかるように学識経験者理事といわれますが、私学法の原文では、「寄附行為の定めるところにより選任された者」とあるように、必ずしも学識経験者に限定されていません。そこで、実務は学識経験者だけでなく、各学校法人が学校の状況やその他の事情を考慮して寄附行為で決めています。

【実務】

 625法人(複数回答)によると、選任対象について、学識経験者が最も多く84.3%、続いて充て職が25.4%、功労者が16.8%、宗教法人の役員・信者・僧侶が16.0%、その他が8.6%となっています。

 充て職(159法人)の内訳(複数回答)は、学園長・学院長が50.3%、続いて事務局長が40.9%、学部長が22.6%となっています。その他(54法人)の内訳は、教職員のうちから、又は教授会で選任(推薦を含む)した者が48.1%、

法人関係者が13.0%となっています。

(出典:前出(第七版)p36H27法友社)


4.理事の失職

 作成例の第7条第3項では、1号理事と2号理事は、学長(校長)又は評議員の職を退いたときは、理事の職を失うものとなっています。私学法では第38条第1項の同趣旨の規定があります。理事となる前提の地位がなくなるため当然理事でなくなるのです。まるで「親が目がこけたら子もこけた」にイメージです。

 

 今日は、長くなりました。今日は、ここまでです。

 

 

 

 

 

 



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2016年08月08日

【寄附行為作成例 6/45】(役員)第6条

聞く

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。

今日から、3章 役員及び理事会です。今日は、第3章から(役員)第6です。




※寄附行為作成例と関連する私立学校法

寄附行為作成例

3章 役員及び理事会

関連する私立学校法

6

役員

私学法35

7

理事の選任

私学法38

8

監事の選任

私学法38

9

役員の任期

役員の任期私学法305(寄附行為で定める)

10

役員の補充

私学法40

11

役員の解任及び退任

役員の任期私学法305(寄附行為で定める)

12

理事長の職務

私学法37

〔第13条〕

〔常務理事の職務〕

規定なし

14

理事の代表権の制限

私学法37

15

理事長職務の代理等

私学法37

16

監事の職務

私学法37

17

理事会

私学法36

18

業務の決定の委任

私学法40の3

19

議事録

規定なし

 

 

学校法人寄附行為作成例

(役員)

6条この法人に、次の役員を置く。

 一 理事 ○○

 二 監事  

2 理事のうち1名を理事長とし、理事総数の過半数の議決により選任する。理事長の職を解任するときも、同様とする。

3 理事(理事長を除く)のうち人以内を常務理事とし、理事総数の過半数の議決により選任する。常務理事の職を。解任するときも、同様とする。

 

1.本条の趣旨

 役員の定数、理事長の選任・解任方法、常務理事の選任・解任方法の記載例を定めています。

 

2.役員の定数

(1)理事の定数

 私学法では、「学校法人には、役員として、理事5人以上及び監事2人以上を置かなければならない」(私学法第35条第1項)としていますが、より具体的な役員の定数は、学校法人の規模を考慮して、寄附行為で定めるとしています(私学法第30条第1項第5号)。これを受けて、作成例では、「理事 ○○人」「監事 人」としています。

 私学法は、5人以上の理事を置くことを義務づけることにより、少数者による専断を防止するとともに、2人以上の監事を必置とすることで、窓意的な学校経営が行われることをチェックできるような制度としています。(参考:小野先生p203

 

3.理事長の選任・解任方法

(1)理事長の選任・解任方法

 私学法は理事長の選任方法や解任方法を法定しているわけではないのですが、私学法第35条第2項で、理事のうち1人が、寄附行為の定めるところにより、理事長となることと定めています。さらに、私学法第30条第1項第5号では、理事の解任等をめぐって紛争が生じることがないように、「役員の選任及び解任の方法その他役員に関する規定」を寄附行為の必要記載事項としました。

 そこで作成例第6条第2項は、「2 理事のうち1名を理事長とし、理事総数の過半数の議決により選任する。理事長の職を解任するときも、同様とする。」と例示しました。

 

(2)実務

理事長の選任方法

 理事長の選任方法についてのアンケート調査では、回答625法人のうち、「選任方法について、理事会で選任するものが最も多く88.7%(554法人)となっており、その内訳は、「作成例」と同じく、理事総数の過半数の議決によるものが最も多く88.4%となっています。

 次に、理事の互選によるものは7.2%、充て職は2.1%となっています。なお、充て職の理事は、その職を退いたときに退任となります。」

(出典:学校法人諸規定の整備と運用(第七版)p27H27法友社)

理事長の解任方法

 「充て職を除く612法人のうち、理事長職解任方法について、規定のあるものが84.6%(518法人)で、その内訳は、選任のときと同様に、理事総数の過半数の議決によるものが最も多く88.0%となっています。」

(出典:前出(第七版)p28H27法友社)

 

4.常務理事

1)常務理事

 常務理事は、理事長を補佐し、この法人の業務を分掌する理事です(作成例13条)。わかりやすいイメージは財務担当常務理事でしょうか。

 私学法第37条第2項は、「理事(理事長を除く。)は、寄附行為の定めるところにより、学校法人を代表し、理事長を補佐して学校法人の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠けたときはその職務を行う。」と理事長を補佐する理事(いわゆる常務理事的な理事を想定しています)を寄附行為で定められること定めています。常務理事は、あくまでもできる規定です。

 そこで作成例は、常務理事の選任・解任方法(作成例第6条第3)、その職務(作成例第13条)と代表権(作成例第14条)について定めています。

 

(2)実務

 アンケート調査によると回答625法人のうち、常務理事のみを設置している学校法人は37.1%、副理事長のみを設置している学校法人は5.9%、どちらも設置している学校法人は11.5%となっています。

 これらを合わせると、341法人(54.5%)で、調査した学校法人の半数以上が常務理事若しくは副理事長又はどちらも設置していることが分かります。

(出典:前出(第七版)p30H27法友社)

 

 今日は俵先生の本にだいぶ助けていただきました。

 

 今日は、ここまでです。



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2016年08月05日

【寄附行為作成例 5/45】(収益事業)第5条

収益事業こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。

今日は、2章目的及び事業から(収益事業)第5です。




学校法人寄附行為作成例


2章 目的及び事業

[(収益事業)

5条 この法人は、その収益を学校の経営に充てるため、次に掲げる収益事業を行う。

 一 書籍・文房具小売

 二 各種食料品小売業  ]



1.寄附行為の必要的記載事項

 収益事業を行う場合の規定は寄附行為の必要的記載事項になっています。

 ですから、作成例第5条には、[ ]がついています。


 収益事業を行う場合の規定としては、収益事業の種類を明示する必要があるほか、収益事業用財産の区分、収益事業会計の区分、学校会計への繰り入れの規定などがあります。収益事業の種類については、所轄庁が定めたものに限定されていて(私学法第26条第2)、この範囲の事業しか行えないものとされています。(参考:小野先生p120



参考:寄附行為の必要的記載事項(私立学校法第30条第1項)

1 目的

2 名称

3 設置する私立学校の名称並びに当該私立学校に置かれる課程、学部等の名称及び種類

4 事務所の所在地

5 役員に関する規定

6 理事会に関する規定

7 評議員会及び評議員に関する規定

8 資産及び会計に関する規定

9 収益事業を行う場合、その事業の種類その他その事業に関する規定

10 解散に関する規定

11 寄附行為の変更に関する規定

12 公告の方法



2.収益事業の実際

 収益事業の実際については、625法人を対象にしたアンケート調査によると、規定のあるものが19.7%(123法人)となっています。その種類の内訳(複数回答)は、不動産(貸室・駐車場)業最も多く44.7%、続いて小売業が39.0%、印刷。出版業が22.8%、保険業が17.1%となっています。

(参考:「学校法人諸規定の整備と運用(第七版)」P123H27法友社)


3.収益事業会計

 収益事業に関する会計は、学校法人の設置する私立学校の経営に関する会計から区分し、特別の会計として経理しなければならないことになっています(私学法第26条第3)。この特別の会計は、学校会計と区分された独立の会計で収益事業会計だとか特別会計と呼ばれます。学校会計と収益事業会計を区分する理由は、学校会計と収益事業会計のそれぞれの収支状況を把握することと収益事業会計の収益が学校経営の目的に使用されたかどうかを知る必要があるからです

 そして、学校会計と区分経理された、収益事業会計には企業会計原則その他一般に公正妥当と認められる企業会計の原則が適用されます(基準第3条)

※学校会計と収益事業会計


経理区分

学 校 会 計

収益事業会計

(特別会計)

会計基準

学校法人会計

企業会計の原則



 今日は、ここまでです。

 

 

 

 

 

 

 



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2016年08月04日

【寄附行為作成例 4/45】(設置する学校)第4条

学校教育法








こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。

今日は、2章目的及び事業の(設置する学校)第4です。


学校法人寄附行為作成例

2章 目的及び事業

(設置する学校)

4条 この法人は、前条の目的を達成するため、次に掲げる学校を設置する。

 一 ○○大学   大学院○○研究科

          ○○学部○○学科

          ○○学部○○学科

 二 ○○短期大学 ○○○学科

 三 ○○高等専門学校 ○○学科 ○○学科

 四 ○○高等学校 全日制課程 ○○科

          定時制課程 ○○科

          通信制課程(広域)○○科

 五 ○○中学校

 六 ○○小学校

 七 ○○幼稚園

 八 ○○専修学校 ○○高等課程 ○○専門課程

 九 ○○各種学校



【ミニ解説】

1.寄附行為の必要的記載事項

 学校、課程等の名称又は種類は、登記の必要的記載事項にもなっています。これらの学校、課程等の名称又は種類が寄附行為の必要的記載事項とされているのは、これらは学校法人が経営する学校の基本的事項であり、これにより初めてその学校法人の目的、内容、性格が明らかになるからです。

(参考:小野先生P118119


参考:寄附行為の必要的記載事項(私立学校法第30条第1項)

1 目的

2 名称

3 設置する私立学校の名称並びに当該私立学校に置かれる課程、学部等の名称及び種類

4 事務所の所在地

5 役員に関する規定

6 理事会に関する規定

7 評議員会及び評議員に関する規定

8 資産及び会計に関する規定

9 収益事業を行う場合、 その事業の種類その他その事業に関する規定

10 解散に関する規定

11 寄附行為の変更に関する規定

12 公告の方法



2.学校、課程等の名称又は種類

 学校、課程等の名称又は種類については、当該学校法人の設置する私立学校について、すべて記載します。

 すなわち、大学・短期大学名、学部・学科名、大学院・研究科名、高等専門学校名・学科名、高等学校名・課程・学科名、高等学校の広域の通信制の課程の場合には広域である旨、中学校名、小学校名、幼稚園名、専修学校名及び課程名、各種学校名を記載します。「名称」は、単に大学、高等学校ではなく、○○大学、□□高等学校等と具体的に書きます。


今日は、ここまでです。

 

 

 

 

 



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2016年08月03日

【寄附行為作成例 3/45 】(目的)第3条

目的

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。

今日から、2章目的及び事業です。



学校法人○○学園寄附行為作成例

参考:私学法



必要的記載事項

2章 目的及び事業

3

目的

一 目的

4

設置する学校

三 学校

〔第5条〕

〔収益事業〕

九 収益事業



今日は、2章目的及び事業から(目的)第3です。

学校法人寄附行為作成例

(目的)

3条 この法人は、教育基本法及び学校教育法に従い、学校教育を行い、○○な人材を育成することを目的とする。



【ミニ解説】

1.寄附行為の必要的記載事項

 第3条の(目的)は、寄附行為の必要的記載事項として掲げられています(私立学校法第30条第1項)。目的は登記事項にもなっています。

参考:寄附行為の必要的記載事項(私立学校法第30条第1項)

1 目的

2 名称

3 設置する私立学校の名称並びに当該私立学校に置かれる課程、学部等の名称及び種類

4 事務所の所在地

5 役員に関する規定

6 理事会に関する規定

7 評議員会及び評議員に関する規定

8 資産及び会計に関する規定

9 収益事業を行う場合、 その事業の種類その他その事業に関する規定

10 解散に関する規定

11 寄附行為の変更に関する規定

12 公告の方法



2.目的について

 目的については、学校法人は私立学校の設置を目的として設立されるものなので(私学法第3条)、寄附行為の目的もこの範囲に限定されます。

 したがって、どのような教育方針で教育を行うとか、建学の精神や、独自の校風等を記載することとなるでしょう。また教育基本法第15条において私立学校が宗教教育を行うことが認められていることから、「キリスト教主義に基づき」といった文言を加えることも差し支えありません。(参考:小野先生p118


3.収益事業の記載の要否

 収益事業については「収益事業を行う旨を併記すべき」との意見もありますが、収益事業は「その収益を私立学校の経営に充てるため(第26条)」に行われるものなので、その目的に含まれるものであり、また、私学法第30条第1項第9号において収益事業の種類等を記載することとなっていることを考えると、特に収益事業を行う旨を目的において記載する必要はないものと解されます。 

 公開講座等を行う場合についても、これらは一般に私立学校を設置する目的に含まれるものであると考えられることから同様に解されます。(松坂先生p195

 作成例第3条は、「作成例」旧規定の「学校教育を行」うことに、「○○な人材を育成すること」を付加しています。


4.実態調査

 調査1 目的(回答数625 複数回答)

目的

回答数

割合

1 学校教育を行う

433

69.3%

2 ○○な人材を育てる

323

51.7%

3 建学の精神・校則に言及

203

32.5%

4 宗教教育を行う

168

26.9%

5 学校の設置

93

14.9%

6 教育(又は研究)を行う

17

2.7%

7 収益事業の併記


0.8%

8 人格教育


0.5%

9 その他

72

11.5%


(出典:学校法人諸規定の整備と運用(第七版)p19H27法友社)


 今日は、ここまでです。



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2016年08月02日

【寄附行為作成例 2/45 】(事務所)第2条

住所

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。

今日は、1章総則の(事務所)第2です。

 

学校法人寄附行為作成例

1章 総則

(事務所)

2条 この法人は、事務所を○○県○○市○○番地に置く。

 

【ミニ解説】

1.寄附行為の必要的記載事項

 第2条の(事務所)は、寄附行為の必要的記載事項として掲げられています(私立学校法第301項)。

 事務所は登記事項にもなっています。

 事務所とは、法人活動の中心となる場所をいい、主たる事務所とは、これらの事務所が2つ以上ある場所を予想して、その主たるものすなわち、法人の最終的な意思決定機関の存在する場所をいうものです。(参考:小野先生「私立学校法講座」p222

 

参考:寄附行為の必要的記載事項(私立学校法第30条第1項)

1 目的

2 名称

3 設置する私立学校の名称並びに当該私立学校に置かれる課程、学部等の名称及び種類

4 事務所の所在地

5 役員に関する規定

6 理事会に関する規定

7 評議員会及び評議員に関する規定

8 資産及び会計に関する規定

9 収益事業を行う場合、その事業の種類その他その事業に関する規定

10 解散に関する規定

11 寄附行為の変更に関する規定

12 公告の方法

 

2.事務所の所在地

  事務所の所在地については、主たる事務所のほか、従たる事務所も含みます。所在地としては、行政区画(市町村名等)のみならず番地まで記載する必要があります。番地まで書かないと所在地が特定できないからです。

 従たる事務所は、同一法人に学校がいくつかあり、それらが各所に散在する場合等に置かれるものです。(参考:小野先生p119)

 

3.学枚法人の住所

 私立学校法第27条は、「学校法人の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。」と定めています。法人についても住所を定めたのは、自然人と同様に、各種の法律関係の定めにおいて住所が基準となることが多く、住所を定める必要があるからです。

 私学法第27条は、法人の住所を、その主たる事務所すなわち法人管理の首脳部が存在する場所にあるものと定めたものです。

 学校法人の住所と学校の位置とは必ずしも同一ではありません。同一の法人がいくつかの学校を設置する場合や、いわゆる法人本部を学校とは別のところに置く例も多いからです。(参考:小野先生p222

 

4.財産目録等の備付、理事会議事録の備置

 学校法人では、次の書類(財産目録、・貸借対照表、・収支計算書、・事業報告書、・監査報告書)を各事務所に備え置かなければならないことになっています(私学法第47条第1項・第2項)

 また、プラスαで寄附行為作成例では、理事会議事録は、事務所に備え置くとしています(作成例第19条)。

 

 今日は、ここまでです。 



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2016年08月01日

【寄附行為作成例 1/45】(名称)第1条

名前

こんにちは! 学校法人寄附行為作成例の各条のミニ解説をしています。






まず、1章 総則です。

学校法人○○学園寄附行為作成例

参考:私学法



必要的記載事項

1章 総則

1

名称

二 名称

2

事務所

四 事務所



今日は、1章 総則の(名称)第1です。

学校法人寄附行為作成例

1章 総則

(名称)

1条 この法人は、学校法人○○学園と称する。


【ミニ解説】

1.寄附行為の必要的記載事項

 第1条の学校法人の名称は、寄附行為の必要的記載事項として掲げられています(私立学校法第30条第1項)。寄附行為に必ず記載しておかなければならない事項なので寄附行為の必要的記載事項といいます。

 寄附行為の必要的記載事項は、学校法人設立の申請に必要な寄附行為の内容で、学校法人が経営する学校の基本的事項が定められています。

 法人の名称は、登記事項になっています。


参考:寄附行為の必要的記載事項(私立学校法第30条第1項)

1 目的

2 名称

3 設置する私立学校の名称並びに当該私立学校に置かれる課程、学部等の名称及び種類

4 事務所の所在地

5 役員に関する規定

6 理事会に関する規定

7 評議員会及び評議員に関する規定

8 資産及び会計に関する規定

9 収益事業を行う場合、 その事業の種類その他その事業に関する規定

10 解散に関する規定

11 寄附行為の変更に関する規定

12 公告の方法



2.名称について

 名称については、学校教育法等他の法令において名称使用の禁止規定にふれない限り特別の制限はありません。ただし、同様の名称の学校法人が既に存在する場合や、名が体を表わしていないような不適切な名称については避けるべきことは当然でのことです。(参考:小野先生p118)。

 また、名称中に学校法人という文字を使用することは、強制されていません。(参考:俵先生p187)。


3.類似名称の使用禁止

 学校法人又は準学校法人でない者は、その名称中に、学校法人という文字を用いてはならないこととされています。(私学法第65条、罰則:私学法第67条)。この規定を設けた趣旨は、学校法人以外の者が学校法人の文字を名称中に使用することによって、種々の監督規定に服する公の性質を持つ学校法人と誤認して入学するなどの被害を防ぐことにあります(松坂先生p441)。

 また、学校法人は「学校」の設置を目的とする法人なので、私立専修学校又は私立各種学校の設置のみを目的とする法人(私学法第64条第4項)は、学校法人ではありません。ただし、この法人は「準学校法人」と呼ばれ(私学法施行規則第6条第1項第6)、学校法人という名称を用いても差し支えないこととされています(私学法第65)。ちょっとややこしいですね。


<参考文献>

・小野先生「私立学校講座」(H21年版)

・松坂先生「逐条解説私立学校法」(H22年)

・俵先生「注釈私立学校法」(H25年)


今日は、ここまでです。

 

 

 

 

 

 



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